しかも、また中途半端です。
…ところでふと思ったのですが。
芽衣の立ち絵って見たいって人います?
第23話
「だぁ〜!!もう!
いい加減しつこい!」
先程から絶え間無く襲いかかってくる蜂を撃ち落としながら、私は全力で走っている。
撃ち落とす度に蜂は黒く溶けて、消えていく。
が、それ以上に次から次へと新しい蜂がやってくるのだ。
先程、撃ち落とした蜂をチラッとではあるが観察したところ、中から黒い人型の破片らしきものが見えた。
あれって………
ドスッ!ドスッ!
うわぉ!?
油断してたらまた針が飛んできた。
てか、普通蜂って針取れたら死ぬんじゃないの!?
なのに死ぬどころか生えてるよ!
現在、細い路地を猛ダッシュで駆けているわけだが学園まであと、三キロはある。
私はスタミナはお化けレベルなのだが、精神的にきついものがあるなぁ…
振り向いて、装填済みのM79を撃つ。
割とテキトーに弾を装填しているので、何弾を装填したのかは自分でも分かってない。
おっ、今度は榴弾か。
直撃した蜂が見るにも耐えない無残な事になっている。
「しっかし、どうしよっかなぁ…。」
片手で銃身を折り、薬莢を捨てながらチラッと右手を…具体的には右手で抱えている者を見る。
そこにはアーシア・アルジェントが、いかにもマンガのようにぐるぐると目を回しながら気絶している。
つい勢いで連れてきたけど、おそらくこの子が例の保護対象でほぼ間違いないだろう。
とすると、本当なら
でもなぁ…今この子を連れていったら兵藤君が何するか分からないしなぁ…
てか、兵藤君とアーシアはいつのまに出会ったのだろうか。
しかもアーシアはイッセーさんって呼んでたし…
「これは……もしかし『ブォォォォン!』ってうっさいわ!!」
いつの間にか近くに寄ってきた蜂の頭部を蹴り飛ばす。
すぐ横の塀にめり込むがまだジタバタしているので生きているようだ。
「高那岐さん!」
うおっ!
突然蜂に剣がぶっ刺さった!
んでもって、振り返ると木場君が何かを投げたような姿勢で立っていた。
「木場君!ナイスっ!」
「高那岐さん、怪我は……っ!?」
木場君が私の脇腹を見て固まる。
針が刺さり、制服には血が滲んでいる私の脇腹を。
「大丈夫、まだ動けるから…!」
「……分かった、先に学園へ行ってて!
後ろは僕が守るから!」
…うわぁお、ちょっとドキッとした。
《実は芽衣さん、余裕あるでしょ?》
いやいや、これ空元気だから。
結構脇腹痛いし、こうやって意識だけでも余裕にしとかないとぶっ倒れそうだし。
木場君が私の後ろに続きながら、追いかける蜂を切り払って行く。
時には持つ剣を投げ、時には巨大な長剣を振り下ろして両断する。
やがて学園へ近付いてくると、追撃を諦めたのか、蜂達は追うのを止め去っていく。
とりあえずは、一安心…………うわ、ヤバイ。
気を抜いたからか、足取りがフラフラしてきた。
目も霞むし……
あっ、これは………
「う………ん?あ……こ、高那岐さん!?」
段々と足に力が入らなくなってきた時、アーシアが目を覚ました。
彼女は、私の手の中から抜けすぐさま私の脇腹に手を翳す。
あの時と同じように、暖かい光が傷をを治していく。
抜けた針は黒く溶けていき、やがて消えていった。
「うっ…はぁ…
ありがとう、楽になったよ。」
「いえ、私に出来ることはこれくらいしかないので……」
しっかし、きつかった……
「…ありがとね、木場君。
助けに来てくれて。」
「仲間のピンチに駆けつけるのは当然でしょ?」
…このイケメンフェイスの笑顔で何人の女子が虜になったのだろうか。
その後、オカ研の部室まで戻るとまず部長に謝られた。
うっかりとはいえ私を置いていってしまった事をものすごく悔やんでいるようだったので、その謝罪を素直に受け取った。
続いて兵藤君がアーシアが無事だったことにものすごく喜んでいた。
アーシアも最初は悪魔に囲まれているからかビクビクしていたが小猫ちゃんにお菓子を渡されたり、兵藤君がみんなを紹介していったりして何とか馴染んでいるようだった。
その後、アーシアの事をどうするかで多少人悶着あったが、結果的に兵藤君の家で保護する事になったそうだ。
いざとなれば、部長達がすぐに駆けつけれるようにするためだそうだ。
そして各々が自宅へと帰っていく。
木場君が送って行くと言っていたが、傷はアーシアに治療されたし、平気だったので断った。
アーシアの証言では、やはり彼女を攫ったのは
とすれば確実にまた襲撃する。
それに対しての装備を整えなくちゃ…
家まで歩いて戻ると、電気は点いていなく真っ暗だ。
そのまま玄関から入り、居間に続く障子を開ける。
と、そこに1人の男性がいた。
腕を組み、胡座をかいて座りこちらを睨んでいるのは…
「おいこら、なんで勝手に入ってるんですか
「お前が割とガチで殴ったから治療しに来ただけだっつうの!」
ーー先程まで戦闘をしていた相手、フリード・セルゼンだ。
「そもそも、鍵はどうしたの。
玄関鍵かかってたよ。」
「二階の窓が空いてたんでそっから入ったんだよ。
戸締りくらいちゃんとしろっての。」
見れば頬にはガーゼが当ててあるし、湿布の独特の匂いもする。
痛みが続いているのか顔を顰めたままだ。
「…てか、なんでフリード君があそこに居たわけ?
独自に調べるって言ってたじゃん。」
「ふっ…聞いて驚け!
俺はなぁ、例の女に接触してなぁ、雇ってもらったんだよ!」
…このドヤ顔は放置して。
つまりはあの場所にいたのも、あの女の指示か。
「…元エクソシストを雇うってことは、戦力が欲しいってことか。」
「あぁ、俺以外にもエクソシストやらはぐれ神父やら集めてたぜ?
しかも追放された堕天使付き。」
「…え?それってほんと?
だとしたらほんとにあの女何する気だ……」
「そこまでは分からん。
俺も今日、あの女の指示通りの場所でアルジェント嬢を回収して、あの家で待ち伏せしてろとしか言われてないからな。」
むう、余計に意味がわからん。
ほんとに何がしたいのだろうか?
戦力を揃えたと思ったら、今度はシスターの誘拐。
そんでもって、そのシスター連れてアンブッシュさせる………
「やつが言うにはな、アルジェント嬢は計画には欠かせない存在なんだとか。」
「計画ねぇ……」
「まっ、俺が調べられたのはここまでだ。」
「うん、助かったよ。」
そういうとフリード君は立ち上がる。
まだ動きは多少ぎこちないが、明日には何とかなるだろう。
「おそらく、明日あたりにもう一回襲撃すると思う。
そん時は……」
「大丈夫、疑われないように加減なしで、でしょ?」
「おう、だけどな?
最後のはやりすぎだろーが。」
「あぁ、アレ?
だって普通なら絶対絶命のピンチだったからね仕方ないよ…?」
「おい、目を逸らすな。」
い、いやぁだってあの時無我夢中でしたから加減するの忘れてたからねぇ。
「…ったく。
おう、レイナーレによろしくな。」
「………素直じゃないねぇ。」
「…うっせぇ。」
フリード・セルゼン
味方殺しのエクソシスト。
しかしその正体は、
まあ、彼との出会いの話やらを思い出すのはまた今度にして。
さて、明日に備えて、蔵から使っても怪しくない武器引っ張り出さないとねぇ…
「…んで。
これは一体どゆことなのかな……?」
「部長!!」
「駄目よ!」
ありのままにおこったことを話しましょう。
放課後にオカ研へ行ったら兵藤君と部長が言い争いをしていた。
ほんとに何があったんですか。
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