ラブライブ!~9人の女神と天涯孤独の少年~   作:すとろべりぃ

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お久しぶりです、すとろべりぃです。

またも更新が遅れてしまいました、理由を簡単に述べますと、μ'sic foreverでの感動で書きたいことが全て頭から抜けてしまい、それからモチベやら意欲やらが削げ落ちてしまったのです…
ライブ中はボロボロに泣いちゃいましたけど、翌日からはμ'sの皆さんに会うために頑張って生きてます!会えなくなったわけじゃないですからね!うん!

そんな気楽な私ですが、最近またハーメルンの作品を色々読んでいるうちにこの回を書きたくなって、書きました。笑
もう書きたいことしか書いてませんが、楽しんでいただけたら幸いです。


では、どうぞ。


Ep.14…無謀な夢から始まって…

 

 

「遂に今日が来たな…」

 

 

「穂乃果、緊張してるけど、すごく楽しみだよ!」

 

 

よく言われているが、人というのは楽しい時や何かに夢中になっている時はその人の体感より何倍もの速さで時間が流れている、もしくは流れているように感じる。

ここ数日、俺たち4人は言葉の通り、駆け抜けてきた。毎日、朝と放課後の練習。最初の方は体力の無かった穂乃果やことりも、1週間を境に見違えるような成長を見せ、海未の組んだ練習もこなしていた。

 

 

歌やダンスが安定してくると、放課後の少しの時間を使ってライブの宣伝もした。

恥ずかしがり屋で、知らない人とのコミュニケーションが苦手な海未も、穂乃果やことりに負けずに宣伝していた。

 

 

昨夜、ライブの前日ということもあり、穂乃果の呼び掛けで神田明神にお詣りもした。俺が込めた願いは、会場にいるすべての人が楽しめるライブになってください、そんな内容だった。言葉には出さなかったが、恐らく他の3人も同じ願いだっただろう。

 

 

 

 

 

 

 

控え室。ライブ衣装に着替え終わった穂乃果、ことり、海未の3人の前の俺は、ライブ前最後のミーティングをしていた。

 

 

「この数日、ほんとに短かったな。その原因は恐らく、俺たちが廃校を止めるために必死になっていたから、だけではないと思う。このスクールアイドルの活動を純粋に楽しんでたから。歌って踊って、自分達に秘めた熱意を、たくさんの人に届けたいから、輝いている自分達を届けたいから、この短い時間でもこれだけ成長できたんだ。考えてもみろ?あの海未が人見知りもせずに宣伝できていたんだぞ?」

 

 

 

「な、なつみ!そのことはもういいでしょう!私だって、穂乃果やことりに負けたくないんです!」

 

 

「おっとことりちゃん…強大すぎるライバルの登場だよ…」

 

 

「穂乃果ちゃん?ことりは、ずっと前からこの4人は親友だけど、ライバルでもあったんだよ?」

 

 

「えぇっ!?そうだったの!?じゃあ、ライバルだと思って無かったのって…」

 

 

「あぁ、もちろん穂乃果だけだな。」

 

 

「ガーン…それ、穂乃果勝ち目ないよぅ…」

 

 

「なーに言ってんだよ。俺たち3人じゃ絶対に勝てないこと、穂乃果はあるんだぞ?」

 

 

「え?」

 

 

「そうです。悔しいですが、私たちには持ってないものを、穂乃果は持っているんです。」

 

 

「なにそれ!?そんなの穂乃果知らないよ!?ことりちゃん!教えてよぉ!!」

 

 

「ダメです♪ことりも悔しいので、穂乃果ちゃんには内緒にします♪」

 

 

「みんなひどいよぉ…」

 

 

「ま、穂乃果をからかうのはここまでにして、そろそろライブが始まる。このライブでの、俺からの最後の言葉だ。」

 

 

ここまで笑いあってた緩い雰囲気が、俺の一言で瞬間に本番前のそれとなった。それでも、彼女たちは、笑顔を絶やさずに俺を向く。

 

 

 

「ステージ上では、常に自分を一番可愛く見せろ。ライブ中は、お互いを敵と思え。そんな対抗心が、グループでの完成度を飛躍的に上げるんだ。自信を持て。お前たちは、俺が認める、最高の仲間で、最高のライバルだ。きっと、ステージの上でも輝ける。その想いは、聴いてる人に、見てる人にきっと届く。だから――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――――頑張ってこい。お前たちの一番のファンとして、仲間として、ライバルとして。お前たちの一番近くで、今も、これからも、応援する。これからこのグループは形を変えるかもしれない。だから、この4人での最初のライブ、絶対に忘れられないものにしような!」

 

 

 

 

「「うんっ!」」 「はいっ!」

 

 

 

 

 

そう言って、客席にて3人を見守ろうと、控え室から出ようとした俺を、3人が引き留めた。

 

 

 

「ん?どうした?」

 

 

 

「えへへ、なっちゃんもやるよ!」

 

 

「拒否権はありませんよ?」

 

 

「やっぱり、やるなら4人じゃないとね!」

 

 

 

笑顔の3人に〝ソレ〟を教わった。

 

 

まったく、ほんとにこいつらは――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最高だよ。

 

 

 

 

 

 

 

「いくよーー!!!……1!!」

 

 

 

「2!!」

 

 

 

「3!!」

 

 

「…4!!」

 

 

 

4人のピースが、1つの大きな環を作った――――

 

 

 

 

 

 

 

「「「「μ's!!ミュージック……スタート!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

客席にて。

 

 

 

 

「やっぱ最初だもんな、そりゃ少ないよな…」

 

 

 

「ええ。でも、0じゃないわ。それだけでやる価値はあると思う。」

 

 

「そ、そうです!ずっと、今日が楽しみでした!」

 

 

「こういうの、初めてにゃあ…緊張するにゃ…」

 

 

俺があらかじめ招待していた、真姫、小泉さん、星空さんが既に座っていた。そして…

 

 

 

「…触角見えてるぞ。にこ先輩。」

 

 

 

「ぬぁにが触角よ!!にこにーのとっておきの髪を!!」

 

 

 

わざわざ隠れる必要もないのにこの人は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場の照明が落とされた。

この時が、来た。

 

 

 

 

幕が上がり、3人の姿が見えた。

ことりが手掛けた衣装は、ほんとに素晴らしかった。2人をたくさん知っていた彼女だからこそ、細かいところも、自分達の魅力を最大限に伝えよう、そんな想いが、彼女の衣装からは伝わってきた。

 

 

 

この時点で、1年生の3人は目を輝かせていた。

にこは、流石といったところか、まだこの段階では表情1つ変えずに彼女たちを見ていた。

 

 

 

「皆さん、こんにちは!音乃木坂学院、スクールアイドルのμ'sです!!今日は、私たちのファーストライブに来ていただき、ほんとにありがとうございます!今日は、私たちの想いを、皆さんに届けられるように、精一杯、楽しいライブにしようと思います!それでは聴いてください!これが私の、私たちの、始まりの曲…私たちの…START:DASH!!」

 

 

 

 

センターの穂乃果の司会から、舞台が暗転する。

ピアノの前奏と共に、一筋、また一筋と、光が3人を照らし、やがて3人しか照らさなかった光も、その3つが、大きな光となって舞台を照らした。

 

 

曲が、ライブが始まった。

出だしのコーラス。メロディを歌う穂乃果とことりが、明るい声色で会場全体を包み込み、そこにスッと入る海未の凛々しいハモり。リハーサルでもここまでの完成度ではなかったな…

練習では、海未の透明な声があまりにも通りすぎて、メロディとハモりの調整がほんとに大変だったよな、よく頑張った。

 

 

 

歌を通じて、この数日間の練習が、思い出が、俺の中に伝わってくる。ソロパートの初っぱな、その大役を任されたことりは最初は全然自信を持てずに、四苦八苦してたな。それが今では、ことり特有の甘い声の中にも、羽ばたき始めた鳥の羽のような力強さを感じる。

もっと自信を持っていいんだ、ことり。君は、君が思っている以上に強い女の子なんだ。その魅力を遠慮がちになってしまうのは、もったいないよ。

 

 

海未も、あれだけ恥ずかしがっていたソロパート、今では自分のアレンジでウインクなんてしてやがる。そのウインクで一体何人の野郎を葬れるだろうかな…やめよう、野郎なんかに見られたくないな、うん。

 

 

穂乃果も、持ち前の太陽のような笑顔とはかけ離れた凛々しい顔で、自分のパートを歌い遂げた。

練習で一番熱心になってたな。周りが納得しても、自分の納得のいくまで、何度も何度も繰り返し歌い続けた。

ほんとに、自分のやりたいことには一直線に、努力をおしまなかったな。そんなお前だから、今があるんだ。ほんとにありがとな。

 

 

 

ここまでで、客席のみんなも3人のパフォーマンスに魅了されていた。4人とも、目を輝かせ、にこに至っては口が開いてる始末。おいおい、さすがにバカっぽいぞ、にこさんよ?可愛いけど。

 

 

 

 

そんなライブも、あっという間に終わってしまう、最後の最後まで、彼女たちは輝きを失わなかった。ダンスはまだまだ不完全だし、歌も完璧には程遠い。それでも、人を魅了するには充分すぎる、1曲目だった。

 

 

 

曲が終わり、少ない拍手が彼女たちの成功を象徴していた。

 

だが、このライブはここまでじゃない…

 

 

 

「聴いていただき、ありがとうございました!私たちのSTART:DASH、観客の皆さんのおかげで無事に走り出すことができました!次にお送りする曲は、いいスタートダッシュをできた私たちだからこそ、不確かな未来へ踏み出す、勇気の歌です。…よろしければ、皆さん!その真ん中にいる男の子のする合いの手に乗って、私たちと歌いましょう!」

 

 

 

…ん?今あいつなんて言ったんだ?お兄さん、ちょっと難聴かもな、あはははは…

 

 

って!!んなこと言ってる場合じゃない!!なんて無茶ぶりしやがるあのほのばか!!

 

 

反論しようとステージ上の彼女たちの顔を見て、その気が失せてしまった。だってさ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一緒にライブ、楽しもうって、3人ともそんな笑顔で俺を見てくれてるんだ。答えなくちゃな。

 

 

 

 

 

「それでは、これで最後ですが聴いてください!スタートダッシュを決めた私たちの、次のステップ!!

 

 

 

ススメ→トゥモロウ!!」

 

 

 

 

 

 

唐突な穂乃果の無茶ぶりにより、会場のみんなをも巻き込んだ、ススメ→トゥモロウが始まった。

とはいっても、曲を知らない彼女たちができる合いの手って、サビしかないんだけどな。…ま、あいつらが言ってきたんだからな、それに応えるしか選択肢はない。

 

 

 

「よし、みんな!!そろそろサビだから、立って、俺の合いの手に乗ってくれ!」

 

 

 

「ェェェ!?アイノテシチャウノォ!?」

 

 

「面白そうにゃー!!」

 

 

「しょ、しょうがないわね…別にやりたくてやるんじゃないんだから!!」

 

 

「にこの本気を出すときが来たようね…」

 

 

…みんな乗り気でよかった。ここで俺だけ盛り上がってたらそれこそ死んじゃう。俺、豆腐メンタル。

ま、そのあとはお察しの通り、最後まであいつらも、こっちも、全力で駆け抜けたさ。

 

 

 

 

「みんな!ほんとにありがとう!!私たちのファーストライブは、みんなで作ったから、こんなにいいライブにできました!!これからも、この調子で頑張って行きます!!そして、このライブで興味を持ってくれた子は、是非声をかけてみてください!!誰でも歓迎してます!!」

 

 

 

 

こうして、俺たちμ'sのファーストライブは、大成功に終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――はずだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「待って。」

 

 

 

そう言い、入り口から現れたのは、絢瀬先輩。

彼女も、このライブを見ていたのだろうか。

 

 

 

 

「やっぱり、この活動には意味を見出だせないわ。あなたたちを見ている人はこんなに少ないのよ?なのに、なぜあなたたちは続けるの?」

 

 

 

その言葉には少なからずトゲがあったが、俺は以前の怒りを覚えなかった。なぜだ?何かが頭の中で引っ掛かる…

 

 

 

「やりたいからです!!私たち、観客の皆さんと、歌を通じて1つになることがこんなに楽しいことなんだって、気づいたばかりなんです!確かに聴いてくれる人は少ないです。それでも!私たちは続けたい!この想いを、ここで終わりにしたくないんです!!」

 

 

 

「…穂乃果の言う通りです、絢瀬先輩。俺たちは今、始まったばかりです。彼女たちが不安に思うことは、俺が払います。どんなことがあっても、俺たちは突き進むだけです。」

 

 

 

「…あなたには分からないわよ…!たくさん努力しても!結果を残さないと誰も見てくれないの!!今まで期待してくれてた人たちも!大切なものを壊して消えていくのよ!!そんな挫折をしたことがないから…!!そうやって気楽に考え「「「やめて(ください)!!」」」っ!?」

 

 

 

絢瀬先輩の言葉を遮り、穂乃果たちが叫んだ。

今まで見たことがない、ほんとに怒ってる顔だった。

 

 

 

「確かに、私たちは絢瀬先輩のことは知りません…」

 

 

「ですが、それは絢瀬先輩にも同じことが言えます!」

 

 

「だから、私たちの大切な人を悪く言うのは…」

 

 

「「「やめてください!!」」」

 

 

 

「…ありがとな、穂乃果、ことり、海未。俺はもう平気だからさ。あんまり絢瀬先輩を責めないでくれ。」

 

 

「…どうして?他人にそこまで言わせるほどのことを知って、あなたはなぜそんなに強くいられるの…?」

 

 

 

「…強くある自覚はないです。ですが、俺がこうして楽しく過ごせているのは、独りではないから、です。一緒にいてくれる、大切な人がいるからです。絢瀬先輩。あなたにはそういう方はいないんですか?もう少し落ち着いて、周りを見てみてください。もし、いないようなら、俺が先輩の傍にいます。約束します。…独りは寂しいですから。」

 

 

 

「…ふん。……ありがと。」

 

 

 

聴こえない程度に何かぼそぼそ言って絢瀬先輩は去っていった。

もう少し愛想良くしたら綺麗なのになぁ…。

 

 

 

「穂乃果、弓と矢をお願いしてもよろしいですか?」

 

 

「うん!すぐ持ってくるね!」

 

 

 

「待て待て待て!!なんて物騒なものを持ってこようとしてんだよ!!俺は何もしてないだろ!?」

 

 

「うるさいちゅん。いい加減にしないとことりたちも我慢できないってことちゅん。」

 

 

 

「なんか壊れてるぞことり!?

ってそれより、大事なことがあるだろ?…にこ部長。」

 

 

 

「答えなんて分かってるくせに…ほんとに意地悪ね、あんた。」

 

 

「さー?言って頂かないと分からないですから。」

 

 

…今、自分でも引くくらいのゲス笑いをした気がする。

 

 

 

「…あなたたちのライブ、すごいよかったわ。すごい、なんていうか、惹きこまれた。歌が上手とかダンスが上手いとかじゃなく、元気になって、楽しかった。私も、あなたたちと一緒にアイドルしたい。…ダメ、かしら?」

 

 

 

「だってさ。どうする?穂乃果。」

 

 

 

「そんなの断るはずないよ!!よろしくね!新入生さん!!」

 

 

「にこの方が先輩よ!!失礼すぎねあんた!!」

 

 

「これで晴れて部活として成り立って、5人になりましたね!」

 

 

 

「いや、6人の間違いだろう。大事なメンバー忘れてるぞ?」

 

 

「「「「え??」」」」

 

 

 

「な?真姫?」

 

 

 

「ヴェェ!?なんであたしなのよ!!」

 

 

「いや、作曲したんだからもう立派なメンバーだろ?それに、アイドル。一緒にやりたくないか?」

 

 

 

「そんなわけないじゃない!!…って、このライブを見る前なら言ってたわね…。でも、今は、あなたたちと一緒にやりたい。あんなに楽しい音楽、初めてだったから。私も、μ'sのメンバーに入れてください!」

 

 

 

 

「「「「もちろん!!」」」」

 

 

「一気にメンバーが増えたにこね!」

 

 

「ですが…先輩たちには譲れないものもありますので。」

 

 

 

「譲れないもの?なんだそれ?」

 

 

 

分からなかった俺は凍りつくような真姫の視線を辿ると、そこには変わり果てた4人の女性(のはず)が。

 

 

 

「へぇ…幼馴染み相手に宣戦布告するんだ…」

 

 

「大した度胸ですねぇ…」

 

 

「ことりのおやつにしちゃうよぉ…」

 

 

「にこも負ける気はないからね…」

 

 

 

…怖いのであちら側には触れないようにしておこう。それが吉。

 

 

 

「小泉さん、星空さん。あなたたちも、やってみない?」

 

 

 

「えぇ!?はなよ、ですか…?…少し、時間を頂いてもいいですか…?」

 

 

「ああ、いつでも待ってるからな。星空さんは?」

 

 

「…凛も、まだ分からないにゃ…。かよちんと一緒で待っててほしいにゃ…」

 

 

「分かった。興味があったら練習の方にも来てみてくれ。今日はほんとにありがとな。」

 

 

 

こうして、μ'sのファーストライブは終了した。

4人だったメンバーが6人に増え、これからの練習も捗る。辛いことも、苦しいこともあるだろう。でも…

 

 

 

「よーし!!6人になったμ's!!これからも頑張るぞー!!」

 

 

 

「「「「「「おー!!!!」」」」」」

 

 

 

…みんななら乗り越えて行けると信じている。

 

 

 

 






超展開過ぎて申し訳ありません。
批評、酷評、受け付けております。
よろしければ感想も聞かせていただけるとありがたいです。


次回がいつになるかは分かりませんが、もしよければ、よろしくお願いします。
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