女神は大樹に寄り添いて   作:柚太郎

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勉強が息抜きです(錯乱)






第3話

 

 

 

 

「なにか飲む?」

 

 

落ち着いて話を聞くために、とりあえず何かを飲もうと準備をする

 

 

 

俺の部屋には、バイト先で貰ってきたコーヒーやら、紅茶やら、ココアなどが、たくさんある

全て店主からの厚意で、最初は遠慮して貰わなかったり、少量ずつ貰っていたりしていたのだが、時間が経つにつれ魅力にハマり、いちいち貰うのもアレだったので一括で大量に頂き、ストックが無くなったらまた貰う、ということを繰り返していた

 

 

そんなわけで大量のドリンクの中から

 

 

「ココア、貰ってもいい?」

 

 

花陽はココアを選んだ

すぐにマグカップに注ぎ、花陽の前に差し出す

 

 

「はい、どうぞ。 熱いから気をつけてね」

「ありがとう、いただきます」

 

 

笑顔で受け取ってくれた

うん、可愛い

 

 

「美味しいね。コーヒーとかも、淹れるの上手だもんね」

「んー、そう言って貰えるのは嬉しいな。 でも店主には全然追いつけなさそうなんだよなぁ…」

 

 

バイト先では、店主がドリンク担当、俺がスイーツ類兼接客担当で、俺もドリンクを美味しく淹れられるよう努力しているのだが、まだまだ追いつける気がしない

 

 

なぜ、俺がスイーツ担当なのかは、単純に俺がお菓子づくりが好きだからだ

まぁ、お菓子づくりを好きになった理由もあるのだが、それはここで言わなくてもいいだろう

 

 

それよりも、花陽の話だ

話を聞こうと目を向ける

 

 

 

ココアはやはり熱いのかチビチビと飲んでいる

うん、とても可愛い

 

 

正直このままずっと眺めていたかったが、そんなわけにもいかないため、こちらから話を聞き出す

 

 

「んで?相談って何?」

 

 

花陽がマグカップを置き、話し出す

 

 

「あのね?さっき私アイドルやりたいって言ったよね?」

「うん」

「でもね、自分に全然自信が持てないんだ」

「自信?」

「そう、こんな私に、アイドルできるのかなって…」

 

 

話が飲み込めず、首をかしげる

 

 

確かに、さっき花陽がアイドルをやると言った時には、確かにらしくないと思った

だけど、花陽がやりたいと言ったために、もう決意が出来ているものだと思っていた

恥ずかしがりを克服するため、憧れているから、そんな理由で始めるものだと、思っていた

しかし、違うらしい

何が違うか分からなかったために、質問を投げかける

 

 

「なんで?」

「その先輩達って言うのがね?廃校阻止の為にスクールアイドルを始めたらしいんだ。それで、そんな目標がある場所にただのアイドル好きの私なんかが入ってもいいのかな…って、思っちゃうの」

 

 

言っていることは理解出来た

 

 

「それはさ、考えが違うと思うよ」

「え?」

 

 

しかし、納得出来なかったため反論する

 

 

「スクールアイドルってさ、名前がアレだけど要は学校の部活の一つでしょ?部活ってのは自分の意思で自分のやりたいことをやる為のモノなんだよ」

 

 

盛大なブーメラン発言に心の中で自嘲するが、悟られないよう話を続ける

 

 

「その先輩達だって廃校阻止の為にスクールアイドル始めたんでしょ?拒むはずがないよ」

 

「それ、なんだけどさ…。 その人達、正式な部活じゃないらしいんだ。人数的に認められてないんだって」

 

 

そう言った花陽は少し困った顔をする

その様子を見た俺は、微笑む

 

 

それなら

 

 

「それなら、さ。 余計に入るべきだと思うんだ。花陽が入ればその先輩達の助けになる。花陽はやりたいことがやれる。デメリットなんかどこにもない」

 

 

一旦そこで区切る そして

 

 

「やりたいことをやらずに自分を押し殺すと、後から絶対に後悔する。やらずに後悔よりやって後悔って言葉は好きじゃないけどさ、花陽にとって後悔が少ない方を選ぶべきだ。後悔は先に立たないけど後に来たって役立たない」

 

 

その言葉と共に俺の中に浮かんでくるのは去年の記憶

 

俺は大人ぶろうとした

自分の気持ちを無視した

心の中で叫びまくっている自分を殺した

 

 

結果、俺を襲ったのはとてつもないほどの後悔と罪悪感

 

大人ぶった代償が子供のような後悔

 

散々周りに迷惑をかけた

 

先生、先輩、花陽と、花陽の友達の凛

 

みんなの努力、厚意を、俺は一言で泡にしてしまった

 

今でこそ後悔は少なくなった

 

が、俺の一言が作り出した努力、厚意の泡が、未だに俺の心の中に残っており、ときたま弾ける

 

 

 

そんなことを考えていると、花陽の顔に焦りが見え始めた

 

「ご、ごめんね!変なこと、言っちゃった…よ、ね…?」

「んーん、俺はもう他にやりがいのあること、見つけたからね。もう全然平気だよ。こっちこそ、ごめん。でもさ、後悔はしない方がいい」

「うん、ありがとうね。明日、凛ちゃんにも言ってみようと思うんだ」

「うん、がんばれ」

 

 

 

俺の励ましの一言を最後に、花陽の相談は終わった

その後、俺達は少しだけ話をし、解散となった

 

 

「相談、乗ってくれてありがとう」

 

 

そう言ってニッコリ笑った

この笑顔が見られるならば、俺はなんでもするつもりだ

 

 

「どんどん頼れよ」

「うん、頼りにしてるね。あ、カップ洗っとくよ」

「ん、悪いな。ありがとう、おやすみ」

「うん、おやすみ!」

 

 

花陽が出ていく

 

階段の降りる音を確認し、スマホを取り出す

 

 

電話帳の中の最も見慣れた名前の一つに電話をかける

 

 

 

1コール、2コール、3コール…

 

 

ガチャ

 

相手は3コールで出た

 

 

『もしもし』

「もしもし、凛か?」

 

 

相手は花陽の幼馴染みの星空凛

俺とも仲がいい

花陽とはまたタイプが違うが可愛らしい女の子である

 

 

『凛じゃなかったら事件だよ、大樹くん』

「それもそうだな」

『何か用かにゃ?』

 

 

凛に用件を伝える

 

 

『わかったにゃー』

 

 

その後少し雑談をして、電話を切る

 

 

さてと、明日も朝早いからゆっくり寝よう、っと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうしよう!眠ろうとしてるから眠り方わからなくなっちゃった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






一話二話と、意図したわけでもないのに連続で22:22投稿になってました
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