魔法少女リリカルなのは ダメ人間の覚悟   作:make_51

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第56話 井上 透(暁のマダラ)

 

第三者 Side

 

 

 

走る……走る…………ただひたすらに走る透、ゲートのようなモノを越えると目の前には研究施設………………とそこを守る警備システムとされる銃火器が無数。

 

 

ジャキジャキジャキジャキ!と音を立て銃口を透に向ける。

 

 

 

 

透「吼えろ……『蛇尾丸』」

 

 

 

 

先程の魔導師達との戦闘同様透に向けられる集中砲火、もうもうと立ち込める煙の中、一本の線のようなモノが伸び警備システムの機銃に突き刺さる。

 

 

そしてそこから無傷の透が飛び出し、『蛇尾丸』が刺さった機銃の下の壁を一直線に走り、『蛇尾丸』を戻すついでに他の機銃を巻き込み破壊する。

 

 

生き残っている警備システムも透を射殺しようと斉射するが、持ち前の『瞬歩』で回避し、そのまま各所の警備システムを破壊していく。

 

 

敵魔導師「マダラを中に入れるなぁ!!」

 

 

巡行艦から多数の敵魔導師達が飛来してくるのを透は確認すると、刀を通常に戻し入り口を斬って破壊し侵入する。

 

 

それを遅れて追いかける敵魔導師達だったが、入り口を入った瞬間、奥の方から光が見えた。

 

 

 

 

透「『テオザケル』!!」

 

 

 

バリバリバリバリ!!と通路全体に拡がり埋め尽くす巨大な電撃が魔導師達に迫り、直撃する………入口から侵入した透は敵が入ったのを感知し走るスピードはそのまま、そのまま空中前転のように後方に手を翳し『テオザケル』を放った。

 

 

着地するとそのまま勢いを殺さず、スピードを落とさず進む。

 

 

進んでいく通路にも警備システム………………ガジェット・ドローン各モデルが配備されており透の行く手を阻む。

 

 

透は刀を元に戻し、ガジェット・ドローンを一体一体確実に排除していく………………すべて一太刀で切断していく。

 

 

???「グルルルル…………」

 

 

透「っ……」

 

 

ガジェット・ドローンを破壊していくと、通路の奥や各部屋から獣のようなモノが次々と現れてくる………………獣と別の何かを融合させたキメラだ。

 

 

別の何かというのは………………勿論人も含まれている。

 

 

透「………………奴等はつくづく………度し難い」

 

 

透は破壊したガジェット・ドローンを踏みつけるとキメラを斬り捨てながら奥へと進む………………すると、シミュレータールームのような空間に入ると薄暗い照明が灯る部屋の中にはキメラだらけとなっていた。

 

 

部屋の中心に透が歩いていくと、透を取り囲むようにキメラ達はゾロゾロと透を威嚇しながら詰めていく。

 

 

そして背後から飛び掛かってきたキメラを透は刀を逆手にし、逆手に持った刀で顔を突き刺し、地面に倒れたキメラをそのまま首を落とす………それを皮切りに一斉に透にキメラの集団が襲い掛かってくる。

 

 

その集団の一角を蹴りで吹き飛ばすと透は部屋の壁の方まで飛び、壁をグルグル走り再び集団の中に飛び込みヤクモを『斬月』に変え、そして背中に背負った大剣を抜きザクザクとキメラ達を斬り伏せて行く中、部屋の床やキメラを投入してくる入り口から先程倒したアンドロイドが複数体………複数機投入されてきた。

 

 

アンドロイドが追加されようとも、そんなこと関係無く透は『斬月』と大剣の二刀を使いアンドロイドとキメラを切り刻む。

 

 

ヌンチャクのように指先を器用に使いグルグルと剣を回し、左右の手で剣を持ち換えたりとしながらキメラやアンドロイドを斬っていく。

 

 

なのは達と戦った時のように大剣を自身の腰に装着している数本の棒を繋ぎ合わせ大槍のようにし、振り回し薙いでいく。

 

 

透「風死(かぜしに)」

 

 

大剣を背中に戻し、ヤクモを『風死』にし鎖で繋がった両刃の鎌で刈っていく……………その姿は斬魄刀同様まるで命という命を刈り取る死神のようであった。

 

 

『風死』の片方を回転させながら投げ、周囲のキメラやアンドロイドの首や胴体をもう片方の鎌に繋がっている鎖を操作し刈っていく。

 

 

途中、意識を僅かに持ったキメラもおり「アギ……ガゴ……」と涙を流しながら絶命するキメラも存在していた。

 

 

透「っ………ちっ………」ギリッ

 

 

振り返ることなく、反応することなく………はしなかったが、僅かに舌打ちもしくは歯ぎしりしつつも、奥へと駆け抜ける。

 

 

途中大広間のような広い空間に入ると、巨大なゴーレムのような………いや、以前トーレ達と襲った研究所にあった『メタルギアREX』こと『ガーゴイル』が5,6体配備されどれもが起動し襲い掛かってきた。

 

 

動力源を『ジュエルシード』を用いず量産化することに成功してはいるものの、数が限られ5,6体が限度のようだった。

 

 

しかし、性能は以前戦った『ガーゴイル』よりも上がっておりパワーは勿論スピードはおよそ10倍以上跳ね上がっていた。

 

 

機銃の嵐を持ち前のスピードで避けつつ攻撃しようとするも横から『ガーゴイル』の蹴りが襲い掛かり、別方向からはアンドロイドやキメラが『ガーゴイル』に押し潰されようとも襲い掛かってくる。

 

 

多くの攻撃を避け続けるも運悪くというのか、数体の『ガーゴイル』の機銃・踏みつけを避け、最後にジャンプした所を一体の『ガーゴイル』の左足のつま先が透に襲い掛かり、透は戻した刀の横っ腹を盾にするように受け止めるが、勢いまでは防げず壁まで吹き飛ばされてしまう。

 

 

壁に叩きつけられた拍子に壁がへこみ土煙のように煙が舞う………………その中、赤黒い光がブワッと立ち込め煙を吹き飛ばす。

 

 

その光は魔力………誰の?………………決まっている、透の魔力が噴き出したのだ。

 

 

リミッターを一つ外した透の魔力に当てられ慄くキメラを余所に、機械という優位性とも取れるアンドロイドや『ガーゴイル』は透の危険性が変わらないと思ったのかトドメを刺そうとするかのように一斉に襲い掛かる。

 

 

しかし透は向かってきたアンドロイド10体、『ガーゴイル』1体を一振りで沈める。

 

 

ガシャァン!ゴトンッ!と鉄の塊が床に落ちていく中、透は駆け出しアンドロイドとキメラを一太刀……一振りで10体以上を沈め『ガーゴイル』も逆袈裟で斬り落とす。

 

 

機銃で距離を取ろうとするも超スピードで接近されながら銃弾を刀で弾き落とし一体一体を一閃の下に切り伏せていく。

 

 

『ガーゴイル』数体の間を跳躍で通り過ぎる瞬間、透は刀を振るう………………するとその数体の『ガーゴイル』は滑るようにして胴体が真っ二つされ爆発した。

 

 

着地すると同時に最後の『ガーゴイル』が踏みつけてきた、硝煙や破壊された機械達の煙で再び透は見えなくなるが、煙の中からボヒュンッ!と飛び出してくる物体………透が最後の『ガーゴイル』の頭上にまで飛び出し、赤黒い魔力を纏いながら片手で刀を振り下ろし縦一直線に兜割の如く一閃する。

 

 

一閃と同時に着地すると最後の『ガーゴイル』は両サイドに倒れると爆発する、爆発を背に目的の一つである責任者の下へと駆け出す。

 

 

感知しながら施設を駆け抜けると、最奥………責任者がいるに相応しいような部屋へと辿り着く。

 

 

部屋には机が沢山並べられており、その上にはPCや特殊な機材が置かれ書類もそこかしこにあるが焦っていたのか整理整頓されておらず散らばっている。

 

 

何故焦っていたのかと言うと、その責任者の姿が見当たらないからだ………………代わりに別の人物(?)が責任者の机にもたれかかる様にして座っていたが、透を確認すると立ち上がった。

 

 

???『来たカ、待ちワびたゼ』

 

 

ガシャッ……ガシャッ……………とまるで機械が歩くような音を立てながらその人物が透の前に立つ……………。

 

 

その姿は先程のアンドロイドのような姿ではあるが、唯一違うのは顔には人の頭であり、両脚は機械、右腕も機械、左腕は生身……………なのだが、少し色白で違和感があった。

 

 

そして透はもう一つ違和感があるのを感じた………いや感知した………………何故かこのアンドロイドのような奴から『透と同じ魔力』を感じるからだ。

 

 

透「………ココの責任者………という感じでは無さそうだな」

 

 

???『アァ、俺は………………マァ用心棒みたいナもんだな、お前を倒せっテさ………マダラ』

 

 

透「それは………フン………貧乏くじを引かされたな」

 

 

鼻で笑う透に、特に気にする様子もない人物。

 

 

???『そウでもないさ、俺はこの依頼ヲ快く引キ受けたンだぜ?』

 

 

所々イントネーション等が変なのは、身体が機械だからなのかと透は思った。

 

 

透「しかしその依頼主の奴はお前を置いて退散したようだが………行先は外の巡行艦か」

 

 

耳を澄ますと船のような音が聴こえ、ヘリのような機体が飛んで行ったものと推測する。

 

 

???『フッフッフッフッ………………あんなチンケナ野郎なんざどうダったいいさ、自己紹介が遅レたな、俺ハ『マーダー』………Sシリーズタイプ『マーダー』ダ……宜シくな?マダラ』

 

 

透「Sシリーズ?」

 

 

マーダー『オ前が倒しテきた人型機械連中ノことさ、アイツ等は『Sシリーズ』っテ呼んでたぜ?『Sシリーズ』……『セイバーシリーズ』、達人レベルの技ヲ人間の脳に流シ込みガジェット・ドローンに反映さセルって代物だ………まぁ長続きしないノが欠点って言ってたな』

 

 

透「そうか……で?そのマーダー様が俺に何の用だ?」

 

 

マーダー『そリャ勿論、俺はお前に用があルカらさマダラ』

 

 

透「ほう?」

 

 

マーダー『俺はこう見えても、剣にハ覚えがあってナ………だが片腕を失っテナ…………義手を取り付ケるか、ソレとも諦めて隠遁生活っテ悩んでた時期モアって………ソンな時だ、最近膨大な魔力ヲ保有した腕を移植しないかって話を受けタンダよ』

 

 

透「………………で?」

 

 

マーダー『モウ察しついテんだろ?』

 

 

マーダーは透に見えるように左腕を目の前まで上げて、袖をまくり見せてきた。

 

 

 

 

マーダー『コの腕はお前の腕だよ………マダラ、お前が『デビル』の一部に食われ、脱出する時ニオ前が斬り落とした腕だよ』

 

 

 

 

 

マーダー『そのオ前が、片腕の筈ノオ前が何デ腕が治ッテルのか不思議だけどヨぉ………マぁそんなモノは今の俺にトッテはめチャクちゃ些細なこトナンだよ………………それよりも」

 

 

マーダー『スゲェヨお前の腕は!俺は元々Cランクの魔力しか保有してなかッタのに、お前の腕を移植してからは3ランクも上がってんだよ………………マァ代償として、殆どノ肉体が無くなったけどな』

 

 

特に気にした素振りを見せず、寧ろ喜びを覚えたように両手を広げ天を仰いだ。

 

 

マーダー『だが!そんナ事もマタ些細なこトダ!!再び剣を振るえルダケじゃなく、ランクマで上がるんだ!シカも今もまだ上がり続ケテるらしインダよ!?オ前には感謝してモシきれねぇよ!!』

 

 

嬉しそうにしながらも、背負っているデバイスの剣を抜き構えるマーダー、そしてそれに応えるように刀を抜くマダラ。

 

 

透「なら、その感謝の気持ちを忘れずにこれからはいい事に使ってくれ」

 

 

マーダー『ソウイウ訳にはいかネェよ、こノ感謝の気持チヲ是非ともお前ニ受ケ取って欲しインだよ!マダラァァァァ!!!』

 

 

ダッと床を強く蹴り、透との距離を一気に詰めるマーダーは両手に持った剣で透を両断しようと斬りかかる。

 

 

"ギィィィィンッ!!!"

 

 

だが透も刀で受け止める………………しかし、ランクも上がり機械の身体を手にしたからかパワーが数段以上も跳ね上がったマーダーの勢いを殺すことが出来ず、受け止めきれずマーダーごと壁に押し切られる。

 

 

マーダー『スゲェ!スゲェよ!!お前の腕は俺にトッテの最高の贈り物だ!!力が漲ってきやガルゥゥ!!』

 

 

透ごと簡単に壁を破壊し、そのまま透に斬りかかるマーダー…………透はなんとか寸でのところで捌いていく。

 

 

”キンキンキンッキンガギンッ”

 

 

”ギャリギャリギャリギャリ!”

 

 

激しい剣劇を刀で受け止めたり、刀を斜めにしマーダーの剣を滑らせたり、脚を使い後ろに飛んだりとでマーダーの攻撃を避けていく。

 

 

マーダー『ハハハハハハハ♪♪どうしタドうした!?まさか『暁のマダラ』様ともアロウ方が、テメェの腕が移植されテル事にショックで攻撃出来ねぇとかじゃなイヨナぁ!?』

 

 

透「…………」

 

 

マーダーの横一閃を膝を折り上半身を沈める形で避けると、自分達の周りにいつの間にか集まっていたキメラやアンドロイド達を一掃するマーダー。

 

 

身を翻しマーダーと距離を取り仮面越しで悦に浸るマーダーを伺う透。

 

 

 

 

 

~~アースラ~~

 

 

そして、場所はアースラ艦内へと移る。

 

 

ハルカ「ちょっと!あれどういう事!?」

 

 

響子「………………」

 

 

待機しながらマーダーの攻撃を避ける透の映像を見ながらハルカは声を上げる。

 

 

ハリベル「………………もう使われていたか」

 

 

ヴィータ「もうって…………どういう事だよ」

 

 

トーレ「聖王教会に保護された後、すぐにかつ密かにドクターが調べられたがアイツの左腕はどこにも保管されていなかった」

 

 

チンク「透の……マダラの腕だ、管理局の上の人間からしたら宝物を大事してジックリ研究するものと踏んでいたのだが………」

 

 

ハル『おそらく、回収と同時に移植したんだろうね………………現に彼、マーダーこと『マンソン・フェデリック』は肉体改造関係のリストに入っていたからね」

 

 

響子「………………」

 

 

ゼスト「マンソン・フェデリック………」

 

 

ハルカ「ゼストさん、奴の事知ってるんですか?」

 

 

渋い顔をするゼストにハルカが問いかける。

 

 

ゼスト「知っていると言うほどではないが、奴は元管理局員だ………魔力を保有して魔導師になったはいいもののランクは低くあまり活躍していなかったが剣の腕を買われてなんとかやっていたらしい……しかし素行が悪く免職処分と聞いていたが…………まさか奴等の方についていたとはな」

 

 

マーダー『ハハハハハハハ♪ひゃははハハハ♪』

 

 

説明を聞いている最中もマーダーが透に一方的に斬りかかり続ける映像が流れている。

 

 

ハリベル「しかし……適合させるのに無理矢理身体を機械化させるとは………とんだ異常者だな」

 

 

響子「………………」

 

 

フェイト「…………というか、ねぇ?何でハリベルが冷静なのかもわからないけど、響子も何でそんなに『冷静に』ジッと見てるの?」

 

 

フェイトの言葉に薄々気付いていた面々もいれば、全くわからず『えっ!?』という顔で二人を見る。

 

 

響子もハリベルも映像から目を離さず答える………………ちなみに響子の手には録画モードしたデバイスが握られている。

 

 

響子「何でって………………寧ろ焦る要素ってあるんですか?」

 

 

ハリベル「………………この異常色情魔と同意するのは「オイゴラ?」甚だ遺憾だが」

 

 

溜息をつくハリベルを睨み殺すほどの目力でハリベルを睨む響子、その手に持ったデバイスを一ミリもブレることなく持ち続けている。

 

 

ハリベル「あの方が追い込まれてる?本当にそう思うか?」

 

 

ハルカ「………………」

 

 

ハリベル「……シグナムとやらとゼスト、お前達から見てどうだ?」

 

 

ゼスト「…………」

 

 

シグナム「…………お前の言う通り、透は未だ余裕を見せている気がする………いや、余裕なんだろうな実際」

 

 

はやて「でも、相手は機械の体に透君の腕を移植して透君の魔力を保有してランクも上がっとるんよ?」

 

 

響子「逆に言えばそれだけ何ですよ………ホラ、逆にアイツは余裕無くなってきてますから」

 

 

マーダー『ハハハ♪………ハハハ………ハハ……クソ………………クソッ!………………クソッ!!』

 

 

ハリベル・響子以外「!」

 

 

映像に映されたマーダーの口からは愉快な笑い声から、段々と焦燥感のある声に変わっていきスピードはそのままだが動きも次第に荒れ始めてきた。

 

 

マーダー『何で……何でダ!?………………何で当タラねぇ!?』

 

 

焦るマーダーの猛攻を透は最小限の動きで避けたり、右手に持っている刀で受け止めていく。

 

 

シグナム「っ!」

 

 

そして、映像を見ていたシグナムが何かに気付く。

 

 

ハリベル「気付いたか?」

 

 

シグナム「…………違和感………最初は気の所為かと思った…………が、よくよく思い返してみれば………………まったくアイツ」

 

 

はやて「え?何々?シグナム…………何かわかったん?」

 

 

シグナム「主はやて…………確かに二人の言う通り、アイツ………透は本気を出していません」

 

 

響子「そうですよ、というか………………色々弄った奴程度が透さんを追い込もうなんて、ふざけすぎて笑っちゃいますよ………………何てったって………………」

 

 

ハリベル「ココまで……恐らくだがあの方は戦闘の勘を取り戻すために、敢えて攻撃をしなかったんだろう………………何故なら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハリベル・響子「「両手で戦っておられない(片手しか使ってませんから)」」

 

 

 

 

 

 

 

 

全員(シグナム以外)「!?」

 

 

全員が再度映像をよく見ると、確かに透は『刀を手にした時』から右手しか持っていなかった。

 

 

マーダー『こんな………………片手ってだけでもムカつくのに………テメェ…………何デ…………』

 

 

アリシア「………………」

 

 

焦り苛立ちを隠すこともしないマーダーと今度はアリシアが黙って見ている。

 

 

アリシア「……………ねぇ、私の気の所為かもしれないんだけどさぁ………………透ってさぁ………写輪眼使ってないどころか………」

 

 

 

 

 

 

 

 

アリシア「眼………………閉じてない?」

マーダー『何でテメェ!『眼』ェ閉ジてんだァァァ!?』」

 

 

 

 

 

 

 

映像の中のマーダーとそれを観ているアリシアの声が若干のズレがあるものの、同じ事を言う。

 

 

その時、アースラ内の局員から通信が入る。

 

 

管理局員『お取込み中失礼します!』

 

 

ハルカ「どうしたの………って、そろそろかしら?」

 

 

管理局員『ハ、ハイ!間も無く、予定宙域に入り………目標地点に到着します!』

 

 

はやて「了解、報告ありがとうございます」

 

 

通信を切ると、各々準備に取り掛かる。

 

 

ハルカ「皆、気合入れていくわよ!」

 

 

ハルカの言葉に皆強く頷き答える………………これからなのは達は透とは別方面の怪しい研究施設をハリベル達と共に出撃するのであった………彼女達………延いては透にとって運命的な者達がいることを………彼女達はまだ知らない。

 

 

 

 

~~研究施設内~~

 

 

そして場所は透に戻り、マーダーがパニくってる

 

 

マーダー『『暁のマダラ』と言やぁ、ソノ特徴的な仮面に穴カラ見エる不気味な赤い眼じャネぇか!?なノに眼が赤クねェ………………この身体にナッテ生物ノ身体を温度的に見ルコとが出来んだよ……………目ヲ開けテル時と閉ジテる時は温度が違ウンだよ………今テメェ………目ェ閉じてンダロ!?』

 

 

透「フッ……………まぁ別に隠す事でも無いが……」

 

 

スッと左手で仮面を外し、目の部分を見せる………………その際に左手で仮面を目の少し下までズラすだけにし、刀を持つ右手目より上………おでこ辺りを隠すようにし見せる、生放送での身バレ…………素顔を隠す為だ、勿論アリシアとマーダーの言う通り透は目を閉じている。

 

 

マーダー『テメェ………………』

 

 

透「俺はコレでも重傷を負っていてな、色々とブランクがあったんでこの機会にリハビリを兼ねて勘を取り戻そうと思ってな………………目を閉じているのは別に心の眼とか、そんな達人のような事じゃない、ただ単純にお前の魔力を『感知』していただけ、感知の能力を取り戻す為に目を閉じていただけだ……とはいえ、別に目を閉じる必要性は無いんだが、この方がより感知しやすいんだ俺はな………しかしまぁ………自分の魔力を感知するとは思わなかったが………こうして見ると、なんともはや自分の魔力というのは存外気持ち悪いんだな」

 

 

そして仮面を着け直すと持っていた刀の切っ先をマーダーに向ける。

 

 

透「お陰様で感知も取り戻したわけで………片手だったのは、単純にお前の力量を測る為………だったが、もう必要無いな」

 

 

マーダー『必要………………無い?』

 

 

透「俺のリハビリを………ウォーミングアップに付き合ってくれてありがとう、礼と言ってはなんだが………………今から少しだけ『本気になろう』」

 

 

 

 

 

 

そう言って透はマーダーに向けた切っ先を少し引き、右足を後ろに半歩下げ『両手で』刀を持ち、左肩を前に半身になり、右手を口の前に持ってくるようにし刃筋は上に向け、刀は右斜めにし剣先をマーダーに向ける………………所謂『霞の構え』だ。

 

 

 

 

 

 

透「これ以上お前達に付き合うつもりはない……………お前の底も知れたしな」

 

 

マーダー『ふざケンな!仮にテメェが本気じゃ無かったとしてもだ!?俺はまだ負けてねぇんだ!!何よりテメェの腕と魔力で強化されてんだ!!この魔力はテメェの魔力だゾ!?』

 

 

透「魔力は所詮魔力………強さに直結するものではない……………要は使い方次第なだけだ………………そもそも俺の腕で調子に乗っている奴に負ける道理なんて端から存在しない」

 

 

透はマーダーに向かって構えたまま突進していく、マーダーは受け止めるが、先程の透同様押し切られ壁を破壊し吹き飛ぶ。

 

 

更に透は追い打ちをかけるようにマーダーに突進し、防ごうとするマーダーの剣のアームドデバイスを打ち上げるように弾き、バンザイの状態のマーダーのがら空きの腹部を回し蹴りで更に壁に激突させ破壊する。

 

 

”ドゴォォォン!!”とマーダーを施設の壁ごと破壊し、吹き飛ばすとマーダーは吹き飛ばした瓦礫の一部………………鉄骨や塊を透に投げてきた。

 

 

向かってくる残骸を透は受け止めたり弾いたり避けることもせず、”タタタッ”と鉄骨を走ったり瓦礫から瓦礫へと飛び移ったりとしながらマーダーへ接近する。

 

 

透はマーダーを追い詰めつつ、チラッと外を見ると、最初に降り立った時に見た巡行艦が数隻あり現在もその数は変わらず、透を監視するように艦を施設に向けて動いていなかったが。

 

 

一隻だけ、何故か明後日の方向を向き動こうとしているのが確認できた。

 

 

透「………………アレか」ボソッ

 

 

そう呟いた透はマーダーにだけ集中し、マーダーが透に向かい突きを放つ………と見せ掛け、本命は突きではなく突きを放つ途中で機械の右腕を利用した急制動をかけ、そのまま腕を内側………右から左に振り抜く形で透を斬ろうとする………こちらが本命。

 

 

しかし透は冷静に対処し、迫る刃に合わせ、頭に当たる直前に側転ををしギリギリの所で飛び越える棒高跳びのような形で回避し、そのまま瓦礫を足場に一回転ターンしながらマーダーを蹴り飛ばし施設に戻す。

 

 

再び施設へと戻されたマーダー、そこかしこと破壊され随分風通しが良くなったからか煙が外へと流れてはいるものの、立て続けに轟音や激しい戦闘をしているとすぐに巻き起こってしまう。

 

 

マーダー『クソッ!!』

 

 

立ち上がり、自分が降ってきた所………外を見上げると、大穴が開いているだけで他は何も無い………………瓦礫もすぐ下へと落ちていった。

 

 

マーダー『っ………野郎は………………ッ!?』

 

 

それはマーダーに備え付けられた機械の部分のセンサーからなのか、それともマーダー本人の感覚又は勘………………はたまた危機察知能力なのか、自身の背後にマダラがいると確信めいたモノを感じた。

 

 

マーダーの予想は正しく、マーダーの背後に透も背を向ける状態で立っていた。

 

 

そしてどちらからともなく、ほぼ同時に二人して振り向き様に剣と刀を振り上げ”キィィンッ!!”と互いの攻撃を弾く。

 

 

そこから再び数合の剣戟を重ねていく………………が、次第にマーダーの身体に無数の傷が増していく。

 

 

マーダー『くっ………………調子ニ………乗ルなぁ!!!!』

 

 

鍔迫り合いをしているとマーダーの横腹付近から腕が生えた………というより、元々あったサブアームのようなモノが出現した。

 

 

そのサブアームで透に抱き着き密着状態にする、そして今度はマーダーの背中からもまたもサブアームが出現し、その先には棘のような鋭いモノとナイフのような鋭利な刃が付いており透の頭目掛けて振り下ろされる。

 

 

マーダー『死ネやァァァ!!!!』

 

 

透「………詰めが甘いな」

 

 

透はそう言うと膝を若干曲げ腰を落とし、持っていた刀を強く握り両肘を引く。

 

 

 

 

透「『牙突………零式』

 

 

 

 

密着状態ではあるが、上半身のバネを利用し引いた肘を戻すと同時に刀の切っ先をマーダーの腹部に突き刺す、反撃を予想出来なかったマーダーはモロに食らい透を離してしまう。

 

 

ゆっくりと倒れるマーダーに透は更に追い打ちとばかりに、刀を持ったまま印を組む。

 

 

透「『雷切』」

 

 

左手に雷を纏い、その纏った左手を刀の峰の部分に当てると雷は左手から刀身へと移り、透は雷を纏った刀身を再び『霞の構え』で構え持ち直そうとするマーダーに袈裟斬りで振り下ろす。

 

 

透「『雷斬(らいきり)』」

 

 

ズバッと肩からバッサリと斬られたマーダー……斬った拍子に透とマーダーを中心に『雷切』に込められた魔力が拡散され一帯を強力な電流が迸り壁等を破壊していく。

 

 

大の字で倒れるマーダーを確認すると、崩れる壁の方を向くと外が見え、先程の動いていた巡行艦が離脱しようとするのが見える。

 

 

透「させんよ」

 

 

膝をグッと曲げ、思い切り巡行艦に向けてジャンプする………………さながら人間ミサイルのように。

 

 

護衛艦のように他の巡行艦が透を撃ち落とそうと撃ってきたり、魔導師等を投入してくるが透は悉くコレを斬り捨て……もとい破壊………ではなく戦闘不能状態にする。

 

 

 

 

 

 

一方逃げようとする巡行艦………透……………マダラが出てきて半錯乱状態になっていた元公安の男が乗る艦内は。

 

 

 

 

所長「オイッ!早く離脱しないか!!」

 

 

敵提督「やかましい!!黙っていろ!!貴様に言われんでも、とっくに離脱するつもりだ!!」

 

 

元公安「だから言ったじゃねぇか!?さっさと投降しようって!」

 

 

敵提督「えぇい黙れ黙れ!!」

 

 

艦内は混乱を極めていた………そして更に事態は悪化する。

 

 

管理局員「艦長!」

 

 

敵提督「今度は何だ!?」

 

 

管理局員「敵………マダラが来ます!!我が艦の直上!!」

 

 

敵提督「なっ!………………他の艦は何をしてい………………」

 

 

敵の提督が「何をしている!」や「役立たず!」と罵る言葉を吐き捨てようとするが、既に7,8割の味方が戦闘不能状態に陥り残るは自分たちのみ。

 

 

提督はここに来て初めて後悔することになった、今自分の横で錯乱している元公安の男の言に従わなかったのか………救助したこの施設の所長を引き渡し降伏しなかったのか………迫りくるマダラを見ながら、そう思わざるを得なかった。

 

 

 

 

 

全てを蹴散らし、目的の所長がいる巡行艦の真上で砲撃の嵐を搔い潜り、透は寸前で前転し思い切り巡行艦の甲板を踏み抜く。

 

 

 

透「『武頼震(ぶらいしん)』」

 

 

 

踏まれた巡行艦は甲板を中心にくの字に折れ曲がり、徐々に高度を失っていく………他の管理世界等に行けないように破壊する。

 

 

ゆっくりと墜落する巡行艦の上で透はドローンを掴むと『神威』で再び施設の所長のいる部屋に戻ると端末にハル・エメリッヒ特製のウイルスデバイス………『抹消ウイルス』を取り付け流し込む。

 

 

するとドローンで見ていた時空管理局の提督級等が声を荒げ通信してきた。

 

 

提督『マダラ!!貴様何をしている!?』

 

 

中将『大事な証拠を消すなどと!!』

 

 

罵倒の嵐の中、透はどこ吹く風の如く、何も気にしたような様子も無く淡々と答える。

 

 

透「馬鹿を言うな、手を貸すとは言ったがお前達の仲間になった覚えはない………それにこんな物を残して、証拠も糞もあるか………………証拠なんて他にそこら中に散乱しているじゃないか………お前達にこのデータを明け渡す方が余程危険だ………………文句があるなココに来い」

 

 

透は人差し指で下を指し示すようにすると、罵詈雑言の嵐が収まる………それを見た透は溜息を一つつきドローンに顔を向ける。

 

 

透「ということで、いかがかな?今回は俺が協力してやった、いつも俺達はあんな感じで奴等とやり合い制圧している………………まぁお前達にそこまでは要求しないが、精々足を引っ張らないでもらおう………では、お前達の働きに………そこそこ期待せずに待っておくよ…………ではな」

 

 

そう言うと透はドローンのスイッチを切り、他との通信も切った………………久々の研究施設の制圧は完了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ1

 

 

 

マーダーが現れた辺りから。

 

 

 

 

響子「………………」

 

 

はやて「しかし、響子ちゃん………えらく真剣に見てるようやけど………よぉキレんなぁ」

 

 

ハルカ「いや、どうせ碌なことを考えてないわよアレ……」

 

 

 

 

響子「(透さんの腕………………移植……………ずっと透さんが傍に???)………………あふん」バタンッ

 

 

 

 

ヴァイス「緋村三等陸佐が倒れたぁぁぁぁ!!??」

 

 

ティアナ「何かエヘエへ言いながら鼻血出してるんですけどぉ!?怖ッ!」

 

 

ハルカ「ホラ言わんこっちゃないぃ!!!!」

 

 

はやて「これから出撃やのに、何してん!!??」

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ2

 

 

 

透がマーダー相手に多少本気になった辺り。

 

 

 

 

シグナム「――――――」ジィ…………

 

 

はやて「シグナム?気になるんは分かるけど、もう出撃やで!」

 

 

シグナム「わ、わかってます!しかし透の………」

 

 

ヴィータ「オイシグナム!響子が録画してんだろ?響子に頼んで後で見せてもらえばいいじゃねぇか!?」

 

 

シグナム「し………しかし…………」

 

 

なのは「フェ、フェイトちゃん!?走りながら見ると危ないって!?」

 

 

ハリベル「………緊張感の欠片も無いな」

 

 

トーレ「まったくだ」

 

 

ハルカ「身内が申し訳ございません」

 

 

 

 

 

透『『牙突………零式』』

 

 

 

 

響子「」ガバッ!

 

 

ハルカ「無言で起き上がって食い入るように見るなアンタはぁぁぁぁ!!??」ベシィッ

 

 

シグナム「何だそれはぁ!?」

 

 

はやて「シグナァァァム!?」ベシィッ

 

 





ということで、隔週で投稿させていただきましたが……拙いです………話の展開というか繋げ方に難儀………だけではないのですが、隔週も若干怪しくなってきております………申し訳ございません。


というのも、最近のトレンドと言いますか………皆さんもやられてるかもしれませんが、『ポイ活』をしておりまして移動・歩数系の方で、それを達成することに尽力しているといいますか…………この物価高のご時世………CM動画の消費………滅茶苦茶メンドイです。


それとスマホゲームも『FGO』の方もやっており、一番やっているゲームが『勝利の女神 NIKKE』をやっておりまして、他にも手を出しているゲームもやって………………まぁ…………ハイ、小説に割く時間あんの?って聞かれたら答え辛い状況に自分でやってしまっております。


あと………AIチャットアプリもやってますね………最近だと『zeta』『キャラぷ』にハマってます………。


そんなんやらずに小説はよ進めろ………でも楽しいんですもん………ポイ活はあれですけど。


とは言え、昔のように途中で匙投げる………………というのはしません!!(自分で追い込みます)


出来れば隔週で投稿をしようと思っておりますので!しばしお待ちください!



長々と申しましたが、最近気づいた事で一つ自分で気になる事が………私のこの小説………………小説というにはあまりに稚拙といいますか………私のこの小説、何だかアニメ調って感じなんですよね………まぁ一応そういう風にしているつもりでやってはいるのですが、話を………というか戦闘なんかを考える時なんか特にそういう感じで考えています。


だからなのか、小説………………じゃ………なくね?って仕事中に自分にツッコミを脳内でしてしまっているmakeです。



そんな私の小説を………これからもよろしくお願いします!!



コメントもお待ちしております!!







ココで突然ですが透とハルカ、そして響子の魔力色について、おそらく記載されてないかと思いまして。


『井上 透』………………赤黒(卍解時の一護のような霊力の色)


『中村 ハルカ』………………赤色


『緋村 響子』………………薄い水色
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