なんとか時間は取れたので投稿致します!
それではどうぞ!
第9話
グーテンもるげん!
突然ですけど助けて下さい。
職場(グリゴリ)の空気が最悪です。
というのも………
「………朱乃ぉ……」
上司(仮)のバラキエルさんが机に突っ伏したまま、負のオーラをダダ漏れして号泣しているからです。
ちなみに私のグリゴリでの立ち位置ですがアザゼルさん直下の特殊部隊(仮)所属で直属の上司がバラキエルさんとなってます。
それはともかく、普段はキリッとしていて真面目なバラキエルさんがここまでボロボロになってるのは一体………
「…ねぇ、レイナーレ。
何か知ってる?」
「…わかんないわよ、今朝ここに来たときからこうなってたから。」
「…そっか、ミッテルトちゃんは?」
「…うちに聞かれてもさっぱりッス。
カラワーナとドーナシークも知らないって言ってたっすよ?」
「…うーん、どうしようか…」
部屋の隅で三人で考えてみるがまったく思いつかない。
それにこの状態のバラキエルさんに話しかける勇気は私たちにはなかった。
というか、ダンディなおっさんが号泣してる絵面って誰得だよ。怖いよ。
「…ミッテルト、アザゼル様を呼んできて。このままじゃ埒が明かないわ。」
「了解す!駆け足で行ってくるっす!」
渋々といった顔でアザゼルさんを呼ぶように指示するレイナーレ。
まあ、こんなことで自分達のトップを呼ぶのは不本意なんだろう。
「…んで、なんだこりゃ。」
その後10分も経たないうちにアザゼルさんがやってきた。
何故かミッテルトちゃんは息も絶え絶えな状況で、レイナーレに渡された酸素缶でなんとか息を整えている。
「コイツがものすごい勢いで走り回って俺を探してたから、慌てて来てみりゃ……」
そうだったの!?
驚きのなかミッテルトちゃんを見るといい笑顔でサムズアップしてた。
今度なんか甘いものを奢ってあげよう。
「…で、だ。バラキエル、お前……その……あれだ、どうした?」
アザゼルさんもこんな状態のバラキエルさんを見た事がないのか多少動揺しながら話しかけている。
「…アザゼルぅ、俺はもうダメかもしれん……」
「おうおう、どしたよ。ほら話してみ?」
「朱乃がなぁ……朱乃がなぁ……」
アザゼルさんが来たことで多少落ち着いたのか、ようやく話し出すバラキエルさん。
「…朱乃がな、家出した挙句に悪魔になっちまったんだよぉぉぉぉぉ!!!」
はい?
「は?おま、それマジか!?」
「……リアス・グレモリーの女王になったって、朱璃経由で手紙がきて………
俺はどうすればいいんだよぉぉぉぉ!!」
えっと、話についていけないんですけども……
「あのぉ、アザゼルさん。朱乃って?」
「あぁ、コイツの娘の事だ。
……しっかしグレモリーねぇ……」
グレモリーの名は聞いたことがある。
確か現魔王、サーゼクス・ルシファー。
その人の旧姓が確かグレモリーだ。
ってことは……
「相当、偉い人のとこに行っちゃったんだ…」
「家出するならまだしも!!悪魔に転生って!!うわぁぁぁぁん!」
うっ、本格的に泣き出しちゃいましたよ。こうなったら私たちにはどうしようもない。
2人にアイコンタクトをするとこっそりこっそりと部屋を出た…。
あれから一ヶ月。
ずっと泣いてばっかりだったバラキエルさんだったが、ある日知らない女性が職場にやってきていきなりバラキエルさんをシバキ上げた。
そのまま縄で縛られて女性に引きずられながら部屋を出て2時間後。
何故かスッキリとした表情の女性がバラキエルさんを引きずってきて、
「この人がまたダメになったら言ってね?」
そう言って部屋を出て行ってしまった。
その後バラキエルさんはなんとか立ち直ったのか泣くことは無く、真面目に仕事をし始めた。
後でアザゼルさんに聞いたところ、
あの女性はバラキエルさんの奥さんで朱璃さんというらしい。
元々、娘の朱乃さんにけしかけたのはこの人らしく、本人曰く人生経験なんだそうな。
よくわからん。
そんなこんなで時間は経ち、
今日はアザゼルさんに執務室へ来いとの事なのでたまたま暇だったヴァーリ君と、歩いているところです。
「…なるほど、だからバラキエルは様子がおかしかったのか。」
「うん。今は落ち着いていて、急に泣き出したりはしなくなったよ……酔わない限り。」
たまに皆でご飯を食べる時に、お酒が入っちゃうとまた泣きながら娘さんの事で喚き出す。
大抵アザゼルさんか朱璃さんにその場はなんとかしてもらうが、これはなんとかしたほうがいいのかなぁ……
「そりゃあれだ。下手に慰めたりすると返って逆効果になっちまうからな。こういう時はそっとしておいて、相手が愚痴りたくなったら聞いてやるのがちょうどいいんだよ。」
「うわっ!?」
びっくりしたあ!なんでアザゼルさんここにいるの!?
ていうか思考を読むな。
「お前が来るの遅いから迎えに来たんだよ。ほら、行くぞ。」
そう言ってアザゼルさんは執務室とは違う方向に歩き出して行った。
はて?
「あのぅ、こっちは執務室じゃないですよ?」
「分かってるっての。と、ここだ。」
そうしてたどり着いたのは…
恐らく施設の外れにある物凄く重厚な扉の前。
部屋のプレートには何も書かれておらず、そのうえ……
「…ねえヴァーリ君、私の見間違えじゃなければ扉中に危険物マークが書かれてませんか?」
「…奇遇だな。俺にもそう見える。」
至るところにWARNINGとか危険!とか書いてあって超怖いんですが!?
こころなしかヴァーリ君も若干顔が引きつってますし。
扉からはなんか嫌なオーラ漂ってますし、帰りたいんですけども!?
「ここはな、俺やサハリエル、研究が仕事の堕天使やらが作った研究物や試作品なんかを放置…もとい保存するための倉庫だ。」
放置って言ったよこの人!
「その中でお前に使えそうな武装やらがあるかもしれんと思ってな。こうして取りに来たわけだが…」
「…じゃあ、俺はこれで。」
「逃がさないよヴァーリ君!こうなったら一蓮托生、道連れだよ!!」
「やめろ!離せ!どう考えたって厄介ごとしかないだろう!」
「ヴァーリ君、男の子でしょう!」
「今それは関係ない!」
どう考えたって変なもんしか置いてない…!
なので割と本気で逃げようとしてたヴァーリ君を捕まえて羽交い締めにする。
「あー、安心しろ。そんなに変なもんは置いてないし。ただノリで作ったもんとか何も考えずにテキトーに作ったもんとかがあるだけだから。」
「「それが安心出来ない(の)!」」
「いいからとっとと入れ!開けるぞ!」
そう言ってアザゼルさんがドアの横のパネルに手をかざすと。
ドアが下にスライドしていき、
《…なんでドアなのに下にスライドしてるんでしょうか?》
ダメだよ神様、ここでは常識には囚われてはいけないのです。
最初の3ヵ月で私は慣れてしまいましたから…
《どこの風祝ですかあなたは。》
それはさておき、ドアが下がりきった先にあったのはだだっ広い空間にこれでもかってぐらい棚の敷き詰められた部屋。
その棚も一つ一つ形が違い、それぞれに違う物が置かれている。
「ここはな、グリゴリが設立された当初からずっと収集物やら素材やら、ほんとに色々なもんが置いてあってな…と、この列だ」
アザゼルさんについて行き奥に進むこと5分、目的の場所にようやく着いた。
棚の側面には「武器及び試験品」と書かれていてその下に「第23列」と書かれている。
…こんなのが23列もあるのか。
「さてと、この中から好きなもん取ってこい。説明は俺がするからよ。
ヴァーリも気に入ったもんあったら持ってってもいいぞ。」
「ふむ、俺は別にいらないが。
まあ、一応見てはおこうか。」
よし、とりあえずまともなの探しますか!
「…アザゼルさん、これなんですか?」
そうして各々が棚を物色している時、私が見つけたのは蒼い片刃の大剣。
全体が蒼く、ところどころに金色の装飾が描かれており美しい。
だが、目に付くのはそこではない。
刀背の部分に穴があいていて、何かの噴出口になっているのだ。
そして柄の部分に引き金があり、その先にはリボルバー型の弾倉が装着されている。
「ん?それか。
ブースターブレードってやつだ。特殊な炸薬を装填してその引き金を引くと中で炸薬が着火、刀背のブースターを通して排気。その時のブースターの加速により、あいてを叩き切る!ってコンセプト…と書いてあるな。ちなみに剣の銘はないらしい。」
「ブースターブレード……これもらっていいですか!?」
「お、なんだ気に入ったのか?いいぜ。持っていきな。」
「ありがとうございます!!」
いやぁ、良かった良かった。
一目見た時から釘付けになっちゃうくらい気に入っちゃったからもらえて良かったよぉ。
なんだ、怪しいものだらけかと思ったけどもマトモなものがちゃんと……
「おい、アザゼル。これはなんだ?」
「お!懐かしいなぁ!こいつはボディチェンジビーム発射装置のプロトタイプじゃねぇか!」
「…なんだその聞くからに怪しいものは。」
「こいつはな、ビームを相手に当て、その相手とそいつに1番近い奴の身体を入れ替えるって寸法なんだよ。ただ…」
「ただ?」
「入れ替えた後、元に戻らなくなる不具合が見つかってな。そのせいで倉庫送りになっちまったんだよ。」
「ダメじゃん!?それ!」
「…あと、これはなんだ?」
「おぉ!そいつはインフィニット・ハイトーンボイスチェンジャーじゃないか!さらにそっちはタイムマシンの試作機じゃあないか!そいつはな………」
訂正、やっぱ凄いけどろくな物が無かったです!
御感想及び誤字脱字等、お待ちしております!