七不思議ネタを取り入れようとはしましたが、思った以上にグダグダになったので最初から書き直していました。
それでは、どうぞ。
第27話
人気のない夜更け…
以前はレイナーレと共に来たことがあるけど、何故かその時よりも学校が怖く感じる。
まぁ、あの時は校内入らなかったけど。
今回、私とイッセー、アーシアの3人組は部長、リアス・グレモリーにより真夜中の駒王学園へと来ている。
『駒王学園七不思議』を見てこいとの事だったが、そもそもこの学園の七不思議なんて聞いたこともないんだけど。
とにかくまずはイッセーとアーシアに合流しないといけない。
一応、校門前が待ち合わせの場所のはずだが誰もいない。
…てかやっぱり納得出来ん。
なんで私までこんな事しなきゃいけないのか…
そもそもこんな真夜中に、しかも明日も普通に学校があるのに七不思議調査なんて…
普通の人なら絶対明日の授業まともに受けれないよ…
まぁ、普通じゃないけど私。
……うん?
よく見たら門の上にメモが。
ーーわりぃ!
先入っとくわ。
後から合流しような!
イッセー。
………馬鹿かあの男は!
待ち合わせした意味無いよねそれ!?
あぁ、もう!
後で説教してやる!
とにかく追いかけないと……。
「…うふふ、成功ね。
これでイッセー達と芽衣は別行動…」
「では、僕達もそろそろ…」
「ええ、お願いね。」
「うっ、わぁ…
こわ…………」
一階の適当な窓を開けそこから中に入ると、ヒンヤリとした空気、暗く先の見えない廊下、そして独特の雰囲気、夜の学園の廊下がそこには広がっていた。
というか、電気が一切つかない。
先程から廊下のスイッチを切り替えてるけども、まったくつかない。
「しょうがない、ここはナイトビジョンと動体センサーで…」
いつまでも立ち止まっているわけにはいかないので、すぐに眼の機能を切り替えて………
『error』
……はあ?
もう1回…
『error』
「な、なんで!?」
ナイトビジョンだけじゃない!
他のも全部試してみるが、出てくるのはerrorのみ。
「ちょっ、なんでよ!?」
私が若干パニックになっていたその時…
カシャン
「!?」
き、聞こえた。
なんか音が聞こえた!
カシャン
カシャン
しかもだんだん音が近づいてきてる!?
すぐさまライトを取り出し音の聞こえた方へと向けると……
何も無かった。
「……え?」
き、聞き違い?
でも確かに………
カシャン
!?
う、う、後ろ!?
しかもほぼ真後ろから、さっきの音が…
まるで錆びたネジのようにぎこちなく後ろを振り向くと……
ーーーー目の前に人体模型が立っていた。
「 」
「…内蔵を置いてけー」
「…い、」
「…い?」
「いぃぃぃぃやああぁぁぁぁぁぁぁ!!??」
で、でで、で出たぁぁ!?
ガチのお化けぇ!?
て、てかいつの間に後ろにいたの!?
や、ヤバイとにかくイッセー達に…
「…レバー置いてけー」カシャンカシャン
「ぎゃぁぁぁぁあ!?
こっち来てるぅぅぅぅ!??」
なんで追っかけてくんの!?
てか、無駄にフォームいいなおい!
ヤバイヤバイヤバイヤバイ!?
とにかくにげよ!!
「嫌ぁぁぁ!
来んなぁぁぁぁぁぁ!?」
「…レバー置いてけー、内蔵置いてけー。」カシャンカシャンカシャン
「あははははは!
やばいわ、あの芽衣が涙目で叫ぶなんて初めて見たわよ!」
「ふっ……ふふふっ…、確かに。」
…どれくらい走っただろうか。
気が付けばあの人体模型は後ろにはおらず、しかもここがどこかは分からない。
手持ちのライトは電池が切れかかってるのか点滅を繰り返しているし、携帯はうっかり自宅に置いてきてしまっている。
「…ともかく、一旦は安心か。」
行儀が悪いとは思いながらも、廊下に座りこみ、壁に背をつける。
「…てか、あれって七不思議なのかな?」
ふと、ポケットから一枚の紙を取り出す。
これは部長から、直接渡されたもので七不思議の内容が書いてあるらしい。
「えっと、なになに…
トイレの花子さん
廊下を走る人体模型
夜になると増える階段
学長室の悪魔
図書室の幽霊
校庭で踊る二宮金次郎の像
どこかに潜むという男の娘
誰もいない体育館で鳴る音
振り向くと呪われる廊下
夜の怪しげな保健室
女性のうめき声が聞こえる校舎裏
旧校舎で夜な夜な開かれる悪魔の集会
…って多いわ!?
七不思議なのな七個以上あるんじゃんか!
てか一部変なの混ざってるし!」
……何なんだこれは。
自然と身体から力とか緊張が抜けていき…
カシャン
すぐに抜けた力とか緊張がゲージを振り切る。
ってか、しつこいなぁ!?
廊下の向こう側から聞こえてくる独特の足音。
すぐさま立ち上がり周囲を見渡すと、すぐそこに部屋がある!
慌ててドアノブを引っ張るがビクともせず開かない。
なんで!?
と、ともかくこの中に入らないと!?
ドアノブに付いてた
「このっ!開けったら!開けよ!
開けよごらぁぁぁ!?」
しばらくそうしていると、ヒビが入るような音と共にドアが少し開く!
「よっしゃ!」
私は身をすべらせるように中に入り、ドアを閉め、耳をあてて外の音を聞く。
しばらくカシャンカシャンと、近くから音がしていたがだんだんと遠ざかっていく。
「ふぅ…助かったぁ……」
流石に疲れてその場にへたり込む。
…あ、知らん間に起動してた。
やっべ、早く停止させないと……
「ひぃぃぃぃぃぃ、なんなんですかぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「……へ?」
突然の悲鳴に振り向くと、なんというかその、でっかい棺桶が部屋の中央に置いてあった。
今の悲鳴は多分その棺桶の中からだろう。
生体反応も中に生き物がいる事を示している。
「あのー…」
「ひぃぃぃぃぃ!?
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃぃぃぃ!?」
…なんでさ。
別に怖がらせることなんて………
あ、ドア無理矢理開けたんだっけか。
「えっと、勝手に入ってごめんなさい!
怖がらせちゃった…よね?」
「は、はいぃぃぃ…」
「あの、今変なのに追われててしばらく隠れたかっただけなの。
それで、無理矢理入っちゃっただけで別にあなたをどうこうする訳じゃないの。」
「……うぅぅぅ。」
「ええと…」
困ったなぁ……完全に警戒されている。
こういう時ってどうしたらいいんだろうか…
「…そうだ!」
「ひぃぃ!?」
「あ、ごめんなさい。
良かったらこれ。」
そう言ってポケットから出したのは、あめ玉。
いつもポケットに二〜三個ほど入れていたのを今思い出したのだ。
「怖がらせちゃったお詫びに。
大丈夫、市販品だから。」
「…ホ、ホントに安全ですかぁぁ…?」
「大丈夫だって、ほら…あむ。
……ね?」
ちゃんと見えるように一つを口に含む。
爽やかなイチゴの風味が口の中に広がっていく。
そうして笑顔を向けると、棺桶の蓋が少しだけ浮く。
蓋の隙間から覗く赤い瞳とバッチリ目が合う。
その目にはハッキリと恐怖心と戸惑いがうかがえる。
…確かこういう時は目をそらさないんだっけか。
そのままの笑顔で差し出すと、ゆっくりとおそるおそる向こうからも手を伸ばしてくる。
あえてそのままの状態で待ち、向こうが取るのを待つ。
彼、ないし彼女は、ゆっくりとあめ玉を持つとそのままそっと手を引っ込める。
「…あ、甘い。
…美味しいですぅ。」
どうやらお気に召してくれたようだ。
蓋の隙間がさらに開いて、ハッキリと相手の顔が見えた。
まるで人形の様な顔立ちの女の子が花を咲かせるような笑顔であめ玉を舐めてた。
その後少し、ほんの少しだけ警戒を解いてくれたのかお話をする事ができた。
彼……そう彼、ギャスパー・ヴラディはリアス・グレモリーの『│僧侶《ビショップ》←ルビになってない』で、なんでも力が強過ぎる神器を持っていてその制御が出来ないためにここに封じられていたそうだ。
……ただ、本人も極度の対人恐怖症の上にヘタレらしく、今の方がいいとか。
あと、そのよく見たら女子の制服を着ていたので、なぜか聞いてみたら可愛いからだそうな。
…これで似合っていて更には顔立ちも整っていることから絶対イッセーは女の子だと思うはずだ。
私のことは、部長から少し聞いていたらしくその後もつまりつまりではあるが自然と会話することが出来た。
「だから、僕はパソコンを使って依頼を受けているんです。」
「……へぇ、悪魔の契約ってパソコンでも出来るんだ。」
ずいぶんとデジタルだな悪魔。
ふと、腕時計を見れば三十分はここでおしゃべりをしてたようだ。
「…あ、ごめん。
そろそろ行かないとマズイ。」
結局、イッセーとアーシアを見つけれていないのだ。
合流しとかないとマズイ。
「…あ、あの。」
「うん?
なにかな?」
「その……また来てもいい…ですよ…」
ギャスパー君、頬を染めながら言わないでくれ。
こっちもなんだか恥ずかしくなるよ。
「う、うん。分かった。」
笑顔で手を振りながら、ドアを閉じる。
よく見たら、keepoutのテープが大量に貼ってある。
そのテープと鎖を元のように戻して、そのままそっと立ち去る。
ん?
ふと、メモを読み返すと。
どこかに潜むという男の娘
……自分の眷属を七不思議にするか普通。
とするとこの七不思議自体も怪しく見えるし、よくよく考えたら人体模型の声どっかで聞き覚えがある。
カシャン
「…レバー置いてけー。
腎臓置いてけー。」
うん、目の前に現れた人体模型だが、今ならハッキリと分かる。
「……何してるのさ小猫ちゃん。」
「…やはりバレましたか。」
人体模型の後ろからぬっ、と小猫ちゃんが出てくる。
そのままのぞき込むとどうやら後ろで人体模型を直接動かしていたみたいだ。
「………これって部長?」ゴゴゴ…
「…はい。」ガタガタ
「………ふぅん。」
そうかそうか、…部長やってくれますねぇ。
人がお化け怖いの分かっててこんなことするとは…
なぜか冷や汗をかいて震えてる小猫ちゃんに部長の居場所を聞き出して、彼女を連れて向かう。
「あら、芽衣。
七不思議はどうだった………ってイタタタタタ!?」
「…部長、覚悟ハデキテマスネ?」
「や、やめるんだ高那岐さん!
それ以上は、いけない!」
「お、落ち着いて下さい!?」
「…綺麗にアームロックが決まってるな、小猫ちゃん。
………小猫ちゃん?」
「……先輩が怖かったです。」ガタガタ
「あらあら、どうしましょう。
うふふ。」
「イタイイタイ!?
芽衣、痛いわよ!?」
「…少しは反省して下さい!」
まあ、今回の教訓を挙げるとしたら、
「七不思議にはご用心!」
〜???~
ん?
この感じは……誰が封印を解いた…いや、穴を開けたのかな。
これはリアスの僧侶の封印で強力なやつだったはずだが…………
ふむ、たしかアザゼルの秘蔵っ子が学園にいるのだったね。
……興味がわいた。
グレイフィア。
例の件もあるし、ちょっと学園に行ってくれないかな。
…え、いや一応これはリアスの身を案じてだね。
別に公私混同では………