爆破事件よりひと月半後〜
「サスロ様退院おめでとうございます、医者として出来うる限り最高の処置を致しましたので、今後何か後遺症などが残る可能性は少ないと思います。
どうかジオン国民のためにより良き世界をお作りください」
「先生には本当に世話になった、どうかこれからも我が公国の民の命を救ってくれ」
短い言葉を交わし、病院を後にした。
車に乗り込み、忙しい生活に戻ったサスロは、側近のジンネマンに入院中に頼んであった事を確認し、今後の予定を確認した。
そして、この後の予定に対する前に頭の中の考えをまとめ、場所に向かっていった。
話は少し変わるが、爆破事件の犯人はラン・バ・ラル等ダイクン派の活躍により、逮捕された、まだ口は割ってないがサイド2方面から来てサイド2に戻る所を抑えたので状況的には、最近サイド2で力をつけ始めて、ニュータイプ主義を否定し独自の動きをしている過激な宗教団体ではないかと、ザビ家では睨んでいる。
何故、ダイクン派がザビ家へのテロを必死に捜査したのかは、最初ダイクン派が疑われて、アストライア、キャスバル、アルティシア、ジン・バ・ラルが幽閉された事が発端であった、しかしそのような事を全くする予定の無いダイクン派は何とか疑いを晴らすために、ゲリラ屋の繋がりから、爆破物の入手ルート、潜伏先を突き止め犯人を見つけたのではあった。
そして、幽閉された面子は無事、釈放され本日サスロと会う事になった。
サスロには幾つか考えがありこれを相手が飲んでくれればと思い会場に入った。
「これはこれはアストライア様にマハラジャ殿、ジン・バ・ラル殿始め後歴々の方々遅くなり申し訳ありませんご無沙汰していました」
「お久しぶりですね、サスロさん、お身体はもうよろしいのですか」
一番先に反応したのは、故ジオン・ズム・ダイクンの最愛の人である、アストライア・ダイクンであった、その後、次々と、挨拶がすみサスロが口を開いた。
「早速本題に入らして頂きたいのだが、私は兄である、ギレン・ザビのやり方での独立には少し無理があり、仮に連邦との戦いに勝ってもそのやり方では大量な死人が出、国力の少ないジオンではその状況を長く、維持出来ずやがて、国そのものが滅ぶと思うのです。」
「ダイクン様はそこを憂い、力による独立ではなく交渉による独立を目指していたのだが、貴方達ザビ家は軍備強化により戦争を目指しているのでは」
マハラジャが話すと皆が頷き、話の流れはダイクンの目指した方向が一番という流れになりかけたが、再びサスロが
「確かにダイクン様の方法は理想です、戦わないですむならそれが一番ですが、現在の連邦でそのような話を聞いてくれる、奇特な人物はおりません、時間をかければ少しずつ理解する方も出てくるかもしれませんが、そこまでジオンの経済はもちませんし、搾取は更に進むのはまちがい無いでしょう、すでに関税を引き上げるというのは内々で通達ありました、このままではどうにもなりません私の考えでは将来的に、連邦の官僚が各コロニーに来て管理に乗り出すと思われます、宇宙は植民地との認識がありますからかなり高圧的に来ます。
最初から連邦よりのサイドはわかりませんが少なくともここサイド3は徹底的に監視され身動きつかなくなることは間違いありません、そうなると個々であちこちで不満が爆発してテロなどは起こりますが、まとまり独立運動などは出来なくなることは火を見るよりも明らかです」
サスロの分析を聞き、アストライアが不安な顔をしながら聞き返して来た。
「では貴方はどうしたらそのようにならずジオンにとって最良の方向に向かわせれると思うのですか」
「あくまで私の考えですが、まず各コロニー団結しコロニー共和国的なものを作る事をし、次に資源を確保するために火星圏や木星圏への開発をします、そうして技術、国力、資源の面で地球を超えて圧力を掛ける事で、独立を果たすのがよろしいかと、ただし連邦もそれを黙って見ているような事は無いと思うので、やはり軍備を整えて彼らに迂闊にこちらに手を出せないようにする必要があります。
どうしても連邦にが独立を認めずにいる時は、武力による衝突も考えられます、ただやはり戦後の事を考え、宇宙での戦いを優位に進めた上で、和平を持ちかけ有利な条約を結ぶのが、最善だと考えます」
一同サスロの核心を突いた言葉をただ受け止める事しか出来ずにいたところ、眼鏡をかけた男が手を挙げた
「よろしいですか、私はシュウ・ヤシマという宇宙開発をしているものです、マハラジャさんやアストライア様とは個人的な付き合いがありまして同席させて頂きました、
私の所にある情報では兄上のギレン総帥は、今貴方が掲げたような事ではなく、ジオンの独立だけという考えだと伺っていますがザビ家内での意見はまとまりますか?
私共は現在サイド7の建造を進めておりますが、連邦の宇宙移民はしばらくはそこで打ち切りです、サイド3から一番遠いサイドになりますから、今後どういう方向に行くかはわかりませんがどうもきな臭くなりそうな雰囲気です、確かにサスロ様がいうように連邦の中には移民のために箱さえ作ればOK、そこで使った予算を取り戻す為に搾取しようと考える者は多いです、ですが少数ではありますが、宇宙の事は宇宙に住む人に任せてはと考えてる人もいます、ジョン・バウワー議員やレビル少将などがその筆頭です、開戦される前に何かしらのコンタクトをお取りになるのも1つの方法と思います、そしてもし今のサスロ様のお考えが実行されるのなら私としては二つ程協力させて頂けると、考えております。
まず5thルナと名付けた資源惑星を密かに譲渡いたしましょう、これはルナチタニウムという最近開発された新しい金属を精製するのに必要な鉱物が沢山取れます埋蔵量は月の約半分程ありますので当面の資源問題はクリアできると思います
次に開発の段階で知り合えた各サイドへの橋渡しをいたしましょう、ただし紹介は致しますが働きかけはそちらにお任せします」
さすがにこれにはサスロも驚き唖然としてしまった。
「ヤシマ殿それはまことの話か」
「ハイ、正直連邦の移民政策が終われば私共は職を失います、なのでサスロ様の案は大変興味深く開発をこの先も、する為の先行投資と考えております、そして私は戦争は好みませんので協力を惜しまないつもりです」
「ヤシマ殿の提案は私の中で悩んでいた部分を解決出来る良い案だと受け止めます。
早速、持ち帰り交渉をし何としても平和的な道を取ることを約束いたしましょう。
そして・・・」
「そのように言って頂きありがとうございます、この事は当面は私の胸の中と信頼の置けるごく一部で動きます、
そして私はここで失礼いたしましょう、まだお話は残っておられるようですし内々の事はあまり知らない方が良いと思いますので」
空気を悟りヤシマが退室していき、いよいよ核心の部分に入る時とサスロが思った矢先に、アストライアが先に
「私たちは何をしたら良いのかしらサスロさん」
さすがにダイクン公の側にずっとおられた方だ察しが早いと感心し自分の考えを伝える事にした。
「実は、ダイクン公こ遺児の御二方の今後の事を考えると、このままサイド3にて軟禁に近い生活というのも、正直心苦しく、また地球というわけにも行かず悩んでおりました、そこで私からの提案なんですが先程も話をしました、開発事業をダイクン派の方のお力でやっていただけないかと思いまして、もちろん資材などはこちらで提供致しますし、何不自由無いように致します、若者を中心とした開発事業をダイクン公のご遺児とザビ家からガルマを前面に出して行い、新たなる時代の担い手となる人材を育成も兼ねてしたいと思ってますのですがどうでしょうか、正直ザビ家を信用して頂けないのはわかりますが今度ばかりは私を信頼して協力して頂けませんか」
ジン・バ・ラルがここに来てついに口を開いた、
「それはザビ家の部下として働けという事かな」
「これはあくまで、皆様が自発的に始める事業と捉えください、そこにジオン公国が協力するという運びにしたく、代表もそこにおられるマハラジャ殿にお任せし人選もお任せしたいと思います、まあガルマと数名の部下は行かせたいと思いますが、先程のヤシマ殿の提案の方はジン・バ・ラル殿にお任せし今後、資源というスペースコロニーの生命線をダイクン派が抑えギレン総帥でも迂闊に手を出さない環境を作りたいのですそうする事が一人の独裁を生まず、ジオンの為になると思います」
「サスロさんの申し出はわかりました、細かい事は色々ありますが、大筋では悪くない話だと思いますしかし話も大きいのでみなで話し合い明日までに返答致します、そしてそちらとの連絡はラン・バ・ラルとジンネマンさんで取り合い調整しましょう」
「わかりました、私としても興味深い話も聞けましたし今日の所は帰りますみなさんお時間作っていただきありがとうございましたではよいお返事をお待ちしております」
サスロが部屋を後にし車に乗り一言
「シュウ・ヤシマか中々の人物だったな、彼の提案はギレン兄貴との交渉で中々良いカードになるな、そしてダイクン派にも人材はいるしパイプも中々あるこれは嬉しい誤算だな」
「そう思います、私も連絡を取るラン・バ・ラル中尉も中々思慮深く、テロ事件の犯人を捕まえるスピードもかなりのものでした、彼が率いる陸戦隊はかなりの力もありますので、ボスの配下に組み入れれたら心強いです」
そして何カ所か退院の挨拶をし
「お疲れ様でした本日の予定は終わりでございます、後はご自宅に帰ればよろしいでしょうか」
「そうだな、確かガルマが退院祝いに久々にみんなでご飯食べようとか言ってたし今日は真っ直ぐ帰ってくれ
」
毎日病院に来ていたガルマとは本当によく話をし、意外な事にガルマは子どものクセに色々周りを気づかい調和を取り家族のコミュニケーションを取ろうと頑張っていたのであった、だが忙しすぎるザビ家では軍人のドズル位しか、融通が効かなく、ほとんどがドズルやドズルの部下であり親友のシン・マツナガとで行う事が多かったそうだ、
そんなガルマの企画だから今日もみんな集まることはなくガルマとドズルと3人でかなと思い帰ると、
「おかえりなさいサスロ兄さん」
いつもの調子でガルマが飛んできた、こいつの無邪気さは本当に癒されるなと思いつつ
「おうガルマ帰ったぞ、お腹空いたから早速ご飯が良いな、今日はなんだ」
「兄さん今日はパーティなんだから沢山あるよ、みんな待ってるから早く行こうよ」
みんな?
「みんなーサスロ兄さんが帰ったよ」
「退院おめでとう」
家族勢揃いでサスロを迎え久々に家族勢揃いの団欒を過ごせた。
この日の夜は本当に長かった、ドズルが酔っ払い、キシリアも珍しくお酒を飲み赤みがかりガルマをおもちゃにして遊び出し、ギレン兄貴も日本から取り寄せたお酒を父と味わっていた。
そして夜もふけてギレン兄貴と2人でお酒を傾けながら語り合うと
「お前を襲ったのはサイド2の宗教団体で間違いなさそうだ近々、サイド2の代表を呼び出すが、お前はどうしたら気がすむ今回はお前の意思を100%反映させよう」
「兄貴、俺は報復は望まない、サイド2には教団に対ししかるべき処置を取らせ今後も有効な関係を築きたい、今回の交渉は任せてくれ」
「お前がそういうなら任せよう」
サスロはこれでギレンに任せたら、サイド2を追い込み外交が崩壊しかねないと、思い思わず口にした。
「ところで兄貴、俺は今後の事を考え資源の調達をしたいのだがそちらの方を任せてもらえないだろうか」
「今のところ、通常の状態では問題ないが戦争となると、色々必要になり今の生産量では全く足りなくなるのでそこには力を入れたいのだが何か良いアイデアがあるのかサスロ」
「良い案という程では無いがまず火星と木星の開発をするのと近場での惑星を徹底的に洗うことかな、具体的な案は今度、資料にして説明にいこうと思っている」
「お前なら多分大丈夫だな、それではサイド2と資源の件はお前に任せるから好きにやれ」
その後も2人で色々な事を話し合い有意義な時間を進めていった、やはり兄貴は天才だなと俺の考えたものをどんどん、良い悪いを振るいにかけて精査しいくのを見ながら、どこで間違うのかにも少し興味わいたがそこには触れないようにした。
そして夜は終わりを告げた。
何か長くなりましたが次はどういう話にするかこれから飛行機に乗るのでその中で考えてみます。