櫻田家の隣の家の長谷川家   作:遊斗

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プロローグだけでお気に入り登録をしてくれた方。本当にありがとうございます。
城下町のダンデライオンは愛されてるんだなって思いましたよ。私も大好きなのですが。

プロローグは一人称視点で書いたのですが、自分は三人称視点で書いた方がしっくり来たので、これから三人称視点で書いていくと思います。
ただ、偶に一人称で書く事があるかもしれませんが。




1話

 

 

櫻田家の隣の長谷川家。やっと引っ越しが終わって落ち着いたのか、次男以外子ども達は荷解きをする為に各部屋に篭っている。

 

「あれ、他の皆は?」

 

長谷川家の次男の長谷川 灰(ハセガワ カイ)がリビングに戻ってきたのだが、他の兄弟が居ない事に気付いた。っと言うよりも……

 

「灰が早すぎたんだよ。」

 

そう、早すぎたのだ。決して荷物が少ないという訳でもなく、寧ろ多めだ。なのにも関わらず、あっという間に終わらせたのだった。

灰の問いに、長谷川家の父の長谷川健吾(ハセガワ ケンゴ)が答えた。

 

「それよりもさお腹が減ったんだけど、母さん何か無い?」

 

「今何も無いのよ。買ってきてくれるかしら?」

 

「OK、任せてよ。何が良い?」

 

「う〜ん……今日の晩御飯はお蕎麦にしようかしら。多めでお願い出来る?後でお隣さんに持って行かなきゃいけないし、お隣さんは大家族だからね。で、良いのよねお父さん。」

 

「うむ。」

 

「じゃあ、行ってきます!」

 

「「行ってらっしゃい。」」

 

長谷川家の母、長谷川恵(ハセガワ メグミ)と父がお見送りをする前にはもう家を出ていた。

 

「あら、あの子お財布を持ったかしら?」

 

「大丈夫だろう。忘れたとしてもすぐ戻ってこれる。」

 

「それもそうね。」

 

そんな時だった。チャイムの音が家に響いた。

 

「ごめんなさい、お父さん今手が離せないから出てもらえる?」

 

「分かった。」

 

健吾が出ると、そこに立っていたのは櫻田総一郎……そして櫻田ファミリーの皆だった。

 

「やあ。」

 

「これはこれは陛下。こちらからお伺いしようと思っていたのですが。」

 

「そんな畏まらんでも良いだろう。今はお仕事じゃないんだから。」

 

ニッと笑うと、それにつられて健吾も笑った。

 

「そうだな。では、上がって。」

 

「いや、ここで挨拶だけでも。」

 

「陛下にそんな事は出来ません。」

 

ニヤッと笑うと総一郎は負けた様に「分かった。」と返して、皆で家の中に入った。

 

流石に全員がリビングに座る事が出来ないため、リビングに子ども。ダイニングに大人が座る形になって、櫻田家の子ども達は見守る形となった。

 

「母さん、皆にお茶を。」

 

「分かったわ。」

 

「あっ、なら私も手伝います。」

 

っと、櫻田家の母の櫻田さつきが手伝った。他に葵達も手伝おうとしたのだが、さつきに止められた。

そして健吾二階にいる子ども達を呼び行った。

 

「お茶っ葉とかって何処にあります?」

 

「それなら大丈夫ですよ。もうすぐで来ますから。」

 

「来るって……」

 

っと一瞬、風が吹いたと同時にそこには買い物が済んだ後の物が台所に置かれていた。

 

「ほら。」

 

「「「「!?」」」」

 

その出来事に櫻田家全員が驚いた。

 

「うわっ!か、奏!」

 

「え!?何!?」

 

「お前の隣にいるやつ誰!?」

 

全員がその奏の隣を見ると、そこには先程まで買い物に行っていた筈の灰が座っていた。

 

「え?きゃっ!」

 

「おぉっとごめんなさい。ついつい奏様が可愛いもので隣に座っちゃってました。」

 

「灰、悪戯は止しなさい。」

 

「は〜い。っと、自己紹介がまだだったね。僕は長谷川灰。よろしくね〜。」

 

「あっ、えと、こちらは…」

 

葵が自己紹介をしようとしたが、灰に遮られた。

 

「大丈夫大丈夫。僕達は皆知ってるよ、櫻田家の皆さん。櫻田ファミリーニュースを観てますから。」

 

その一言に、茜はゴンっと机に頭を打ち付けて突っ伏した。

 

「あはははは、茜様のその反応は可愛いね。」

 

「ねえねえ、いつからそこにいたの?」

 

「岬様、それはいつからと言われますと…最初から居ました。ってのがお約束ですが、たった今から居ました。」

 

「で…でもさ、ドアから誰も通らなかったよ。」

 

「灰君、皆様を付けなくて大丈夫だよ。」

 

「え、そう?じゃあ王様からお許しを頂いたので。岬ちゃん答えはこうだ。」

 

ヒュンっと風が吹き抜けると、今度は奏の反対側にいた修の隣に居た。

 

「うわっ!」

 

「あ、ごめんごめん。驚いた?」

 

ニコニコと笑う灰に、皆は「(何て軽い人なんだろう…)」と考えがシンクロしていた。

 

「俺と同じ能力って事か。」

 

「いいや、修ちゃんと同じ能力じゃないよ。」

 

「しゅ…修ちゃん!?」

 

いきなりのちゃん付けに驚く修だった。

 

「遥ちゃん、今暑いかい?」

 

「え!?ま…まぁ多少は…」

 

遥もちゃん付けされ驚いた。

 

「んじゃっ、見てなよ。」

 

ヒュンっとまた風が吹いて、一瞬、灰がブレた様に見えて、手にはいつの間に持っていたのか、団扇を持っていた。

 

「う…うわぁ!?」

 

団扇を持っていた右手が高速で扇ぎ出して、扇風機の強の強さぐらいの風が来た。

 

「修ちゃんのは瞬間移動でしょ。でも、僕のは高速行動(ハイスピードアクション)だ。」

 

「す…凄いです!」

 

「流石輝ちゃん分かってるぅ!」

 

すると灰の後ろに立っていた誰かが、灰の後頭部を殴った。

 

「痛っ!?何すんだよ!」

 

「騒がしいよ、灰兄。皆さんどうもうちの兄さんがうるさくてすみません。」

 

またも櫻田兄妹は呆気に取られた。

 

「初めまして、長谷川 明(ハセガワ アキラ)って言います。以後よろしくお願いします。」

 

何かやる気の無さそうな目をし、先ほど灰を殴ったのは長谷川家の三男の明だった。

 

「私は長谷川 渚(ハセガワ ナギサ)って言います。」

 

そしてその隣に元気に挨拶したのが、長谷川家の長女の渚。

 

「櫻田家の皆さん、どうも。長男の長谷川 白(ハセガワ ハク)です。よろしくお願いします。」

 

最後に肌が白く、優しそうな笑顔しているのが長谷川家の長男の白だ。

 

「あら白、もう大丈夫なの?」

 

「うん。少し寝たから平気だよ。」

 

「ねえ、灰…灰さん?灰兄さん?」

 

「好きな呼び方で良いよ光ちゃん。」

 

「灰兄ちゃん、様を付けなくて良いの?」

 

総一郎とのやりとりを見ていなかった渚と明はその事に疑問を持った。

 

「王様直々に許可を得たからね。っとごめんよ。光ちゃん、続けて。」

 

「あっ、ごめん。灰ちゃんじゃないんだ。」

 

呼び辛そうに光は、渚と明と白に目を向けると、3人は「お好きな様に。」と言った。

 

「渚ちゃんとアキ君と白君の能力ってどんなの?」

 

3人は顔を見合わせて、渚から説明する事になったのだが。

 

「俺はそんな対した事が出来るって訳でも無いから遠慮するよ。凄い事でも無いから。」

 

っと、白は辞退した。

櫻田兄妹にはそれが何故かは分からなかったのだが、長谷川兄妹は何かを理解した様だった。

 

「じゃあ私から行くね。1番分かりやすくすると……光ちゃん、ジャンケンしよう。絶対に負けないから。」

 

何故ジャンケンなのか。っと光は思った。

 

「行くよ。ジャンケン。」

 

「「ポン。」」

 

出たのはお互いにチョキで、あいこだった。

 

「あいこで。」

 

「「しょ。」」

 

今度出たのは2人ともグーだった。

そして、何度やってもジャンケンが終わら。何度もあいこばかりだった。

 

「まあ、分かりやすくしたらこんな感じかな。私が見たものを真似をする事が出来る、完璧模倣(ミミクリー)だよ。」

 

ほぉ。と櫻田家には無い能力で驚きだった。

 

「まっ、僕のは真似出来ないけどね。」

 

「灰兄ちゃんは早過ぎだよ。」

 

流石にものの限度があるようだ。

 

「次は俺だね。」

 

っと、あんまりやる気の無さそうな目がやはり印象的な明だった。

 

「こんな感じだよ。」

 

「えっ!?」

 

皆驚いたのだが、特に驚いたのが茜だった。

明は消えたのだ。だが、確かに声は先程まで居た場所から発せられている。つまり、透明になったのだ。

 

「俺は透明人間(インビジブル)だよ。」

 

そして姿を現した明が説明した。

 

「い…良いなあ!その能力!」

 

茜は明の能力を羨ましがっていた。

 

「そういえば、茜さん人見知りだったね。」

 

「あっ、いや……その……ご、ごめんなさい。」

 

明に見られたのが恥ずかしかったのか、すぐに縮こまり、声も小さくなっていた。

 

総一郎と健吾は既に仲が良いため、色々話し合っていた。

そして、さつきと恵も意気投合しあって、仲良くなっていた。

 

子ども達も、長谷川兄妹は灰と渚のフレンドリーを筆頭に、白と明は引っ張られつつも櫻田家の子ども達と仲良くなっていた。

 

最終的に、灰が買って来た蕎麦を夕飯に全員で食べて、その日はお開きとなった。

 

 

 






いかがでしたか?

まぁ、主にこの小説の主人公達となるキャラクターは長谷川兄妹の4人です。当たり前ですが。

一応紹介します。

・長谷川 灰(カイ)
長谷川の次男。
誕生日は8月。
高校2年生。
能力は高速行動(ハイスピードアクション)。修の瞬間移動とは似て非なるもの。高速で移動する事も出来るし、体の一部を高速で動かす事も出来る。ただ能力を使い過ぎると、お腹が減りやすくなってしまう為、食いしん坊。
お調子者で楽観主義者。
誰に対してもお気楽に話しかけるフレンドリーな所があるが、ややうるさい。
好きな事は、ゲームと読書。だが、読書に至っては数秒で読破してしまう。
髪の色は灰色で、能力を使用する時は体が灰色に発光する。

私のイメージの声優さんは福山潤さんですね。
皆さん好きにイメージしてもらって良いんですけどね。
他に灰について気になることがあったら聞いて下さい。答えれる範囲で答えます。まぁ、あればの話ですが。

他の兄妹の紹介はまた次回の後書きで。
では、また。


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