GATE ドイツ軍 彼の地にて、斯く戦えり   作:イブ_ib

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62話 ダンケルク

「後方!五時!ランスが飛んできます!」

 

「後方五時!撃て!」

 

37ミリ砲が火を吹き、ランスを粉砕する

 

ハウニブは400キロで飛んでくるイゼッタに合わせて飛行していた

ハウニブはやる気になれば瞬間移動の様な機動も出来るが、そんな事をすれば強烈にGがかかりパイロットは一瞬で御陀仏だ

 

 

「また来ます!ランス三時の方向!

 

ガァーーン!!

 

ランスはハウニブに命中したが当たりどころが良かったのか、ランスは

弾かれた

 

 

「中尉!弾が残り少ないです!

こいつとの戦闘は諦め地上攻撃に専念した方が宜しいかと!」

 

「・・・くそ!しょうがない!

衝撃に備えろ!速度を上げてやつを撒くぞ!」

 

そういうとハウニブはグングン速度を上げ1000キロもの速さで飛んで行った

 

 

ーーダンケルク近辺 海上 ーー

 

ダイナモ作戦の為、ありったけの遊覧船や漁船が駆り出されていた

 

その中の一つの遊覧船、その船の船長もいつスツーカに狙われるかわからない恐怖と戦いながら船の舵を取っていた

 

すると突然上から

クレー射撃の的の様なものが飛んで来た

 

「・・船長、あれは何でしょうか・・・」

 

しかし船長は呆気にとられて答えることができない

 

すると周りの駆逐艦と掃海艇が一斉に機関銃を撃ち始めた、しかしその弾は当たる事は無く、円盤から撃たれた弾が掃海艇を真ん中から引き裂き、爆沈させた

 

そして駆逐艦の艦橋を機関砲で吹き飛ばした

 

「船長?!あれこっち来てませんか! ヤバイ!!」

 

「・・・あっああひぃい! ふっ!伏せろぉ!!」

 

船長と副船長が伏せた瞬間

すぐ隣の漁船が吹き飛び、凄まじい水飛沫が上がった

 

 

「・・・ふぅ、怖かった・・・」

 

船長は空を見上げてみたが

あの恐ろしい円盤は既にどこかに行ってしまっていた

 

 

〜結果〜

 

ダンケルクからは36万人が脱出に成功した

結局機甲部隊を投入しなければならなかった、その他はイゼッタが

あの円盤の相手をした事による

弾の消費をさせた事が大きい

 

 

〜ドイツ国内工廠第9設計局〜

 

この設計局は白き魔女の研究と特地の技術をどの様に軍事に取り入れることが出来るかを研究する班に分かれていた

 

「親衛隊の奴らはイゼッタと戦ったらしいが倒せなかったようだ」

 

「ほぅ、俺の乗る新型機よりも高性能そうだけどな、」

 

「まぁ所詮素人、しかも未知の乗り物だ使いこなすやつの方がおかしいな」

 

バスラーとベルクマンがそんな話をしている隣の部屋で、リッケルトとディートリッヒが話し合っていた

 

「へぇ、これが空母ヴェーザー・・・こいつが今ノルウェーのフィヨルドに停泊してるんだ、」

 

「はい、実はこの事は連合国に情報が漏れているんです、」

 

「え"?!それは普通にヤバくない?」

 

「えぇ、少佐は連合軍の空母ヴェーザー破壊作戦にイゼッタを投入すると踏んでいます、その準備をしているんです」

 

「えぇ、不安だなぁ あのメガネ

何でもかんでも連合軍がイゼッタばっかり使ってくると思ってんのかね」

 

ディートリッヒは心底不安そうに

空母ヴェーザーの写真を見ていた

 


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