ハイスクールD×D 〜機械仕掛けの少女〜   作:礼楽

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………書きたいことを書いていたら予想以上に長くなった件。

それと、ご感想や評価をくださった皆様、本当にありがとうございました!
例え低評価であっても、じゃあこの人に今度は高評価をつけてもらえるように頑張ろうとも思えますし
高評価であっても、それに甘んじること無く、精進しながらもっと良くしていこう。
そう思って頑張っています!

至らない点も多々あるかとも思いますが、今後ともども本作をよろしくお願いいたします!

それでは、どうぞ!


これが私のスクールデイズ、あるいは事件です。(中編)

第13話

 

〜side一誠〜

 

おっす!

俺の名前は兵藤一誠!

今、俺達は生徒会室へと向かってる。

今朝、学校に来たら言われのない濡れ衣をかけられてしまったぜ畜生…

 

何でも、女子更衣室に隠しカメラがあってそばに元浜の生徒手帳が落ちてたらしい。

元浜には聞いたがそれは落としたもので、隠しカメラなんて付けてないらしい。

でも、日頃の行いからか誰にも信じてもらえずにいつものようにフルボッコにされそうになった時、そいつは現れた。

 

 

教室廊下側の窓からレッグラリアットをかましながら。

 

 

あの時は無我夢中で避けたが、元浜も松田も後遺症が全然なかったから多分加減してくれた……んだと思う。

 

高那岐芽衣。

学年主席で入学し、この前の中間テストでも全教科満点などかなりの秀才として校内で話題の女の子だ。

スタイルも良く、深い深紅のショートカットに青みがかった目とおおよそ日本人とは思えない容姿で、かなり可愛い。

当の本人はそういったことには無関心で俺達みたいな奴にも平気で話しかけたりしてくれる。

 

 

その後、木刀から庇ってくれたりもした。

でも、パッと見鍛えてない華奢な手で勢いがついた木刀を止めた時は流石に俺も驚いた。

 

教室の中から見てた金髪の男子も目を見開いていたくらいだし、高那岐って、改めてすげぇヤツなんだなって思ったよ。

その後も、女子の話だけではなく俺達の言い分も聞いてくれて生徒会長に相談に行くなんてこともしてくれた。

ほんとにアイツには頭が上がらないぜ……

 

 

ただ、高那岐は何故か生徒会長が苦手なようで生徒会室へ行く時も苦い顔をしてた。

 

こっそり理由を聞いてみたら

「あはは…。

私あの人に説教されたことがあってね…

どうにもその後から苦手になっちゃったみたいで。」

と言ってた。

 

 

ほんとに大丈夫なんだろうか……

 

〜side芽衣〜

 

 

兵藤君に聞かれて咄嗟に考えついたことを適当に返事をしたのだがどうやら信じてしまったみたいだ。

 

正直私が支取蒼那先輩…ソーナ・シトリーを苦手としているのはやはり私が正体を隠しているからである。

だが、聞いた話によると彼女は本当に説教癖があるらしく、この前は不良に対して三時間にも渡る説教をした……と聞いている。

 

 

と、余計な事を考えていると生徒会室に着いた。

 

ノックをして中に入ると正面にいた。

深い青色のような髪に、メガネをかけた女子。

現生徒会長、支取蒼那その人である。

 

「話は聴いてますよ。

更衣室に隠しカメラだとか。

それで兵藤君、元浜君、松田君。

あなた達が疑われてることも。」

 

…流石に知っていたか。

支取先輩は兵藤君達の顔を見ながら話していたがその目に疑いの色は無い。

 

…疑いの色が無い?

 

 

「お、俺達はそんなことしてません!

本当に知らないんです!」

「落ち着きなさい。

普段の素行や、生徒手帳が落ちていたことからあなた達が疑われるのも無理はないでしょう。」

「で、でも!」

「…しかし。

ただそれだけではあなた達が本当にやったのかどうかはわかりません。

それに()()()()()()()()()()()()以上、ここで追及しても仕方の無いことです。」

 

……え?

カメラ無いの?

え?でも見つけたって…

 

「あの……カメラが無いってどういうことなんですか?」

「…貴女は?」

「一年の高那岐です。

それよりもカメラが無いとは…?」

「…聞いた話によると着替えていた女子達がカメラと生徒手帳を見つけたあと、真っ先に元浜君のところへ行ったそうで、騒ぎを偶然近くで聞きつけた先生が更衣室を調べた結果、カメラは無くなっていたそうです。」

 

……先輩からの話を聞いた私は思わずコケそうになった。

まさか真っ先に犯人候補をシバキに行くとか、うちの学校の女子逞し過ぎですよ。

 

「とにかく、この件は生徒会が預かります。

今日はもう帰りなさい。」

 

支取先輩はそう言いながら私達を帰るように促した。

時計を見ればもう18時だ。

 

「…それと、最近夜に不審者が出るというので、夜間は極力出歩くのを控えてください。」

「…わかりました。

失礼します」

 

兵藤君達はその後下校したが、去り際に先輩が言った不審者というのが気になっていた。

…そんなこと、HRでも言われなかったし注意喚起も受けていない。

なのに支取先輩は不審者が出るから夜は……夜?

 

 

 

「…確かこの女子更衣室だっけ」

 

帰り際、件の女子更衣室に寄る。

今更何かあるかどうかは分からないが、こういうのは実際に見て判断するものだとアザゼルさんが言っていた。

 

「……どう?………か……」

「……なにも……………です……」

 

と、近くまできた時誰かの話し声が聞こえたため咄嗟に草影に隠れた。

声の片方には聞き覚えはないけどもう片方は……木場君?

 

こっそりバレないようにのぞき見ると木場君と白髪の女の子が女子更衣室の前で話していた。

白髪の女の子の方は校内で見たことが無く、私よりも年下のように見える。

もしかして…木場君の妹だろうか?

だとしたらこんな人気のない所で2人っきりで何を………

は!?まさか!?

禁断の関係!?

《ズコーー!》

 

「…とりあえずこんな所で話していると誰かに見つかるかもしれないし、中に入りませんか?」

「うん、そうだね。

人払いされているはずだから中には誰も……」

 

ヤバい!

2人が更衣室に入ろうとしてる!

木場君が爛れた道を歩もうとしているのならそれを止めるのは友人としての私の使命!!

 

私はその場にカバンを置き、近くにあった丁度いい大きさの木の棒を二つ手に取ると、木場君の行く手を阻むようにぶん投げる!

 

さあさあ、木場君行きますよ!

 

《…………(必死に笑いを堪えている。)》

 

 

 

〜side祐斗〜

 

「今朝の盗撮騒ぎを調べてこい、ですか。」

「ええそうよ、ソーナから頼まれちゃって」

 

放課後いつものようにオカルト研究部に集まると、急に部長がそんな事を言い出した。

 

 

盗撮騒ぎ。

今朝、高那岐さんが仲裁する形で大事にはなってはいないが放っておくと今犯人として疑われている兵藤君達はきっと孤立してしまうだろうし、今朝の女子がそうしたように危害を加えられてしまうかも知れない。

 

…そういえば、高那岐さん。

木刀を素手で受け止めるなんて、無茶をさらっと行ってしまったけども本当に怪我はないんだろうか。

そのまま授業も平然と受けてはいたけども、あの一撃は下手をすると手の骨を折るほどの一撃だ。

それを無傷だなんて……

 

「…斗?…祐斗!聞いてる?」

「…あ、はい。

すいません、考え事をしてました。」

「まぁ、いいけども。

ともかくお願い出来るかしら?

私達は今から依頼とかがあるから…」「わかりました、任せてください。」「そう、ありがと。

あ、あと小猫も呼んであるから2人で協力して調べてちょうだい。」

 

…塔城さんを呼んでるなら先に言ってほしかったです部長。

多分、待たせちゃってますから。

 

 

 

「…木場先輩、遅いです。」

「あはは…ごめん。

はい、これ」

 

待ち合わせ場所の校舎裏で待っていたのは部長…いや、リアス・グレモリーの『戦車(ルーク)』塔城小猫ちゃん。

僕よりも年下のはずだけども、口調は結構な毒舌家だ。

多分、早めに来てそのまま待っていたのだろう。

 

僕は謝りながらも炭酸のジュースを渡す。

七月とはいえもう夏だ。

脱水症状などになってしまうかも知れなかったから、途中の自販機で買ってきたのだ。

例え悪魔とはいえ、健康には気を使わないとね。

 

「ありがとうございます。

それで、何故私も呼ばれたのでしょうか?」

「………えっと………さぁ?」

「わかりました、帰ります。」

「ちょっと待って!?

ごめんって!」

 

正直僕も塔城さんが呼ばれた理由は知らなかったけどだいたい予想は付く。

塔城さんは来年度からこの学校に通うことになる。

だから自分が通う学校を見せたかったのだろう。

…さっきから隠れるようについてきてる部長の使い魔がバッチリ見てるし。

 

 

 

 

 

「それでここが現場の女子更衣室ですか?」

「うん、そうだよ。」

 

なんとか必死に塔城さんをなだめて、女子更衣室まで来たけど、不思議と誰にも出会わなかった。

多分、部長が人払いの魔術でも使ってくれているのだろう。

(ただの偶然である)

 

問題の女子更衣室は校舎から少し距離があり、入口が校舎側から見えないように反対側に付けられている。

体育の授業や部活の時に使われて隣には男子更衣室もある。

 

「さてと、どう?何かしら違和感とかある?」

「いえ、特に外側には何もありませんね」

 

流石に何も無いか…

何かしらあったら流石に会長も気付くだろうし。

 

「…とりあえずこんな所で話していると誰かに見つかるかもしれないし、中に入りませんか?」

「うん、そうだね。

人払いされているはずだから中には誰も……」

 

このままだともし誰かに見つかったら塔城さんの事を説明しなくちゃいけないしさっさと中を見て手がかりでも……

 

 

この時、不意に視線が左にズレていなかったら危なかったかも知れない。

何せ。

 

こちらに()()()()()()()()()()()()()()が見えたから。

 

ヒュン!ドスッ!

 

「うわぁ!?」

「先輩!?」

 

咄嗟に身体を後ろに引くと僕のちょうど顔の高さの所に木の棒が()()()()()()

 

「なっ!!

って、くぅ!?」

 

僕がそれに驚いて立ち止まると誰かが僕に飛びかかって来た。

慌てて避けると、その人は距離を取りお互いに向き合った………って!?

 

「こ、高那岐さん!?」

 

そう、僕に攻撃を仕掛けた人物、それは高那岐さんだった。

 

「木場君……まさか君がそのような人物だったとは思わなかったよ。」

 

高那岐さんはそういいながら、一歩一歩近づいてくる。

 

「い、いったい何の話かな!?」

「知らばっくれても無駄だよ…

まさか木場君が……木場君が……」

 

もしかして僕が犯人として疑われているのか!?

それは誤解だ!

何とか説得を…

 

 

「女子更衣室に女の子を連れ込んでみだらな行為をしようとする人だったなんて!」

「ちっがあぁぁぁぁぁう!!!?」

 

 

より酷い誤解だった!?

っていうか何だ、みだらって!?

 

「友達として、間違った道に歩もうとする友人を止める!

それが真の友達としての使命よ!」

 

高那岐さんいったいどうしたの!?

今朝の出来る女オーラまるっきりないよ!?

あと、学校では隠してるっぽい素がでてるよ!?

 

「ちょ!?

高那岐さんそれは誤解だって!?」

「誤解ぃ?

じゃあその子は何です?

うちの学校の生徒ではないし、

少なくとも私よりか年下に見えますが?」

 

くっ!?

ここに来て塔城さんの存在がさらに勘違いを加速させてる!

 

いったいどうすれば…

 

 

「やめてください!()()()()()はそんな人じゃありません!」

 

 

その時、塔城さんが割り込んできた。

そして君はまた、何を言ってるんだ!?

 

「お、お兄ちゃん…?」

「そうです!祐斗お兄ちゃんはただこの学校を案内してくれていただけなんです!

そうだよね!?」

 

高那岐さんも塔城さんの気迫に押されたようで、動きが止まった。

そのまま塔城さんは、僕の方を向いてアイコンタクトをしてきた。

 

 

(…先輩、合わせて下さい。)

(わかった、けども…お兄ちゃんって?)

(それは…ほら、近所のお兄さん的な存在で)

(…何も考えてなかったんだね)

 

どうやら行き当たりばったりの案だったようだ。

 

これで本当に誤魔化しきれるのだろうか………

 

 

 

 

 

「なるほど…つまり塔城さんは来年ここへの入学を目指していて昔から色々と良くしてもらった近所のお兄さんの木場君に案内してもらったけども、途中でとても可愛らしい白猫を見つけて追いかけたらここについて、恐らく更衣室の中に入っちゃったんじゃないかと思い、入ろうとしたら邪推した私が割り込んでしまったと……こういった事でしたか……

大変失礼しました。」

 

 

え!?

高那岐さん信じちゃったよ!?

 

「い、いえ。元はといえば私がお兄ちゃんに無理言ったからで、私の方こそ……」

「いやいや、私こそほんっとにごめんなさい!」

「こ、高那岐さん!?

女の子が土下座って色々とまずいからやめようか!?」

 

流石に女の子に土下座させるような鬼畜というわけではないから、高那岐さんが土下座するのを必死に止めた。

 

…その時塔城さんが一瞬残念そうな顔をしたのは気のせいだと思う、というか思いたい。

 

 

 

「…しかし、白猫かぁ。

どうしてよりによってここに来たんだろ?」

「それは、僕達にも分からないなぁ。

でも、確かこっちの方に来たのは確かなんだよ。ね?」

「…はい、そうなんです。」

 

とりあえず、高那岐さんには小猫ちゃんの事は黙ってもらう事にした。

ホントなら手続きとかが必要なんだけど、こっそり入って来たらしくそんな事はしてないらしい。

だから一応先生とかには見つかりたくないから、という理由でお願いしたら先程勘違いからの襲撃をした負い目があるからか、快く承諾してくれた。

 

だけど、僕達の本来の目的は盗撮犯の証拠や情報を集めるための捜索。

だから、高那岐さんには出来ればこの場を離れて欲しいんだけど……

 

「だったらせめてもの罪滅ぼしも兼ねて、その猫探すの私も手伝う!」

 

やっぱりか。

高那岐さんだったらそうするとは思ってたけど、弱ったなあ…

 

「それではいざ!侵にゅ………あれ、開かない?」

「え、鍵空いていないの?」

 

とうとう高那岐さんが更衣室へ入ろうとしたけども、どうやら鍵が掛かっているらしい。

でも、部長は鍵は開けてあるって言ってたしおかしい……

 

「……………ふーん、ここがこうなってあれがこうで………っと、開いたー!」

「「えぇ!?」」

 

と、僕と恐らく塔城さんも悩んでいたであろう、扉を高那岐さんが開けてしまった。

その顔は実ににこやかだったけども両手に持ったピッキングツールのようなものによって雰囲気がぶち壊しだった。

 

「さて、猫ちゃん…猫ちゃん…後ついでに犯人の手がかり…」

「やっぱり高那岐さんは犯人の手がかりを探しに来てたんだね……」

「んー?

まあね、あの三人は一応同じ学年の仲間だし、やってもない事でみんなからバッシング受けてるのを見たくはないしねー……」

 

更衣室内は一般の更衣室と同じようなもので、コンクリートで出来た床や壁、ロッカーと何人かが座れる長椅子が置かれただけの内装だ。

男子更衣室も向きは左右反対だがこれとほぼ同じ作りだ。

 

高那岐さんは、ロッカーの上や中などを一つずつ確認してた。

やはり、彼女も犯人の手がかりを探しているのだろう。

そう思って聞いてみたら案の定そうだった。

 

「猫…いなかったよ……撫でたかったなあ。」

「…あの、今度うちの猫を連れてきましょうか?」

「ほんと!?

小猫ちゃんありがとう!」

 

その後、僕達は下校時刻になるまで更衣室内を見ていたが手がかりやカメラ、もちろん最初からいるはずのない猫も見つからなかった。

探している間に高那岐さんと塔城さんは仲良くなったのだろう他愛のない話をしてた。

…正直、驚いた。

塔城さんは今猫を被っているとはいえ元々あまり喋るような印象ではなかったのだけど。

今では、普通に高那岐さんと話している。

ここまで引き出せた高那岐さんが凄いと素直に思った。

 

「さて、そろそろ下校時刻だし、帰ろうか。」

「…はい」

「そ〜だね。」

 

僕らはそのまま、更衣室を出て帰ろうとしたけど、高那岐さんはまだ更衣室の方を見ていた。

 

「……高那岐さん?」

「…………ん?あぁ、ごめんごめん。」

 

僕が、呼びかけると高那岐さんは振り向き僕らに続けて更衣室を出た。

 

僕ら3人はそのまま学校を出て家に帰った。

もちろん、僕と塔城さんは夜の依頼があるために学校に後で戻ることになるのだけど。

 

結局、手がかりらしいものは見つからず、部長になんて報告をしようか迷っていた。

 

 

 

 

 

 

 

…でもあの時、それとは別に気になることが一つあった。

それは…

 

 

 

 

 

………高那岐さんが更衣室で僕が呼んで振り返った時、一瞬だけど瞳が赤かった気がしたのだ。




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