最早待って頂いている方はいないとは思いますが、本日から投稿を再開したいと思っております。大変お待たせしてしまい申し訳ございませんでした。
また、投稿を再開するにあたり誠に勝手ではございますが、あらすじを少し変更しています。こちらの方も一度ご確認お願い致します。
(ここが近郊都市トリスタか、まさか俺が学生になるとはな)
どこか憂鬱気な表情で呟くレーヴェ。
それもそのはずである。レーヴェが10代の中頃の頃は、あの事件のせいで学生どころでは無くなり、自身もその事件の真相を知る為にある組織に身を置き、目的の為なら例え、女や子供であっても斬るという修羅の道を進んでいたからだった。
(しかし、この制服の色は、俺以外には見当たらないな)
今日はここトリスタにあるトールズ士官学院で入学式がある為、今レーヴェがいる駅のホームでは、かなりの数の制服を着ている人がいるのだが、制服の色は、平民を表す緑の色と、貴族を表す白の色だけであり、レーヴェが着ている紅色の制服の生徒はいないのである。
士官学院に向かい始めたレーヴェだが、駅を出てすぐの公園で、レーヴェと同じ紅い制服を着た小柄な銀髪の少女がレーヴェに気づき近づいてきた。
「久しぶりだね。≪剣帝≫。」
「フィー・クラウゼルか、久しぶりだな。」
レーヴェもまたフィーに気づき再会の挨拶を交わした。
「同じ制服を着ているってことは、≪剣帝≫も士官学院に入るの?」
「ああ。放蕩皇子のおかげでな。お前は≪紫電≫あたりか。」
「ん。団長が死んだ後、団の皆が居なくなってサラに拾われたからね。」
この少女、フィーは少し前まで、帝国最大の猟兵団である≪西風の旅団≫に所属しており、自身も猟兵として高い能力を持っておりその実力から≪西風の妖精≫という名がついている事からそお実力の高さは伺える。
だが、その猟兵団も少し前に、最大のライバルである、≪赤い星座≫の団長と一騎打ちの末、相討ちとなり、他の団員もフィーを残して姿を眩ませ、途方にくれていた所を、元A級遊撃士で≪紫電≫の異名を持つ、サラ・バレスタインに保護され、彼女の薦めで士官学院にきたのだった。
「≪紫電≫からこの制服の色の事を聞いていないか?」
サラ・バレスタインは現在、遊撃士を休業しており、レーヴェとフィーが入学するトールズ士官学院で教官をしているのを知っていたレーヴェはフィーに紅い制服の事を聞いたが答えは知らないの一言だった。
「私のことはフィーでいいよ。」
「わかった。なら俺のことも好きに呼べ。」
「なら、レーヴェで。」
学院に向かいながら、お互いの呼び方を確認したが、やっぱり本名を呼ばれず少し落ち込んでいた。
学園の講堂では2アージュ近い体躯の老人が壇上で入学式の締めの挨拶をしようとしていた。
「若者よ世の礎たれ!!!」
(あれがヴァンダイク名誉元帥か・・・現役を引いても覇気は衰えていないな。)
レーヴェが学院長の事について考えていると入学式を終えた新入生達が各々のクラスへと向かい始めた。
「クラスってここで分かると思ってたんだけど。レーヴェは?」
各々のクラスに向かう新入生達を見てフィーがレーヴェに聞いてきた。
「いや、俺もクラスについては聞かされていない。それに紅い制服を着ている者だけが残っているのも気になるな。」
「同じクラスとか?でも明らかに人数が少ないよね。」
「ああ。その辺も今から≪紫電≫が説明してくれるだろう。」
レーヴェが壇上の隅の方を見ると、そこからワインレッドの髪をした≪紫電≫の異名を持つ女性、サラ・バレスタインが出てきた。
「クラスが分からない紅い制服の子達は注目!今からオリエンテーションをするからついてきなさい!」
サラは一方的に言ってから講堂を出て行った。
「フッ・・・≪紫電≫が教官とはな。」
レーヴェはサラが去った方を見ながら言った後サラが去った方に向かい始めた。
サラが案内した先は校舎の裏手にある旧校舎だった。この場にはレーヴェとフィー以外に8人の紅い制服を着ている生徒がいた。
「以外と少ないね人数。少数精鋭?」
集まった人数の少なさにフィーがレーヴェに聞いた。
「この場にいる者を見たかぎりではそれは無い。」
フィーの言葉に否定するレーヴェ。
(それに・・・)
レーヴェは紅い制服を着ているピンクの髪の少女に視線をやり、フッと笑った後、サラが旧校舎に入って行くのを見てから、本校舎の方を一瞥してから旧校舎の中に入って行った。
レーヴェが最後に一瞥した本校舎方向の高台では緑の制服を着ていて頭にバンダナをつけている青年と黒のつなぎを着た女性と作業着を着ている青年とトワ・ハーシェルが旧校舎前の紅い制服を着ている生徒達を見ながら和気藹々と喋っていた。
「あれが俺たちの後輩たちか。」
「充実した学院生活を送れるようにしっかりサポートしなきゃ!」
「おーおー張り切っちゃって。」
バンダナをつけている青年の言葉にトワが張り切って答えた。
「今年度から発足する、訳ありの特別クラスか。」
「最初のうちは多少の助けがないと難しいだろうね。」
作業着を着ている青年の言葉に全員がうなづき、バンダナを着けている青年以外が去って行った。
(あれは・・・・≪剣帝≫か、アイツから聞いたことがあるがリベールの異変の時に死んだ筈じゃなかったのか?・・・こっちにも気づいてやがったし、これは色々と大変そうだな。)
バンダナを着けている青年は暫く旧校舎の方を見てから去って行った。