魔王少女の女王は元ボッチ?   作:ジャガ丸くん

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レーティングゲーム自体は終わり。


戦闘場面むずすぎる。
特に複数人いるときは……orz


無慈悲な差

 

 

「さて、始めましょうか?」

 

 

 

その言葉が始まりの合図だった。

直後、シノンの腕から多量の氷塵が舞い散り生き残った者たちを襲い始める。

 

 

「触るなよ!」

 

即座に反応したライザーは警告を飛ばす。

他の者たちも言われずともと言った具合に氷塵を避けるが数が多過ぎる。

 

 

「この規模の魔法を放ちながら、まだこれだけの事を。いったいどれだけの魔力を」

 

「奴らを俺らの基準で考えるなリアスの戦車。奴らはそのまま次元が違う」

 

あの王(八幡先輩)ありてこの眷属ありですか。それと…さっきから戦車、戦車言ってますがやめてください。私は塔城小猫です」

 

「ッフ、そうか。ならばいくぞ塔城。現状俺らが行くのが最も可能性があるだろう」

 

 

そんな氷塵を対応する中で余裕のある2人が避けながらも対策を練っていく。過去の遺恨がなくなったわけではない。あくまでライザー(一貴族)グレモリー眷属(小猫)であるが、上を貪欲に目指す者同士この場においては同じ考えであった。

 

 

「やれやれ、ライザーと小猫(おんしら)シノンだけに意識を向けて良いのか?」

 

しかし、そんな2人に対し声がかかる。

刹那、2人は強烈な悪寒を感じ取り全力で跳躍した。

 

 

ドガァンと轟音が轟くとともに周辺に地響きが続く。その突然の事態に回避に徹していた者たちが一様にその爆音のあった方へと視線を向ければ。

 

 

数秒前まで小猫とライザーがいた場所には大きなクレーターが出来上がっていた。

 

 

「っかっかっか。爆心地はげに恐ろしきことになるのぉ」

 

それを作ったであろう本人は高笑いをあげながら狂気的な笑みを浮かべていた。

 

 

ライザーと小猫(おんしら)は他よりも厄介そうじゃからのぉ。儂が相手をしてやろう」

 

 

宣言された2人は大きく後退し

 

 

「上等だ」

 

「行きます」

 

 

魔力を高め、少し離れた場所では

 

 

「私たちのことは眼中にないってわけね」

 

「舐めないで欲しいですわ」

 

リアスや姫島も同様に破滅と雷を放とうとする。

 

 

だが

 

「頂きじゃよ。スペルアブソーバー」

 

それらの魔力はマギルゥの一言の元に霧散した。

 

 

「「「「っな!!?!!」」」」

 

その現象に驚愕の声を上げる一同。

 

「ほぉれお返しじゃ」

 

カラミティフレア

 

 

 

直後巨大な炎の壁が生存者を襲った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シノンの氷により冷え切っていた場所に炎の壁を出現させれば当然周囲は水蒸気でさらに白く染まる。

 

 

「やれやれ、これでいったいどのくらいの生存者が残ることやら」

 

 

「どうかしらね」

 

 

白い霧を見つめながらシノンとマギルゥ(強者たち)はポツリと言葉をこぼす。

 

そこにはこれで終わるならそれまでといった意味も含まれていた。

 

 

彼女らからすれば生存しているメンバーの半数に興味がないのだ。それこそナザリック(自分達)に教えを請いに来た小猫やライザー、阿朱羅丸やクルルが期待するギャスパー以外歯牙にもかけていない。

 

 

「「ほぉ(へぇ)」」

 

だからこそ、霧が晴れた眼前の光景に驚きと興味を示した。

 

 

「っぐぁ。これは呪いの類の炎か……俺自身にまとわりついて回復ができなくなるとは…さすがの規格外だな」

 

 

そこには膝をつき、体から煙を吹いているライザーがおり、その後ろにいた生存者達は無傷のまま立っていた。

 

 

『ら、ライザー(さん)!!!?!?』

 

 

守られた者達(その後ろにいた者達)は驚愕の声をあげる。当然だ、守られるなど思われていなかったのだから。

 

 

「っなん……で」

 

「はぁ、はぁ、一矢報いるためにも、まだお前に落ちてもらっちゃ困るんだよリアス。お前が落ちれば眷属も強制的に落ちるんだからな」

 

わからないといった具合のリアスに絞り出すような苦しげな声で彼は告げる。

 

 

「聞け!リアスの眷属、シトリー、バアル」

 

 

しかし、彼はまだ落ちないまだやり残したことがあるがゆえに。

 

 

マギルゥ(やつは)おそらく魔法を吸収する。魔法を打とうとした瞬間、霧散した魔力がやつに流れていったのが感じ取れた。魔法は使うな。接近戦で戦え!」

 

その言葉に驚いたのは他でもないマギルゥ本人であった。まさかたった一度の攻防で見極めたのか。その目にはライザーに対する僅かながらの興味が浮かぶ。

 

「シノン殿は氷。あらゆるものを凍結させる。その気になれば時間さえ。だからこそ、戦えるのは凍結を解除できるほどの炎の使い手か或いは」

 

そう言って彼は1人の少年を見る。

 

 

「っえ?っえ??」

 

「お前だけだ吸血鬼」

 

その視線と言葉にオロオロと狼狽えるギャスパー。言外にシノンと戦えと言われているのだ。

 

「勝てとは言わん。だが、鬼呪龍に見出された者なら意地くらい見せろ!!」

 

その言葉に彼女は目を見開く。

なぜライザーが知っているのか。

なぜ自分に言い放ったのか。

疑問はいくつもある。

だがそれよりもギャスパーの中で浮かんだのは彼らに言われた言葉。

 

 

『世界で唯一の吸血鬼であることを』

 

 

そして

 

『頑張ったな』

 

そう言って撫でてくれる、義兄の手の温かさである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前ら!俺の奢りだ!!バアル、お前も最後まで根性を見せやがれ!!!」

 

 

そう言って彼の瞳から一粒の雫が落ちる。

その雫を掬うように彼の再生の炎が触れた瞬間。

 

 

ブワッ

 

 

生存者達を山吹色の光が包み込んだ。

温かく、どこかホッとするその光は凍りついた空間の中で、冷えた者達の身体を暖めて、そして……

 

 

「傷が無くなっていく!!?」

 

サイラオーグを筆頭にこれまで傷ついていた者達の身体を癒していった。

 

 

【フェニックスの祝炎】

フェニックスの涙を再生の炎で蒸発させ、その水蒸気を広範囲に広げることで、一定範囲の者達を癒す、ライザーの切り札の1つだある。

 

 

「あとは任せたぞ!」

 

そういうとライザーの周囲を金色の炎が包み込み、その姿を変えていく。

それはまさに巨大な金色の炎鳥。

その身そのものを炎へと変えた彼はシノンとマギルゥ(強者達)へと一直線に飛んで行く。

 

 

ズガァァァアアン

 

今度はシノンとマギルゥ(彼女達)の周囲を水蒸気が覆った。

 

 

まさに決死の一撃。

生存者達の回復と敵への攻撃。

一矢報いるために最大限の功績を残そうとしたライザー。

 

 

そして……

 

 

『フェニックス家王リタイア』

 

結果は告げられた。

 

 

 

 

 

 

「やれやれ何故あんな大きな隙を見逃したんじゃ?」

 

「あんたもでしょ。あれだけ意地を見せようとしているやつに対して、不躾な横槍は入れないわよ。これはゲーム。戦争じゃないんだから」

 

「最後の一撃は?」

 

「覚悟を決めた男の決死の一撃よ?避けるなんて無粋だわ。こちらも相応で迎え撃つわよ」

 

 

晴れていった水蒸気の中から無傷の2人(・・・・・)が現れる。

 

ライザーの決死の一撃はこの2人、正確にはシノンにとって脅威たり得なかったのだ。

 

 

しかし、それでも彼はやり遂げた。

彼だけではない。生存者達が一矢報いるための情報を残していったのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁああああ」

「負けません!」

 

真っ先に動いたのは小猫、そして回復したサイラオーグだった。

 

 

「まぁ、ここはあの坊が決死の覚悟で残した意思に応えてやろうかのぉ。シノンそっちは任せたぞい」

 

そういうやいなや、マギルゥは翼を出しサイラオーグと小猫(2人)とぶつかり合う。

 

鍛えた肉体の拳と仙術で強化された拳がマギルゥを襲い、それに魔法を持って対応していく。ライザーが残した情報を元に、格闘を得意とする2人が瞬時に動いたのは、まさにライザーの意思の強さが伺えるところだろう。

 

 

(やれやれ、嬢はともかく他のものまで意思を強めよった。あの坊にはほとほと呆れるのぉ)

 

2人の格闘家に襲われるマギルゥはそれでもなお余裕をもって対応していく。

 

 

 

(あやつがいなければ十全の術は使えんが、まぁ問題ないじゃろ。少なくともシノンが終えれば嬢は消える。バアルの小僧は警戒には値しない。落ちないように時間を稼ぎつつ、小僧を落とすかの。それはもぉ惨めにのぉ)

 

 

その中に黒い何かを抱えているのを知る者はこの場には居なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《力が必要かい?》

 

《必要なら手を貸そう》

 

《君との、あの姉妹との、あの男との約束だからねぇ》

 

《君はボクでボクは君だ》

 

《さぁ行こう半身。この力(ボク)を使ってみせろ!》

 

 

 

 

 

 

 

「僕は、僕だって!やれるんだ!」

「ギャスパー!?」

 

 

「やっぱり来たわねぇ」

 

 

マギルゥが2人を対応する中、シノンもまた対応を迫られていた。

 

 

 

「力を貸して!バロール!!」

《ああいいぜ》

 

 

ギャスパーの声に底冷えするような声が応えたと思えば、彼女の周囲に暗闇が広がり、ズブリ、ズブリと何かが蠢くような音が聞こえる。

 

 

「GYAAAAAAAA!!!!!」

蠢くような音から一転、獣の鳴き声が響けばその暗闇から無数の魔物が放たれ、シノンへと向かっていく。

 

迫り来る魔物に対し、それでも冷静に対処し氷塵が魔物を覆い凍らせていく。

 

 

しかし、

 

 

「GYAAAAAAAA!!!!!」

 

「っな!?」

 

ここで初めてシノンが驚愕の声をあげた。

凍らせたはずの獣がその拘束を解き再び襲ってきたからだ。

 

思わずその場から飛び退くシノンはあることに気がついた。

 

 

(魔物の肌が振動してる……まさかシバリングで凍結からの拘束を解いたの?)

 

その光景に彼女は覚えがあった。

かつてユウが自分の凍結を解除してみせた荒技。シバリングによる凍結解除。

 

眼前の魔物はそれをしてみせたのだ。

 

 

「だったら!」

 

少なくとも今尚迫ってきているシノクニのような瞬時に身体の中心まで凍結させられねば無意味。そう悟ったシノンは周囲にの氷塵を雹へと変え魔物へと放つ。

 

だがここで2度目の驚きを目にする。

 

 

自身の放った雹が魔物へと当たる前に空中で停止しているのだ。

 

「シノンさん自身は止められない。でも貴方の放った攻撃なら止められる!!」

 

それは魔物の後方にいるギャスパーによる時間停止だった。シノン自身とは格の差があり止めることはできない。しかし、彼女の放つものであればとギャスパーは食らいついてみせた。

 

「いっけぇぇえええ」

「援護します!」

 

勢いに乗るギャスパーは魔物を更に増やしシノンへとけしかける。

それに呼応するようにソーナやリアス、姫島が魔法を放つ。

 

身体を流動する氷塵へと変え、それらを避けるが、それにしても魔物の数が多い。

 

次第に優勢に変わっていく状況に笑みを浮かべ始める生存者達。

 

 

 

 

 

しかし、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんてね」

 

 

 

「え?」

 

 

 

ギャスパーには何が起こったのかわからなかった。気がつけばあれだけ多くいた魔物が全て切り刻まれているのだから。

 

 

「っな!!?」

 

その光景に周囲も声をあげるが、何が起きたのかはわからない。

 

 

「な、何をしたんですかぁ!」

 

そう言いながら再度魔物を呼び出すギャスパーだが。

 

 

「甘いわよ」

 

スパンと呼び出した獣は両断される。

 

 

「な、なんで?」

 

「一体いつから私が氷しか使えないと勘違いしたのかしら?」

 

「で、でも一体何を?」

 

「わからないわよね?だからやったのよ」

 

 

一転、状況は先ほどと同じに戻ってしまう。

 

 

「氷の魔法はそもそも風の魔法と水の魔法を合わせることで生まれる複合魔法の1つ。純血の人外はその血に宿る能力として最初から氷魔法を使える奴もいるけど。基礎に戻れば複合魔法よ。そして私は元人間。当然基礎を積んでるに決まってるでしょ?」

 

 

だから……

 

 

「きゃぁ!!!!??」

 

 

『グレモリー眷属女王・僧侶リタイア』

 

「朱乃!アーシア!!?」

 

 

「こうやって貴方の眼では知覚できない風で切っただけよ」

 

 

何事もないようにギャスパーの同僚をリタイアさせたシノンはぺろりと舌なめずりをした。

 

 

 

 

 

その発言に、その結果に残されたソーナとリアス、ギャスパーは愕然とする。

 

これでも足りないのかと。

明らかに優勢だった。

ギャスパーの魔物による氷の無力化。

ギャスパー本人による防御。

リアス達による援護射撃。

 

行けると思った。

しかし、それでも尚足りないのだ。

 

眼前の少女には。

 

 

 

 

 

「いい夢は見れた?自分たちの力量は把握した?次回以降の課題は見つかったかしら?見つかろうが見つかるまいが終わりには変わりないけど」

 

 

そういうと彼女は手を空に掲げる。

すると周囲に迫ってきていたシノクニがシノンの掌に集まり圧縮されていく。

 

 

"おんしマジか!!?"

 

 

マギルゥの叫ぶ声が聞こえるが、それすら無視して彼女は動作を続ける。

 

 

あれだけ広大に広がっていたシノクニが再び集約されていき、彼女の掌の上に野球ボール程となりおさまる。

 

 

"逃げるが勝ちじゃよ"

 

 

 

小猫とサイラオーグを対応していたマギルゥはそれを見ると逃げた。

おそらく転移の類であろうそれを使う程の彼女の様子に周囲は冷や汗を垂らす。

 

 

 

「はぁ!!!」

 

そんなシノンに対し、マギルゥが消えたことでフリーになった小猫が気弾を打ち込むが。

 

 

 

パキンっと彼女に届く前に空中で停止してしまう。

 

 

「っな!?」

 

 

その光景はまさにギャスパーの時間停止。

もはや何度目かもわからない驚愕を味わう彼女達だが、もはや勝負は決した。

 

 

 

「小猫やギャスパーはいい働きだったわよ。ソーナもヴィザ相手に耐え切ってたんだから流石よ。でも今はもう。さよなら」

 

 

その言葉とともに彼女はシノクニの玉を握りつぶした。パリンとガラスが割れるような音が響いた瞬間。

 

八幡たちが待機し、結界を張っている場所を除き。フィールドのすべての時が止まった。

 

 

風が

 

雲が

 

葉が

 

大地が

 

空間が

 

そして

 

 

生命のすべてが等しく凍結されたのだ。

 

 

 

 

 

シノクニ.ver永久凍土(パーマフロスト)

 

 

 

 

圧縮に圧縮を重ねたシノクニの玉。

その圧縮の枷を外すことで瞬時に周囲へと広がり。ものの数秒で国にすら死を与える本来のシノクニの使い方。

 

 

当然少し離れたところどころか周囲にいた彼女達に逃れるすべは無い。

 

 

 

 

 

 

 

『若手連合全員のリタイアを確認。ゲームセット。勝者は八幡様陣営』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ソォォォオオオナちゃんがーーー!!?ハチくんの眷属流石だけどソーナちゃんが凍っちゃった!!!!?」

 

「リーーーアたーーーーん!!!?!?」

 

 

一方客席では絶叫が飛んでいた。

 

 

(えげつねぇことこの上ねぇ。だが奴らは本気じゃなかった。一体どんな人材が集まってやがる!………っ胃が…)

 

 

 

某堕天使長はピキリと自身の胃から出る嫌な音を聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんたは自分が何をしたか分かってるの!」

 

「貴方は眷属としての役割を分かっておられるのですか?」

 

「ハチ、ガツンと、いう」

 

「ん…まさに……言うべき」

 

「まぁ、自業自得だなぁ」

 

「うぇぇぇええええ、ゆる"じて"ー」

 

 

『ダメ!』

 

 

「お、おいお前らその辺に」

 

『ん?』

 

「しなくていいぞー。俺は何も見てない。見てないからな。ほれ恋、ユウ菓子でも食べよう」

 

 

「ハチィィィィィイイイイイイたすけでぇーーーーーーー」

 

 

 

 

 

とある一室では

 

 

私は落ちました。悪い眷属です。

 

といったプラカードを下げ正座させられている元堕天使が泣きながら主人に助けを求めていた。

 

 

 

 

 

 




次回!
閑話を入れるとおもう。

そして暑くて溶けそう………
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