咲子の調子が悪いことに気づいたひなビタメンバーは、咲子から智との距離を縮めるために思い悩んでいることを知る。
智も咲子との距離の縮めようと考え、智は咲子のお店「シャノワール」で働くことにした。そして智は「シャノワール」で働くことになった。
智がシャノワールで働き始めて三週間、倉野川に来て一ヶ月以上が経っていた。
ウェイターの格好でメイド服の咲子と並ぶ智は商店街では「お似合い」だと言われ、評判が良かった。
智はこの日、店に一人でいた。するとお客さんが入ってきた。
「いらっしゃいませ〜。あ、皆さんでしたか。お好きな席にどうぞ。あれ?まり花ちゃんは?」
「まり花は数学の補習で残されてる。全く、小テストオール0点とかマジヤバイでしょ。」
「まり花ちゃんは数学苦手だから仕方ないよ。えっと、ご注文は?めうちゃんはちくパかな?」
「今日はちくパ食べに来たんじゃないめう。だからコーヒーでいいめう。」
「そうなの。珍しいね、めうちゃんがコーヒーなんて。」
「アタシとりんもコーヒーで。」
「コーヒー三つね。少々お待ちください。」
数分後、出来たコーヒーをイブ達のとこに運ぶ。
「コーヒー三つ、お待たせしました。」
「さとと、ウェイターも様になっててかっこいいめう!」
「ははは、めうちゃんに言われると素直に嬉しいよ。で、今日はバンドの打ち合わせかな?咲ちゃん呼んでくる?」
「いえ、今日はバンドの打ち合わせじゃないわ。柔道家、あなたに話があってきたの。」
「え?俺?」
「そうそう。単刀直入に言うけど…アンタ、咲子にはちゃんと好きだって言ったの?」
「え…そ、それは…」
「まだなの!?マジありえないし!」
「さとと、焦らすのは良くないめう。」
「焦らしてる訳じゃ…」
「あなたは大胆にもここシャノワールで働き始め、喫茶店に近づいて好きだとほのめかすような振る舞いをしているくせに好きだと言わない。これを焦らしと言わずなんて言うのかしら?」
「そうだよ。アンタねぇ焦らされる女の気持ちも少しは考えたら?」
確かに、今のままだと、三人の言うとおりだと思う。
ほのめかしといて、実は好きでも何でもないと言われたら自分ならショックを受けるだろうな。
「うーん、確かにそうかもなぁ。けど、伝える勇気がないんだよねぇ…」
「そんなのカンタンめう。さききと二人きりのときに、『俺と付き合ってくれないか?』って言うだけめう。」
「めうちゃん、その勇気がないから困ってんだけど…」
「男なら当たって砕けるめう!」
「砕けんのは嫌だよ俺!?」
「柔道家、とにかくあなたは早く喫茶店に告白しなさい。でないと、喫茶店泣き出すわよ?」
咲ちゃんの泣き顔見てみたい気も…って駄目だ泣かせるなんて。
「要は、さっさと言わないと駄目だってことね。」
「柔道家、要はそうゆうことよ。」
「うん、そだな。振られたら、俺はもう柔道一筋で生きていくぜ!」
「よしよし。そんじゃ、アタシら帰るわ。コーヒーごちそうさま。」
「あぁ、今日はありがとう。」
「さととならきっと大丈夫めう!めうも、応援してるめう!」
「それじゃ柔道家、また今度」
そう言って三人は店を去っていった。
その後は客も来ず、ひたすら暇をしていた。そうしていると咲子が今日のバイトの終了を告げに来てくれた。
「智さん、今日もありがとうございました。」
「好きで手伝ってるだけだから、そんなお礼なんていらないよ。」
「智さんのおかげで助かってます。勉強もバンドも、両立出来るようになってきました。」
「それは良かったよ。」
「はい!で、今日はもうお手伝いは終わりでいいんですが…ちょっとお願いがありまして」
そうして頼まれたお願いは、智のチャンス到来のお知らせでもあった。
咲子に頼まれたお願いとは、チャスコへの買い物の付き添いだった。
二人は買い物を終え夜の道をシャノワールへと向かっていた。
「すみません、買い物に付き合わせた上に、荷物持ちまでやらせてしまって。」
「最近は何かと物騒だし、別に構わないよ。」
「…ほんと、智さんは優しい人ですね。かっこいいですし、私なんかとは大違いです。」
「ははは、そう言ってくれるとすごく嬉しいよ。」
ここで、イブ達に言われたことを思い出した。夜の道で二人きり。ムードもちょうどいい感じ。
勝負をかけるなら今しかない…と思う。
「なぁ、咲ちゃん。」
「何ですか?」
「ちょっと真面目な話なんだけど…聞いてくれる?」
「もちろんです!」
「そ、その…お、俺さ、咲ちゃんのことが好きだ!」
咲子が驚いたような顔をする…のが見えたような気がする。智は顔を真っ赤に染め上げていて、咲子の顔なんてろくに見えていなかった。
「ここにきて、始めて君を見た時から、ずっとずっと好きだった。始めて、友達じゃない、彼女にしたいって思った。だから、俺と付き合ってください!!」
咲子の返答を待つ。返事が来ないことから察するに俺振られた!?
「えっと…も、もちろんOK…ですよ。」
「はぁ、やっぱりダメか…って今なんて?」
「いいですよって言ったんです。」
「え…ほ、ほんとに?お、俺なんかと?」
「もちろんです!それに…私も始めて智さん見た時からずっとずっと好きでしたよ?智さんが全然言ってくれないから少し不安でした…」
まさか、あいつら咲ちゃんが俺のこと好きだって知ってたのか!?それならそうと言ってくれれば良かったのに。
「けど…智さんが好きだって言ってくれてとってもとっても嬉しいです!」
「俺も咲ちゃんが俺のこと好きだって分かって嬉しいよ。今度は従業員じゃなくて、彼氏として改めてよろしく。」
「はい、よろしくです♪」
「それじゃ、カップルらしく、手とか繋いでみちゃう?」
「ふわわ、私達カップルなんですね♪えっと…ぜひお願いします!」
そう言って二人は手を繋ぎながらシャノワールへと帰って行った。
皆さんこんにちは!作者のアトラスです!
柔道家と喫茶店の物語第四話「告白の行方」ご覧頂きありがとうございました。
今回の作品はぶっちゃけると私の一番やりたかった回です。
と同時に、二人の物語の序章の終幕、とゆう形です。
これから、二人の物語はどんどん展開して行きます。
次回作もどうぞお楽しみに!