クアットロ『あーあー聞こえる?ちょっとぉ~、聞こえてんでしょう?マダラ?こっちは取り押さえたから、アンタもこっちに来なさいよ』
マダラ「む?」
俺が『ガーゴイル』に踏み潰されそうになって『神威』で両足の間に潜んどったらクアットロの声が部屋中に鳴り響いた、どうやら作戦成功のようじゃ。
俺の考えた作戦っちゅーのは至極簡単なもんで………………。
~回想~
マダラ「簡単な話だ、俺が奴の注意を引き付けておく、それだけだ」
ハリベル「それは、あまりに危険過ぎます!」
トーレ「そうだぞ、それにそんな事をしたところで奴のセンサーからは逃れられん、どうせ奴に攻撃されてしまうのだ」
マダラ「なら『人数分の囮』がおりゃぁええだけじゃろ?」
ハリベル「??………あの、それは一体どういう事でしょう?」
クアットロ「あっ!成程~………あの幻影を出すのね?」
マダラ「幻影とは違うが、大体合っている」
トーレ「確かにアレだと囮としては十分か」
マダラ「あぁ、それに他のやり方では少々時間が掛り過ぎてあの声の主が逃げてしまう可能性が高くなってしまう」
ハリベル「あ、あの!一体先程から何を言っておられるのですか?」
マダラ「そうか、ハリベルはまだ知らなかったな、俺が言った作戦とは『影分身』を3体出して囮として使う事だ」
ハリベル「『影分身』?………名を聞く限りでは分身…………つまり幻影を作り出すものなのでしょうけど」
マダラ「確かに分身だったら残像だから幻影になるのだろうが、この『影分身』は残像では無く実体のある分身だ、つまりより本体が分かりにくい術のことだ、それに分身にも魔力を均等に渡す事も出来分身自体が術を放つことも可能だ」
ハリベル「…………成程、つまり私達分の分身を作り先程のようにバラバラに走らせるその隙に…………ということですか?」
マダラ「そうだ、予め分身には変化の術でお前達に化けてもらう」
ハリベル「そしてその隙に私達が先程の声の主を捕らえると……………そう言うことですね?」
マダラ「流石だな…………1を聞いて10を知る、中々出来ることでは無い」
ハリベル「あ、ありがとうございます」/////////////
クアットロ「(むぅっ!)で、でもさぁ………それだとアンタが危険なんじゃないの?」
トーレ「(ぬっ!)確かに、奴はお前の知るモノではないのかもしれないんだぞ?」
マダラ「…………何だ?心配してくれるのか?」
クアットロ「ハァ?!べべべ、別にアンタの心配なんかしないわよ!た、ただそんなんで失敗してアタシ達に危害があったら堪ったもんじゃないからよ!!」////////////
マダラ「(なんか典型的なツンデレのセリフにしか聞こえんのんじゃけど………………)」
トーレ「あ、当たり前だ!お前は私達の仲間だ!!仲間を心配して何が悪い!?」
マダラ「…………そう面と向かって言われると恥ずかしい物があるが、嬉しくはあるな」
トーレ「そ、そうか?」////////////
マダラ「だが心配ない攻めることは出来なくても時間稼ぎくらいは出来る」
トーレ「だがそれでは」
マダラ「だが勘違いするなよ?俺は本来攻めるタイプじゃない、逃げることに関しては自慢ではないが攻める事より得意だ」
クアットロ「………………ほんっとに自慢じゃないわねそれ」
マダラ「だが生存確率は格段に上がるが?」
クアットロ「まあそれはそうなんだけどね」
ハリベル「マダラ様、本当によろしいのですか?」
マダラ「敵の裏をかくのならこのくらいして当然だ」
クアットロ「それにだからって今更他にいい案なんて思いつかないし、ここの所長の驚く顔が見られるんならアタシは乗ったわよ」
トーレ「クアットロの言う通りだな、今更あーだこーだ言ったところでどうにもならん…………私もやろう」
マダラ「決まりだな、いいか?これに必要なのはスピードだ、いかに速くするかで勝敗が決まる」
俺はこの時既に印を結んで『影分身』を出しとった、出すついでに変化で姿形を完全に真似した、これで後は演技力だけじゃけど皮肉な事に中学でやったあの演劇がこんなとこで役に立ってしもぉた。
~回想終了~
てな感じじゃった、ちなみに変化はあの偽ジェイル殺人事件の後(シュテル達を解放してくらい)ドゥーエと一緒に変化の練習してやっと完璧にマスターした…………そん時にドゥーエが…………。
ドゥーエ(回想)「な…………なんだか、二人だけの秘密みたいな感じよね?」////////////
なぁんてハニカミながら言われたのに若干トキメイてしもぉた、だぁってよぉ?いきなり上目遣いで言われたら、そらお前さん………………こっちまで照れてまうやろぉーーーーーー!!!!!
っと……んなことより………………クアットロに言われて俺は『飛雷神の術』で行く前にあの『メタルギア・REX』もとい、『ガーゴイル』を消し去る為に斬魄刀じゃなくて、術を使うことにした。
マダラ「『ニューボルツ・マ・グラビレイ 』」
俺は右手を『ガーゴイル』の方に向けると『ガッシュ』のブラゴの術、『ニューボルツ・マ・グラビレイ 』を発動した、するとブラックホールのような桁外れに強力な重力場『ガーゴイル』の体の近くに出現して奴を押し潰した。
マダラ「………………こんな物があってはいかんだろ」
俺はそう呟くと『飛雷神の術』でクアットロ達の所に飛んだ、するとこの研究所の所長………………つまりさっきの声の主っぽい奴が俺を見てビビッとった。
まぁいきなり現れたらそらビビるわな。
所長「な………な………なんなんだよコイツぁよぉ………いきなり『ガーゴイル』の足をすり抜けて出て来たと思ったらよぉ、あのどんな攻撃をも効かねぇ『ガーゴイル』をいとも簡単に潰して、更には転移魔法を使わずにここに出てきやがったしよぉ!!」
まるで俺を化け物扱いじゃのぉ…………まぁあながち間違っちゃないけどね、こがなチート……………持っとる方がおかしいんじゃけどね。
マダラ「………………さて、勝手に驚いているところ悪いんだが、お前の情報を貰うぞ」
所長「ハァ?!な、何言ってやがる!そんな事俺がベラベラ喋ると思ってんのか?!ぁあ?!!」
マダラ「残念ながら、貴様に拒否権など最初からありはしない…………それに、お前にコレを防ぐ術は無いんだ」ギンッ!
所長「うっ!………………」ビクンッ
マダラ「ここの研究資料のデータとそのセキュリティの暗証番号を言え」
俺は『写輪眼』で所長の眼を見て幻術に嵌め情報を抜き出した、これは中学くらいから覚え始めた。
クアットロ「しっかし、便利よねその眼…………相手の眼を見ただけで幻術を掛けれるなんてさぁ」
ハリベル「確かに、それに初見であの眼の特徴を見破れるのはまず不可能だろう、その眼の事を知っている奴ならば話は別だが……………」
トーレ「まぁまずそれは無いだろうな、前にマダラから聞いたことがあるが話や戦闘をするにしても人は誰しも始めは目を見るそうだ」
ウーノ『ドクターや私でもその原理を分析することが出来ないんだけどね、まるで別の存在みたいね』
クアットロ「ドクターやウーノ姉でも分かんないんだ…………」
ウーノ『まぁこれだけは言えることだけど、マダラほど敵に回したくないものよ』
マダラ以外「そりゃそうだ」
何やら俺の後ろで女性陣がなんかくっちゃべっとると思ったら、いきなり全員がうんうんと頷きだした、何なんありゃ?なんか微妙に怖いのぉ。
マダラ「(まぁええわ、今はコイツから聞きだした情報を元にデータをチェックしてっと)…………っ!!」
ハリベル「ん?どうかしましたか?マダラ様」
マダラ「………………」
俺が端末から過去とか研究データ、他にも別の研究所からのやり取りの履歴を見とったら、信じられんモンがあった。
クアットロ「ちょっとちょっと、どうしたってぇのよ!?」
マダラ「あ、あぁ…………実はここ以外にも少し離れた所に今は使われていない研究所があるらしい……………とはいっても、そこは実質倉庫になってしまっているがな」
トーレ「ここ以外にも?」
マダラ「あぁ…………どうやらそこには過去採用されなかった研究資料なんかがあるようだ」
ハリベル「ゴミの山というわけか……………」
マダラ「(廃棄されんかった所を見ると、もしかしたらそこにあるモンがいずれ役に立つかもしれんと思ったけぇかものぉ)」
ハリベル「で、どうされるのですか?」
マダラ「当然そちらにも行く、ここだけ破壊してもおそらくそちらの研究資料をそのまま使うないしは応用される可能性は否定出来んからな」
クアットロ「ハァ…………言うと思ったわ」
俺は皆にそう言うと未だ幻術を掛けた状態の所長を『神威』で吸い込んだ、もう1つの研究所を壊した後にどっか適当な所に捨てて放置にする予定でおる。
………………………………………………
………………………………
………………
そしてやって来ました旧研究所(命名:俺)、まぁぶっちゃけ倉庫なんじゃけどね。研究所という割にはデカさ的には案外こまい(意味:小さい)ねぇ、たぶん一般の小~高校校舎くらいかのぉ?
中に入ると、手付かずっちゅーのがモロ分かりの埃だらけの通路と研究室、一応入る前に魔法で自分達の周りに簡単な風を起こして埃などを吸い込まんよぉにした。
クアットロ「うわぁ…………しっかしここどんだけ使ってないのよぉ、埃だらけじゃない!」
マダラ「あの所長の情報では閉鎖してから10数年経っているらしい、ちなみに最近入ったのは5年前だそうだ」
トーレ「5年…………どうりで足跡等が見当たらないわけだ」
ハリベル「確かに、人が入った痕跡がまったく無いな」
俺達はそんな事を話しながら目的の部屋まで歩いて行った、その目的の部屋ってーのが………………。
マダラ「ここだ」
トーレ「………………第一研究資料保管室?」
マダラ「この保管室には向こうでのボツになった研究資料や過去にここでやった研究等の資料や履歴等が保管されている場所だ」
ハリベル「しかしここをワザワザ調べずとも入る前に破壊してしまったらよかったのでは?」
マダラ「それでもいいが、何かしらの情報も無いわけでは無いだろうから、何か奴等に繋がる情報があればと思ってな」
クアットロ「まぁ…………それは………」
マダラ「それに、ここには個人的に探したい資料があるし」
トーレ「?何だそれは?」
マダラ「……………いや、いい…………とりあえずこういう名前の入った資料があったら教えてくれ」
俺は埃まみれの床にある人物の名前を書いた、ハリベル達は分かったと言ってすぐに資料探しを始めた、ここには端末だけじゃのぉて以外にも分厚い本にしてあったりもした。
マダラ「これ…………じゃねぇ…………こいつでもない!………………クソッ!どこじゃ?!」ブツブツ ポイッポイッ!
トーレ Side
トーレ「これには…………無いか」
現在私達はマダラに言われた通りある人物の資料を探している、その人物の名前は確かこう書いてあったな。
『井上 泰山』『井上 咲』
この両名の名前がある資料を探すよう言われたが、この名前はどこかで聞いた事…………というか見た事あるような。
クアットロ「トーレ姉、どう?見つかった?」
見ると部屋の奥の方を調べていたクアットロとハリベルがこちらに向かって歩いてきた、もう調べ終わったのか?
トーレ「早いな、もう終わったのか?…………まさか適当にやってないだろうな?」
クアットロ「そ、そんなことしてないわよ!?ね、ねぇ?!」
ハリベル「安心しろ、クアットロの言っている事は真実だ、我々が調べたのは大半が風化してしまった本だったからな…………おそらくお前の分もそうだろう、唯一残っていたデータも碌なのが無かった、マダラ様が探しておられる名前の人物と情報は何一つなかった」
トーレ「そうか………あ…………本当だな」
私は今まで見ていた本…………奥の方に会ったヤツを見ていたのだが、ハリベル達の言う通り本が風化してしまっていてすぐボロボロになってしまっていた。
トーレ「となると、マダラの所に戻るか」
クアットロ「はいよぉ」
私達が戻ると、そこには信じられないものが私達の目に映っていた。
マダラ「………………………………フフ」
なんと面を外したマダラが一つの資料を見て、なんというか嬉しそうにして笑っていた。
トーレ「………………」
クアットロ「………………」
ハリベル「………………」
私達がしばらくボォッとしていると、ある人物のお陰で現実世界に帰ってこれた。
ハル『おぉ~い、大丈夫かい?皆、何かあったのかい?』
トーレ「わひゃっ!?」////////////
いきなりのドクターの呼びかけに反応出来ずに自分でも出したことの無い訳の分からない声を発してしまった。
ハル『ご、ごめんよ…………いきなり皆して沈黙するから心配してね……………で、一体どうしたんだい?』
ハリベル「えぇ………それはですね………………」
ハリベルが先程マダラが言った事をそのままドクターに説明するとドクターの顔がどんどん厳しくと言うか、そんな感じの顔になっていった。
ハリベル「ということなんです」
ハル『成程………ね、アレはたぶん井上夫妻の研究資料…………マダラ(透)の両親の名だよ』
っ!!………………そういえば先日アイツがこれからの事での話で、アイツの過去の事を聞いた時に出て来たな………………それにドクターの過去にも確か『井上 泰山』とやらが出て来たような…………。
トーレ「ではアイツは両親の研究資料があるのを確かめる為に?」
ハル『そうかもしれないけど…………それだけじゃないかもね………っとそれよりもう終わるだろうから皆も準備するんだよ?」
クアットロ「え?準備って……………何の?」
ハル『決まってるじゃないか、帰る準備だよ』
トーレ「ですが、まだマダラが」
ハル『あぁ…………それなら大丈夫だよ、ほら』
ドクターに言われ見てみるとマダラは資料を空中に投げ飛ばして、その資料を燃やした、だが気になったのは………燃えた火の色が………………。
『黒』だったことだ、その際にマダラが何かを言ったようなのだがここからでは離れすぎていて聞き取れなかった。
そこからマダラは持っていたその剣で次々に資料を燃やして行き、ある程度火をつけるとこちらに戻ってきた。アレは確か『雷火』といったか?相変わらず不思議な剣だ。
マダラ「スマン、待たせたな」
トーレ「いいや、特には待っていないぞ」
ハリベル「ですがよろしかったのですか?ご両親の研究資料を持って行かなくても」
マダラ「………………ハルから聞いたのか、確かに俺の両親の名があるのか確かめたくてここに来たが、別に確保する為では無い、ただ確かめたかっただけの事だ…………それに俺が研究資料を持っていたら本末転倒だろ?例外は無い」
ハリベル「そう…………ですか、すいません…………出過ぎた事を言いました」
マダラ「気にするな…………ならばここを消滅させて帰るか」
私達が外へ出るとマダラは両手を前に突き出し、魔法を放った…………これは初めて見る術だ。
マダラ「『バベルガ・グラビトン』!!」
マダラが何かの呪文を口にしたら両手に黒いオーラのようなものが纏い、研究所の方から大きな音がしたからそちらに目を向けると研究所があったと思われる場所には既に研究所は無く、代わりにクレーターのようなものが出来上がっていた。
マダラ「引き上げるぞ」
トーレ「あ、あぁ………………」
コイツは………………この研究所潰しは言ってみればコイツの復讐だ、やろうと思えばいつでも研究者たちや公安の連中を瞬時に殺す事だって可能なはずだ………なのにやらない。
クアットロ「アンタさぁ、何であの研究所に居た連中をやらなかったのよ………………あそこだけじゃないわ、今までだってそうよ…………アイツ等は管理局の奴等よ?」
クアットロはそんな私の心を代弁するかのようにマダラに聞いていた、今まさに私が聞こうとしていたことをだ。
マダラ「………………殺したところで何の意味も無い、それにそもそも俺は人を殺さんことにしている………………『前々から』決めていたことだ」
クアットロ「だから、何でなのよ!?」
マダラ「………………………………恐いからだ」
トーレ「恐い?」
マダラ「俺は『前』の人生でも人を傷付けることはあっても人を殺したことは無い…………まぁ当たり前だが、だが人なり動物なりが死ぬところは幾度か見たが…………慣れないものでな、よく魘された………………だからか知らないがトラウマのような感じになってしまってな、殺すなどの行為をしようとすると拒絶反応…………とまではいかないが、軽く拒否する程度だがな…………そんな感じだ」
クアットロ「………………」
マダラ「十分か?」
クアットロ「え?え、えぇ…………」
マダラ「ならくだらんことは気にせず、さっさと帰るぞ」
マダラはそれ以降一言も喋らずにただ私達の前を歩いて行った、その背中はどこか寂しさを感じさせていた。
Side Out
クアットロ「あ!そう言えばマダラ、一つ言うの忘れてた事があったわ」
マダラ「何だ?」
クアットロ「あの所長なんだけどさぁ、なんか気になる事言ってたわよ」
マダラ「気になる事?それでそれは何だ?」
クアットロ「うん、それがね………………」
クアットロ「それがアイツ『最初アイツを『見た』時はビビったぜ、あんなものが他の世界に存在していたなんてよぉ、てか最高評議会はあんなモンどっから手に入れて来たんだ?』って言ってたわよ」
マダラ「………………………………何だと?」
今のクアットロのセリフは一体どういうことじゃ??!!!!!