随分と空いちゃいましたね。
そこは申し訳ないと思います。
それに新年も明けてますしね。
キングダムハーツ2.5のトロフィーを集める事に熱中していました。
すみません。
「明君!」
茜に呼ばれるが身動きが取れなかった。腹部に剣で刺され、しかも櫻田家の人々が人質にされているからだ。
助けたいが、動けば皆がやられてしまう。
そんな事が頭に過る。
犯人グループの1人が明の前に立ち、眉間に拳銃を突き立て……
「あばよ。」
大きな音と共に、視界が真っ暗になった。
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ビクッと、ジャーキング現象で明は跳ね起きた。
「夢…か。目覚めが悪いな。」
前日、テスト勉強をしていたが、息抜きの為にゲームを始めたら思いの外熱中してしまった。しかも推理もので良い所まで進んだのだが、犯人グループが分かった途端に場を占拠され、人質もいて、最後には犯人グループにやられてしまうというバッドエンドを迎えてしまった。
それが悔しくて何度かやり直してた後に、そのまま寝てしまったのだった。
「はぁ…眠い…」
布団で寝なかった為に身体中が痛み、寝不足になってしまった。
携帯が光っているのを見ると、花蓮からメールが来ていたようだ。
中身を確認すると、「もうすぐ着くよ。」と書いてあった。
「あっ、そうだった。」
今日は花蓮と茜と勉強会をする事になっていた。
携帯の時間を見て、今が11時前だった。 随分寝てしまっていた事に、ややショックを受ける明だった。
今家の中に居るのは白と灰だけだった。 渚はどうやら岬の所に行っているようだ。
1度シャワーを浴びて目を覚まさせようとしたのだが、効果はイマイチだった。
花蓮と茜が来る事も考慮して5人分の昼ごはんを作る事にした。もしも2人が昼ごはんを食べてきたのであれば灰が食べてくれるであろうと考えていた。
今回作るのはオムライス。料理も執事の訓練の1つでやったものだった。長谷川兄妹の中で料理が1番上手いのは渚だ。完璧模倣の能力で作っている工程を見様見真似で完成度は同じだった。結果的に本人も料理が好きになってきたのもあって、兄妹の中では成長する伸び代が凄い。
その次に白。運動系は苦手だが絵画や料理になると得意な方だ。
明と灰は2人には敵わないが、努力を怠ってはいなかった。
作っている途中で、家のチャイムが鳴った。
「いらっしゃい。」
「本当に茜の家の隣だったんだね。」
「2人ともお昼ご飯は食べた?」
「まだだけど、花蓮とどうしようかなって思ってた所。」
「なら丁度良かったよ、今作ってるから。」
「本当!?」
とりあえず明の自室に招き入れ、明は料理を再開させた。
出来上がった物を白と灰の分を渡してから自室に戻った。
机を広げて3人で囲んだ。
「さぁ、召し上がれ。」
「「お、美味しそう!」」
花蓮と茜からは絶賛されてはいたが、明にとってはまだまだな感じがした。
「「ごちそうさま!」」
「お粗末様。」
「長谷川って料理も得意なんだね。」
「得意と言うか、訓練されたからね。」
「他にどんな訓練をしてるのやら…」
未だに明の弱さを見たことがなかった2人だった。
食器を片付けて、本題であるテスト勉強に取り掛かる事にした。
勉強を始めて数時間が経つと、ここで明にとっては問題が発生した。昼ごはんを食べた後という事あるのか段々瞼が重たく感じてきていた。
必死に睡魔と戦い続けていたのだが、いつの間にか負けていた。
「明君寝ちゃったね。」
「長谷川がここまで無防備ってのも新鮮だけどね。悪戯でもしちゃう?」
花蓮の小悪魔的な笑みで問いかけるが、茜は必死で止めた。
「だ、ダメだよ。」
「それはそうと、何か進展は無いの?」
「進展って?」
「長谷川の事。」
「え゛っ、今!?」
「しっ、静かに。今だからこそよ。」
明を目の前にして話すのは恥ずかしいが、花蓮には正直だった。もしも明が起きていたら恐ろしい事だが。
「な…無いかなぁ…」
頭の中では様々な事が過ぎった。身体が入れ替わった事とか身体が入れ替わった事とか…身体が入れ替わった事とか…だが、茜にとっては特にこれと言える事は無かった。
「えぇ…何も誘ったりしてないの?」
「し、して…ない。なんか恥ずかしくて誘えない…。」
「茜って奥手なのね。」
「だって、明君スペック高いよ!」
「それを茜が言う? 茜はこの国ではお姫様だよ。」
流石に花蓮に呆れられていた。何かしてあげられる事はないのかと花蓮は考えた。
「折角だからさ、今出来る事をやってみようよ。」
「と、言うと?」
「ほら、今長谷川は寝てるんだよ。女が男にしてあげる事はいくらでもあるわよ。」
「(寝てる…寝てる…寝てる時にしてあげる事……)」
う〜ん…と言葉にしてまで必死に考え込んでいた。ここまで考え込むかなぁっと花蓮は思ったが、見守る事にしたが…
「ね〜んね〜ころ〜り〜よ〜。」
「子守唄歌ってどうするのよ! 長谷川はもう寝てるわよ!」
子守唄を歌いだす茜に突っ込まざるを得なかった。
「もう、仕方ないわね。茜、長谷川の隣に座って。」
「座ってどうするの?」
「早く。」
何をするのか不安な表情の茜。花蓮の指示通り明の隣に座った。そして花蓮はゆっくりと明の肩に触り、身体を茜の方に倒した。
「ふわぁっ! か、花蓮、これっ!?」
「騒いでると長谷川が起きちゃうよ。」
茜の膝の上に明の頭が乗っていた。所謂膝枕というやつだ。
「ちょっとトイレに行ってくるね。」
「まっ、待って花蓮! このまま!?」
茜を置いて花蓮はトイレへと向かった。取り残された茜は首から上が真っ赤だ。
明の事が好きな茜だが、こんな事をして良いのか。もし明が嫌がったらどうしよう…という想いが過ぎってしまう。
だけど、好きな事は好きだった。花蓮が与えてくれた幸せを噛み締めようと思っていた。
「なあ明…」
突然ドアが開き、振り返るとそこにはこの状況を見て固まっていた灰がいた。茜と灰が互いに見つめ合って固まっていると、ゆっくりとドアが閉じて行った。
「ごゆっくり…」
「待って! 灰さん!」
「いや、待てないね。速く動く事が僕の真骨頂だからね!」
と言いながらも待っている灰だった。
そして花蓮が戻ってきた。
「どうしたの?長谷川のお兄さん。」
「見てくださいよ奥さん。この状況を。」
「え? あらやだ、イチャイチャしちゃって。」
「ちょっと待ってよ! 花蓮がこの状況を作ったんでしょ!」
明が寝てしまって、花蓮が部屋を離れる時に明にぶつかってしまって膝枕になった。起こすのも可哀想だったのでこのまま。
っという事を灰に説明すると、「なんだ。そういう事か。」っと少し残念そうにしていた。
「お菓子を持ってあげるから待ってて。」
「ありがとうございます。」
灰が出ていくのを見送ると、茜は鋭い目で花蓮を睨んでいた。
「ごめんごめん、まさかこのタイミングで長谷川のお兄さんが来るなんて思わなくてさ。」
「本当だよ。」
「で、膝枕の感想は?」
「………嬉しいです…」
「(天使かこの子は!)」
「…あれ…」
「あっ、起きた。」
「ごめん、寝てたのか。」
身体を起こして、膝枕をされていた事に気づかなかった明だった。
「明君疲れてる?」
「……いや、ただ眠かっただけだよ。」
まだ眠いのか、目が半開きになっていた。
「ねぇ、明君!」
「何?」
「テストが終わったら遊びに行かない?」
「おぉっ!」と花蓮は驚いた。まさかここで仕掛けてくるとは思ってもいなかったからだ。
「あぁ? 良いよ。」
さらに「おおぉっ!」と花蓮は驚いた。
「ありがとう!」
「うん? どう致しまして。」
何故こんなに嬉しそうにしているのか寝起きだからなのか、分からなかった明だった。
2月のテスト勉強?のお話でした。
次は3月の話を書きますかね。白がメインになるかもしれませんね。
・長谷川 渚
武術などでは兄に劣っているが、唯一兄妹の中でダントツ的に料理が上手い。
岬と勉強している時に、明が茜に膝枕されてるというメールが届き、驚いたと同時にその声で岬も驚かせてしまった。
では、また次回。