今回は遂にあの集団が出て、遂にあの方が動こうとします!動こうとするんです!←
いつか出さなければとは思ってたんですが、今回出す機会がありました。
福品君って良いキャラしてますよね。茜の可愛さを引き出してくれてる様な気がします。
それ以前にも茜は可愛いですが。
とある教室に複数の男子生徒が集まっていた。その中には修の姿もある。
「皆さん、今日集まって頂いた理由はこちらです。」
モニターを起動し、そこに映し出されたのは、茜と明が並んで歩いている写真だ。
「おぉ、この茜様も美しい。」
「やはり茜様は可愛いなぁ……」
など、周りの男子生徒が感想を述べている。
「そう、茜様は可愛いのだ!だが、今回の議題は茜様の隣にいる男性だ。」
「会長、彼は?」
「彼の名前は長谷川 明だ。」
「(なんだ、明の事か。)」
修は興味が無くなったのか、瞬間移動を使って帰った。
「因みに僕のクラスメイトであり、櫻田家の時期王様の執事候補の1人だ。同じクラスの人は知っての通り、2年にも3年にも執事候補はいます。」
「彼の議題と言うのは?」
「見てわからんのか!」
バンっ!と机を叩きつけ、血走った目で訴えた。
「この写真でもそうだ。あまりにも距離が近い!近過ぎる!羨ましいとは思わんのか!?」
「た、確かに羨ましい…」
「そうだろう!だから、ここに宣言する!明日、彼を絶対にこの茜ファンクラブに入れ、僕達の知らない茜様の可愛い姿の話をじゃんじゃん聞き出す事を!」
「「「うぉぉおおおおお!!」」」
今まで黙っていた、茜ファンクラブの会長、福品が動く時が来たようだ。
その日は解散する事になったのだが、明日はそれどころでは無い日になる事を彼等はまだ知らない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次の日の朝、茜は遅刻寸前の登校だった。
「間に合ったぁ!」
「年に一度くらい遅刻したって平気だってのに。」
クラスの皆が挨拶をし、花蓮と茜が話し出した。
「だって皆勤賞を狙いたいよ。」
「やれやれ相変わらずド真面目なんだから……」
クラスの皆、何かの異変に気付いた。
茜の親友である鮎ヶ瀬花蓮も含めて、クラスの中がこの事態を異常だと思った。
何故なら、あの恥ずかしがり屋の櫻田茜が学校にスカートを履いて来ていない。余りにもありえない状況に、自分自身の異常を疑った。
結果、誰もがこの状況を指摘する事に躊躇してしまった。
「なあ鮎ヶ瀬、茜さんは…」
「言わないで!私は今自問自答している所だから。」
異常だと思っている自分こそが異常。『だって誰も指摘しないのだから』。それは一種の集団心理、負の連鎖であった。しかし、状況とは常に変化するもの……
「いや、それはおかしいだろ。教えた方が茜さんの為だろ。」
「茜の事だから、自覚したら恥ずかしさのあまり死んでしまうかもしれない……」
2人の頭の中に、吐血をして「恥ずか死ぃぃ!」と叫びながら倒れる茜の姿が思い浮かんでしまった。
「仮にわざとだとしたら茜のセンスを貶す事になる…親友の私にそんな事言われたら傷ついてショック死!」
「その仮にってのが、まずおかしいだろ!」
「長谷川待って!まだこれが異常なのか普通なのか判断が出来ない!」
「お前がそういう判断でどうするんだよ。俺が指摘する訳にはいかないし。」
2人で頭を抱え込んでいた。
「花蓮、明君悩み事? 相談にのるよ。」
「(人の気も知らないでっ!)」
「(でも、心配してくれてありがとう!)」
明と花蓮はどうするか話し合った。まず、皆がこよ異常性に気付いて無いのだとすると、下手に周りに相談して事態を明るみにするのは避けたい。それに、花蓮と同じく、異常だと思っている自分が異常状態に陥っている人が少なからずいるはずだ。
「櫻田さんって、ファッションにどんなこだわりを持ってるの?」
ここで吉と出るか凶と出るか、クラスメイトの女子達が茜に質問してきた。
「へ!? 私なんか全然普通だよ。」
「「(普通?)」」
「…強いて言えばパンツよりスカートが好きかな。」
「えっ、スカート…?」
女子達は一度視線を下げ、上へと戻した。
「あー好きすぎて逆にってあるよね〜。」
「そうそう……逆に?」
きっと遠回しに教えたのだろう。だが彼女達の作戦は失敗に終わった。
そしてクラスの端の方で、男子の欲望の会話が始まる。
「おい、櫻田のやつ、スカート履いてないよな……?」
「え、やっぱり…? 直視出来ないからなんとも…」
「見たのか?」
「え?」
「.ちゃんとスカートの有無を確認したのかと聞いている。」
「いや分からん。凄いミニスカという可能性も…」
「スカートが無い事を立証出来ないという事は、スカートの下を視認した訳ではないんだな?」
「お、おう…」
「つまりは、スカートどころかなんにも履いてないかもしれんぞ!」
「「なっ、なんだってぇぇ!?」」
男子の欲望はさらに深まっていくのだった。
『1年A組の櫻田茜さん、生徒会長がお呼びです。生徒会室までお越し下さい。』
因みに、今の生徒会長は奏だ。つまり奏が呼び出したのだった。
わざわざ呼び出しとなると重大な事なんだろうが、茜には分からなかった。
「…心配だから私もついていくよ。」
「へ、平気よ。学校ならそんな人見知りしないから…」
「俺も行くよ。奏さんに用があるし。」
「まっ、まあそうしないと、2人の気が済まないならやぶさかでもないよ?」
「急にツンデレるな。」
今日は別の心配をしている2人だった。
3人で生徒会室に向かう時に事は起こってしまった。
スカートを履いているか履いてないかは確認出来ていない。だが、生徒会室に行くには階段を上らなければならない。つまり、必然的にしたから覗けるのだ。
その考えに至った男子生徒はぞろぞろと、3人の後ろから来ていた。
この瞬間、花蓮と明は目を合わせた。
「(こいつら絶対に気付いてるぞ!)」
「(なら早く行かないと!) 茜、早く行こう。」
「えっ、ちょ!?」
早く行くよう促し、男子生徒達と距離を取った。
「わ、分かっているのか皆!君達は罪を犯そうとしているんだぞ!」
そう注意しながらも、体で誰も止めず、何もせずに男子生徒達と一緒に進んでいる福品。彼もまた、正直な少年だった。
「きょ、今日はいつになく人の視線を感じるような…」
そして茜は呑気だった。
こんな大勢の前で自覚させるのは精神に異常をきたす恐れがある。茜の心情を考慮して問題を先送りにしていた事を後悔する明と花蓮。
なんとか撒いて、人気の無い場所でやんわりと指摘をする事を考えた。
そして、階段の前に差し掛かろうとした瞬間……
「茜?」
良いところに奏が来てくれた。
「あんたホントにスカート履いてなかったのね。」
「「(奏さぁぁぁぁぁぁん!)」」
明と花蓮の努力が水の泡になってしまった。どうやら、学校全体で、茜がスカートを履いてない事が噂になっていたようだ。
「や、やだお姉ちゃん!ちゃんと下履いてるよ…」
だが、茜はそれを否定した。
「でも、どう見ても…」
「ああ…それで今日はやたらと男子達が…もう、しょうがないな男の子はっ…」
茜は恥ずかしそうに睨み、ドキッとしている男子達。
「登校中スカートが破けちゃったから途中で短パンに履き替えたんだって。」
「な、なんだそうだったの…ちゃんと確認しとけば良かったよ。」
「ほら…」
茜は証拠を見せようと服をたくし上げようとしていた。この瞬間に明は悟った。「あっ、これは絶対にヤバい。ヤバいやつだ。」っと。直ぐに茜に駆け寄った。
全てがスローな世界に見える。茜がたくし上げるのが先か、明が止めるのが先か……
天は誰に味方しているのか…明は近くにいた花蓮の足に躓いてしまった。
そしてさらにスローな世界へ。
体制を立て直そうとするが捕まるものがなく、そのまま茜へ体当たりをしてしまい、その拍子に、一緒に倒れこんでしまった。
「あらっ、大胆。」
この奏の一言で世界は普通のスピードへと戻った。
「え?」
「はっ?」
花蓮も男子生徒達も戸惑っていた。
どう見ても、明が茜を押し倒しているようにしか見えなかった。
幸いなのが、茜の股の間に明の足があり、スカート有無所か、短パンの有無すら分からない状態に。
「え…あ、明…君?」
「ごめん………」
謝った瞬間に明は能力を使って、茜と透明なった。
すぐに花蓮も透明にして何処かへと行く足音だけが廊下に響いた。
残されたのは、唖然としている男子生徒達と、笑っている奏だけだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
花蓮にジャージを持って女子更衣室まで来るように指示して、茜を引っ張って、なんとか更衣室まで来ると、茜だけを中に入れて、明はドアに背を預けて座った。
「はぁ……」
任務を終えたかのような疲労感。
「ごめん…茜さん。」
「…いや…あの……なんと言いましょうか…いきなり大胆になったなぁとは思いましたが、まさかあの場面で大胆になっても……」
「はぁ……」
誤解を解くのも面倒になり、ため息しか出ない明だった。
「持って来たよ。」
「茜さんは中だから、後はよろしく。」
花蓮が来ると、明はその場を離れた。
離れ際に茜の絶叫が聞こえたが、気付いたのはたった今の様だ。
茜の説明ではこうだ。
起、学校前でスカートが破ける。
承、幸い、短パンを持って来ていた為、茂みに隠れて着替えを試みる。
転、予鈴にド真面目スキルが反応。
結、はいてない。
こういうことだった。
「明君も気付いてたのかな…?」
「気付いてなかったと思う?」
「…………」
地に伏した茜。因みに花蓮から借りたジャージを履いています。
「長谷川も必死だったんだよ。茜にどう気付いてもらおうか私と悩んでたから。」
「本当に申し訳ありません。」
そして土下座だった。
「私は良いんだけど…でも、私も悪い事したかな。」
「何で?」
「私の足が引っかかっちゃったみたいで……あの結果よ。」
思い当たるのは先程の出来事。シュ〜っと茜の顔から沸騰した様に真っ赤になる音がする。
「…いきなり大胆になったのかと思ったよ…」
「(あれ?まんざらでもない!?)」
残念そうな茜。ここで花蓮に戦慄が走った。
「ね…ねぇ、茜。もしかしてだけど、長谷川の事が好きなの?」
「えっ?」
目を見開き、耳まで真っ赤になったのが分かった。
「いや…あの〜す、好きだよ!と、友だちとして!たたた確かに格好良いし、優しい所とか魅力的だけど!」
そしてこの吃り様だ。
「本当に?」
「……………好きです。異性として…」
「(天使かこの子は!?)」
あまりにも可愛すぎる茜に、悶えるのを堪える花蓮だった。
「内緒だよ!絶対に誰にも内緒だからね!」
「分かってる。大丈夫よ、誰にも言わないから。」
かなり念押しをする茜。内緒にする事を誓った。
「でもそっか〜。茜が恋か…」
「何よ…」
「ううん、何でもない。頑張ってね茜。」
「う…うん…」
照れている為、上手く返事が出来なかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その日の放課後。とある一室に茜ファンクラブが集まっていた。その中にはやはり修も居た。
「皆さん。今日も集まって頂きありがとうございます。」
「会長、今日はどんな内容で?」
「うむ。知っている方もいらっしゃいますが、今日はとんでもない大事件が起きた。」
「それは…?」
「先日、長谷川明をこのファンクラブに入れようと思ったのですが……今日、彼は何を思ったのか茜様を押し倒したのだ!」
「「「な…ん……だと…!?」」」
それを聞いた瞬間に、修は瞬間移動を使って消えた。
「彼は、茜様を押し倒したのだ!彼は明らかに我々の敵だ!」
「会長!ですが、もし、仮に、万が一の事、偶然、茜様が長谷川明の事が好きだった場合はどうなるんですか!?」
「ありえん!…話は無くもない…偶に私達に見せない様な笑顔を彼にだけ見せている様な気がする…」
「うおぉぉぉぉ!会長!我々はどうしたら良いのでしょうか!?」
「直接本人には聞けない!あの恥ずかしがり屋の茜様だ。ぐぉぉ!どうすれば…どうすればぁぁぁ!」
行き先の決まらない茜ファンクラブだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そして修はというと瞬間移動で探し回り、明を見つけては血走った目で掴みかかり、押し倒したのはどういう事なのかを問いただそうとするが、近くを通っていた奏に殴られ、連行されて行ったそうな……
サブタイトルでこの話だと気付いたあなたは凄いです。
気付いた方にはなんと、商品がありません!
気付かなかった人にもありません!
本当は語呂が良くしたかったのですが、思いつきませんでした。残念。
まぁ、そんな事はどうでも良いですね。
そして茜は完全に明に惚れています。
明がどうかはまだ明言しないんで、勝手に想像しちゃって下さい。
・長谷川 明
ブレイクアウト期間は常に透明になっている。小さい頃は明がどこに居るのか分からず、警察沙汰になった事があり、ブレイクアウト期間は、今はどこに居るのか常に家族に報告する事になっている。
最近の悩みは、茜と話す時にやたらと男子から見られている様な気がする事。
では、また次回に。