描写を出来る限り分かりやすく仕上げました。
階段を昇る。
カツン、カツンと靴音が鳴いて、静寂を侵した。
惨めな人生だった。
振り返ってみて、
心から楽しいと思えたことはあっただろうか。
無かったな。と即答が帰ってきた。
遊園地の人混みの中でも、
教室でたった一人座っているときも。
私は何も変わらなかった。
扉を開ける。
いつも通りの星が出ていた。月は見えない。
隣のノッポが邪魔をして、
何にも見えない。目立たない。
貴方は居たの? と驚く顔は。
貴方に価値は無かったね。
そういっているように見えて。
私から表情が消えた。
車が走っている。
レースのようだね、と見下ろした。
いつだってゴールは誰かのものだ。
必死の努力は継続に負け、継続は才能に敗れた。
失ったものは、当たり前の順位を打破する力だ。
私は波に飲まれて、当たり前に負けた。
風を感じる。
景色が流れていく。
私の名前は何だっただろうか。
何年も呼ばれていないから、忘れてしまった。
この浮遊感を知っている。そう、
有りもしないアイデンティティーを確立した時。
目まぐるしく変わっていく景色は。
絵の具のチューブを握りながら、
キャンパスに塗りつけて擦っていく掠れかた。
今だけに、全てを。
そこに意味がきっとあるから。
上を見上げる。
星があった。眩しい星が。
そうだ。あの星に自分の名前をつけよう。
それは一つの意味としてここに残せるだろうか。
当たり前の結果が頭に浮かんで、
今この時の全能感で押し流す。
一番眩しい星に。私の名前を。
何時か、私が。幸せだなって。思える日まで。
バイバイ。
☆ ☆
花火が散った。
夜が明けて、そこには何も残らなかった。
くだらない螢のプロローグ
明日、同じように星は出ているだろうか。
その星は眩しく光っていますか。
☆ ☆
☆
☆
☆ ☆
一体何だって言うんだ
僕が何をしたって言うんだ。
…………。
うん。分かっているさ。分かっているとも。何もしなかったからだろう。
だからってこれは酷いんじゃないかな。
あくまでも神友に対する仕打ちじゃないよね。
働け?
住居は用意した?
待つんだ。あれは廃墟じゃないか。
一応は教会だけれども!
雨ざらしじゃないのかも知れないけれど!
それに働く場所にしたって一言申したい。
ジャガ丸くんの屋台って何だよ。
これでも僕は神なんだぞ!
偉いんだ。すごく。
加えて乙女でもあるんだ!
可愛いんだぞ。すごく。
こんな油っぽいものを売る屋台で働かせるなんて何を考えているんだ。まったく。
こんな、こんな。
あれ、以外にヘルシーで美味しい。
……し、仕方がないからジャガ丸くんの屋台については許してやろう。
僕は寛大だからな。うん。
さて、今日もよく働いた。
ファミリアの勧誘は失敗し続けているけど、屋台の勧誘は大成功だ。
僕が店先に立つだけで客が寄ってくるんだ。たまに頭も撫でられる。
可愛いって罪だね。
さあ、帰ろうか。廃墟に。
いや、僕の教会に。
上を見上げる。
今日はいい天気だった。雲一つ無かった。
月が空を丸く穿って、星が流れて、道を作る。
ミルキィーウェイ。神の残梓。
幻想的な夜空がそこにあった。
下界に降りてきて一番綺麗だと感じる空だった。
何故か物悲しくなった。
その時、一つの星が光ったような気がした。
いやいや、星は常に光っているじゃないか。
見間違いだろうか。
でも、うん。今日の星はやっぱり綺麗だ。
リメイク完了!
相変わらずなプロローグですが、読みやすくはなった、かなぁ?
前の書き方が好きだった人が居たなら、申し訳ありません。
そしてプロローグはウエハースです。オマケです。サクサクです。シールはついてきません。