ハイスクールD×D 〜機械仕掛けの少女〜   作:礼楽

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……書きたいことがとっ散らかっていく不思議感…

今回は無駄に場面がコロコロ変わるのでご注意を





崩れ落ちる日常

第17話

 

 

次の日、兵藤君が浮かれて学校に来て松田君元浜君両名にシバかれているのを尻目に私はいつもの通り木場君と、あとグレモリー先輩と姫島先輩も一緒に登校している。

 

…正直、この二人が一緒にいると他の生徒からのやっかみやパルパルなど、色々とこもった目線を向けられる。

自分の眷属を大切にしているのは、この一年でよく分かったから出来れば学校では離れてほしい。

 

「…高那岐さん、何であの三人はまた喧嘩をしてるのかな?」

「あぁ、木場君は知らないんでしたっけ。

兵藤君、昨日女の子に告白されたのですよ。」

「へぇ、あの兵藤君が?」

「あらあら、若いっていいですわねぇ。」

「……姫島先輩、ツッコミ待ちなのは分かってますけども言わせてもらいます。

貴女歳一つしか変わらないですよね!」

「…朱乃、あなたも昨日告白されてたでしょう?」

「あら、彼には申し訳ないですがタイプでは無かったので。」

「………ちなみに木場君、相手ってどんな人かな?」

「………三年生の、ちょっと気取った人だったよ。」

 

そりゃ無理だ。

私の勘では、姫島先輩はSだ。

それも真性の。

ああいう人って確か気取った様な人は相手にされないって、レイナーレが女性向け雑誌見ながら言ってた。

 

「というか、兵藤君のその彼女?

ってどんな人なんだい?」

「えっと、確かここに……あった。

昨日写メ撮ったので。」

「…へぇ、銀髪なんて珍しいじゃない。」

「グレモリー先輩のその紅い髪も充分珍しいのですが。」

「あら、芽衣のその深紅の髪も珍しいわよ。」

「まあ、そうですけど…」

 

ちなみに、流石に一年も経つと慣れてしまったのでグレモリー先輩と姫島先輩、あと支取先輩とは普通に話をするようになり、いつの間にか名前で呼ばれるようになっていた。

 

「確か、柏原優子さんと言っていましたか。

少なくともこの学校の生徒では無いですね。」

「ふーん。」

 

グレモリー先輩はつまらなそうに写メを見ていたがやがて飽きたのか兵藤君達の方を見ていた。

 

「…ねぇ、あのふたりが突きつけている携帯に写ってる写真ってこれと同じじゃない?」

「はい、だってそれ私が送ったものですよ。

というか良く見えましたね。」

「あっ。

……ええ!たまたまよ、たまたま。」

 

…この人、時々こうやって天然になったりするんだよなぁ。

正直よく今まで悪魔だってバレなかったなぁ、グレモリー先輩。

 

「でも、なんで彼らに送ったの?

こうなる事は目に見えてたのに。」

「だから、ですよ。

…昨日、兵藤君から無茶苦茶、相談やらされてたので。

朝の三時まで起きてましたよ……」「「「うわぁ…」」」

 

あの後、家に帰って写メを送ってからメールで色々と相談された。

曰く明日、つまりは今日なのだが、何といきなりデートなのだとか。

 

それに伴い、デートコースやら服装やら女の子が喜ぶものやらと、色々と相談された。

その結果気づけば朝の三時。

ものすごく眠いのに向こうは逆に目が冴えているのか元気なのにイラっと来た。

写メ自体は昨日送っていたが、今日がデートなのだと2人にチクっても仕方が無いんだよ。

クックックッ………

 

「……リアス。

何だか芽衣ちゃんが黒い笑みを浮かべているのだけど。」

「……ええ、何だか彼女の周りだけ黒いモヤが出てるみたいよ…」

「…高那岐さん、最近夜が遅いらしくて…」

 

周りが何かしら言っていたがとりあえずは、これで気が晴れたので良しとしようか。

 

 

 

 

放課後。

…で、兵藤君が颯爽とデートに行き、木場君が例の如く部活へ行き、私はと言うと、突然神の子を見張る者の本部に呼び出されたので急遽本部にまで行くハメになった。

 

そうして、総督執務室。

 

「それで、呼び出された理由は何でしょうか」

「おう、それだがな。

【ウツセミ】の事、覚えているな?」「……はい、もちろんです。」

 

…忘れるはずがない。

とある機関が鳶雄君たちのクラスメイトを実験台にし、擬似的に自律型の神器を模したものを制作、その結果生まれたのがウツセミだ。

紗枝ちゃんもそのなかの1人で、あれのせいにより一度死んでしまったも同然なのだ。

 

 

「あの時の機関の生き残りの一部が判明したんだが……

そのうちの一人がよりによって駒王町に潜伏してる事が判明した。

それも直接ウツセミの製造に関与した人物で、実験の為なら非道な事もする奴だ。

マークはしていたのだがな、先日ようやく判明した事だ。」

「なっ!?

あの町に……ですか!?」

「あぁ…

だが、詳しい場所についてはまだ分かってない。

そこでだ。

 

高那岐芽衣。

堕天使総督アザゼルとして、

この者の行方の調査と捕縛を命ずる。」

 

「了解しました。」

 

何があっても、絶対に捕まえる。

その思いを胸に秘めて、私は答える。

 

「とりあえず、現時点で分かっているのは、相手は女、それもお前と()()()のような見た目だ。

これについては不明だが恐らくは容姿は変わらない何かをしているとの事らしい。

数年前のあの時から変わっていないようだ。

それと、()()()()という事だけだ。」

 

 

 

歳が同じくらいの髪が銀髪の女……

同い歳くらいの銀髪の女…?

………え?

 

 

 

「………アザゼルさん、その人の写真かなにかありますか…?」

「いや、残念ながらそう言った物は残ってなかったが。」

 

不安が広がる。

思い出すのは、昨日のあの子。

もし仮にそうなのだとしても、何故兵藤君に近づいた…?

あの町には、リアス・グレモリー先輩がいる。

例え、隠れるだけならまだしも。

だとしても何故行動を起こした?

何故、今になって捕捉された?

何年間も足取りが掴めてなかったのに…ん?

 

違う、待て。

もしかして、わざと掴ませた…?

恐らくは誰かと接触を図ろうとしてる…?

 

 

全ては憶測、推測、想像、仮定。

だけど何よりもするべきことがある。

 

「…アザゼルさん、ちょっと出てきます!!」

「あっ、おい!」

 

もし、仮に柏原優子と名乗ったあの女がそうなのだとしたら。

兵藤君が危ない可能性が、ある!

 

 

 

 

〜イッセーside〜

 

いやぁ、今日は楽しかったよ!

 

「優子ちゃん、今日はどうだった?」

「はい、なかなか新鮮な体験をさせて頂きました。」

 

放課後、昨日高那岐(呼び捨てでいいって言われた)に相談して決めたデートコースを回ってみたけど、なんかこうちゃんとしたデートって感じがした。

 

服屋を回って、喫茶店でお茶をして、とにかくそんな学生らしい。

そんな感じのデートだった。

途中、商店街で高那岐の友達のイケメン野郎、木場がいて、オカ研の部活動の一環らしい変なチラシも渡され、からかわれた。

 

時々だったけども優子ちゃんも笑ってくれていたし、ホント高那岐には感謝しないとな!

 

「それで、兵藤君ちょっとよろしいですか?」

「え?何かな?」

 

それで、今はデート終盤で公園にいる。

ここは人気はあまりないけども静かでゆっくりと話をするにはちょうどいい場所だって言ってた。

 

「まずはお礼を。

今日は色々とありがとうございます。」

「い、いいって!

そんな改まってお礼なんて!」

 

そう言って丁寧にお辞儀をしてくる優子ちゃん。

ほんとにこの子はなんというか礼儀正しい子だ。

…ただ俺としてはもう少し笑って欲しかったけどな。

 

「それで、良かったらなんですけどこれを貰ってくれませんか?」

 

そう言って、優子ちゃんが渡してきたのは人の形をして、心臓の部分に赤い石がはまっている木細工だ。

 

「えっと、これって?」

「私、木細工が趣味でそれはお守りなんですよ?」

 

そう言って優子ちゃんは笑う。

でも、お守りかぁ………あれ?

手に持った木細工をよく見ると少しづつ黒ずんでいくように見える。

それと、同時に何だか頭がだんだん重くなっていくような感覚が…

 

「兵藤君、どうかしましたか?」

「いや…何だか頭が…」

 

あれ…どうした……

まるで底なし沼に堕ちていくような感覚が……

優子ちゃんの方を見ると、優子ちゃんは笑ったまんま俺を見てる。

でも、その笑顔が何だかおかしい。

 

 

まるでおかしくなっていく俺を見て笑っているように見えてきて………

だんだんと……何も考え………………

 

 

 

ドクンッ!

 

 

「……っくは!」

「…何ですって!?」

 

意識が落ちかける瞬間、急に体の中の何かが脈打った様な感覚が走り、意識が一気に覚醒する。

それと、同時に俺は手の中の木細工を投げ捨てて優子ちゃんから離れる。

ほとんど無意識に行動したけども、何故かそうするのが正しいと心のどこかで何かが囁いた気がした。

 

優子ちゃんは目を見張り、俺を見ている。

 

「……どうやって、逃れたのですか。」

「ゆ、優子ちゃん?」

「答えなさい!!

どうやって私の呪術から逃れたのですか!?」

 

さっきまでの優子ちゃんとは全然雰囲気が違う。

一体何がどうなってんだ……!?

 

「もう少しで、憑かせられる所だったのに…!

…こうなっては仕方がありませんね。」

「優子ちゃん!君は一体何を言ってるんだ!?」

「まだ分かりませんか?

あなたを利用しただけですよ。」

 

そう言い放った優子ちゃんの顔は、冷たくどこまでも見下した表情だった。

 

 

「そもそも、あなたみたいな人は利用価値が無ければ近寄りすらしませんよ。

ましてや()()()()()など、つまらないものです。」

 

 

「そん……な…」

「どうやってあなたが私の呪術を防いだのかは気になります。

なのでさっさと死んで下さい。

その後でゆっくりと解剖してあげますから」

 

優子ちゃんはそう言いながら、右腕を向けてきて。

 

 

 

ザシュッ!

 

 

 

突然現れた()()()()()()が俺の腹を針で貫いた。

 

「がふっ!?」

 

痛い痛い痛い痛い痛い!!

刺されたところが熱く痛い!?

蜂は刺した針をそのままにして優子ちゃんのそばに戻る。

いつの間にか針は再生されてる。

 

「…っち、まだ体に馴染みませんか。」

 

優子ちゃんは忌々しげに蜂を睨んでいるが、それどころじゃない!

 

何だありゃ!?

人より大きい蜂なんて!?

 

 

「ぐっ、うぅ……」

「まだ生きてるんですか。

意外としぶといですね。

でも、これで止めですよ。」

 

 

ヤバイ…!

またさっきの蜂が!

くそっ!足が震えて動かねぇ!?

 

そうしている間にも、蜂がグングン迫ってきて……………

 

 

ガオンッ!

 

 

突き出された、盾のようなものにぶん殴られた。

 

「なっ!?」

 

そのまま蜂は優子ちゃんの後ろまで吹き飛んでフェンスに激突した。

 

俺は驚いて、横を見る。

そこにいたのは……

 

 

 

 

 

「……何とかセーフとは行きませんでしたか。」

 

 

「え、高那岐……?」

 

盾を振り抜いた状態で立っている高那岐だった。

 

 

 

 

 

 

〜芽衣side〜

 

あの後、すぐに昨日の相談で決めたであろうデートコースを辿って探すと、

あの公園に2人はいた。

 

 

…兵藤君は腹から血を流し、柏原優子のそばには大きな蜂がいるという最悪の状態で。

 

蜂が兵藤君に向かっていたのでシールドで思いっきり助走をつけてぶん殴った。

 

「…何とかセーフとは行きませんでしたか。」

 

思わず独りごちる。

もう少し早くたどり着いていれば兵藤君は怪我をする事も無かった。

くそっ!

 

「え、高那岐……?」

「兵藤君、逃げてください。」

 

とにかくここから兵藤君を離れさせないと。

ちらっと見ただけだが出血が酷い。

このままだと危ない。

 

「な、何言って!?」

「いいから逃げる!」

 

私はシールドを兵藤君に押し付けて単分子カッターを出す。

兵藤君が驚いている様子だったが今は説明している場合じゃない!

 

「あなた、まさか神器使い!?」

「答える義務はないよ、それよりも私の友達によくも…!」

 

柏原優子も驚いている様子だが、すぐに蜂を近くまで呼び寄せた。

あれは……!

 

「ウツセミ…!?」

「…この子を知っているってことはあの時、あの場所にいたのね」

 

近くまで来てわかったがあれはやっぱりウツセミだ!

それも私が殴ったのにも関わらず、びくともしていない。

 

「この子は私の呪術と技術によって改造、強化された子達。

あの時からより進化したの。」

 

自慢するかのように挑発的な笑みを向けてくる。

恐らくはよほど自信があるのだろう。

 

「だとしても関係ないですね。

貴女は私が捕まえる!」

「ふふっ、ならやってみなさい。」

 

言い終わると同時に蜂が迫ってくる。

私はそれを右に避けてカッターで切る。

蜂はそれを察知したのか針でそれを防ぐ。

すかさず、左腕にブースターブレード【スティールハーツ】を出し、切り上げる。

しかし、それにも反応して後ろに下がり針でまた防がれる。

 

 

思ったより、針が硬い…!

 

 

後ろにはまだ動けないのか兵藤君が立ったままだ。

顔からだんだんと血の気が無くなっていっているしこのままだと…!

 

 

「どうしたのかしら?

後ろの少年が気になるの?」

 

それを見てか嘲笑うかのように柏原優子はどこまでも見下してくる。

 

 

 

こうなったら仕方ない!

スラスターを起動して…!

 

 

 

ゴスッ!

 

「ぁぁあ!?」

「……え?」

 

突然、兵藤君の悲鳴が聞こえて振り返ると。

 

()()()()蜂が兵藤君を刺していた。

 

柏原優子はその蜂を回収すると逃げていく。

 

 

「兵藤君っ!?」

 

その場に崩れ落ちる兵藤君。

慌てて近寄るが、背中側からも刺されていて、誰から見てもこの傷では……

 

助からない。

助けられない。

 

 

そう諦めかけた時だった。

 

兵藤君の周りが突如紅く光りだして、魔法陣が展開されていく。

 

あれは………確か召喚陣?

 

そうして、現れたのは紅い髪をなびかせる、悪魔。

 

 

 

 

「…あなたが呼んだのかしら?」

 

 

 

 

リアス・グレモリー先輩がそこにいた。




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