11話はどんな話にしようか悩みつつも、3回くらい消しまして、時間が4時間くらい掛かっちゃいました。
最近寒くなってきましたが、皆さん体調管理をしっかりしましょう。遊斗からのお知らせでした。
まあ、そんな事はどうでも良くないとして、お気に入り登録数がボチボチ上がって来てます。本当にありがとうございます。
季節は冬に近づいてきているのか、段々と風が冷たくなってきている。だが、学生の皆はそんな事を忘れさせるかの如く、賑わっていた。そう、文化祭がやってきたのだ。
「いやぁ、文化祭って良いね!こんなに盛り上がるなんてな!修ちゃん!」
「灰達の前の学校はこんなに賑わってなかったのか?」
「賑わってはいたけど、田舎だったからここまでの人は居なかったよ。決めた!僕は全部の出し物を制覇してやる!」
「あぁ、そうかい。適当に頑張れ。」
応援している修が、まず適当な応援だった。
「修ちゃんは愛しの花ちゃんとは回らんの?」
「今日はお互いに当番が違うからな。だから明日回るんだよ。」
「否定しないのが腹立つな。」
修達のクラスは喫茶店をしている。修と灰は午前中はフリーなのだが、午後からはクラスに戻らなければならなかった。佐藤花はその逆の当番だった。
「どこから周ろうか?」
「決まってるだろ。茜のクラスだ。」
「修ちゃん、茜ちゃんが好き過ぎだろ。」
2人は茜達のクラスに行く事になった。到着すると、そこはお化け屋敷だった。
「何だこれ?」
お化け屋敷なのだが、和洋中全てを取り入れたような見た目をしている入り口だった。
「何が出てくるんだ?」
「入ってからのお楽しみなんだろ。とりあえず入ろうぜ修ちゃん。」
受付は店員さんは全身傷だらけメイクの花蓮だった。
「修さん!それに長谷川のお兄さん。」
「おう、茜は?」
「あと明も。」
「茜と長谷川は中に居ますよ。午後からフリーですけど。」
それを聞いた修は残念そうだった。
「仕方ない。ここで写真を撮るか。」
「あっ、中での写真はNGです。後で撮って送りますよ。」
「助かる!本当に助かるよ!」
「熱がこもり過ぎだろ。」
流石の灰も呆れていた。
花蓮にお金を渡して懐中電灯を渡され、中に入るとヒヤッとした空気が吹き抜けた。
「うおっ、何か作り込んでるな…」
中は暗く、囲炉裏などが置いてあって、僅かに道が分かるくらいだ。
『説明を致します…』
2人の背後から声がし、ゾクッと鳥肌が立ち、振り返るが誰も居なかった。
「しゅ、修か?今の声…」
「おっ、俺じゃねえよ。」
『道中足元にお気を付けながらお進み下さい。』
また背後から声がし、振り返るがやはり誰も居ない。
『リタイアしたい場合は、お化けに向かって、寿限無をフルネームでお答え下さい。』
「いや、長いよ!」
『1度しか言いませんので覚えて下さい。寿限無、寿限無 五劫の擦り切れ 海砂利水魚の 水行末 雲来末 風来末 食う寝る処に住む処……』
急に灰の頬に、冷たくて柔らかい何かが触れた。
「うわぁっ!?」
「っ!?びっくりするだろ灰!」
灰は周りを見渡すが、何も無かった。
『長久命の長助……では、お楽しみを。』
「あっ、おい!明だろ!絶対今の明だろ!ズルいぞ!」
そう、声の主は透明になった明だった。そして冷たくて柔らかい何かは、釣り糸に垂らしたコンニャクだった。本来は道中に悪戯するものだが、序盤からの明の悪戯オンパレードだった。寿限無も悪戯で、コンニャクに至っては能力で透明になっていたので目では見えなかった。
明の説明も無くなり、進む2人。様々な仕掛けに驚かされた。障子から複数の腕が出て来たと思ったら、障子を倒してキョンシーが現れたりだとか……
終盤に差し掛かると、井戸があり、その前には『受け取ってね♡』と書かれた看板が立っていた。
2人は顔を見合わせ何が起こるのかと思った矢先。
「お、お皿がいいい1ま〜い!2…2枚!さささ3枚!ああああれ!?イチマイタリナーイ!」
井戸の中から顔を真っ赤にし、お岩さんをやっている茜が現れた。
「「(可愛いな。)」」
驚く人はまず居ないだろう。
「ここここれをももも持ってゴールにい、行って下さい!」
そしていきなり皿を渡された。
「おう。」
修が受け取り、灰は爆笑だった。
そして、ゴールにいる受付の人にお皿を渡すと…
「あれ?お札を渡されませんでしたか?」
「いや、皿を渡されたけど。」
「まさか茜さん間違えて渡したのかな?」
どうやら渡す物を間違えたらしい。
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続いて2人は葵達のクラスに向かった。
「展示物か。」
葵達のクラスは先生達の似顔絵を描いたものだった。
教室には葵と白は不在で、2人共フリーの時間の様だった。
似てる物や、似てないくて明らかにネタ路線に走っている絵などもあった。さらに中には何故か葵と奏と茜の似顔絵までもあった。おそらくそれぞれのファンクラブの仕業であろう。
「修ちゃんのが無いな。」
「断ったからな。」
「いや、描きに来てないだけだろ。」
「………………」
つまりはそういう事だ。
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時間は午後に移り変わって、それぞれ交代の時間になった。
「じゃあ撮るよ。」
「う、うん…」
修との約束の為、花蓮は写真を撮ろうとしていた。
「何で俺まで。」
茜の隣には明が居た。
「アーオカシイナー入ラナイナー。茜、長谷川もうちょっと近寄って。」
「さっき何で棒読みになったの!?」
「もう、焦れったいな。福品!写真とって。」
近くに居た福品に携帯を渡して、3人で撮る事にした。
花蓮、茜、明の順で並んだ。
「じゃあ撮るよ。ハイ、チー…」
「アーット足ガ…」
花蓮が茜に体重を掛けてきた。
「えっ、花れ…!?」
そのまま、茜は明に寄りかかる体制になった。
「大丈夫?」
何事も無い様に明は受け止めた。
「ズ。」
ガシャッとシャッターが切られた。
楽しそうな笑顔の全身傷だらけメイクの花蓮。明に寄りかかって顔が真っ赤なお岩さんコスの茜。茜を受け止めたドラキュラコスの明。とても良い写真が撮れた。
「(ぐぬぬ…解せぬ……だけど、茜様、可愛いな。)」
「じゃあ後は2人で廻って来てね!福品、ありがとね!」
「か、花蓮!?」
携帯を受け取ると、花蓮は何処かへと行ってしまった。
そして取り残された2人。
「廻ろうか。」
「…うん。」
明と廻る事になった茜。2人きりになる場面は幾度かあったが、こういうイベントの時に2人きりにとなると緊張してしまう茜だった。
「とりあえず、何か食べようか。」
「そうだね、かなちゃん達のクラスは喫茶店だったからそこに行こう。」
早速向かうと、出迎えたのは灰だった。
「やあ!いらっしゃいお二人さん!仲良し子良しなお二人さん!」
「うるさい、早く席に案内してよ。」
「これはクレーマーかな?」
「灰兄限定でね。」
「あははは…」
席まで案内され、メニュー表を見ながら周りを見渡すと、灰が2人居た。1人は席まで案内して、もう1人は空いたテーブルの片付けをしていた。
「凄いね、灰さん。」
「多分、あれをやらせてるのは奏さんだろうな。」
「良く分かったわね。」
2人の背後に奏が立っていた。
「そりゃあ執事ですから。」
「あんたその言葉、良い様に使ってるわね…」
「まあ、奏さんか修さんの2人から言われたらあんまり断らないからね、灰兄は。」
「執事だからって言うんでしょ。」
「当然。」
奏は注文を聞きに来た様だった。
茜と明はラーメンを選んだ。
喫茶店でラーメンとはこれ如何に…とは思ったが、出す所は出すし、学生の文化祭はそんなものだろうという事で落ち着いた。
「お待ちどう。」
運んで来たのは修だった。
茜には丁寧に置いて、明には丁寧に置くが、顔が厳つかった。それを見ていた奏に、修はメニュー表で叩かれていた。
味の方は美味しかったそうな……
後半は続く。
次も文化祭の話です。
・長谷川 白
ブレイクアウトは存在せず、寧ろ毎日がブレイクアウト期間になっている為、能力は常に発動している。
能力制御はブレイクアウト期間の時に大活躍するのだが、兄妹達はそれを使って貰おうと思っていない。
最近の嬉しい事は、明にも青春が来たんじゃないかと思っている事。