魔法少女リリカルなのは ダメ人間の覚悟   作:make_51

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第62話 決戦2

 

避難所を死守していた根性のある少女の奮闘のおかげで、市民の救出兼ジャミング装置を破壊することが出来た。

 

 

敵を上空へ飛ばし、敵諸共装置を破壊することに成功、一部の範囲ではあるが念話や通信が可能となった。

 

 

通信が可能となった瞬間、一斉に周囲の人間の端末に連絡が入り、皆それに答えるのに必死だった。

 

 

そして俺も通信を使いハルとクロノと連絡を取り、連絡可能な『暁』に集合を掛け、手を上げる。

 

 

 

透「『暁』………………集合しろ」

 

 

 

まぁ言っておいてなんだが、コレで来るわけないだろ……………と自分でやっておいて恥ずかしい場面を演出しておいて後悔しそうになっていたが、次の瞬間、全『暁』メンバーが集合していた……………スタークは除く。

 

 

ハリベル「ココに」

 

 

トーレ「ナンバーズ、全員いるぞ」

 

 

ディアーチェ「我等もな!」

 

 

いや、何でディアーチェ達もいんの?……………まぁいいけど。

 

 

透「(良かったぁ………変にカッコつけて恥かかんで済んだ)聞いているだろうし、知っているだろうが……………現在通信が出来ない状態だ、ココは今しがた俺が破壊した………アレだ」

 

 

俺は離れた位置に落ちた敵の残骸の中にある装置を指さした。

 

 

透「コレがあと3機ある……………内1機は『機動六課』のヴァイスがスタークと向かっている」

 

 

アパッチ「あぁ、だからいねぇのか」

 

 

透「指示を出す、ウーノとクアットロは聖王教会に行きハルのサポート兼ジャミングのハッキング可能かどうかをやってみてくれ、出来るようならしろ……………チンク・セイン・オットー・せセッテはもう一カ所の方の装置の破壊、ノーヴェ・ディエチ・ウェンディは馬鹿弟子共の方の援護に……………少し伝言を頼む、トーレとディアーチェ達はココで残敵掃討………残りは俺と来い、最終目標は『聖王のゆりかご』、装置の破壊や避難所の引継ぎが終わり次第俺達に合流しろ、わかったか?」

 

 

そうやって指示を出していると遅れて時空管理局の一部隊が到着した。

 

 

管理局員「『暁』だな……………あとは我々が引き継ぐ!」

 

 

遅れてきて偉そうにしている部隊長を無視し、俺は細かい指示を出したりハリベル達と意見交換する。

 

 

管理局員「オイ!聞いているのか!?」

 

 

透「黙れ、手を組むことは了承したが、仲間になった覚えはない………あまり図に乗るな?」

 

 

管理局員「なっ……………」

 

 

透「それに……………」

 

 

俺は先程まで奮戦していた少女に近付く、三人の少女達に抱かれ気絶しておりダメージを負い過ぎて苦しそうだ。

 

 

透「『サイフォジオ』」

 

 

ハートを中心に羽が二枚浮遊しており、ハートの下には巨大な剣が出ていた、俺はその剣を少女に突き刺した。

 

 

???「リーダー!?」

 

 

???「アンタ何しやがんだ!?」

 

 

???「……………待ッて………コレ…」

 

 

三人のうち一人は俺に食って掛かろうとするが、もう一人が異変に気付く。

 

 

ティオの呪文、そして俺が扱える唯一の回復系の呪文をしようし、少女を回復させた。

 

 

透「あくまで応急処置だ、医者に見てもらえ……………それとその少女に言っておけ、良く守ったと」

 

 

術を消し、俺は立ち上がり少女たちに背を向ける。

 

 

透「そしてこうも言っておいてくれ、お前は強い、このマダラがお前を認めよう………と」

 

 

後ろの方で「あざっす!!」という声が聞こえてくる。

 

 

透「守るべき市民に重荷を背負わせ偉そうにするな、ココを死守したのは、勇敢なあの少女だ……………俺は後からいいトコ取りしただけだが、お前達はモタモタしていただけではないか……………わかったのなら黙って救助活動していろ」

 

 

管理局員「ぐっ……………」

 

 

言うだけ言って、俺はハリベル達の方を向き言い放つ。

 

 

透「よし、行け!」

 

 

俺は腕を横一線に振り抜くと、それに呼応するかのように皆飛び出していった。

 

 

透「では俺達も向かうぞ、向かってくる敵は排除、そしてもう一つの装置の破壊に向かう………途中救助出来るものは救助する……………奴等の尻ぬぐいをするのは不本意だろうがやる、行くぞ!」

 

 

残ったメンツに指示を出し駆け出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァイス Side

 

 

 

ヴァイス「ココからなら…………よし、狙えるな」

 

 

小高い丘に登り、雑草やら何かの植物が鬱蒼と生い茂っている中、俺はライフルを地面に置き狙撃準備に入る。

 

 

ヴァイス「井上の奴も派手にやりやがって、お陰でコッチに向く注意もあんまないけどな…………それに、標的も姿を現してくれってっし」

 

 

とはいえ、全くいないというわけでもない…………必要最低限というべきか、俺単体だとまず勝てるわけない相手がゴロゴロいやがらぁ。

 

 

そういえば、スタークって野郎とリリネットって女の子が俺の護衛にって井上が付けてくれたけど………周囲を見てくるって言ったっきり戻ってこねぇ…………まさか、やられたってこたぁねぇよな…………?

 

 

ヴァイス「………………んなこと考えてる暇ねぇわな、それにアイツ等も『暁』なんだ、簡単にやられるタマじゃねぇだろうし…………俺は俺の仕事しますかっと」

 

 

言いながら頭をブンブンと振り、俺は地面に這いつくばりながらライフルを構える。

 

 

ヴァイス「しっかし、アレが目視出来ねぇ状態だったなんてなぁ…………それを『視る』事が出来る井上の『写輪眼』ってのが凄いんだろうけど、アイツの感知力も相当だぜ……いい観測手(スポッター)になれて、俺の相棒になってくれりゃぁなぁ…………あ~………そうするとシグナム姐さんとかに睨まれるな」

 

 

呟きながら俺はスコープを覗き込むと、姿を現している装置に焦点を当てる………………どうやら対空にはあまり防衛を敷いていないのか、がら空きだった。

 

 

コレで外せという方が難しいくらいだ…………。

 

 

ヴァイス「ま、一発で仕留めるけど…………なぁっ!!」

 

 

引き金を引く、そして”ダァァァンッ!!”と一発の弾丸が放たれ装置のど真ん中に命中し、ジャミング装置は大爆発を起こした……どんだけ爆薬やらを積んでたのやら………。

 

 

ヴァイス「ッシッ!!」

 

 

俺はスコープから顔を外しガッツポーズをとり、ライフルを担ぎ立ち上がる。

 

 

ヴァイス「さてと、さっさとココから離れて、皆と合流…………??」

 

 

丘を歩きながら呟いていると、肩に何やら液体が落ちてきたのを感じ、確認すると確かに俺の肩に付着していた…………しかもその液体は俺の頭上からだ。

 

 

俺は恐る恐る上を見ようと顔を上げると、一頭…………いや、一体のキメラが木の上から俺を見下ろし、しかも俺をエサか何かと勘違い……いや捕食するつもりなんだろうよ……ダラダラと涎を垂らしながら俺を凝視してやがった。

 

 

ヴァイス「やばっ!?」

 

 

木の上から素早く俺目掛け、間近に迫ったキメラが今まさに俺に咬みつこうと牙を剥いた瞬間、俺は死を悟り目を閉じた。

 

 

しかし、来るはずの衝撃や痛みが一向に来ない。

 

 

瞑った目を恐る恐る開けると、俺を襲うとしていたキメラの喉笛を狼のような………魔力か?コレ………が咬みつき俺から引き剝がしていき…………爆発した。

 

 

爆発の衝撃を腕で顔を覆い、爆発がやんだのを確認しようと目を凝らすと、キメラは黒焦げになって横たわっていた。

 

 

ヴァイス「っ………………さっきの狼みたいなのが……爆発した?」

 

 

俺は状況を整理しようと独り言を言うと、横の方から足音が近付いてくるのが聞こえ俺は持っていたライフルを構えた…………現れたのはスタークの野郎だった…………妙なナリしてっけど。

 

 

スターク「よぉ、ニイサン無事かい?」

 

 

俺とは違って二丁のハンドガンタイプを所持しており、片方を肩に担いだ状態で話し掛けてきた。

 

 

ヴァイス「あ、あぁ………なんか狼みたいなモンがバケモンを攻撃して爆発したけどな」

 

 

スターク「そいつは狼じゃなくてコヨーテだ、それにただのコヨーテじゃなくて、俺の魔力で作られリリネットで撃ち出して作り出した意志あるコヨーテだ」

 

 

ヴァイス「アンタの?じゃぁさっきのはアンタの…………それに…………リリネットってアンタの側にいたお嬢ちゃんだろ?撃ち出したって」

 

 

リリネット『そりゃこんなナリなんだ、撃ち出すって間違いじゃないだろ?』

 

 

突如少女の声が聞こえたと思ったが姿が見えなかった…………いや、正確にはすぐ近くにいるんだろうが…………。

 

 

ふとさっきまでの会話を思い出していた…………『撃ち出した』というワード。

 

 

俺は一つの仮説というか、予想というか……………………最早勘でスタークの旦那に聞いてみた。

 

 

ヴァイス「………………なぁスタークの旦那………もしかして、アンタの持っている銃って………・…」

 

 

スターク「お察しの通りだよ」

 

 

リリネット『アタシだよ』

 

 

突然スタークの持っている銃から少女の声がした。

 

 

ヴァイス「うぉ!?ビックリしたぁ!?…………まるで『インテリジェンス・デバイス』みたいだな」

 

 

リリネット『あとあのコヨーテはアタシの魔力も入っているから、アタシの『分け身』みたいなもんでもあるかな」

 

 

ヴァイス「へぇそうなのか…………どんな仕組みなんだ??」

 

 

リリネット『仕組みって言われてもな…………単純に砲撃を撃つ感覚だけど、どちらかと言えば追尾型の方に近いかな、『こっちに走って行け!!』的な?』

 

 

ヴァイス「え、雑!?」

 

 

スターク「実際のトコ、俺達もよくわかってねぇんだ………………俺やハリベル達もそうだが、旦那みたいにミッド式やベルカ式ってのが使えない代わりにこういう事が出来んだ」

 

 

ヴァイス「………………そうか」

 

 

スターク「それよか、ココにはもう用はねぇんじゃねぇか?」

 

 

スタークに言われ、ハッとする。

 

 

ヴァイス「っと!そうだった、あんまチンタラしてっとシグナム姐さんにドヤされる!」

 

 

オレとスタークは近くに置いていた車両に乗り込み、急ぎアースラへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

ティアナ Side

 

 

 

 

ティアナ「ハァ…………ハァ………ハァ……」

 

 

スバル「数……………多過ぎ……………………」

 

 

ミッドチルダに着いて、すぐに私達ははやてさん達の指示で避難市民の避難誘導をしつつキメラやSシリーズとの戦闘、しかも市民に被害が出ない様に戦っている…………難しいけど、泣き言を言ってられる状況でもない。

 

 

更に言えば、特殊なジャミング装置があるのか、通信や念話と言った連絡手段が抑えられている状態で私達は孤立無援での戦闘を強いられていた…………なんて思っていると次々と敵が湧いてくる。

 

 

ティアナ「(といっても、さっきよりかはマシよね………なんせ通信等が回復したようだし………それに何よりさっき感じた異常な魔力と………あの『黒い斬撃』は…………)」

 

 

そして今私達の目の前には透さんが戦っていたSシリーズ、しかもマーダークラスの実力を持ってる。

 

 

S1「ここら辺の魔導師達は少しホネがあるな!」

 

 

S2「油断してると……………なんて言っても無意味か」

 

 

シグナムさん並みの剣技や戦闘力を持ったSシリーズに苦戦を強いられ、私達は肩で息をしていた……………いい訳になってしまうが、他の所での調査や急遽ミッドに戻ればテロ行為があちこちで行われ、それの対処をしている中でコイツ等の襲撃なんてあったから、余計に消耗していた。

 

 

マズイ!スバルの死角から!?

 

 

ノーヴェ「おらぁぁ!!」

 

 

ギンガ「ハァァッ!!」

 

 

私達の後方から、スバルのような恰好をした女性とギンガさんが突然現れ、同時に敵を殴り蹴り飛ばした。

 

 

スバル「ギ、ギン姉!?」

 

 

ティアナ「………確かアンタ………ノーヴェって」

 

 

二人は私達の隣に立ち、Sシリーズを睨む形で構える、他にもノーヴェの仲間の子たちも駆け付けてくれたようだ。

 

 

ギンガ「皆、大丈夫?」

 

 

スバル「ありがとうギン姉」

 

 

ノーヴェ「たく………何チンタラやってんだよ?」

 

 

ティアナ「助けてくれたのはお礼言うけど、来て早々いきなりご挨拶じゃない?」

 

 

ウェンディ「まぁノーヴェも素直じゃないんっスよ」

 

 

ノーヴェ「うっせぁな!」

 

 

ディエチ「ウェンディ正解、でもノーヴェの言う通り、あんまり時間は掛けられない」

 

 

ティアナ「…………わかってる」

 

 

援軍が来てくれたのは嬉しいけど、数の前じゃァ。

 

 

ノーヴェ「あと、マダラ……………透から伝言」

 

 

ティアナ「透さんから?」

 

 

やっぱり透さん来てるんだ………………まぁわかってはいたけどね、透さんの技がココからでも見えたし………何より、さっきから攻勢が激しくなってきてるからね………………てそんなことより、伝言って……………。

 

 

 

 

 

透『苦戦するのは仕方がない、だが……………死ぬ程の事か?』

 

 

 

 

 

ノーヴェ「だってよ」

 

 

ノーヴェからの伝言を聞いた瞬間、乱れていた息が止まった……………物理的に。

 

 

ティアナ「………確かに………そうね」

 

 

スバル「あの地獄の特訓に比べたら、遊んでるようなものだもんね!」

 

 

キャロ「文字通りですね」

 

 

エリオ「フェイトさん達には悪いけど………確かにそうだね」

 

 

そうスバルの言う通り、あの地獄の特訓に比べたらコイツ等との戦闘なんて遊びみたいなもの。

 

 

ノーヴェ「あとこうも言ってたぜ?『ココで負けるなら殺す』……………てよ」

 

 

弟子達「――――――――」ガタガタガタガタ!

 

 

透さんを師事している私達は、あの地獄の特訓を思い出し言葉を失った……………スバルに至っては恐怖の震えを起し、キャロに至っては顎をガチガチさせながら泣いている。

 

 

ティアナ「………………………………………………ふぅ」

 

 

かくいう私も恐怖のあまり思考停止していた……………戦闘中で敵の前で……………。

 

 

まぁそのお陰で冷静になれた部分もあるけど…………………。

 

 

だけど、ふと思った……………。

 

 

 

 

 

『確かに』と

 

 

 

 

 

ティアナ「フッ……………………アッハハハハハ!」

 

 

息が整った私は空を見上げて大笑いした……………………傍から見たら壊れたのかと思われそう。

 

 

ティアナ「ハァー…………ホンット、ヤバい人を師匠にしちゃったわ」

 

 

ギンガ「本当にね」

 

 

ギンガさんも警戒は解かずに同意してくれた。

 

 

ティアナ「アンタ達、この戦い……………………勝てるわよ」

 

 

私の言葉にスバルやエリオとキャロがキョトンとし、ノーヴェ達は鼻で嗤い、Sシリーズに至っては表情が読み取れないけど………たぶん苛立ってるんだと思う。

 

 

S1「俺達相手に勝てるとか、最近の管理局員ってのは随分とお気楽主義になったもんだなぁ」

 

 

S5「たったそれだけの援軍で強気とはな」

 

 

ティアナ「そうね、前の私なら滅茶苦茶強気に出たでしょうね……………………」

 

 

私は透さんに会った時の事…………マダラを追いかけて、負けて、挫折して、自暴自棄になって八つ当たり…………そんな時の事を思い出していた…………。

 

 

今になって考えてみたら、負けるのは当然…………何も見えてなった小娘が何を粋がってんのかってね。

 

 

最近知ったんだけど、あの透さん奪還作戦?や『デビル』戦以降、私って結構動体視力上がったようなのよねぇ…………………まぁこれに関しては日ごろの訓練と透さんとの訓練……………訓練?をやってるから自動的に身に付いたんだけど。

 

 

それと、コレは透さんにもなのはさん達にも秘密というか言ってないんだけど……………なんか『写輪眼』で見てた時みたいに魔力の流れ的なモノが見えるのよねぇ……………これって『貸出』の副作用か何かなのかしら?。

 

 

S4「ならその強気を、首諸共跳ね飛ばしてあげるよ」

 

 

Sシリーズの一体が突進を仕掛けてきた、現に私に迫ってるSシリーズが私に刃を向けて来る……………………恐らく高速で近付いて来てるんだと思う。

 

 

思うっていうのは、今の私的にはSシリーズがゆっくりとスローモーションで近付いて、私の首筋に刃を通らせようとしているのがわかる。

 

 

このままいけば私は首チョンパで確実に死ぬ……………『何もしなければ』。

 

 

ココで唐突にふと耽ってしまう……………………

 

 

ティアナ「(でも何でだろうなぁ?何で私達はキツイとか、疲れて諦めそうになりかけてて…………そもそもコイツ等は何で私達に勝てるとか思ってんのかしら?機動六課の新人だから?マダラ…………というか透さんじゃないから?)」

 

 

そうやってグルグル思っていると、Sシリーズが私の首筋に刃を当ててきてた…………けど、ふと私は口をついて出てしまう……………………。

 

 

 

 

 

ティアナ「…………くだらないわ」

 

 

 

 

気付いた時には迫っていたSシリーズは身体をくの字に折り曲げて後方へと吹き飛んだ。

 

 

私は呆然と吹き飛んだSシリーズを見ていると、スバルだけでなく、キャロやエリオ、ギンガさんや援軍として駆け付けたノーヴェ達までも目を見開いた状態で私を見ていた。

 

 

どうやら無意識に私は腰を落とし、デバイスを持っている手ではなく、肘でSシリーズの腹部に超超高速カウンターを決めていたようだった………まるで透さんの…………………なんだったっけ?………えっと…………。

 

 

キャロ「今のって………」

 

 

エリオ「透さんが使ってたカウンター技の…………」

 

 

ノーヴェ「『虎落とし』」

 

 

そう!『虎落とし』だ!

 

 

スバル「ティア!」

 

 

私を心配してか、スバルが私に近付いてきた。

 

 

ティアナ「本当にくだらない、ウジウジ悩む自分自身も、この状況も……………なにより敵対している今の管理局の体制が」

 

 

『虎落とし』を決めてからか、それともノーヴェから伝言を聞いてからなのか、頭が妙にスッキリしたと思ったら、普段の私では言わなそうな言葉が浮かび口に出していた。

 

 

ティアナ「そして…………………そんな中で市民に危害を加えたり人攫いなんてことに加担してるアンタ達が何よりもくだらないわ!」

 

 

エリオ「(何か…………)」

 

 

ディエチ「(マダラ…………透っぽい?)」

 

 

Sシリーズ6「小娘が!調子に乗れるのも!!」

 

 

ティアナ「今のうちって?そうね、アンタ達の実力ならそれでいいんでしょうけど………生憎と私達はとんでもない人たちの部下で…………とんでもない人の弟子なのよ…………だから負けるわけにはいかないのよ!」

 

 

今の私は、『市民を守る為の時空管理局の隊員』でもなければ、『おんぶに抱っこの新人』でもない…………………いや前者でないといけないんでしょうけどね。

 

 

でもココにいるのは目の前の犯罪者を倒す人間……………………ただそれだけ、以前の私が聞いたら絶対に『何言ってんのよ!?』とか言って、食って掛かるんでしょうね………でも、コレまで、色んな事があった…………色んな物を……人を見てきた、執務官になろうとする人間がそんなことじゃぁいけないのは分かる、でも現状そうも言ってられない…というより意味が無い。

 

 

目の前の奴等を倒さない限り、それこそ市民を守ることが出来ないし、何よりも任務を達成することは出来ない。

 

 

ティアナ「(あぁーダメ!!また余計な事考えてる!!)」

 

 

そうやって、折角クリアになりかけていた頭が、またウジウジと悩み始めていた頃に、奴等が私達に攻撃を仕掛けてきた。

 

 

いつもの私なら一旦距離をとって、デバイスで牽制しつつスバルやエリオに攻撃を仕掛けてもらってたけど………寧ろ私がいく!!

 

 

普段ならしないであろう私が、しないことをする…………接近戦はスバル、遠距離・支援攻撃は私……………それがお決まり…………セオリーだった。

 

 

でも今回は違う!向こうからとはいえ、私が接近戦で相手のリズムや体勢を崩す、それを理解していたのか早速スバルが行動を移していた。

 

 

私は仕掛けてきたSシリーズの攻撃を捌きつつ攻撃出来る隙を伺いながら、Sシリーズの体制を崩し隙を作り…………そしてその隙をスバルに突かせる…………スバルのとっておきを!!

 

 

Sシリーズ4「しまっ!?」

 

 

透さんとの修行の日々の合間や、それ以前からアリサさん達に教わって、やっと完成した技……………超高密度の魔力を圧縮し球体にした………。

 

 

ティアナ「スバル!!」

 

 

私は隙を作り、大声でスバルに声を掛ける…………………さぁ、今こそキメなさいスバル!!

 

 

スバル「『螺旋丸』!!」

 

 

Sシリーズ7「ぐっ………がぁぁぁぁ!!!??」

 

 

なんとか耐えようとしたんだろうけど、透さんやアリサさん達曰く、『螺旋丸』は耐えるような技でもないから、仮に食らいそうになったら避けることしか出来ない……………って、案の定奴も回転しながらビル一つ貫いて倒れていたわ。

 

 

まぁアレを耐えられるような奴がいたら、私達の手にはまず負えないわよね…………。

 

 

そうこうしているうちに、反対側ではエリオが別のSシリーズの敵と交戦していた。

 

 

敵の猛攻を紙一重で躱しつつ攻撃の隙を伺っているけど、流石に体格差もあり、かつ経験の差もあってエリオは苦戦を強いられていた…………………以前ならね。

 

 

Sシリーズ2「そんな態勢で攻撃を仕掛けた所で威力なんて無いに」

 

 

エリオ「やぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

体勢が崩れていたエリオは腰を捻ってSシリーズの一人の腹に槍をドンピシャで当てた…………しかもただ当てるだけじゃなく、しっかりと重心を乗せて。

 

 

エリオ「ハァ………ハァ…………『崩れた体勢、どんな体勢からでも攻撃出来るようにしろ』…………僕達の師匠の言葉だ、僕やキャロは子供だから…………無理な筋力トレーニングとかをすると成長阻害される…………なら、身体が出来上がるまで…………それ以外を鍛えればいい…………持久力…………そして………『重心』だ!」

 

 

透さんに弟子入りしてから、エリオとキャロは平均台を渡らされたり、小さなブロックに片足でバランスよく保つ特訓をしてたっけ?最初は何をしているのかって思ったけど…………後で響子さんに聞いたら、『重心』を鍛えているというのがわかった。

 

 

だから、今のエリオなら『崩れた態勢でも100%の威力が撃てる』のよ!!

 

 

エリオ「『紫電一閃・咢(アギト)』!!」

 

 

敵の攻撃を膝を90°曲げ、地面と平行になった態勢で避けながら右拳に高密度な電撃を纏わせて放つ強力なパンチを足と脚、そして腰を捻りながらボディに打ち込む。

 

 

エリオの攻撃を受けてボディに穴が開き吹き飛んでいくSシリーズの一人…………一体?どっちでもいいか。

 

 

ギンガ「銃座固定…………セット…………『ライトマシンガンストライク・LMG』!!」

 

 

ギンガさんが腰を落とし、両腕を少し引き、迫りくるSシリーズ達を高速の打撃で"ダダダダダダ!!"と攻撃をしようとしている手や足に向け、『リボルバーナックル』を中心に殴り相手に攻撃をさせず、時折攻撃も織り交ぜながらSシリーズ達を止めていた。

 

 

ギンガ「(くっ……………透さんのようには…………でも!!)っ………………『ショットガン』!!」

 

 

高速の打撃からシフトし、『リボルバーナックル』を最大限使用し、手を握らず、いつもはやて部隊長がフェイトさん達にセクハラをするかのように手をワキワキさせるような感じに広げ、そのまま敵腹部に捻じ込む。

 

 

ちなみに最近ははやて部隊長がセクハラをしようとすると、ハルカさんが『アイアンクロー』か逆セクハラをして黙らせていた。

 

 

短い期間でなんとか会得したとはいえ、ギンガさんの『ショットガン』を喰らったSシリーズは風穴が空き沈黙した。

 

 

Sシリーズ9「何なんだこいつ等!?」

 

 

Sシリーズ6「コイツ等って確か入りたての新人達じゃなかった!?」

 

 

Sシリーズ11「にしては強過ぎ…………ゴハッ!!」

 

 

目の前の敵の攻撃を腰を落とし回避し、そのまま回転しながらジャンプし、そして回し蹴りを繰り出す…………Sシリーズの横っ面に食らわし着地すると同時に『バレットシュート』をキメ、私は敵に声高々に言う。

 

 

ティアナ「アンタ等にわかるわけ無いでしょうねぇ!こちとら修行と称した殺人が行われてたのよ!!被害者は私達!!!…………あと一応未遂だけど!!」

 

 

スバル「どこから攻撃が来るかわからない上に延々と走らされるデスマラソンしたり…………」

 

 

エリオ「唐突に殺気を放たれてからの首チョンパ…………」

 

 

キャロ「即死級の雷や巨人に踏みつぶされそうになったり…………」

 

 

ギンガ「死にかけても強制回復されてからのエンドレス…………」

 

 

 

 

 

弟子達「………………………………………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

弟子達「アァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

あの短くも濃い日々が脳裏に蘇り、私達は絶叫してしまう。

 

 

その所為か敵であるSシリーズの面々はビクッとして驚き、あの日々を思い出し遠い目をする私達を奇異な目で見てくる。

 

 

ノーヴェたちはSシリーズと違い、ウンウンと全員が頷いていた…………まるで彼女達も同じようなことをされ、同族意識を持ったかのように…………………いや実際そうなんでしょうね、なんせ『暁』は私達『機動六課』同様少数精鋭、ゲリラ戦を仕掛けるにしても透さんやハリベルさん達みたいに強い人はいてもそれに頼りきりにするわけにもいかない、だから自分達も………と思ったのかもしれない…………だったら手っ取り早く強くなるにはってなるかも?………………まぁあくまで私の想像だけど…………。

 

 

と、そんな事を考えてる場合じゃないわね。

 

 

ティアナ「さぁ…………」

 

 

私はデバイスを肩に担ぐようにして、地面を見て一呼吸し、敵を見据える。

 

 

ティアナ「ささっと済ませて、なのはさん達と合流よ…………あんまりグズグズしてると、弟子である私達は勿論…………仲間のアンタ達まで………」

 

 

 

 

ティアナ「透さんにドヤされるわよ!?」

 

 

 

 

 

 

Side Out

 

 

 

それ以降、『機動六課』のフォワードの新人達とスバル・ナカジマの姉ギンガ・ナカジマ、そしてギンガ同様救援として駆け付けた『暁』のメンバーのノーヴェ達の活躍もあり、ティアナ達の区画の敵は壊滅、市民に多少の被害は出たものの重傷者及び死者は出なかった…………これは、今回のテロ被害において最小の被害と言える…………この戦いを機に透の弟子である新人達は目まぐるしい成長を遂げる。

 

 

戦闘を終え他の部隊に引き継ぎを済ませ、ノーヴェ達と共に『聖王のゆりかご』へ向かうティアナ達は今までのあらましを聞きつつ、移動中のヴァイスとスターク、リリネットと合流し共に『聖王のゆりかご』へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、時は進み…………とある…………いや………今回のテロの大本である……………艦の中で…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

"ドゴォォォォォォォン!!!!!!!!"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一人の男が…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透「おどりゃぁ!ウチのモンに何しょぉんならぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

方言をフルに出てしまうほどの怒りを見せ血管を浮き出していた。

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

 

 

透達が『聖王のゆりかご』に向け、ジャミング装置破壊に乗り出した直後の聖王教会の救護テント内。

 

 

レジアス「……………………オーリス」

 

 

オーリス「何ですか?」

 

 

レジアス「…………ワシは……何か出来ただろうか?」

 

 

オーリス「っ………………」

 

 

レジアス「思えば……………………この地位に就くまで…………………様々な事をしてきた……………………ゼストとの約束に向けて…………だがいつしか……………………目的と手段が…………………変わっていった…………そして気付いた時には……………………もう引き返せなくなっていた……………………」

 

 

オーリス「………………」

 

 

レジアス「お前にも……………苦労させて………親として何一つ……………………娘と接して無かったな……………それが唯一の………心…………………残りだ」

 

 

オーリス「今更ですよ……………………私はそんな事」

 

 

レジアス「………………すまんな…………オーリス」

 

 

オーリス「………父さん………いいんですよ」

 

 

レジアス「……………そうか…………………………そう………か」

 

 

オーリス「……………………………父さん?………………………っ…………………お疲れ様……………………でした…………………ゆっくりお休みください………………………」

 

 

 

 

 

この日、一人の老人にして、長年時空管理局で暗躍した一人であり、他社を切り捨て、友を裏切り、そして中将にまで上り詰めた地位を捨て透達に協力してきた、一人の男がこの世を去った……………………その顔は後悔の念に押し潰されたものではなく、穏やかで解放された顔だったそうだ。

 




毎度毎度、遅くなり申し訳ございません!!!


中々話が上手く繋がらず…………まぁ起承転結っていうんでしょうか?そもそもそれも無いと思うんですが………………………自分で納得できるような内容に仕上がらない上に、オリジナルなくせに原作に準拠しようとして余計にゴチャゴチャになって書いては消して書いては消してを繰り返してました。


さて言い訳はここまでにして………………。



今回は基本的にサイドストーリーみたいな感じですね、後半は弟子サイドみたいになってましたが。


一応前半は透が登場しておりましたが、少しだけでしたね……あとはヴァイスとスタークとリリネット、そして弟子達という感じになりましたね。


あと付け加えるというわけではないのですが、ティアナの雰囲気が透っぽくなったというシーンは『史上最強の弟子ケンイチ』に出てくる主人公ケンイチが滅茶苦茶苦しく死にそうな修行ばかりの日々を経験してきた為、自身のリズムを読まれた対抗手段として自身の師匠達のモンタージュというかモノマネで切り抜けたという話があり、面白かったので『コレは入れねばwww』と思い導入させていただきました……………とはいえ、本来…………というか、もうちょっとこうした方が?と思う所もあり、なかなか上手くいかないものになってしまいました。


それとエリオの『紫電一閃・咢』の所もそうです、重心を鍛えるという所でもケンイチを取り入れました……………小さなブロックという所がまさにそうです。


そして、最後のおまけではレジアス死亡とさせていただきました。




最後に一言!私は魅力的な敵以外は基本的に倒す事を良しとしています!!そして味方は誰一人死なせたくありません!!!甘々な勇者のような、現実が見えてないお坊ちゃんお嬢ちゃんのような考えですが、やはり理想は持ちたいです!!








更に更に最後に一言、最近益々メッチャ暑い…………というか寧ろ熱い日々が続いております、このあとがきを読まれ『あ、じゃぁそうしようか………』という考えになられてもよろしいので。



皆様………………………。




『水分補給!!』




『良く涼む!!』




と簡単ではありますが、『熱中症対策』は怠らないように!!!



お気を付けて!!この夏を乗り切りましょう!!!!



では、次回をお楽しみください!!次回も少々難儀するかもしれません!申し訳ありません!!


コメントや応援メッセージもお待ちしております!!!!
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