魔王少女の女王は元ボッチ?   作:ジャガ丸くん

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グレモリー眷属(男)回。

一誠救済回と言ってもいい。




ゲーム後の日常2

 

 

 

 

 

 

 

レーティングゲームが終わり数日。

 

夏休みの終わりを目前に、冥界での生活の最後の日、グレモリー眷属の男子は1つの部屋に集まっていた。

 

親睦会を兼ねたそれであったが、面子は男のみ。というのもグレモリーは前回のレーティングゲームの結果から、夜遅いこの時間でも指導を課せられている。

ひとえに、何もできずに、指示も飛ばせずに落ちるのは王として失格とのこと。

姫島もまた、女王としてのあり方をヴェネラナ・グレモリーからグレモリー共々学んでいる。

 

 

ギャスパーや小猫は八幡の自宅に行っており、昼間のグレモリー家での特訓で疲れたアーシアはすでに寝ている。

 

 

かくして、男子会が図らずも開かれたわけだが、木場や兵藤もまた特訓で疲れている為、2人はベットに寝転がりながら話をしている。

 

新しく加入したガイはと言えば、椅子に逆向きに座り、背もたれに腕を置きその上へと顎を乗せていた。

 

 

最初は何故兵藤や木場が転生したのかといった話やガイの悪魔生の話。

他にも趣味など当たり障りないことを話していた。

そんなおり、武器などの話となり際兵藤が赤い籠手を見せた際その言葉は放たれた。

 

 

 

 

 

「へぇ、その腕が噂に聞く。赤龍帝に渡してまでフェニックスに勝ったんだって?」

 

何気ない一言だった。

ガイとしては興味本位の言葉であったが、その問いに対して応えた兵藤は徐々にその言葉の力を弱めていく。

 

 

 

「ああ!そうだ。部長のた・・め・・・に」

 

「どうしたんだい?イッセーくん?」

 

その姿に心配した木場は寝転がっていた姿勢を正し、ベットの上にあぐらをかいて座り直した。

 

 

 

「いや、ゼノヴィアに言われたことがな」

 

対する兵藤は自身の籠手を宙に上げ見つめる。

 

「ふむ、なにがあったんだ?」

 

先ほどまでとは打って変わったその様子にガイは疑問を投げかけた。

 

 

「実は・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどね」

 

話を聞いたガイはふむ、指を顎に当て相槌を打つ。木場はただだんまりとどこか痛々しげに下を向いてしまっていた。

おそらく、彼は彼でレーティングゲームの際に言われたことを思い出しているのだろう。

 

 

 

 

 

「俺は間違ってたのかな?自分の命と引き換えにしてでも部長の為になりたい!部長のおっぱいを揉みたいって思って、頑張って、禁手にまで至ったのに。まるで通じなかった」

 

聞く人によれば違うそこじゃないというだろう。しかし彼にとってすべてはそこに帰結していた。飽くなきまでのエロへの探究心。

 

それこそが兵藤一誠の原動力なのだ。

 

 

 

「命と引き換えにしても……ね」

 

 

そんな彼の言葉に対し、ガイは含みを持った反応をする。

 

「ん?どうしたんだい」

 

その反応が気になったのか、木場は俯いていた視線をあげガイへと移す。

 

 

 

「いやなに。命を賭けることだけが本気である証なのかねぇと」

 

 

「どういうことだ?」

 

「ガイは命を賭けることが本気じゃないと言うのかい?」

 

 

そのガイの言葉に訳がわからないとばかりに2人は首を傾げた。

命をかけること以上に本気である証などあるのかと、2人の視線はいっていた。

 

 

 

 

「人それぞれだろ。俺は生きることに執着するからこそ、何かを成したいと強く思うんじゃないかって考える・・・良い悪いじゃない。そういう【信念】かな?」

 

 

「生きることへの執着・・・信念・・」

 

 

「一誠や裕斗がグレモリーの為に動くのも元は生きることへの執着があったからなんじゃないか?生きる為に悪魔になり、そして生きる道を開いてくれたグレモリーの為に戦う。違うか?」

 

 

「「それは・・・」」

 

否定できなかった。

今自分たちが生きているのは主人たるグレモリーのおかげなのだ。

生きさせてくれた。

生き返られてくれた。

そんなグレモリーに対して恩を返したいと思うのは当然のことであった。

 

それはガイ風にいうのであれば命に執着していたからこそ恩を返そうとしているとも取れる。

 

 

 

「一誠がゼノヴィアに言われたのはそういうことだと思うぞ。人は人の為にしか命を賭けられない、なんていうが逆に言えば命を賭けられる程度の事なんだ。命をかけてくるやつは強い。だけど、命を大切にするやつの方がもっと強いんだ。勝つことじゃなくて、生き残り勝つ道を探すからな」

 

「「・・・」」

 

2人は遂に言葉を失う。

ガイの言葉への返しを彼らは持ち得なかった。

 

 

「まずは認めることから始めよう。自分のことが大切だって。自分は利己的であると。そりぁ、そうだ。満たされない者じゃ、誰かを満たすことはできない。グレモリーの為じゃない、自分の為に動いていたと認めるんだ。その上でグレモリーにも何か返そうと思えばいい。返す為にまずなにが必要なのか、どういう行動をするべきなのか、逆にどういったことがグレモリーの不利益になるのか。一度立ち止まって考えるべきだと思うぞ」

 

 

「「部長の利になる……不利益になること」」

 

思い当たる節があるのか、2人は顔をさらにうつむかせてしまう。

 

 

「ああ、例えば一誠。お前さんは自分がしたいからと行動するが、その行動の結果、被害者は居ないのか?お前はライザー殿の時、グレモリーが傷つけさせまいと奮闘した。じゃあ、お前が覗いた女子の傷ついた心はどうでもいいのか?他人が傷つけるのは悪くて自分が傷つけるのはいいのか?」

 

「そ!そんなこと……」

 

「加えて言えば、眷属がそんなことをしていた場合、普通であれば主人の教育不足として主人は嘲笑われ、その立場を悪くする。眷属の一挙手一投足が王の風評に、評価に関わるんだ」

 

 

ガイが言った言葉は奇しくも数時間前、八幡の眷属たちがミッテルトに対して言っていた言葉に似ていた。

 

 

「その上で聞くぞ。お前の行動は多くのものに対して胸を張って言えるものか?」

 

「・・・いえ・・ない」

 

少しの間があり、呟かれたその言葉は赤龍帝とは思えないほど弱々しかった。

 

 

「なら、これから改めればいい。悪魔の人生は1万年以上。長い時間があるんだ。その時間を使って今まで傷つけた女以外、世界中の女を幸せにするぐらいしてみろ」

 

「で、できるわけないだろ!!?」

 

「それぐらいの気持ちで動けってことだよ。今回のレーティングゲームで若手たちの評価は粗方固まっちまったんだ。一度落ちた評価を取り戻すのは簡単じゃない。だからまずはそれぐらいでっかい気概を持って変わらなけりゃ何も始まらんだろう」

 

 

「ガイ……」

 

「っま、今日会ったばっかのやつに言われてもあれだろうがな」

 

 

言い切り終えたガイは思わず苦笑いしてしまう。

 

 

「そんなことねぇ。なんだくそ!八幡が言うようにめちゃくちゃイケメンじゃねぇか!!爆ぜろ!!」

 

「おいお「でも」ん?」

 

 

「変われるようにしてみる。また間違えるかもしれないけど、その時はまた戒めてくれないか?ガイ、それに木場も」

 

「い、一誠くん」

 

 

顔を上げ宣言する兵藤に木場は驚きの声を上げる。木場がみる兵藤の顔はまるで憑物が落ちたかのようだった。

 

 

「俺変わるから。見ててくれ。入った初日からこんなだせぇ姿見せるやつだけど。これから頼むよガイ、木場」

 

 

 

「「ああ!(うん)」」

 

 

その夜、グレモリー眷属男子メンバーは遅くまで語らいあった。

今までのこと、これからのこと。

 

そしてどうなりたいかという夢のこと。

 

 

聞く人によれば口だけに聞こえるものも多かったが、彼らの中にその夢を笑うものはいなかった。3人が3人ともこれから先のことに想いを寄せる。

 

間違いなくグレモリー眷属たちにとってこの日、ガイ・セシルの加入は大きな変革をもたらした。

 

 

後日彼らの変化を見た魔王や女王は口を揃えて言った。

 

 

 

 

『いい意味で想定外』

 

と。

 

それほどまでに、この日の出来事は彼を、彼らを変えていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






ガイを眷属にした理由?
ゼノヴィアの加入で1名騎士に空きあり。
一誠の変態ロクデナシっぷりを矯正できるのは某俺は悪くねぇ親善大使を親友に持ち、見捨てず、声をかけた男しかいたいと思ったからじゃい!w

もう少しだけ日常回続くよ!


次回の日常回は!
「ニオ、ナザリック来たる!」

近日or遠日公開!


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