LYRICAL TAIL   作:ZEROⅡ

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展開が早い&かなりグダっていますが、皆さんの寛大な心でどうかご容赦ください。

あと、何やら最近感想などで質問等が多いので、にじファン時代にやっていたアレをやっちゃおうかと思います。詳細はあとがきにて。

話の関係上、ここから戦闘シーンが多くなるので、次回から字数が半分以下に減るかもしれません。ご了承ください。

感想お待ちしております。


VS四天王

 

 

 

 

 

ナツたちが敵の拠点であるヴィネアの塔に赴いた頃……彼らと別行動を取っていたユーノとルーシィはベルカの街へとやって来ていた。

 

 

「いきなり連れ出してすみません、カリムさん」

 

 

「いえ、構いませんよ。私もあなた方が調べようとしている事に興味がありますから」

 

 

そう言ってユーノが申し訳無さそうに謝っている女性は、ベルカの街にある聖王教会の責任者であり、自警騎士団団長のカリム・グラシアであった。

 

本来彼女は妖精の尻尾(フェアリーテイル)のギルドで待機していたのだが、転移魔法で帰ってきたユーノとルーシィに突然連れ出され、この街に帰ってきたのだ。因みにマグノリアから遠く離れたこの街に早く着いたのも、ユーノのほとんどの魔力を消費して使用した転移魔法のお陰である。

 

 

「えっと…ユーノ? この街で一体何を調べるの?」

 

 

あまり事情を詳しく説明されずにユーノについてきたルーシィはそう問い掛ける。

 

 

「聖王についてちょっとね」

 

 

「聖王って……カリムさんの予言に出てきた?」

 

 

「そう。あの時僕たちはヴィヴィオを守る事に躍起になり過ぎて、そもそもヴィヴィオが何者で、聖王とどういう関係にあるのか…そして何故2つの闇ギルドがヴィヴィオを狙っているのかという疑問に目が行かなかったんだ」

 

 

ユーノのその言葉に、ルーシィは「た…確かに……」と小さく言葉を漏らす。

 

 

「ヴィヴィオが何者であるかが分かれば、奴等が何故ヴィヴィオを狙ったのかが分かるかもしれないからね」

 

 

「そこで聖王様と所縁のある地であるこのベルカの街に赴き、尚且つこの街で顔の利く私を連れ出した……という訳ですね?」

 

 

「あはは…そういう事です」

 

 

カリムの言葉にユーノは苦笑いを浮かべながら頷いた。

 

 

「そう言う事でしたら聖王教会へどうぞ。あそこなら聖王様に関する文献が保管されていますから」

 

 

「よろしくお願いします」

 

 

そんな会話をしながら、ユーノたち3人は聖王教会へと向かって行ったのでった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第八十四話

『VS四天王』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃……9つの塔のうちの1つにシャルルと共に入り込んだエリオは、塔の上階へと上がる階段を駆け上がっていた。

 

 

「結構入り組んでいるんだね、この塔……」

 

 

「敵が拠点を守る柱って言ってるくらいだもの、当然と言えば当然よ」

 

 

「って言うか、シャルルが一気に最上階まで運んでくれれば楽なのに」

 

 

「もうそこまでの魔力は残ってないわよ」

 

 

そんな会話をしている間に階段を上がりきり、今度は長い通路を走っているエリオとシャルル。すると……

 

 

「エリオ!! 前!!!」

 

 

「!!? ガジェット!!?」

 

 

彼らの目の前に数十体ものガジェットが立ち塞がっていた。

 

 

「やっぱり塔の中にもいるんだ……シャルル、僕に掴まって!!!」

 

 

「どうするのよ!!?」

 

 

「一気に突っ切る!!!!」

 

 

そう言ってシャルルが肩に掴まったのを確認したエリオは、バチバチと電気を纏ったストラーダを構える。

 

 

「ハァァア!!! 雷竜槍・疾雷(しつらい)!!!!」

 

 

次の瞬間……エリオの姿が消え、ガジェットたちの間を黄色い閃光が通り過ぎた。

 

 

ドガァァァアン!!!!

 

 

そしてまた次の瞬間にはガジェットは全て爆散し、ストラーダを振り切った状態で制止しているエリオだけが残った。

 

 

「よしっ!!」

 

 

ガジェットが全滅したのを確認したエリオは再び通路を走り出す。すると、彼の肩に掴まっているシャルルが口を開いた。

 

 

「アンタ…また魔力と技の威力が上がったわね」

 

 

「伊達にエルザさんやフェイトさん達に鍛えられてないからね。結構強くなったと思うんだけど?」

 

 

「……そうね、昔に比べたら逞しくなったじゃない」

 

 

シャルルの問い掛けに対して少々得意気に笑うエリオに、釣られてシャルルも笑みを浮かべた。すると、2人の目の前に再びガジェットの群生が立ち塞がるように現れる。

 

 

「行くよシャルル!! しっかり掴まっててね!!!」

 

 

「えぇ!!!」

 

 

そう言うとエリオはシャルルを肩に乗せ、再びストラーダを構えてガジェットの群生へと駆け出していった。

 

 

そうしてガジェットを薙ぎ払いながら塔の最上階を目指して通路を駆け、階段を上っていくエリオとシャルル。

 

 

「もうだいぶ上ってきたよね?」

 

 

「そうね、魔水晶(ラクリマ)のある最上階までもう一息よ」

 

 

そんな会話をしながらまた1つ階段を上り終えると、2人は広場のような部屋に辿りついた。そしてそこには……

 

 

「よう…よく来たな」

 

 

赤黒い短髪をオールバックにし、目にはサングラスを掛け、炎のような模様が入った黒い学ランを肩に羽織ったヤンキーのような男……グランが立っていた。

 

 

「!!?」

 

 

「敵!!?」

 

 

そんなグランの姿を見て、反射的にストラーダを構えるエリオと驚愕するシャルル。

 

 

「って……あぁ? んだよ、来たのはガキ1人と猫1匹かよ」

 

 

エリオとシャルルを見て、グランは心底ガッカリしたと言いたげな表情をする。

 

 

「……お前は?」

 

 

「あ? あ~…一応名乗っとくか。悪霊の札(デーモンカード)の四天王……獄炎のグランだ。夜露死苦~」

 

 

エリオの問い掛けに対しても、グランはやる気が無さそうに自身の名前を告げる。すると、それを聞いたエリオの目の色が変わった。

 

 

「四天王のグラン? 確か、ベルカの街でナツさんが戦ったっていうマグマ使いの魔導士……」

 

 

「あぁそうだよ。正直また火竜(サラマンダー)の奴と戦えると思って楽しみにしてたんだがなぁ……蓋を開けてみりゃあ来たのはガキとネコって……あーやる気出ねぇ。おーいガキ、悪い事は言わねぇからそのネコ連れて大人しくさっさと帰れ。あと出来れば火竜(サラマンダー)呼んで来い」

 

 

本当に心底やる気がなさそうにそう言い放つグラン。

 

 

「……ふふっ」

 

 

すると、エリオは突然笑みを零した。

 

 

「あ? 何笑ってやがる?」

 

 

「エリオ?」

 

 

そんなエリオを見て眉を顰めるグランと首を傾げるシャルル。

 

 

「あぁすみません。少し嬉しくて……ナツさんが苦戦したお前を僕が倒せば、僕はまた1つ……憧れのナツさんに近づけるという事になりますから」

 

 

「あ? 何を言って──」

 

 

グランがそう言いかけた次の瞬間……グランの目の前には拳を構えたエリオが迫ってきていた。

 

 

「──なっ!!?」

 

 

「雷竜の鉄拳!!!!」

 

 

ドガァァ!!!!

 

 

「ぐっ…!!!」

 

 

顔面目掛けて放たれたエリオの電撃を纏った拳を、グランは反射的に腕を×字にクロスさせてガードするが、その衝撃で後方へと飛ばされてしまう。

 

そしてエリオは地面に着地すると同時に再び動き出し、またもや一瞬でグランの眼前にまで接近した。

 

 

「(速いっ!!)」

 

 

「雷竜の…旋尾(せんび)!!!!」

 

 

「くっ!!」

 

 

エリオのスピードに驚愕しながらも、エリオが繰り出すまるでしなる尻尾のような電撃を纏った回し蹴りをガードするグラン。しかしエリオは、畳み掛けるようにグランに狙いを定め、頬を膨らます。

 

 

「雷竜の……」

 

 

「!!? 熔壁!!!!」

 

 

「咆哮ッ!!!!!」

 

 

ドガァァァァァアアアン!!!!

 

 

そしてエリオが放った雷のブレスに飲み込まれたグランは、そのまま壁へと叩きつけられた。

 

 

「……やったの?」

 

 

「………いや」

 

 

壁から立ち込める煙幕を見て、問い掛けてくるシャルルの言葉に、エリオは静かに首を振った。そして……

 

 

「中々やるじゃねーか、ガキ」

 

 

煙幕の中から、ほぼ無傷のグランが現れた。それを見たシャルルは驚愕の声を上げる。

 

 

「そんな!!? エリオのブレスをまともに喰らったハズよ!!!」

 

 

「僕のブレスが当たる直前、マグマの壁でガードしたんだよ」

 

 

そんなシャルルの疑問を、エリオが答える。

 

 

「前言撤回だ、さっさと帰らずにもうちょっとゆっくりしてけや。ようやくやる気が出てきた所だしな」

 

 

「言われなくてもそのつもりですよ。僕が帰るのは、貴方を倒して、魔水晶(ラクリマ)を破壊してからです」

 

 

「へっ、言うじゃねーか……おいガキ、名前は?」

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士、エリオ・モンディアルです」

 

 

グランの問いに答え、エリオは自身の名前を告げる。

 

 

「そうか……んじゃあさっそく始めようぜ、エリオ・モンディアル。オレとテメェの……タイマン勝負をな」

 

 

「望むところです」

 

 

そう言ってエリオはストラーダを構え、対するグランは自身の拳を構え、お互いに睨み合う。そして……

 

 

「ハァァァアアアッ!!!」

 

 

「オラアアアアアッ!!!」

 

 

2人は……激突した。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

一方…こちらはシグナムとヴィータ…そしてマルスの3人が向かった塔の内部。

 

そこでマルスは通路を走りながら自分の後ろを走るシグナムとヴィータに問い掛けた。

 

 

「何故オレについて来た? お前たち2人なら別の塔へ向かうものだと思っていたが……」

 

 

「貴様の実力は未知数だからな。魔法の腕に自身があると言っていたが、それを鵜呑みには出来ん」

 

 

「万が一テメェがやられて魔水晶(ラクリマ)を破壊出来ませんでしたじゃ話にならねえからな」

 

 

マルスの問い掛けにシグナムとヴィータはそう答え、さらにヴィータは「それに…」と言って言葉を続ける。

 

 

「アタシらはテメェの事を信用してる訳じゃねぇからな」

 

 

「敵のスパイが意図的に情報を流し、拠点に誘き寄せて一網打尽という話はよくあるからな。怪しげな動きをすれば、即座に斬り捨てる」

 

 

敵意を込めた視線を向けながらそう言い放つシグナムとヴィータ。それを聞いたマルスは……

 

 

「……好きにしろ」

 

 

と…特に気にした様子もなく前に向き直り通路を駆けて行った。

 

 

「ん?」

 

 

すると、彼らの進む先からガジェットの群生が向かってきていた。

 

 

「!!」

 

 

それを見たマルスは迎撃の為に持っていた木製の杖を構えた。

 

 

しかし……そのガジェットの群生はマルスには目も暮れず、彼の横を通り過ぎて行った。

 

 

「なにっ!!?」

 

 

「こっちに来やがった!!?」

 

 

ガジェットの不可解な行動に驚愕するシグナムとヴィータだが、彼女たちはすぐに思考を切り替えてガジェットの迎撃に移った。

 

 

「シュワルベフリーゲン!!!」

 

 

ヴィータは4つの小さな鉄球をグラーフアイゼンで打ち出し、それらを的確にガジェットに命中させて破壊していく。

 

 

「シュランゲバイセン!!!」

 

 

シグナムは愛剣であるレヴァンティンの刃を連結刃へと変形させ、それを鞭のように振るってガジェットを次々と斬り裂いて破壊していった。

 

 

そんな2人の攻撃により、ガジェットの群生は瞬く間に全滅した。

 

 

「……流石だな、あの数をほんの数秒で全滅させるとは」

 

 

「ケッ、アタシらがこんなポンコツどもにやられるかってんだ」

 

 

マルスの賞賛の言葉を、ヴィータは不機嫌そうに鼻を鳴らし、グラーフアイゼンを肩に担ぎながら返す。

 

 

「しかし……今のはどういう事だ? 何故こいつらは目の前にいた貴様を無視して私たちに襲い掛かってきたのだ?」

 

 

「テメェ……何かしたのか?」

 

 

先ほどのガジェットの不可解な行動に対して、シグナムとヴィータは鋭い目付きでマルスにそう問いかけるが、当のマルスは……

 

 

「……さぁな。先を急ごう」

 

 

と…はぐらかして通路の先へと進んでいってしまった。それを見たシグナムとヴィータは、互いに視線を交差させながら頷く。

 

 

「やっぱりあいつ……怪しいな」

 

 

「ああ。奴の行動にも注意して、気を引き締めていくぞ」

 

 

「おうよ」

 

 

そう言うと、シグナムとヴィータはマルスの後を追いかけていった。

 

 

それから3人は、行く手を阻むガジェットを蹴散らしながら塔の最上階を目指して行った。そしてしばらく通路を駆け抜けていくと、3人は広場のような部屋に辿りついた。

 

 

「ここまで来れば、魔水晶(ラクリマ)のある部屋までもう少しだ。急ごう」

 

 

「うっせっ!! 指図すんじゃねえ!!!」

 

 

マルスの言葉に噛み付きながら、彼を押し退けて広場を駆け抜けようとしたヴィータだが……

 

 

ゴチーン!!!

 

 

「いってぇ!!?」

 

 

「!?」

 

 

「ヴィータ!!?」

 

 

広場に足を踏み入れる直前に、何やら見えない壁のようなモノに激突し、彼女の後ろにいたシグナムも足を止める。

 

 

「何だよこれ!!?」

 

 

「これは……術式か!!?」

 

 

足元をよく見ると、彼女たちを囲うように術式の文字が刻まれており、それによる結界が発生していた。そしてそんな3人の前に再び文字が浮かび上がる。

 

 

【ルール:魔力を持つ者、及び悪霊の札(デーモンカード)の紋章を持たぬ者は先へ進む事を禁じ、魔法の使用も禁ずる】

 

 

「術式による罠か……ってか、またお前と一緒に閉じ込められんのかよ!!」

 

 

「うむ……ジャスティーンの術式以来か」

 

 

以前のバトル・オブ・フェアリーテイルによる苦い出来事を思い出し、シグナムとヴィータは顔をしかめた。すると……

 

 

「クックック……まんまと引っ掛かったな」

 

 

「「「!!?」」」

 

 

突然声が聞こえてきたかと思うと、これまた突然にスゥっと、黒髪を獣のように逆立たせ、顎には無精髭を蓄えた男……ガワラが姿を現した。

 

 

「貴様は!!?」

 

 

悪霊の札(デーモンカード)か!!?」

 

 

「ご名答。悪霊の札(デーモンカード)の四天王……幻獣のガワラだ」

 

 

ガワラの名前を聞いたシグナムとヴィータは、それぞれレヴァンティンとグラーフアイゼンを構える。

 

 

「おいおい、そう殺気立つな。どの道術式に閉じ込められているお前らは戦えねーんだからよ。オマケに……」

 

 

そう言うと、ガワラは術式の中にいる3人に向かって手を翳す。

 

 

獣弾(じゅうだん)!!!」

 

 

そしてそのまま、獣の頭部のような魔法弾を3人に向かって放った。

 

 

「「「!!?」」」

 

 

その攻撃は術式の結界をすり抜け、3人を襲った。それを見たシグナムたちは目を見開きながらもその攻撃を回避した。

 

 

「驚いたか? 見ての通り、オレの攻撃は術式をすり抜けてお前たちを襲える。が、逆にお前たちは術式により魔法が使えない。ハハハッ、なぶり殺しだなぁ」

 

 

「くっ…卑怯な」

 

 

「何とでも言え。オレはゲームでは勝つために確実性を求めるタイプでな、悪いがタイムリミットまで楽しませてもらうぜ。さぁて、いつまで持つかな?」

 

 

「ぐっ…コノヤロウ……!!!」

 

 

非難するシグナムをよそに、意地の悪い笑みを浮かべながらそう言い放つガワラ。そしてそれを見て悔しそうに歯軋りをするヴィータ。

 

 

「ククッ、よく見りゃそっちのピンク髪の女はかなりの上玉じゃねーか。どうだ? オレの女になるなら助けてやらねーでもねぇぜ?」

 

 

シグナムを見てニヤニヤと下卑た笑みを浮かべながらそう言うガワラ。それに対してシグナムは……

 

 

「生憎だが、私はゲスになびくほど軽い女でもなければ…命乞いをするほど弱い女でもないつもりなのでな。どうしても私をモノにしたければ、私と正々堂々と戦って勝つ事だな」

 

 

と、言い返したのである。

 

 

「いいねぇ…気の強え女は嫌いじゃねぇ。んじゃあ、ちょいと痛めつけてからゆっくりお楽しみといくか」

 

 

それを聞いたガワラはさらに下卑た笑いを浮かべ、そう言い放つ。

 

 

「幻獣・(ウルフ)!!!!」

 

 

そしてガワラは、得意の幻影魔法で狼の群生を造り出す。そして造り出された狼の群れは、そのまま術式に閉じ込められているシグナムたちに向かって駆け出していく。

 

 

「オレの魔法の事は聞いてんだろ? 幻影を実体化させる〝幻実(リアルモーメント)〟をな」

 

 

そう…ガワラの魔法である〝幻実(リアルモーメント)〟は幻影を実体化させる魔法。つまり、彼が幻影で造り出したこの狼の群れも、今では実態を持つ本物となっているのだ。

 

 

「くっ……!!」

 

 

「ヤロウ……!!」

 

 

それを見たシグナムとヴィータはそれぞれレヴァンティンとグラーフアイゼンを構えるが、術式の影響で魔法が使えない今…その武器だけでは心もとなかった。

 

 

「ハハハハハッ!!! 狼どもに痛めつけられちまいなぁ!!!!」

 

 

そう言って高笑いを上げるガワラ。そして迫り来る30匹はくだらない狼の群れ。さらには魔法も使えない状況。

 

絶体絶命のピンチに陥り、シグナムとヴィータは冷や汗を流しながらも覚悟を決めた表情を浮かべる。

 

 

だがその時……

 

 

ヒュッ

 

カッ!! カッ!!

 

 

「「!!?」」

 

 

突然シグナムとヴィータの背後から2本の杖が飛んできて、それは術式をすり抜けて、迫り来る狼の群れの前に×の形になるように地面に突き刺さった。そして次の瞬間……

 

 

 

 

 

「二重魔法陣・幻夢境(げんむきょう)!!!」

 

 

 

 

 

誰かの叫びと同時に2本の杖から2つの魔法陣が展開され、さらにその魔法陣から何やら霧のようなモノが噴出された。

 

そしてその霧を浴びた狼の群生は、突然ピタリとその動きを止めてしまった。

 

 

「な…なんだ!!? どうしたんだ狼ども!!?」

 

 

「無駄だ、その狼たちはすでにオレの幻術の支配下にある。実態を持つという事が仇になったな」

 

 

「お…お前……!!」

 

 

ヴィータは信じられないと言った表情で声の主……マルスに視線を向けた。

 

 

「ここはオレに任せてもらおう」

 

 

そう言うと、マルスはシグナムとヴィータの横を通り、そのまま術式をも素通りしてしまった。

 

 

「なっ…お前なんで術式の外に……!!!」

 

 

「簡単な事だ。その術式のルールには、オレは適応されていない」

 

 

「「!!?」」

 

 

それを聞いたシグナムとヴィータは再び目を見開いた。それはつまり、彼が悪霊の札(デーモンカード)の紋章を持っている事を暗に示しているからだ。

 

しかしそれならば、先ほど自分たちを助けたという事に納得がいかない。そう思ったシグナムは、彼に1つの疑問をぶつけた。

 

 

「貴様は……敵なのか? 味方なのか?」

 

 

そんな疑問に対し、マルスは小さく「フゥ…」と息を吐いてから、その口を開いた。

 

 

「オレ──いや…私は本来、お前たちと行動を共にしつつ、影からサポートをするつもりだったのだが……こうなってしまっては致し方がない」

 

 

そう言うと、マルスは1本の杖を地面に突き立てる。その瞬間、彼の体が霧に包まれる。

 

 

「何なんだ……コイツは?」

 

 

あまりの状況に、ヴィータは思わずそう声を漏らしてしまう。するとそれに答えるように、霧の中から声が響いてくる。

 

 

「では……改めて名乗ろう」

 

 

そんな声と同時に徐々に晴れていく霧。そしてその霧が全て晴れた頃には、そこに立っているのはマルスではなかった。

 

 

その男は顔を含めて全身を覆い隠すような服装に身を包み、その背中には何本もの杖を背負っていた。その男の名は……

 

 

 

 

 

「私の名はミストガン。妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士だ」

 

 

 

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の数少ないS級魔導士にして、ギルド最強候補の1人……ミストガンであった。

 

 

 

 

 

つづく




特別依頼!!
『LYRICAL TAILの謎を解明せよ!!』




ティアナ
「………なにコレ?」


ルーシィ
「ほら、原作のコミックスの最後でやってる質問コーナーあるでしょ? アレをこの小説でもやろうって事になったらしいわよ」


ティアナ
「あぁ、にじファン時代にやってみたはいいけどあまりに質問が少なすぎて2、3回くらいで終わったアレね」


ルーシィ
「それは言っちゃダメ!!!」


ティアナ
「ハァ……で、何で私とルーシィだけなの?」


ルーシィ
「作者さんの話だと、私はフェアリーテイル代表で、ティアナはリリカルなのは代表なんだって」


ティアナ
「そう。それで今回から質問とかの募集をするってわけね」


ルーシィ
「そーいうこと♪ あ、でもこの小説基本原作沿いだから質問するところなんてないんじゃないかしら?」


ティアナ
「そうでもないわよ。ほら、この小説の私たちの設定とか色々ツッコミ所満載だと思うし」


ルーシィ
「ツッコミ所って……」


ティアナ
「と言うわけですので、この小説に関する質問などがありましたら、ドンドン送ってきてください」


ルーシィ
「送り先は感想、もしくはメールボックスのどちらかにお願いします! あ…ネタバレになりそうな質問は出来るだけ控えてね」


ティアナ
「ただでさえ先読みしやすい小説だものね」


ルーシィ
「さっきからさらっと出てくる毒舌が怖いっ!! コホン……それでは、みんなからのお便りを」


ティアナ・ルーシィ
「「お待ちしておりま~す!」」
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