女神は大樹に寄り添いて   作:柚太郎

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第2話

 

 

衝撃カミングアウトの夕食を終え、風呂へ入る

 

 

 

 

 

先の発言を聞いたおじさん、おばさんは一瞬固まってしまった

 

 

その沈黙を否定と取ったのか、花陽が焦り出す

 

 

「や、やっぱり変だよね…。向いてないと思うし…」

 

 

が、ようやく理解出来たのか反応が返ってくる

 

 

 

 

 

そしてそれは肯定的なものだった

 

 

 

「そっかー、アイドルかー!頑張れよ!」

「花ちゃんは昔からアイドルになりたいって言っていたものね」

 

 

 

そう言い、おばさんは昔話を始めた

 

その後和気あいあいと食事を済ませ現在に至る

 

 

 

 

 

 

 

 

花陽がアイドルかぁ…

 

 

少しだけ不思議な気分になる

 

 

花陽はアイドル好きで憧れており、なりたいとも言っていた

それは認める

 

 

が、性格からして人前に進んで出られる娘でもないのだ

 

 

そんな娘がアイドルをやりたいと言うのは、よほどの衝撃的な出会いのようなものがあったのだろう

 

 

 

 

少し考えてみるが、あまりいい考えが浮かばない

 

 

 

もともとのぼせやすく、長湯できる人間ではないため、思考を止めて湯船から出る

 

 

 

でもまぁ、やりたいことをやれるっていいことだよな…

 

 

 

少しだけ去年のことを思い出し、苦笑する

 

 

 

何を思い出してるんだ

もうすっぱり諦めたじゃないか

 

 

だけど、やっぱり胸の奥底で燻っている気持ちがある

 

 

 

そんな思考から、

 

自分の思いから逃げるように浴室を出る

 

 

 

 

 

花陽に風呂が空いたことを伝えなければ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

—————————————————

 

 

俺は自室でコーヒーを飲みながら、大の苦手科目、最強最悪の俺の敵、数学と格闘していた

 

 

 

他の科目は人よりも出来る自信がある

 

 

特に英語

 

 

 

自分でもよくわからないのだが、どうも俺に合っているらしく、楽しくて仕方が無い

 

 

 

そしてそれは、学校の試験の結果、模試の結果などにも反映されている

 

 

英語の結果だけ異様に高く、学校では常に一位、全国模試では数回ほど二桁前半の順位、十の位が1にまで迫ったこともある

 

 

次いで国語、社会、理科の順で得意である

 

 

この理科も順序が下だが、苦手ではなく、むしろ得意な方である

 

 

この三科目も人並み以上に出来る自負はある

 

 

 

 

が、数学だけは別だ

 

 

 

 

人は得意科目があれば、苦手科目もある

 

それが俺は数学という話だ

 

 

 

が、少し不味いレベルなのである

 

 

 

どれくらい不味いかというとだな…

 

 

 

やめよう、これ以上は俺の精神が死ぬ

 

 

 

 

二次関数ってなんだよ!?高次方程式ってなんだよ!?

 

 

 

と、まぁ、不得手としているのだ

 

 

 

俺は文理選択の際、文系を選んだため、大学によっては必要がないのだが、国立を目指すためには必須なので、少しでも苦手意識を無くそうと、重点的に数学をやっている

 

 

 

が、やはり不得手なため、突っかかり悩むことがしばしばある

 

 

 

解けない問題に頭を捻っていると

 

 

 

コンコン

 

 

 

と、ノックの音が聞こえた

 

 

 

 

一旦思考を止め、ノックの主を招く

 

 

 

「はーい」

「大樹くん?ちょっとわからないところがあるんだけど…」

「ん、いいよー。入って」

 

 

 

花陽だったようだ

 

入ってくる

 

 

 

その姿は………パジャマ姿だった

 

 

 

いや、いつも見ている

 

見ているのだが…

 

 

こう、風呂上がりで髪の毛が少し湿ってるとなんか…

 

 

 

 

 

グッとくるよね!!

 

 

 

 

薄手の布で作られたそれは、高一とは思えないほどの大きさのものを遠慮なく全面に押し出していた

 

 

他の男には見せらんねぇな…

 

 

まぁ、もっとも花陽も年頃だからヘタな事はしないだろうし、女子校だもんな、男なんか怖くて近寄れないだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

………あれ?俺って男として見られてない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え?バカ、泣いてねぇよ

 

 

 

 

「? 大樹くん?」

 

 

いきなり無言になった俺をキョトンとした顔で覗きこんでいた

 

 

「や!なんでもないぞ!何がわからないんだ?」

 

 

信用されている、そういうことにしよう

 

 

胸を見ていたことを悟られないように話を続ける

 

 

花陽に手を出すやつは俺が許しません!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だからここはwouldが来るんだ」

 

 

花陽に英語を教え始めて30分

ひと段落が着いた

 

 

「ありがとう、大樹くん」

「いいよ、全然」

 

わからないことをそのままにしておくよりは聞いてくれた方がいいし、人に教えるために言葉にすることで自分の整理にもなる

 

 

「勉強以外でも困ったこととか相談したいことあるならいつでも言いなね」

 

 

そう言ってノートを閉じ、明日も朝早いため寝る準備を始める

が、花陽は部屋を出ようとせず、立つ気配も見せない

 

 

まさか一緒に寝たいとか?

 

一瞬邪な考えが脳裏を走るが、次の瞬間には違うと気がついた

 

 

「もしかして、早速相談?」

 

 

花陽は頷く

 

 

 

 

 

 

今夜はまだ、眠れそうにない

 

 

 

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