バカとテストと召喚獣〜龍達の血を継ぐ者達〜   作:白波風

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懲りずに新作。予定の2週間から遅れました。サーセン。


プロローグ

あなたは、日本で最大の歓楽街はどこか知っているだろうか。答えは大概の日本人ならこう答える。東京にある「神室町」という街だ、と。そして「神室町」の事を話すのであれば、同時に「神室町の伝説」についても話さなくてはならない。

曰く、「日本最大の極道組織『東城会』を1人で壊滅させた男がいる」

曰く、「かつて18人を1発の無駄玉もなく、たった一度の僅かな被弾で絶命させ、その後2度も脱獄した男がいる」

曰く、「とある極道組織の構成員100人から神室町を身一つで守り抜いた男がいる」

などと、神室町には様々な男達の伝説が存在する。

これは、後にその様な伝説となる男の、「伝説となった物語」を語る、現実の様な、空想のような。そんな、一つの伝説の物語。

 

「ようこそ神室町へ‼︎歓迎するよ。……もっとも、もう少し穏やかな理由でこの街にきてくれれば、クラッカーの一つでも鳴らしてあげたんだけどね。……あんたら、本気かい?」

「ふざけてんじゃねえぞ!早く強え奴出せっつってんだろうが!『堂島の龍』を出せってよぉ!」

ここは神室町のとある一角、何人かの見た目から「チンピラ」という印象のある方が声を荒げ、それにもう一人、赤いジャケットを着た男が対応していた。どうやら、

「あいにく堂島の龍は今この場には呼べないよ。……俺を倒せなきゃ、ね」

「上等じゃねぇか!おい、やっちまうぞ!」

チンピラの方は腕に覚えでもあるのか、神室町の伝説の1人、「堂島の龍」を所望し、それを赤……いや、ワインレッド、と言うべきな色をしたジャケットの男が止めていた、という状況だったようだ。がしかし、ワインレッドのジャケットを着た方が、「堂島の龍に会いたければ俺を倒せ」と言い出した。数で囲み、チンピラ達はすぐに倒してしまおうとしているようだ。その時、不思議なことが起こった。

「遅いよ。その程度で堂島の龍に挑む気かい?」

囲まれたはずのワインレッドのジャケットの男は、いつのまにか囲いの外に居た(・・・・・・・・・・・・・)

訳が分からない。そうとしか言えない状況に、先程からこの状況をハラハラしながら見守っていた野次馬達も、呆然としていた。さらに続けて

「ダメだね、『堂島の龍』に挑みたいなら出直してきな」

一瞬にして全員を昏倒させ、そう告げる。恐ろしく強い男は、その場からスッと離れる。まるで街をぶらぶらと散歩するかのようなペースで、である。彼が強いのもそのはず、彼の名は、「秋山秀(あきやましゅう)」「バードアイ」と言う名の「何でも屋」を営む男であり、神室町の伝説の男の1人「秋山駿(あきやましゅん)」の息子である。

「ったく、最近になってまでまだあんなのがいるなんてな。どうにも、『堂島の龍』の噂は強いねぇ。お陰で儲けちゃいるけどね」

などと秀は呟きながら、自らの会社へとぶらぶらとした足取りで歩いて行く。今日の様な出来事もまた、彼にとっては日常の一部に過ぎない。それゆえ、彼はどうも退屈した様な口調である。

「戻ったぞー」

「お疲れ様。新しく来た仕事は無いからそろそろ今日は店じまいしましょうか?」

「ん、それが良いだろうな。じゃ送ってこうか?」

「いや、今日は泊まらせて貰うわよ。じゃなきゃこんな時間までいないもの。いいでしょ?」

「……わかったよ、美波」

彼が店に戻ると、助手の島田美波(しまだみなみ)が声をかけた。彼女の話から幾度となく泊まっている事がうかがえる。おそらくは、仕事の関係故だろう。そうそう、ここで彼と彼女の身分を公開しておこう。彼らは二人とも、「私立文月学園」の2日後には2年生となる2人だ。

 

ー物語はまだ、始まらない。




こんな感じです。今回はプロローグのため短いですが、次からはばんばん書いていきますよ〜!
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