オリジナル設定に、多少の矛盾や時間軸の変化。
そして前半と後半の温度差。
それでも、賛否両論あると思われますがほんとにダメなところは変更致しますのでご意見をお待ちしております!
第19話
朝、1日の始まり。
規則正しく同じ時間帯に起きる人もいれば、時間ギリギリに起きる人もいる。
大抵の人は前者で、私もその中のひとりだと思う。
ただ…どうやら私は朝が弱いタイプらしく、どうにも朝は意識がハッキリとしない。
今日もいつもの通りの時間に起きて、布団から起き上がる。
そしてそのまま四〜五分、ぼぅとしたままの状態でいる。
その後、いつもの朝なら着替えてから台所に行くんだけど今は春先、だんだんと心地よくなってる気候の中でついついそのまま行ってしまう。
だけど、ちょっと肌寒いような?
確か今日はレイナーレ達も誰もいなんだっけか。
じゃパンでいいや。
………うーん?なにか忘れてるような?
あくびをしながらも若干回ってない頭で考えながら台所の扉を開く。
「やあ、おはよう高那岐さん……うぇっ!?」
「んー?あー、木場君おはよー…」
そこには学校の制服姿で朝ごはんを作ってた木場君がいた。
おー、今日の朝ごはんは和食かー。ご飯に、焼いた鮭の切り身、お味噌汁に玉子焼き。
なかなか学生の朝ごはんとしては豪華なものだ。
「おぉ、美味しそう。
これ木場君が作ったの?」
「う、うん。そうだよ
…で、あのぉ高那岐さん?」
ん?さっきから顔をそらして話しかけてくる木場君。
……………ん?木場君?
起きてから時間が経って、ようやく正常に周り出した頭が状況を処理し始める。
…そういえば、木場君を家に泊めたんだっけか?
そうそう、思い出してきた。
昨日、とりあえず木場君を家に入れたあとすぐにお風呂とごはんの用意をして食べて、木場君を先にお風呂に入れた後部屋に戻ってから………
「…もしかして私、部屋に戻ったら寝てた?」
「うん、起こそうとは思ったんだけど気持ちよさそうに寝てたから。」
あっちゃぁ……
まあ、木場君の分の布団は出していたしそれはいいとして………
「木場君、何でさっきから顔を逸らしてるの?」
「いや、あの…ちょっ!ストップ!?」
未だにこっちを見ようとしてない木場君だ。
しかもどうしたのか私が近寄ると更に慌てだした。
「いや、ほんとにどしたの?」
「えっとね…………高那岐さん。」
「ん?なに?」
「……まずは、落ち着いて。
それで、ゆっくりと下を見てほしい。」
ん?
下を見る?
言われて下を見ると私の
「…下着?」
…まて、何で私の下着が見える。
ていうかそもそも何故下着しか見えない。
落ち着いて、冷静に自分の服装を見る。
どっからどう見ても下着姿です、ほんとうに以下略
そっかー、確か着替えに行ってそれで脱いだ後に寝ちゃってたんだー。
どうりで肌寒いと思ったよ。
そりゃ服は着てないから寒いわけだあははははは………
………多分、今私の顔は真っ赤だ。
そろそろ現実逃避をやめて今を見よう。
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
なんで、気づかないのよ!!
しかもひとりならともかく、木場君に思いっきし見られた!?
まってまってまってまって!?
やばい恥ずかしい!!!
「お、落ち着いて高那岐さん!?
だ、大丈夫だから!」
頭の中でわーきゃー言ってると落ち着かせようとしたのかバッチリ目が合った。
…………み、
「みないでぇぇぇぇぇぇ!!?」
バッシィィィィン!!
「高な……へぶぅ!!?」
……………思わず加減なしで引っぱたいてしまった。
「……木場君、誠に申し訳ありませんでした。」
「いいから、土下座は止めようって!?
って、おねがいだから服を着ようよ!?」
「……何この状況?」
その後、レイナーレが帰って見たのは下着姿で土下座している芽衣と、頬に赤い手形のあとを付け、あたふたしている木場君の姿だったそうな。
「…高那岐さん、今朝のことはもう大丈夫だから。
あれはむしろ僕がもうちょっと穏便にしとけば……」
「いや、あれは私が気が付かなかったのがいけないんでして…」
「…お二人共、何時までやってるんですか。」
放課後。
今はグレモリー先輩の使いで来た、小猫ちゃんと木場君と一緒に兵藤君の教室に向っているところだけど、私と木場君はまだお互いに朝の事を若干引き摺っている。
…その証拠に私も木場君も顔が赤い。
「二人とも互いに謝ったんだからそれでいいんじゃないですか?」
「うん、そうなんだけどね…」
「なんか、もう引き際が分からなくなっちゃって…」
「……ほんとに何でこの二人って変なとこでこだわってるのか。」
ともかく、お互いにあれはもう忘れるとして今は兵藤君だ。
聞けば、朝から少々様子がおかしいと情報が入っているので(クラスメイトの新聞部部長に聞いた。)そうそうに見つけて事情説明を…………おん?
「…私の見間違えじゃなきゃ、兵藤君ボロ雑巾のようになってない?」
「…確かに、ボロボロだね。」
「…何かあったのでしょうか?」
教室の外から覗いてみると、兵藤君はいるにはいたが何故か背中が煤けてて、しかもボロボロだ。
うつ伏せの状態でピクリともせず、返って不気味さが漂っている。
「…ひ、兵藤君どうしたの?」
「…高那岐か。」
呼び声に反応して兵藤君は顔だけ起こすが、その顔は疲れきっていた。
「ど、どうしたんだい?」
「…どうした、だと…?」
「ひっ!?」
木場君が勇気を持って話しかけるも、兵藤君から出る負のオーラにおされたのか後退る。
そして……
「今日1日、散々な目にあったんだよ!?
朝起きたら何故かリアス先輩が隣にいたし、しかも全裸だしよ!?
そのまま先輩にからかわれたり、親が勘違いしたりしてよ!
あと、先輩のおっぱいすげぇ大きくて!でかくてよ!
っぶげ!?」
兵藤君が今日一日の辛さを語っている途中で、小猫ちゃんがレバーブローを叩き込んでいた。
…恐らく胸の大きさのところに反応したのかな?
「…変態には罰を。」
「…で、兵藤君どうしよ?
白目向いて倒れてるし。」
「…しょうがない、僕が担いでいくよ。」
木場君が兵藤君を担ぎ、旧校舎へと進んでいく。
これって傍から見たらただの誘拐ではないのだろうか。
そんな奇妙な四人組は、校舎を抜け悪魔の巣窟(オカ研)に歩みを進める。
「……んお?
って、なんじゃこりゃ!?」
「おっ、起きたね兵藤君。
今下ろすから待ってて。」
途中、起きた兵藤君に現在の状況を説明して理解してもらう。
そうして、オカ研の部室前に着く。
コンコン。
「部長、二人を連れてきました。」
そう言って木場君がドアを開けると…
壁から床に至るまで、悪魔文字の羅列や召喚陣とそれを支える陣形が埋め尽くすように書き込まれていた。
「「うっわぁ……」」
思わず、兵藤君と引き気味になってしまう。
てかソファーといい、テーブルといい、オカ研というより単に悪魔の休憩所になってないかこれ。
しかも…
「…なあ、高那岐。
もしかしてあれって…シャワーだよな?」
「…ええ、しかも使用中みたいですね。」
…まあ、使用者は分かる。
さっき、奥の方に姫島先輩がちらっと見えたし。
ここにいないのは一人だけだ。
「…朱乃、タオル貰えるかしら?」
「はい、これ。」
「ありがと。
…さてと、ごめんなさいね。
さっきまでちょっと汗かいていたから。」
シャワーから出てきたのは予想通りグレモリー先輩だった。
タオルで髪を拭きながら出てくる。
……隣で兵藤君がだらしなさそうな顔になりつつあるので咳払いして、注意を促す。
「んんっ!
…グレモリー先輩。
シャワーを浴びるのはいいですけど、せめて着替えてから出てください。
タダでさえここには男子が二人いるというのに。」
「あら、そうだったわね。
…て、押さなくてもいいじゃない。」
首からタオルを掛けているだけだったのでカーテンの中まで押し戻す。
そのまま姫島先輩にグレモリー先輩の事を押し付けて、一息つく。
「…待たせたわね。
さて、私達はあなた達を歓迎するわ。
……悪魔として。」
兵藤君が周りの人と自己紹介をした後に、グレモリー先輩がやっと出て来る。
そしてそのままキメ顔で、悪魔の羽根を展開する。
兵藤君はあたふたしていたが私は最初から知ってるからほぼノーリアクションだ。
そうして始まるのは悪魔としての説明。
3大勢力云々、悪魔の特性云々。
ここもアザゼルさんに最初に聞いた通りの説明だったのでノーコメント。
兵藤君が、驚きながらも話を聞いている中私はというと…
「…この羊羹、食べますか?」
「ん?ありがとう。
……おいしぃ。」
「私のオススメの店で買ってきたものです。」
小猫ちゃんとお菓子食べてたりしてます。
いや、だって美味しいんだもん。
そして一度聞いた話って2回目を聞く時はものすごく退屈なんだもん。
だから、私は悪くない。
キリッ
《…わざわざいい顔してまで言うことじゃないと思うんですけど。》
「…それであの、優子ちゃん…柏原優子についてなんですけど。」
「…正直、彼女については殆ど私達は分からないわ。
人間であることと、神器の様なものを使っていることぐらいね。」
「?神器じゃあ無いんですか?」
「それについては私より彼女に聞いた方がいいわね。」
そう言って私を見るグレモリー先輩。
やっと出番ですか。
「もぐもぐ……まずふぁ、でふね。」
「…飲み込んでから喋りなさい。」
「ごっくん……失礼。」
「それで?
芽衣、貴女は一体何者なのかしら?」
さて…ここからが本番。
この為に昼に一度アザゼルさんに電話して、どの程度まで話していいかは聞いている。
あとは、不審に思われないように真実と虚偽を織り交ぜて信じさせるだけだ。
「…私が他所からこの町に引っ越してきたのは知っていますよね?」
「ええ、祐斗から聞いているわ。」
「私は、前にいた町でとある事件に巻き込まれました。
その事件は、とある組織が一般人を拉致して実験材料にし、彼らに擬似的な神器モドキを再現したものを埋め込んだあと洗脳、町にいた本当の神器使いを襲わせるという事件でした。」
ここは半分が嘘だ。
実際に鳶雄君たちの事を調べられたらそこからバレる恐れがある。
それに、私の事情に彼らを巻き込みたくない。
「…そんな事件があったのね。」
「当時、私は姉と2人であの町に住んでいました。
そこで襲われ神器が目覚め、
そして同じように神器に目覚めた人に助けられました。」
ここは本当。
あのマンションに住んでいたから私はあの事件に巻き込まれる形で関わっていったのだ。
…ただ、助けるというかちょっかいを出したのは私だが。
「その後は他の人と共に戦い、とある協力者の力もあり、最終的にその組織は散り散りとなり事件は終息しました。」
「……とある協力者?」
「…堕天使です。」
「「「なっ!?」」」
「…何故堕天使が?」
「詳しくはわかりません。
ですが堕天使の1人が神器の研究データを持ってその組織に逃亡したのがことの始まりだった、そう聞かされました。」
「そんな……」
「その時に3大勢力の事や神器の事を教えてもらいました。」
「堕天使は全ての関わった人たちにケアをしていき、望むものがいたらそのまま日常へ戻れるようにサポートをしました。
私は望んでそのまま日常へと戻り、この町に来た。
その時に神器が感知されないように魔法を掛けてもらっていたんですけど…
…その後は皆さんの知る通りです。」
…みんなの顔は暗い。
だけど、もう一つ大事な事が残っている。
「兵藤君、貴方を襲ったあの女と蜂。アレを私は知っています。」
「…え?どういう…」
「あの蜂は恐らくあの事件で私が戦った神器モドキ、通称【ウツセミ】です。」
「ウツセミ………」
「それを使役している事からあの女は事件関係者、それも組織の生き残りでしょう。
…それと。」
私は立ち上がって兵藤君と向き合う。
「あの時、私はあれがなんなのか分かっていた。
分かっていて、君を守れなかった。
本当にごめんなさい。」
頭を下げて済むような話ではない。
私は判断を間違えた。
それによって兵藤君は一度死んだ。
人としての人生を捨てさせる事になってしまった。
これは私の罪、一生背負う罪。
なのに…
「…高那岐、俺はまっっったくお前を恨んだりとかしてないぜ?」
兵藤君はこんなふうに言うのだ。
「…え、でも。」
「そりゃ刺されたりしたのは痛かったけどな、でもなあの時お前が助けに入ってくれなかったら俺本当に生きてないと思う。
だからありがとな。」
…さすがにこの言葉はずるいよ。
思いもよらない言葉に泣きそうになってしまい……
「それに!
悪魔になったら部長や朱乃さん見たいな美人とお近づきになれたし!
将来的に上級悪魔になってハーレムとか出来るんだろ!?
最っ高じゃないかよ!!」
一瞬で涙が引っ込んだ。
…兵藤君はやっぱり兵藤君かぁ。
少しは見直そうと思ってたのに、てか糾弾されることも覚悟して謝ったのに!!
「…ほんと、変わった子を眷属にしちゃったわね。」
グレモリー先輩、いい話風に締めないで下さい!!?
ご感想お待ちしております!