いつもの光景を期待して訪れたいつもの廃墟であったが、期待していたものはなかった。
変わりにあるものと言えば、大量の血痕と壊れた大きな機械、そして傷つき倒れたいのりであった。
「い、いのり!?」
「こんにちは……シュウ……遅かったのね……」
「ど、どうしたのその怪我」
「ちょっと……しくじっちゃった……」
「救急車呼ばなきゃ」
それほどにひどい怪我であったが、いのりはそれを止めた
「大丈夫……助けは呼んでるから…………」
「け、けど……」
「大丈夫……落ち着いて、シュウ……」
「でも!」
「大丈夫だからね?……シュウ、ほら……」
バタバタと音が聞こえる
「迎えが来たから……隠れててね?」
「え?」
「いいから、速く!」
「う、うん」
そう言われ隠れた。そしてすぐに誰かが入ってきた。
「いのり、誰かと話してたみたいだが?」
「歌を歌っていたの」
「そうか」
「そうよ、ガイ」
「じゃ、いこうか」
「うん……」
そのあと、いのりは一度こちらを見て、そのあと、パソコンの方を見た。
パソコンをなにかあるのだろうか?
「こいつはもう破棄だな。」
「待ってよ、ガイ!せっかくここまで運んだのにぃ」
「仕方ないだろ、ここまでやられてるのだ。新しいのを用意してやるから許せ」
「最新型じゃないと許さないからな!」
「わかったらか、騒がないでくれ綾瀬」
そんな話をしながら黒い服を着た団体は出ていった。
しばらくして、ヘリコプターが去っていく音が聞こえ、それを合図に外に出た。
「誰だったんだろ?」
思わず口から出てしまったが、それが本心だった。
とりあえずいのりが指していたパソコンへと向かう。
そこにつくと、パソコンはすでに起動していてなにかを再生しようとしていた。
とりあえず再生してみた。
『シュウ、あなたはもう、逃げられない。あなたはすでに巻き込まれてしまっている。何も覚えていないあなたからすれば迷惑かも知れないけれど、もう逃げられないの。周りは敵だらけ、気を付けなさい。もしかしたら、私も敵かもしれない。けど、味方ではありたい。もし迷ったらあなたの友達を信じなさい。それでも迷うときは自分を。決して力は信じないように!あなたの力は破滅を招く幸運の鍵。力を使うときは信頼できる人とのみにしてね。そうしないと私は……』
大きな音で言葉が聞こえなくなった。
これはどういうことだろう?もう少し分かりやすく伝えて欲しかった。わからないことだらけだ。
悩んでも仕方ないのだろうか?
わからない。
しばらく考えていた。
「桜満集だな?感染源と認定、貴様はここで浄化する!」
銃声と共に告げられたその言葉は、まさしくいのりの告げていたことの一端だろう。
浄化と呼ばれる無差別殺人がGHQにより行われていることは、なんとなく祭から聞いていた。
明らかに目の前に見える奴等はGHQだ。特徴的な白服に機関銃、そして大きなロボット。逃げる事が難しいことは分かる。数の差が大きすぎる。
しかし、死ぬわけには行かない。まだやりたいことはたくさんある。
「さて、決心がついたか?桜満集!せっかく時間をやったんだ、遺言の一つぐらい叫んだらどうだ!」
パンッ!と乾いた音が音が一つ。それを聞いたGHQは回りを見渡す。
「誰が発砲許可を出した!?あいつにはまだ利用価値があるんだぞ!」
矛盾してないか?
「あいつを餌にやつらを誘きだすんだろうが!」
そういうやつか……
「俺らじゃありません!」
「なら誰だと言うんだ!」
「あ、あそこです!」
「何もいないじゃないか!」
いや、確かにいた。こちらからは見えた。
……みんなの目線がそれた?なら、今のうちに逃げよう。
「あいつ、逃げたぞ!追え!」
「やばい!」
窓から飛び降りるところを見られたらしく、建物の中が騒がしくなった。
すぐに死角に入るため大通りから離れた。
だが、追ってきているのがわかった。だから走り続けた。
少しずつ近づいてくる、このままでは逃げられないだろう。次はどっちに曲がろう。どちらに曲がっても同じだが、行き止まりにならなきゃいいな……
「うおっ!?」
右に曲がったとたん何かに引っ張られた。そのまま目の前に扉が現れた。
つまり、曲がった先のどちらかの壁に扉があり、そこから出てきた人にその扉に引き込まれた。という感じなのかな?
「随分呆けてるけど大丈夫、集?」
そ、その声はまさか……
「ちょっと集、私よ、ハレよ、ハレ」
「え?」
「ほら」
と言いながら目の前の誰は、いや、祭はマスクを脱いだ。
「……マスクを被ってた理由は?」
「なんか、かっこいいじゃない?」
そんな理由で被らないでほしい。引っ張られたこちらからすると恐怖以外の何物でもない。
「集、もう逃げられないよ。現実からも過去からも、罪からも。これからどうするの、集?」
「それはどう言うこと?」
「集、何も知らないのね。10年前に起きたロストクリスマスも、その発端も。なら仕方ないとは言わない。けど、考えて。あなたがどうして今終われてるかを。そして、あなたが今どうするべきかを。集、あなたはそれをするだけの素質と力、そしてそうしなければならない理由があるの。」
「え?ちょっと……」
「誰も待ってはくれない。期限はもうすぐそこまで迫ってしまった。そして誰も教えてはくれない。材料はすでに手の中にあり、そしてヒントもたくさん与えられてきたのだから。」
わからない。祭が何を言っているのか分からない。いや、分かろうとしていない。分かりたくない。
「無視をしていればあなたは利用され、私は殺される。そんなこと、私は望まない。けど、私にはそれを拒むだけの力はない。だから、集、最初は私のためでもいい。立ち上がって!そして日本を救って……」
読んでいただいて有難うございます
ここまでやってしまうと原作なんてないようなものなんですが……
どうでしょうか?当分は祭やいのりぐらいしか出てこないような気がします。
キャラクター変わりすぎて分からなくなってしまいそうです
感想などお待ちしてます。