LYRICAL TAIL   作:ZEROⅡ

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後日談を除けば、今回でオリジナル編は終了です。いやー長かった……まさか20話以上もかかるとは思っていませんでした(汗)

ここからまた数話ほど閑話を入れて、エドラス編に突入したいと思います。

最後の最後でフワッと終わった感がありますが、全力で書ききりました。短めですがどうぞご覧ください。

感想お待ちしております。


家族の絆

 

 

 

 

 

 

「ぐあぁぁぁぁああああああああ!!!!」

 

 

最強の魔剣ダークエミリアを打ち砕き、なのはの魔力を帯びた氷の聖剣の一撃をゲイルへと下したグレイ。さらにその一太刀を受けたゲイルは大きな断末魔を上げながら地面に倒れ、そのまま力なく意識を手放した。

 

 

「ハァ…ハァ…ハァ……!!!」

 

 

戦いでボロボロになったグレイは荒い息を整えてから「ふう…」と小さく一息をつくと、自分の後ろで倒れているなのはへと振り返る。

 

 

「……やったな」

 

 

そして満面の笑みを浮かべて、なのはにそう笑いかける。そしてそれを受けたなのはは……

 

 

「うんっ♪」

 

 

と…グレイに負けない位の満面の笑みを浮かべたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第九十九話

『家族の絆』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさか本当にゲイル君を倒してしまうとは……本当に予測のつかないギルドだ。だからこそ…面白い」

 

 

塔の最深部にある一室……そこでスカリエッティは魔水晶映像(ラクリマヴィジョン)を眺めながら不気味な笑みを浮かべていた。

 

 

「ではこちらも……最後の切り札を投入するとしよう」

 

 

そう言うとスカリエッティは、目の前に表示されたキーボードを叩き始める。

 

 

「さあ見せてくれ妖精の尻尾(フェアリーテイル)……君たちはコレに対処できるかな?」

 

 

スカリエッティは再び不気味な笑みを浮かべながら、そう呟いたのであった。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

一方…ゲイルを倒したグレイとなのはは、ヴィヴィオを探す為に通路の先を進んでいた。

 

 

「ハァ…ハァ……」

 

 

「おい、大丈夫かよ?」

 

 

グレイに肩を借りながら歩いているなのはは辛そうに息を荒げ、見かねたグレイがそう問い掛ける。

 

 

「平気……とは言い難いけど、大丈夫だよ。ここまで来たら、何が何でもヴィヴィオを助けて帰るよ」

 

 

「……そうかよ」

 

 

なのはの言葉にグレイはそれ以上何も言わず、彼女に肩を貸したまま通路を歩き続けた。

 

 

すると……通路を進んだ先に、ひと際大きな扉を発見した。

 

 

「デケー扉だな」

 

 

「もしかしたらヴィヴィオはこの向こうに……」

 

 

そう言うとグレイとなのはは力一杯扉を押し開け、部屋の中へと侵入した。

 

部屋の中は薄暗いが、所々の柱に取り付けられた真っ赤に燃える松明が光源となって、部屋全体が見渡せる。

 

その部屋は他の部屋と比べて少々凝った造りとなっており、まるで王の間のような印象を受けた。そしてその印象を強めるかのように部屋の奥には玉座のようなイスが設置されており、さらにはその玉座のイスには……

 

 

 

「「ヴィヴィオ!!?」」

 

 

 

2人の目的の人物である少女……ヴィヴィオが鎮座していた。

 

 

「ヴィヴィオ!! 助けに来たよ!!!」

 

 

なのはがヴィヴィオに向かってそう呼びかけるが、ヴィヴィオからの反応はない。さらに言えば、彼女の虹彩異色の瞳はやけに虚ろで、光を映していなかった。

 

 

「ヴィヴィオ? どうしたの!? ヴィヴィオ!!?」

 

 

「待て!! 様子がおかしい!!」

 

 

慌ててヴィヴィオに駆け寄ろうとするなのはを、何やら異変を察知したグレイに止められた。

 

すると……

 

 

《フフフ……中々勘が鋭いね、グレイ・フルバスター君》

 

 

ヴィヴィオの横に魔水晶映像(ラクリマヴィジョン)が出現し、そこにはスカリエッティの姿が映し出されていた。

 

 

「ジェイル・スカリエッティ!!!」

 

 

「あの人が……!!」

 

 

突然現れたスカリエッティの映像にグレイは叫び、なのはは初めて見るスカリエッティの顔を憎々しげに見つめた。

 

 

《いやはや驚いたよ、まさかあのゲイル君を倒してしまうなんてね。賞賛に値するよ》

 

 

「んなこたぁどうでもいい。テメェ……ヴィヴィオに何しやがった?」

 

 

グレイはスカリエッティを睨みながらそう問い掛け、それに対しスカリエッティは余裕の態度を崩さずに口を開いた。

 

 

《なぁに、たいした事はしていない。ただ不完全だった彼女の体を完全にしてあげただけさ》

 

 

「……どういう意味ですか?」

 

 

《ふむ、そうだね……君たちはゲイル君から、彼女は400年前に存在した聖王オリヴィエの遺伝子を持った少女という事は聞いているね》

 

 

「ああ」

 

 

「私もここに来る前にグレイから簡単に……」

 

 

《ではその聖王オリヴィエとはどういう人物だったかは知っているかい?》

 

 

「「…………」」

 

 

スカリエッティの問い掛けに対し2人は押し黙る。

 

 

《聖王オリヴィエ・ゼーゲブレヒト……彼女は生まれながらにして類稀なる戦闘センスを有していた。一説によれば、自身に向けて放たれた矢を蹴り折ったり、蹴った石で賊を倒すなど、女性ながらにしてその戦闘能力は高かったらしい。

 

ではその遺伝子を持って生まれたヴィヴィオにも、その力が眠っているとは考えられないかい?》

 

 

「「!!?」」

 

 

《調べた結果、予想通り……彼女には高い身体能力と膨大な魔力が備わっていた。しかし今の幼い不完全な姿では、その潜在能力を100%発揮させることはできない。そこで──》

 

 

そこまで言うと、スカリエッティはおもむろに指をパチンッと鳴らす。

 

 

「うっ…あぁあ……ああああああああっ!!!!」

 

 

すると、今まで無反応だったヴィヴィオが突然苦しげな悲鳴を上げ始めた。

 

 

「ヴィヴィオ!!!」

 

 

それを見たなのはは痛む体に鞭打ち、彼女に駆け寄ろうとするが……

 

 

ドンッ!!!

 

 

「きゃっ!!!」

 

 

「うおっ!!?」

 

 

ヴィヴィオから放出された強大な魔力に押し返されてしまった。

 

 

「あああああああああっ!!!!」

 

 

そしてヴィヴィオが更なる悲鳴を上げると、彼女の体が虹色の魔力によって包まれ、光を帯びていく。

 

 

「ヴィヴィオー!!!」

 

 

「くっ……ダメだ、近づけねえ」

 

 

ヴィヴィオから放出される魔力により行く手を阻まれ、動くことが出来ないグレイとなのは。

 

 

そしてやがて光が止むとそこには……

 

 

10代半ばの少女へと成長し、黒色を基調とした服装を身に纏い、長くなった金髪をサイドテールにしたヴィヴィオが立っていた。

 

 

「……ヴィヴィオ…なの?」

 

 

なのはの問い掛けにヴィヴィオは何も答えず、ただ静かに佇んでいた。するとスカリエッティが、興奮したように叫んだ。

 

 

《素晴らしい!!! 実験は成功だよ!!!》

 

 

「どういう事だスカリエッティ!!?」

 

 

グレイが怒鳴りながら問い掛けると、スカリエッティは笑みを浮かべながら説明する。

 

 

《ククク……彼女の体には、私が開発した人体を強制的に成長させる特殊な魔水晶(ラクリマ)を埋め込んだのさ》

 

 

「人体を…強制的に……?」

 

 

《その通り。さっきも言ったように、今までの彼女の幼い体では潜在能力を100%発揮させる事はできない。ならば発揮できるように作り変えてしまえばいい。そこで、その特殊な魔水晶(ラクリマ)を開発し、彼女に埋め込んだという訳だよ》

 

 

「「…………!!!」」

 

 

スカリエッティの言葉に、グレイとなのはは隠し切れない怒りを表情に滲ませる。

 

 

《因みに彼女の潜在能力が発揮されれば、その戦闘力はナンバーズはおろか、デーモンの四天王をも軽く凌ぐよ》

 

 

そこまで言うとスカリエッティは、魔水晶映像(ラクリマヴィジョン)越しにヴィヴィオへと向き直る。

 

 

《さあヴィヴィオ、目の前にいるのは君の遊び相手だ。存分に遊んでもらいなさい》

 

 

「……はい、ドクター」

 

 

その言葉を最後にスカリエッティを映した魔水晶映像(ラクリマヴィジョン)は消え、彼の言葉を受けたヴィヴィオはグレイとなのはの2人を見据えると……

 

 

「ハァッ!!!」

 

 

ドンッ!!!

 

 

自身の体から先程よりも強大な魔力を放出し、己の拳に纏わせる。

 

 

「「……………」」

 

 

それに対してグレイとなのはは、そんなヴィヴィオをジッと見据えている。

 

 

「ハァァアアアアアアアアッ!!!!」

 

 

そしてヴィヴィオはその魔力を纏った拳を構え、雄叫びを上げながら2人へと殴り掛かる。

 

 

そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──ゴチンッ!!!

 

 

「ふみゅっ!!?」

 

 

ヴィヴィオはグレイが下した拳骨を脳天に受け、地面に倒れた。

 

 

「~~~~~!!!」

 

 

脳天に走る痛みに頭を押さえながら蹲るヴィヴィオ。すると、そんなヴィヴィオに対してグレイが呆れたように口を開く。

 

 

「悪いな、遊んでやりてーのは山々だが、こっちはもう色々あって疲れてんだよ。遊ぶのはまた今度だ」

 

 

そう言うと、グレイは蹲っているヴィヴィオに向かって手を差し出す。

 

 

「ほら……帰るぞヴィヴィオ」

 

 

「ヴィヴィオ、一緒に帰ろ?」

 

 

そしてなのはもヴィヴィオに向かって手を差し出し、その手を呆然と見つめているヴィヴィオ。するとやがて、虚ろだった彼女の瞳に光が戻ってくる。

 

 

「……パ…パ…? マ…マ……?」

 

 

「……おう」

 

 

「はぁい♪」

 

 

ヴィヴィオが小さく呟いた言葉に、グレイは少々気恥ずかしそうに…なのはは優しい笑顔を向けながら返事を返した。

 

するとヴィヴィオの両目には大粒の涙が溜まり、そして……

 

 

「パパァ!! ママァ!!!」

 

 

ヴィヴィオは思いっきり2人の胸目掛けて飛び込み、2人もそんなヴィヴィオを優しく抱き留めた。

 

 

「ったく、図体はデカくなっても泣き虫は変わらんねえなぁ」

 

 

「だね」

 

 

そう言って自身の胸で泣きじゃくるヴィヴィオを見ながら笑い合うグレイとなのは。

 

その瞬間、ヴィヴィオの体が淡く発効し始めると、彼女の体からスカリエッティが埋め込んだと思われる魔水晶(ラクリマ)が排出され……

 

 

パリィィイン!!

 

 

そのまま粉々に砕け散ったのであった。それと同時に、ヴィヴィオの体は元の幼い少女の体へと戻った。

 

 

「うしっ…帰るか。ギルドの連中が待ってる」

 

 

「そうだね♪」

 

 

「はーい!」

 

 

そう言ってグレイとなのは、そしてヴィヴィオは3人仲良く手を繋いだまま、その場をあとにしたのであった。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

一方その頃……その様子を魔水晶映像(ラクリマヴィジョン)で見ていたスカリエッティは……

 

 

「ククク……アハハハハハハハハハッ!!!!」

 

 

片手で顔を覆いながら、心底楽しそうに笑い声を上げていた。

 

 

「これは本当に予想外だっ!!! どこまでも驚かせてくれるよ妖精の尻尾(フェアリーテイル)!!!! ハハハハッ!!!!」

 

 

そう言って一通り笑ったスカリエッティは、改めて魔水晶映像(ラクリマヴィジョン)に向き直る。

 

 

「しかし本当に不思議なギルドだよ。私に従順だったナンバーズを変え、こちらの切り札として用意しておいたヴィヴィオも、あっさりと元に戻されてしまった。本当に不思議な力を持っている……」

 

 

塔の最深部で1人そう言葉を口にするスカリエッティ。すると……

 

 

 

「いや……それは不思議な力などではない。生きとし生けるもの全てが持っておる心と心の繋がり……家族の絆じゃ」

 

 

 

「!!」

 

 

先程のスカリエッティの言葉に答えるように、突然声が響き渡る。スカリエッティはその声がした方へと体を振り向かせるとそこには……

 

 

「家族の絆は時として、どんな魔法をも上回る力を生む……貴様にもかつて、そう教えたハズじゃ」

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)三代目マスター……マスターマカロフが立っていた。

 

 

「お久しぶりですね……マスターマカロフ」

 

 

「15年ぶりか。あの時の小僧がよくぞここまでデカい闇ギルドを作ったモノじゃ」

 

 

少々懐かしむようにそう言葉を口にするマカロフ。その口ぶりから察するに、どうやらこの2人は顔見知りのようである。

 

 

「で……ワシらの家族を攫い、挙句にはゲームの賞品扱いにした罪……償う覚悟は出来てんだろうな?」

 

 

強大な魔力と殺気を放ちながらそう問い掛けるマカロフ。しかしスカリエッティは余裕の笑みを崩さない。

 

 

「家族? ククク…あなたも聞いているハズだ、ヴィヴィオの出生を」

 

 

「それがどうした。たとえあの子が何者であろうとも、ヴィヴィオはワシらの家族じゃ。その事に変わりはない」

 

 

「……やれやれ、あなたも相変わらずだ」

 

 

そう言って肩をすくめるスカリエッティ。

 

 

「しかし残念ながらあなたは私に罰を与える事などできない。あなたほどの魔導士なら気づいているハズだ」

 

 

「……思念体か」

 

 

「その通り、今あなたの目の前にいるのは私の思念体だ。私の本体はとっくの昔に本部へと帰還済みだよ」

 

 

そう言うと同時に、思念体である事を証明するように、スカリエッティの体が映像のように少しブレる。

 

 

「仲間を見捨てて1人逃げたか、卑怯者め」

 

 

「これでもギリギリまで待ったのだよ。デーモンはともかく…ナンバーズの帰りはね。しかし彼女たちはどうやら反抗期でね、帰ってくる気がないらしい。やれやれ、悪い友達でも出来てしまったのかな。生みの親としては恥ずかしい限りだよ」

 

 

マカロフの威圧するような視線にもまったく動じずにそう話すスカリエッティ。

 

 

「……スカリエッティよ、貴様は何がしたいのじゃ?」

 

 

「何が…とは?」

 

 

「とぼけるな。貴様が強大な力を振り回し、ただ暴れ回るようなタマではない事は承知しておる。問題はその先じゃ。ヴィヴィオを使い、古代兵器を蘇らせ、そのあと貴様はどうするつもりだったのじゃ」

 

 

「…………」

 

 

マカロフの問い掛けに、スカリエッティは一呼吸置いてから、ゆっくりと口を開いた。

 

 

忘却の王(エンドレス)……というのはご存知かな?」

 

 

忘却の王(エンドレス)じゃと?」

 

 

「そう……ゼレフ書の悪魔の1体。全てを無に還すと言い伝えられている最悪の悪魔。私はその悪魔が欲しい……その為には、まず奴に唯一対抗できる古代兵器〝聖王のゆりかご〟が必要なのだ」

 

 

「その忘却の王(エンドレス)とやらを手に入れて、何をするつもりじゃ」

 

 

「この世界を〝無〟へと浄化する」

 

 

「!!」

 

 

スカリエッティが言い放った自らの野望に、マカロフは目を見開く。

 

 

「そして浄化した世界を、この私の手で作り直す!! 誰にも侵されることのない私だけの理想郷を創り上げる!!! そしてその時こそ、私の中の無限の欲望が満たされるのだ!!! フフフ…アハハハハハハッ!!!!」

 

 

そう語りながら高笑いを上げるスカリエッティ。そんな彼に対し、マカロフはポツリと呟くように言った。

 

 

 

「アルハザードの復興の為にか?」

 

 

 

その瞬間……スカリエッティの笑い声がピタリと止まる。

 

 

「やはりお主は、まだあの時の事を──」

 

 

「それ以上言えば今度はゲームではなく、一方的な殲滅として争う事になるよ……マスターマカロフ」

 

 

マカロフの言葉を遮り、スカリエッティは憎悪に満ちた眼でマカロフを睨みながらそう言い放った。それを聞いたマカロフは小さく息を吐いた後、再び口を開く。

 

 

「まぁよい。いずれいせよ、今回の戦いはこちらの勝ちじゃ。それに異存はないな?」

 

 

「えぇ。ナンバーズも番犬もそちらに寝返り、デーモンのマスター及び主力は全滅。用意していた切り札も失ったとなれば、もうこちらには打つ手がないからね。素直に負けを認めよう」

 

 

「ならばもう……二度とヴィヴィオに近づくな」

 

 

マカロフは怒りの形相でスカリエッティにそう言い放つと、スカリエッティは微笑を浮かべながらそれに答える。

 

 

「いいだろう。彼女の事は諦めるとしよう」

 

 

あっさりと承諾したスカリエッティに、マカロフは訝しげな眼で彼を見据える。

 

 

「安心したまえ、約束は守る。その代わりこちらかも1つ頼みがある」

 

 

「……何じゃ?」

 

 

「そちらに寝返ったナンバーズの5人に、あまり手荒なマネはしないでくれ。あれでも一応、手塩をかけて造り上げた娘たちなのだからね」

 

 

「貴様に言われずともそのつもりじゃ。もう戦いは終わった、これ以上は望まん」

 

 

「それを聞いて安心したよ」

 

 

「そうか。ならばもう用はない」

 

 

そう言うと、マカロフはスカリエッティに背を向けて出口に向かって歩き始める。

 

するとマカロフは出口前で足を止め、スカリエッティに背を向けたまま、ゆっくりと口を開く。

 

 

「……スカリエッティよ」

 

 

「何かね?」

 

 

「15年前のあの時の返事……今も変わらないままか?」

 

 

「……変わらないよ。昔も…今も…そしてこれからも、変えるつもりはない」

 

 

「……そうか」

 

 

その会話を最後に、今度こそマカロフは部屋を後にしたのだった。

 

 

 

 

 

こうして……長かった戦いは妖精の尻尾(フェアリーテイル)の勝利で幕を閉じた。

 

 

彼らは勝利した事と、家族を取り返した事を大いに喜んだ。

 

 

しかし、彼らはまだ知らない。

 

 

この戦いが、後々に始まる大いなる戦いの前の、ほんの前哨戦であることを……

 

 

今の彼らには……知る由もない。

 

 

 

 

 

つづく




次回は後日談となります。
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