身体から血の循環が果てしなく激しく流れているのが分かるくらいに、身体中が滅多クソ熱い、血が沸騰しているのを肌で感じる!
確認し辛いが、『驚門』の時の青いオーラのようなモノ……………青い汗が蒸発したオーラのようなモノとは別で赤いオーラのようなモノが見える………………気がする、というか肌が赤茶色!?
ドクンッ!ドクンッ!と心臓が果てしなく動いているのがわかる、恐らくこの赤いオーラみたいなモノは、血の蒸気なんだと思う………匂いで分かる、そもそもこの『八門遁甲の陣』が完成…………したんだと思うが……本来の『八門遁甲』を知らんから何とも言えん………………いや、成功した………………………そう信じよう。
うちはマダラ「先程の青い状態とは違い、また変化したな」
クリア「弱ったから…………というわけでは無さそうだね」
戸愚呂「とはいえ、倒さないといけないのは変わらないけどねぇ」
三者三様の意見を言い、余裕の佇まいで俺を見る。
戸愚呂「別の魔力強化なんだろうけど、我々に通用するかな?」
クリア「ただでさえ、君は弱っているのに…………無理をしないことだよ」
透「確かにな、だがココで引き下がるほどヘタレじゃないんでな………………それに………」
俺は言い終わる前に地面……………ではなく、海面を蹴り一気に三人の目の前に飛ぶ………………………三人はまさか一瞬で目の前に来るとは想定して出来て無かったようで、完全に無防備の状態だった。
透「お前等を確実に倒す絶好のチャンスだからなぁ!!………………『獅子戦吼ォォォ』!!!」ズドォォン!!
ガラ空きの三人に離れた位置ではあるが、右手を開き、熊手のような手を作り掌底を繰り出す。
俺はその形のまま思い切り右掌底を繰り出す………すると、やはり『驚門』の次の…………というか最終段階なだけに掌底を突き出すだけで速過ぎる突きから発生した拳(掌)圧が空気砲のように三人に襲い掛かる…………気の所為か心なしか『マイト・ガイ』の『昼虎』のように獅子のようなモノが飛んでいくのが見えた…………………そして奴等は防御が遅れ、マダラの『須佐能乎』も展開出来ないまま後方へと吹き飛んだ。
テイルズシリーズの『獅子戦吼』を真似してみたが、『八門』全開なら出来るようだ………………ならば!
透「このまま畳みかけっ!?」ボキィッ!!
空気砲で吹き飛んだ奴等にそのまま畳みかけようと同じように今度は反対の左手で繰り出そうと左腕を上げると、左肩と左の肋骨が折れたのを感じた……………その瞬間、『驚門』以上の超激痛が身体中を走り、声を出したい気持ちを一生懸命堪えた。
透「(ヤべェェ!?クソ痛いどころじゃねぇ!!痛みを通り越して………………………なんか変な感覚で…………かなりヤバい!!…………………コレは……下手に止めない方がイイな………………まぁでも、理解した!間髪入れずに叩き込みゃぁええんじゃろうよ!!)」
俺はもう一度攻撃をしようと、奴等が吹き飛んだ方向を見据えながら自分の…………『八門遁甲』の全開放の分析をした。
とはいえ『八門遁甲』の『死門』は無事?開放出来たようだ、ハルとの訓練ではどうやっても開くことが出来なかった…………だが、ココへきて……………まさに天啓の如く突如として閃いた感じだった。
まぁ今の俺の状態といる場所、そして置かれている状況を考えた時にフッと頭にあるセリフが過った……………こんな時にだ。
それは『ワンピース』のルフィがロブ・ルッチとの戦闘の時に見せた『ギア2』、それをルッチが分析したことを口にしたセリフを思い出した、アレもある種……海の上…………ど真ん中での戦いだったしな。
俺は『ギア2』について読者考察のような感じで分析をしていた時があった………前世では割と暇だったしオタクだったし………………………それは今も変わらんがな。
『ギア2』を発動した時のルフィはゴムである特性を生かし、脚をポンプのようにし空気………というか筋肉や血流に圧を掛けていき運動量を爆発的に向上させる荒業………………そして『八門遁甲』は身体にある点穴………孔という秘孔を開く………………つまりリミッター解除をし、肉体の限界を超えるようにする技、前世では特に気にも留めず「うぉぉぉカッケェェェ!!」と興奮し、よく真似したのを覚えている……………黒歴史な。
しかしこうやってみると『八門遁甲の陣』と『ギア2』は割と共通点があるというか、似ている部分があることに俺はさっき気付いた、しかも『八門遁甲』に出てくる『杜門』やら『景門』やらは、前世で読んだ設定資料集の点穴にあった、点穴……………つまり『日向一族』、『日向ネジ』は『八卦六十四掌』という技を使い相手のチャクラの流れを止めていた……………つまり『北斗の拳』のような秘孔を突いた………………………俺は賭けに出た。
結果は御覧の様に、成功したモノの………………………確かにコレは発動したら死ぬというのが肌で分かる……………途中でやめる事なんて出来ないし、ルフィのようにゴムでは無いから脚からのポンプで…………ていう事が出来ない代わりに、『死門』を突いて心臓に魔力を送ると同時に心臓を活性化させ血流を促しまくった…………………お陰で心拍数が半端ない。
『八門遁甲の陣』………まさか上手く発動出来るとは思っていなかったが、それ以上に奴等の脆さにも驚きつつも………………やはりという思いもあった。
そもそも、あの三人の姿で本来の力であれば俺はおそらく勝てない………まではいかなくともメチャクチャ苦戦を強いれる。
『クリア』が本気…………というか完全体ならば、超巨大化し惑星のような球体をぶん投げて俺ごと他を消滅させるくらい余裕で出来る、『戸愚呂』も本当に『100%』ならたぶん俺の肉体はバラバラになっているはずだし他者からエネルギーを吸収もしていくがコイツは全くしない、『マダラ』が本気なら『須佐能乎』は巨大な天狗の『完全体須佐能乎』になっててもおかしくはなかった上に『外道魔像』……………『十尾』を口寄せして圧倒してもおかしくなかった…………そもそもあの強力な火遁とかの強力な術を使用しないのが変だ。
そして、俺の所のハリベルやスターク等を思い浮かべた時、ある仮説…………というか予想が出来た。
コイツ等は皮(がわ)は『奴等』でも、中身は………『最高評議会の老害ども』………………………と。
言動が少しおかしいんだよ、最高評議会の脳味噌共の会話は聞いたこと無いから知らないが少なくとも『うちはマダラ』、『クリア・ノート』、『戸愚呂(弟)』の性格が違う………とはいえ「本当はこうでした」とか言われたらそれまでなんだろうが、自分達の持ち味や持っている術や技を駆使せず戦うのはどうにも腑に落ちない、なので中身は全くの別物…………というか脳味噌が違うんだろうと予想した。
そうであったとして、どうやって肉体を得たのか?そもそも何故その肉体がこの世界にあったのか?様々な疑問が出てきてはくるが、まずは目の前の『脳味噌』共を倒さない事には何もわからない………いや、どの道俺にはわかりようもないんだがな。
透「『アム・グラナグル』!!!」
ブラゴの呪文、肉体強化の更に腕特化の重力の術、コレで更に攻撃力が増す………………………はずだった。
透「っ!?……………ガァァァァ!!??」
術を発動すると同時に激しい痛みが走る、恐らく『八門遁甲の陣』の状態では強化系の術を使用すると反動で身体に負荷が掛かり過ぎてしまうのだろう…………それで言うと『斬魄刀』も然り、まして『卍解』なんぞ。
だが、相手が相手なだけあってそうも言ってられない、俺は痛みに尚耐え、追撃しようと術を発動したまま3体の所まで『月歩』で行く…………………手加減せずにやると一回の『月歩』で割と『剃刀』並の速度で移動が可能のようだ。
奴等を追いかけ辿り着いたのは、どうやら機関室の様な場所だった……………来る途中『あの女』はいなかったが…………にしても広いなこの艦は。
トントンと『月歩』で落ちないように維持しながら三人を見下ろす、すると崩れた壁やら柱のようなモノに埋もれた三人が瓦礫を除けながら姿を現す。
戸愚呂「やれやれ、まったく凄まじい威力の空気砲だ、魔力を一切感じなかったねぇ」
クリア「…………………それを作り出すあの身体から放たれる手足の攻撃を直接は避けたいね」
マダラ「衝撃はそこそこだったが、言うほどでもあるまい…………当たらなければいいだけだ」
クリア「(チラッ)………………そうだね、当たらなければどうという事は無いね」
ダメージというダメージはあるのか無いのかわからないが、少なくとも警戒させることには成功した………が、クリアは何故かマダラの方を一瞬見たように見えた………………。
第三者 Side
~透が『死門』を開く少し前~
なのは達は透の援護に向かおうとヴィヴィオをリンディに任せ、休む間もなく急遽出撃し、透を救出する班と『クラウディア』及びハルカ達の為の道を作る班に分かれた。
勿論救出する班には、なのはとはやて、そしてヴィータとなる。
なのは「透君…………!」
はやて「数が多過ぎやねん!」
ヴィータ「しかもコイツ等見た事あるぞ!?」
ヴィータの言葉通りで、なのはとはやては自身達の幼少期の時の記憶が呼び起こされた、昔自分達と透とで『闇の書』の暴走した防衛プログラムとして出てきた敵にそっくりであったが、少し姿が違う。
はやて「キメラ同様に多少改造されとる感じやなぁ!」
なのは「しかも倒した先から………ううん、それ以上に増えて行ってるよね!?」
数を減らしつつ透への援護に行こうとするも、倒しても倒しても一向に減るどころか寧ろ増えていっている敵に辟易しつつも、海の上に立っている透の下に何としても行こうと隙を伺う三人。
しかし、事態は急変する。
”ズクッ”となのはやはやて、ヴィータ………………そして離れているメガーヌとヴィヴィオが自分達の首の後ろに衝撃が走る………………言い知れぬ感覚に陥り、その出所と思しき所に顔を向ける。
透に動きがあった…………だがただ動いているのではない………………。
透「さぁっ!!『暁のマダラ』!!一世一代の大勝負といこうか!!」
声が聞こえた…………確かに聞こえた………………本来であれば、透と自分達との距離を考えるのであれば決して聞こえるわけがないくらいの距離と戦闘音でかき消える、なのに聞こえた………そう聞こえた……………ハッキリと。
言った本人は両手を大きく広げ高らかに宣言していた………と同時になのは達の心臓の拍動が倍速になるくらい早くなり、顔面も蒼白となった。
透の声が聞こえた瞬間、なのはは………いや、なのはだけでなくこの場にいない透を想う者達は一斉に念話をしようと何度も透に呼びかけようとも応答が無い、ジャミングされているのか、そもそも透が無視しているのか。
応答が無い透に対し、念話だけでなく声を出して透の名前を呼ぶ、なのは・はやて・ヴィータは戦闘の手を止め一斉に透の名前を呼ぶが、透は反応しなかった………聞こえていなかったからだ。
透が何かをするのは分かった………しかしそれが何なのかわからないが…………………なのは達は直感とも言える程のレベルで危険であるとわかり、そして今まで自分達が感じていた不安………一週間も前から感じ頭に過っていた単語が呼び起こされた………………『死』という単語が。
そして言った直後、透は自分の人差し指を自分の胸に突き立て………押した。
なのは「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!」
なのははあらん限りの声を出し叫んだ………いや、なのはだけでなくはやてもヴィータも隣でまったく同じ事を叫んでいた…………自分達の喉が裂けようとも声を届かせようと、どこからこんな大きな声が出せたのかはどうでもいい程に。
しかし透は行動を起こしてしまった、取り返しのつかない行動………………………青い蒸気を纏っていた透は見る見るうちに蒸気が赤へと変わり、膨れ上がる魔力………大気を揺るがす程に漏れ出す魔力はコレまで感じた魔力の比にならないレベルであり、様相も変わっていた…………………しかしなのは達はそんな所に目を向けてはいない。
なのは「あ………………ぁぁ…………ぁぁぁぁ」
はやて「そんな…………………………」
ヴィータ「透……………………クソッ!!」
三人は自分達や『アースラ』の周囲にいる敵の事など忘れたかのように、赤く赤く変わりゆく透を………ただただ見ているしかなかった。
………………………
………………
………
そして時は遡り、透が『死門』を開く前のミッドチルダの海上には、数機の輸送ヘリが全速力で飛んでいた。
ハルカ「無理を言ってゴメンなさい!もっと急いで!」
パイロット『コレでもフルスロットルです、これ以上だと墜落してしまいます!!』
ハルカは自身と部下の響子とハリベルとハリベルの部下が乗る機内でパイロットに催促をする…………自身でも無茶な要求をしていることは自覚をしているものの抑えられない焦燥感に捉われておりハリベルもそれは感じていた……が、一つ不可解な点があり、響子が……『あの』響子が焦らず目を閉じデバイスの槍を持っているだけで瞑想するように佇んでいるという点が異様に不気味に映ったが………今のハルカ達にそれを言及することが出来る程余裕が無かった……………なのは達同様に焦りが見えていた。
そんなハルカはスクリーンに映る透の現状を見て悲鳴に似た声でヘリの壁を叩いた。
ハルカ「あのバカ!『驚門』開いちゃってるの!?」
透を責めたい気持ちにはなったが、透が吹き飛んだ原因の敵を見るとハルカは顔を蒼くさせる。
ハルカ「っ………アレは!?『うちはマダラ』に『戸愚呂』!?しかも弟の方!?」
ハリベル「………ハルカの知っている奴らなのか?」
アパッチ「つか、『マダラ』って透様の事だろ?」
ハルカ「確かにそうなんだけど……………説明すると色々とややこしくなるから少し端折るけど、透の名乗ってた『マダラ』のモデル………それがあの三人の内の一人、甲冑を着ている黒髪のロン毛の男………『うちはマダラ』………………とある世界では大犯罪者並みに超々有名人で、その実力もたぶん透以上よ……………奴の『マダラ』っていうのはある種の呪いみたいなもんで、その名前が力………警戒し、国一つどころか何か国も協力するくらいヤバい奴なのよ」
スンスン「でしたら………あの筋肉ゴリラのような方は?確か弟と………」
ハルカ「アレは………『戸愚呂』って言って、あんなナリしてるけど、実はお兄ちゃんがいて………アイツよりも小さいの、兄の方は姿形が変えられる………剣だったり槍だったり……………そして弟の方は見てわかる様に肉体を極限まで強化が出来る典型的な脳筋タイプ……………だけどどこか思慮深い面もある奴でね………しかも本気スタイル………100%の状態だと周りの魔力を吸い上げて力に変換していく厄介過ぎる奴よ」
ミラ・ローズ「もう一人の白っぽい奴は?」
ハルカ「………………ゴメン、奴だけは私も知らない………恐らくは何かのキャラクターなんだろうけど…………………………」
ハリベル「??……どうした?」
ハルカ「えっ…………いや……………ちょっとね(あの白い奴も何かの『作品』の登場人物だとしたら、三作品の………しかも全く別の作品の登場人物を出してくるなんて……確かにハリベル達とか関連する人はいる……………それもこの世界に元々いる人であって全く同じ人ではない、けど奴等は違う……………その世界の……………元々の世界で使っていた能力をそのまま使っているから奴等は向こうの人物という事………着ている格好や変化している姿を見てもそれがわかるんだけど…………………あぁもぉ!!意味わかんない!!……………意味わかんないと言えば……………)」
ハルカはデバイスの『オーディーン』を持ち、何故か冷静でいる響子に恐怖していた。
ハルカ「(この子がまったくの無反応なのが不気味なのよね、どう見たって透のピンチだし……………しかもあの三人と対峙している、あの三人の怖さを知らないっていうのもあるんでしょうけど、それでもオカシイ……………誰よりも騒ぎ出して突っ走って行きそうなものなのに…………………………まぁ全くの冷静ではないのはわかるけど)」
デバイスを持っている響子の手がギュウッ………と固く握られているのが見えた………だが顔は冷静そのものだった。
響子の事は気にしないと決めた瞬間、ハルカ達とハルカ達と追走している数機の輸送ヘリの中にいる新人達とギンガ、そしてナンバーズとクローン組とユーリ………………皆に自身達が何かに突き刺されたような感覚を覚え、ふとサーチャーやすずか作のドローンが映し出しているスクリーンを見る。
透『さぁっ!!『暁のマダラ』!!一世一代の大勝負といこうか!!』
そう言い放った透が自身の胸に指を当てる姿を見たハルカは極大の予感……………嫌な方の予感が働き、聞こえるはずもない映像の中の透に向かい叫んだ。
ハルカ「ダメェ!!!!!!」
後に別の機のパイロット達は、自分達が乗せていた局員達が悲鳴にも似た叫ぶ声を聴いたと語った。
ハルカの声と同時に、それまでなにも発さなかった響子は輸送ヘリの開閉スイッチを押し、ハッチを強制的に開く。
ハルカ「響子!?」
響子「すみませんハルカさん、私先に行きます」
終始冷静に語る響子はその身を投げ出し、体勢を整え飛んでいく。
響子の凶行にも似た強行には驚いたが、確かに自分達が乗るヘリのスピードでは明らかに間に合わない……………しかも、昔戦った『大虚』やキメラ等の複数の敵がウヨウヨと何処からか出現し『アースラ』と『クラウディア』を包囲するようにしており、コチラにも流れ込むのも時間の問題だった。
ハルカ達は響子に倣い、外へと飛び出す……………降りる前にハルカはパイロットにそのまま旋回して戻る様に伝え緊急出動という形で降りた。
ハルカ達とほぼ同時にナカジマ姉妹やティアナ、エリオやキャロ達も同じようにヘリから降り自分達で飛んでいた。
ハルカ「(バカバカバカバカバカバカバカバカバカ!!!!何やってんのよアイツは!!??そもそも『死門』開けなかったんじゃないの!?何で開いてんのよ!?『八門遁甲』を全部開いたら死ぬって知っているでしょう!?意味わかんない!!)」
怒り・焦り……………様々な感情がハルカの胸中に渦巻く、ハルカだけでなくスバル達も同様に焦りの表情が見えた。
先行している響子に追いつこうにも……………いや、追い抜こうにもこれ以上スピードは出ないことにハルカは腹を立てていた、更には自分達の目の前にはキメラやSシリーズ、そしてガジェット・ドローン等、様々な敵が向かってきており進行方向を邪魔する壁の様に湧いていた。
しかし、そんなハルカのBJの襟の部分を誰かに掴まれたと思った瞬間、突如として飛ぶスピードが上がり出した、気になり掴んできた相手を見ようとすると、全身を赤いアーマーのような物で身を包んだロボット……………ではなく、顔の下半分が露出されているのが見え人だと分かった…………そして胸部のコアのような円状の光るモノの近くに隆起する胸が出ていることから女性なのだろうと判断した。
ちなみにハルカはその女性に右手で引っ張られ、反対の左手には響子が襟を掴まれていた。
???「そんなスピードじゃアイツの所まで行けれないわよハルカ!!」
自分達を引っ張っている女性の声の主にハルカは少し驚く。
ハルカ「アリサ!?」
アリサ「そうよ!でも詳しい事は後にしなさい!!今はあのバカ透の所にアンタを連れて行かないといかなんだから!!」
アーマーを着ていたのはアリサだった、しかも自分達の後方にいるスバル達を引っ張って行っているのはアリサよりは少々重厚だが、同じようなアーマーを着込んだシャルル、そして飛行ユニットを取り付けたすずかの姿があった、シャルルはバックパックのような処からワイヤーを伸ばしスバル達に巻き付け複数人を牽引出来るようにして飛行していた、すずかも同様に。
透が『八門遁甲の陣』を全開放した瞬間、皆は絶望した………が、それも一瞬………すぐに行動に出ていた、ハルカは勿論の事………透が通信したクロノも………なのはやフェイトも……………そして新人達やハリベル達も動いた………すべてはハルカを透の下へと送り届ける為。
ハルカの持つレアスキル『盾舜六花』、その中の『双天帰盾』は『事象の拒絶』…………つまり透の発動している『八門遁甲の陣』を強制解除と死への事象を無しにする事の出来る唯一の手段と考えたからだった。
ハルカ「助かるわ!!(というか、シャルに至ってはどう見ても『IS(インフィニット・ストラトス)』の『IS』よね?)」
そんなことを考えながら、前方を見ようとすると、激しい衝撃波が自分達を襲った、その所為で向かっていたスピードが殺された。
アリサ「何よコレ!!??」
衝撃波が弱まる頃にサーチャーでの映像を見ると、透が『瞬歩』や『飛雷神の術』のように一瞬で『戸愚呂』達に近付き掌底を放つと、そこから獅子の顔の衝撃波……………空気砲が放たれた事に気づく。
ギンガ「手を突き出しただけで、こんな………………」
しかし、追撃しようとした透が突如として止めたことに気付く、そしてその透の顔が一瞬苦悶の表情を浮かべていた。
ティアナ「攻撃しようとして………止めた?アイツ等を警戒して?」
ハルカ「……………いいえ、恐らく…………激痛の所為ね………ただでさえ激痛と共に動く事の出来ない『驚門』の上の『死門』を開いたのよ?………………その痛みは『驚門』以上……意識を失ってもおかしくないレベル……………でもアイツの事だから何が何でも我慢して……慣れようとするんでしょうね」
透の現状を確認しつつ、自分達の周りに目を向けた瞬間、突如ハルカ達に向かってくる人影が見えた。
フェイト「ハルカァァァァァァ!!!!」
自分達の進行方向から逆走するような形でフェイトが突っ込んできた、後ろにはシグナムや薫子が数名の魔導師を引き連れてきた。
フェイト「足の速い私がハルカの道を作るから、ハルカはなんとしても透の所に行って!!」
雷鳴を轟かせ、高速の斬撃を繰り出しハルカとアリサと響子の行く道を切り開くフェイト…………その目には涙がボロボロと零れ落ちていた。
シグナム「『紫電一閃』!!!」
フェイトとは離れた所でシグナムの斬撃がガジェット・ドローンを破壊していく、薫子や他の魔導師達も砲撃を浴びせ道を作ることに奔走している。
フェイト「姉さんもなのは達の援護してくれてる!!ハルカはとにかく行って!!」
フェイトの涙の懇願にも似た悲痛な叫びにハルカは頷き、アリサと響子と共に透の下に向かう。
………………………
………………
………
そして場所は再び渦中の透がいる『聖王のゆりかご』内の事、透は攪乱の意味も込め『八門遁甲』での『剃』を駆使し狙いを付けさせない様にし、自身も攻撃の隙を伺う。
『八門遁甲』全開で、『剃』と『瞬歩』も無理矢理ではあるが併用している為、『戸愚呂』達は透を捉える事が出来ずにいた、闇雲に攻撃しても超々スピードの前では掠る事すらも出来ないでいた。
そして隙を伺っていた透が行動に出る。
透「『獅子戦吼』!!」
少し離れた位置から『クリア』達に『獅子戦吼』の空気砲を繰り出す、案の定『うちはマダラ』の『須佐能乎』がガードをするも、空気砲のダメージは防げても空気の圧は防げないようで、次の行動に移すことが出来ないでいた。
その間にも透は『戸愚呂』に向かい『獅子戦吼』を放つ、『戸愚呂』も自身のフィジカルを活かそうと腕をクロスさせクロスガードするが、空気圧に押され身動きが取れず後ろへと飛ばされ、後方にいる『うちはマダラ』にぶつかる。
そのまま次を放つ位置を変える為に45°位に開くよう立つ位置をズラし、再び『獅子戦吼』を放つ………今度は『クリア』に向かい放つと、『戸愚呂』のような見た目ではないがフィジカルは相応に持ち合わせていた為、大したダメージは無いモノの動きを制限され『クリア』も後方へと飛ばされ『うちはマダラ』と『戸愚呂』にぶつかる。
三人は密集する形を余儀なくされた。
透はそのまま位置をズラし続け、『獅子戦吼』を放ち続けた…………『うちはマダラ』達は多方向からくる空気砲に対応しきれず、ただただ身動きが取れずにいた。
透は出来たチャンスを逃すまいと、身動きが取れない三人に距離を詰めようと高速移動する。
だが敵も甘くなく、『うちはマダラ』の『輪廻眼』で捉えられ、僅かに出来た隙を突くように『須佐能乎』の拳が透に襲い掛かる。
”ズドォォン!!!”という轟音がし舞い上がる埃…………まともに食らっていれば死んでしまう恐れがあったが、透は余裕で回避し、『剃』で『クリア』の目の前の上空から左手の掌底を突き出した。
透「『獅子戦吼』!!」
『アム・グラナグル』を纏った状態での『獅子戦吼』を繰り出すと、獅子の顔がクリア達に向かって牙を剥く。
クリア「っ!」グイッ
うちはマダラ「っ?!貴様ァァ!!」
『クリア』は味方と認識した為か、その穴を突きマダラが展開した『須佐能乎』を通り抜けマダラの鎧の襟の部分を掴み自分の前へと引っ張る。
引っ張られたマダラは驚き、そのまま『須佐能乎』を付いてこさせる事が出来ず、丸裸の無防備の状態で透とクリアの間に姿を現した。
うちはマダラ「チィッ………舐めるなぁぁ!!!」
”ズァァァ”と無理矢理『須佐能乎』を展開させた『うちはマダラ』だったが、肋骨数本くらいしか展開出来なかったが、それでも突貫工事のように展開出来たのは不幸中の幸いで、透の『獅子戦吼』を寸での所で防げた………が、急いで展開させた為『須佐能乎』がガラスの様に割れた。
うちはマダラ「(くっ!ギリギリ防げた………俺を盾にしたあやつは後で殺すとして……………)…………防いだぞ!?」
防ぎ切ったと確信し嘲笑の笑みを浮かべ油断した『うちはマダラ』に対して透は腰を落とし、左半身になり………『まだ撃ってない』方の手に力を込める。
『八門遁甲の陣』+『アム・グラナグル』+『雷切』+『茶渡泰虎の悪魔の左腕(右腕に変換)』、コレらを最大限に魔力を込め……………硬く拳を握り締め………正拳突きが如く……………いや………どちらかと言えば拳骨を放つ時のような拳を『うちはマダラ』の顔目掛け放つ。
透「『鬼震ケェェン(拳)』!!!」
雷と重力を纏い『茶渡泰虎』の悪魔の左腕………『ブラソ・イスキエルダ・デル・ディアブロ』を右腕へと変更させ、かつ『八門遁甲の陣』状態での超高速の拳骨が『うちはマダラ』顔面を捉え……………『うちはマダラ』の頭部は破裂し、身体も半円を描くような形で肩から胸にかけて無くなってしまった状態の『うちはマダラ』の胴体が力無く落ちていく。
透の放った技『鬼震拳(きしんけん)』の威力は終わってはおらず、『獅子戦吼』の時の空気砲のような衝撃波がそのまま船体の床を貫き、海へと向かって行った。
『うちはマダラ』の胴体……………死体も穴が開いた『聖王のゆりかご』の部品等と共にそのまま海へと落ちて行った。
透はココに来て、なのは達の約束を破った事に胸を痛めた、それよりも以前にハウエンクア達を手に掛けようとしていた……………殺しはしないと誓った……が、ハウエンクア達も目の前の奴等も野放しにすれば危険過ぎると判断し、自分の手で始末をする…………例え約束を破ってでも……………なによりコレは自分が仕掛けた戦いであり、復讐なのだから。
穴の開いた傍では未だ『八門遁甲の陣』を開放状態だが消耗しているの『井上 透』と未だ馴染みきっていない『フルアーマー状態のクリア』と『100%の戸愚呂弟』が睨み合っていた。
互いの命のタイムリミット……………あと僅か。
透「まずは……………一人!!」
あとがき
あとがきというあとがきは次回に……………なんせ連続投稿なんで。