クソ提督だなんて呼ばせない!   作:Qriver

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初めまして。Qriver(きゅーりばー)と申します。
これからのんびり更新していけたらと思っています。完全な見切り発車ですがよろしくお願いします

今回はプロローグ的な部分です。

※追記、主人公の名前が分からないという意見を頂いたのでルピを振ってみました。
ちなみに読み方は柊蓮弥(ひいらぎれんや)です。


ハロー艦これ

艦隊これくしょんーー略して艦これ。

 

 

ソーシャルゲームの一種で、可愛い女の子に擬人化させた実在の軍艦ーーこのゲームにおいては『艦娘』と呼ばれる少女達を率いて深海棲艦という未知の敵を倒しながら自分だけの最強の艦隊を作りあげる事を目標にしている。

 

 

こうやって説明している俺、柊蓮弥(ひいらぎれんや)も実際にプレイしているわけだが、このゲームではプレイヤーの事を『提督』と呼んでいる。

 

 

大学二年生の俺は何の予定もなければ自宅に引きこもってマウスをカチカチとクリックする日々を送っているというわけだ。え、そんな生活寂しくないのかって? 寂しくないよ。俺には可愛い艦娘達がいるからね!……画面の向こうにだけどさ。

 

 

……っと、話が逸れたけど俺は今このゲームにハマっていて暇な時間を見つけては必死にプレイしている。とは言え、始めたのが少し遅かったのでまだお世辞にも強い艦隊であるとは言えないがそこは艦娘への愛でカバーしている。

 

 

数多くいる艦娘の中でのお気に入りは『響』という艦娘。

 

 

特別強い子ではないのだが、初めて見た瞬間に「これだ!」というインスピレーションが生まれてそれ以来大事にコツコツと育ててきた俺にとって文字通り『嫁』である。まぁ、とっくにレベルをカンストさせてる提督も山ほどいるだろうから大きな声では言えないんだけど。

 

 

「……あ、もうこんな時間か」

 

 

ふと時計を見上げると針は午前二時を示していた。明日も講義があるというのに夜更かしし過ぎてしまったようだ。

 

 

艦これの画面をチェックし、やり忘れていることがないかどうか確認する……遠征、任務、演習……よし、ない。

 

 

確認し終わってパソコンの電源をオフにする。同時に座っていた椅子から立ち上がって大きく伸びをした。明日の支度は起きてからすればいっか。

 

 

そんな安易な考えで俺はベッドに飛び込んだ。いつもはここから眠りに落ちるまでに多少の時間がかかるのだが、今日はなんだかとても眠たい。すぐにでも眠れると思う。

 

 

明日の講義が面倒だなんて思いながら俺の意識は落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……」

 

 

目を覚ますと知らない天井が広がっていた。なんつーベタな表現。

 

 

「……ん?」

 

 

首だけを動かして周囲を確認すると……俺の部屋じゃなかった、とだけ言っておこう。どうやらまだ寝ぼけているようだ。夢にしては超リアル。

 

 

こういう時はもう一回寝るに限ると判断して再び目を閉じる。その時、扉が開くような音がして薄目で音がした方向を見た。

 

 

音の正体はやはり部屋の扉が開いた音で、入ってきたのは学校の制服のような服装の女の子だった。俺の生活リズムに幼馴染の女の子が毎朝起こしに来てくれるという素敵イベントは存在していないので、やはりこれは夢の中のようだ。

 

 

……って、ん~? あの女の子、どっかで見たことあるような気が……どこだっけな。

 

 

その姿をよく見ようともう少し目を開いた。その時、入って来た女の子とばっちり目が合ってしまった。

 

 

あー…そうだ、艦これにあんな感じの子いたなぁ……誰だっけか。思い出せん。

 

 

それにしても流石に最近ちょっとやりすぎてんのかな。夢にまで出てくるなんて。だけど、どうせ出てくるんだったら響が出てきてほしいもんだ。俺の嫁よ。

 

 

「あ、目を覚ましたんですね司令官」

 

 

女の子が声をかけてきた。そうか、夢の中の俺は司令官なのか。この子達の指揮をする立場なんだな。

 

 

「具合はどうですか? 頭を強くぶつけたみたいだって明石さんが言ってましたけど……」

 

 

具合を聞かれると眠いとしか言えない。可愛い子が起こしに来てくれるっていう素敵イベントの真っ最中だけど現在の俺の中での優先順位は睡眠だ。そっとしておいてくれ。

 

 

「司令官? まだどこか痛むんですか?」

 

 

「だー!! もううるさいぞ俺はまだ眠たいんだから静かにしててくれーーッ!!」

 

 

「ひっ! ご、ごめんなさい!!」

 

 

「……ってあれ?」

 

 

ベッドから飛び起きて思わず大声で叫んでしまったが、

 

 

「ここ、どこだ……?」

 

 

辺りを軽く見回す。知らない風景、つまりは知らない部屋のベッドで俺は熟睡していたのだ。

 

 

「夢、だよな……」

 

 

こんな大声を出しても目を覚まさない。自分の思い通りのまま体が動く。言葉を発せる。

 

 

「し、司令官……?」

 

 

何やらびくびくしながら女の子が声をかけてくるがそれどころじゃない。俺はベタだと思いながらも自分の頬を引っ張ってみた。

 

 

……痛い。と、いうことは、

 

 

「夢じゃない……のか?」

 

 

口から洩れた俺の疑問になど女の子が答えられるはずもなく首を傾げるだけだった。

 

 

こうして訳が分からないままに俺の意識は完全に覚醒した。

 




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