櫻田家の隣の家の長谷川家   作:遊斗

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渚をメインにしてもやはり明を出してしまっている。これはもう明を主人公にしても良いですよね。
渚と岬がメインの話です。

とりあえずいつかキャラ紹介を纏めよう。


24章

 

 

「岬、またお願いね!」

 

「分かった〜。」

 

学校が終わり、それぞれの部活の助っ人として分身を送り出した岬。この能力を活かした結果、様々な部活からの助っ人要請を受けるようになった。そして岬自身は分身達のマネージャー的存在になってもいる。それが不満に感じてもいるのだが。

 

「あ〜終わった……」

 

新聞部の取材を受けていた渚。長谷川家についての事を聞かれていたようだ。

 

「お疲れ渚、じゃあ帰ろうか。」

 

「ハル君は?」

 

「図書室だと思うよ。」

 

「そっか、行こう。」

 

図書室にいるであろう遥を迎えに行く2人。

どんな事を聞かれたのか気になった岬だった。

 

「ねぇ、何の取材だったの?」

 

「私達がどんな人達なのかって事を聞かれたよ。何で専属の執事を目指してるのかって。そこを聞くのは別に良いんだけど、誰が1番専属の執事なりますか?って聞くのはおかしかったよ。」

 

「あぁ…決めるのは私達だからね。」

 

渚には取材内容に不満があったようだ。

 

「極め付けに誰が王様になりますか?って聞くんだよ!そんなの答えられないよ。」

 

「でも、私も気になるよ。もし投票権があったら誰に入れるの?」

 

あんまり聞かれたくない事だったらしく、少しイラついてしまう渚だ。長谷川兄妹全員に共通して唯一答えれない質問がこれだった。

 

「もしは無いよ。正直誰が王様になっても良いと思ってる。」

 

普段なら笑って誤魔化したりするのだが、今回は少しトゲがある言い方になってしまった。それに岬は顔を歪ませた。

 

「その言い方は酷くない?」

 

「酷いも何も本当の事だもん。やる事は一緒だから。」

 

「じゃあ私が王様にならなくても良いって事!?」

 

「そうよ。」

 

「渚は応援してると思ったのに!」

 

「お手伝いはする。でも岬だけを応援する訳じゃない。」

 

「渚のバカー!」

 

「バカで結構よ!私なんかよりどうせお兄ちゃん達の方がずっと優秀だよ!」

 

「そんなこと言ったらこの間の事はどうなのよ!渚のチームが勝ったじゃない!」

 

お互いイラついてしまいついに喧嘩が始まってしまった。

 

「あれは栞ちゃんと奏さんのおかげだよ。」

 

「でも私達は負けたよ!私の能力を使って人数を増やしても誰も捕まえれなかったんだよ!どうせ私の能力なんか皆の助っ人で私はマネージャーだよ!」

 

「そんな事ないよ!岬にしか出来ない能力じゃん。私なんかマネしか出来ないんだよ!岬の方がずっと良いよ!」

 

「ねぇ喧嘩してるのか褒めてるのかどっちでも良いけど、騒がしいよ。」

 

2人を止めたのは遥だ。図書室の前であまりにも騒がしかったので遥が出てきた。

 

「うぅ……渚のバカー!!」

 

遂には泣いてしまい、一言置いて飛び出した岬だった。先に帰ったと捉えた遥だが、渚が固まったまま泣き出した。どうしたら良いのか分からなくて戸惑ってしまう遥だった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「なるほど。ところで何で俺に?」

 

あれから渚を連れ出してなんとか渚の家までたどり着いた。部屋に入ると同時に布団に丸まった渚。どうにかしようと、明に頼る事にしたのだった。

 

「消去法です。」

 

「確率予知じゃなくてか?」

 

「はい。正直に言うのも失礼なんですが、白さんだと今の岬には言い負かされると思います。灰さんだとなんかごちゃごちゃになると思って……」

 

「あぁ…」

 

大体の予想がついた明だった。面倒な事だったが妹絡んでいるし、何より王家の者が頼ってきているという事で断る事が出来なかった。

 

「とりあえず渚からも事情を聴こう。」

 

渚の部屋に入り事情を聴こうとしたが、泣きながら話していた為所々何を話しているのか聞き取りづらいと思った遥だった。

 

「自分を卑屈に見るな。大体この間の事だけど渚に負けた事は俺達も悔しいと思ってるんだからな。」

 

「ごべんあぎら゛お兄ぢゃん…」

 

「謝るな。誇らしくしてろ。」

 

渚の頭を撫でてから部屋を出た。

 

「じゃあ次だな。」

 

「今ので分かったんですか?」

 

「分かるよ。訓練されたから。」

 

今度は櫻田家にお邪魔して、遥と岬の部屋に向かった。

 

「岬さん入るよ。」

 

遥が先導して、明が一言言ってから入った。やはりと言うべきか、渚同様に岬も布団に丸まっていた。

布団の前に座り、話しかけた。

 

「ねえ岬さん、どうして喧嘩したのか教えてくれない?」

 

「明さんには関係ないよ。」

 

明を突き放す言い方だった。これには遥もどうしたら良いのかと、見守る事にした。

 

「なくはないよ。岬さんは渚の親友だし、俺達は君達の執事でもあるから。」

 

「どうせ明さんも誰が王様になっても一緒だと思ってるんでしょ!」

 

「その事なんだけど、変に誤解しないで欲しいんだ。岬さんは渚に、もし投票権があったら誰に入れる? って聞いたでしょ?」

 

「聞いたけど……」

 

「この質問に俺達は答えれない。もし誰かに入れる事が出来たのならその人の支持になってしまうんだよ。俺達がもし誰かに投票する…それは俺達が1人を贔屓している事にもなるんだよ。岬さんに王様になってほしい…だけど、遥が王様になって専属を俺に選んだ。これは俺の望んだ王様じゃないし、しかもその相手が俺を選んだ…と言うのは絶対にあってはいけないんだ。だから俺達は誰が王様になっても良いと思ってるんだ。葵さんが王様になっても、奏さんが修さんが…茜さん、岬さん、遥、光ちゃん、輝君、栞ちゃん…誰が王様になっても俺達は支えるんだ、王様を。そして君達を。」

 

「それは渚ちゃんも思ってる事なの?」

 

岬は布団から起き上がり、涙で濡れた真っ赤な目で明を見つめて質問した。

 

「思ってる。これは絶対だ。」

 

そして力強く答えた。

 

「だけど、俺達はそれとは別に大切にしている人はいる。白兄にとっては葵さんで、白兄が好きになった人だからだ。灰兄にとっては光ちゃん、まあ厳密に言えば桜庭らいとのファンだけど。そして渚にとっては岬ちゃん…君だ。」

 

いきなり名指しされてビクッと反応してしまった岬だ。

 

「渚にとって、岬ちゃんは親友だと思ってる筈だよ。岬ちゃんはどう?」

 

「じ…じんゆ゛ゔ゛だど…おも゛っでる!」

 

「なら仲直りして来い。家に入って良いから。」

 

「ごめんなざい!」

 

またも泣きながら飛び出していった岬だった。これで解決だと遥と明は安心した。

 

「明さんありがとうございました。」

 

「あぁ、良いよ。渚の為でもあるから。」

 

「所で、明さんにとって大切にしている人って誰なんですか?」

 

「あ?さあね。」

 

「(誤魔化された…)」

 

この後明は自宅に戻り、渚の部屋からは2人の泣き声がしたが、暫くすると楽しそうな声に変わっていた。

 

 





次はまた渚をメインにするか、はたまた灰にするか…明をメインにすると話が回しやすいし…暫く白がメインは無いかも。登場はしますが。

・長谷川 渚
岬との喧嘩は今回が初であるが、お互いに親友だと思っていた事が分かり、より一層仲良くなっていった。

では、また次回。
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