魔法少女リリカルなのはvivid 紅き鉄腕 作:tomato88
新暦0078年 第61管理世界スプールス
「キャロ、確かここら辺だったよね? 反応があったのは」
「うん。 そのはずだよ、エリオくん」
つい数時間前、パトロールを終えた僕たちが戻ってきたときに事は起こった。 突然、膨大な未確認の魔力反応が現れたのだ。 反応がなかなかに遠い場所にあり、尚且つ早く確認しなければならないもののため戦闘力もあり移動手段もある僕とキャロが現場に向かうことになった。
「酷いな……これは」
一面燃えて灰になった木が生い茂っている。 もう少し先を見ると大きな穴が空いている様だ。 まさしく隕石が落ちたらこんな風になるのだろう。
「キャロはここで待ってて。 僕はあの穴を見てくる。 それと何があるかわからないから戦闘の準備だけはしておいて」
「うん、わかった。 気をつけてね」
僕は慎重に穴の方へと向かっていった。
▽▽▽
「キャロー! 急いでこっちに来てー!!」
さっき穴の方に向かったエリオくんから連絡が入った。 慌てている様だったので戦闘になってるのかもしれない。私は急いで穴の方に向かった。
そこで目にしたのは私より幼く長い黒髪で病院服を着ている少女を抱き抱えているエリオくんの姿だった。
困惑している私を他所にエリオくんは話ている。
「キャロ、早く本部へ帰ろう。 この子意識がない様なんだ早めに安全なところに運んで保護した方がいいと思う」
「え、あ、うん! そ、そうだね!」
本部に帰って来た私たちはまず、少女をベットに寝かせ隊長に報告を済ませた。
「ふむ…… そうか、ご苦労だったな二人とも」
「いえ、結局のところあの子を保護してからすぐに戻って来てしまったのでほとんど調査をしていませんから……」
「はい! なので私たち今から調査に行ってきます。 あの子のことよろしくお願いします」
そう言って私たちは頭を下げたのだが、隊長は少し申し訳なさそうにしてこう言った。
「あー、その、すまんな。 君たちが出て行った後に別の者も向かわせたんだ。 何があるかわからないからな。 だからそいつらに調査は任せて、お前らはあの子の面倒を見てやってくれ」
「「は、はい! 了解しました!」」
「それでは後はよろしくお願いします」
「おう! 若い奴らはおじさんたちに仕事を任せてしっかり休んでおけ」
ーー その数日後、私たちが保護した謎の少女が目を覚ました。
▽▽▽
ん……ここは……どこ? 何も、何も思い出せない。 私がわかるのは名前と力の使い方だけ。 だったそれだけ。
向こうで声が聞こえる。 誰かいるのだろうか。わからない。 思い出せない。 私は一体何者なんだろう。
声が近づいてくる。
「あ、目が覚めた? 大丈夫? 自分が誰かわかる?」
白い服を着た赤毛のお兄さんが私に近づいてきて声をかけてくる。 私は何もわからない。 だから首を横に振る。
「そっかぁ…… じゃあ名前はわかるかな?」
名前……名前ならわかる、 私の名前はーー
「日野、紅音」
「紅音ちゃんかぁ。 可愛い名前だね。 でも、名前の感じからしてなのはさんに似ているから地球出身なのかな?」
「地球……? ここは地球じゃないの?」
「うん。 ここは第61管理世界スプールス、って言ってもわかるかな?」
「わからない」
お兄さんは何かを考える様な表情をした後、笑顔で私に「お腹減ってない? ご飯食べれる?」と聞いてきた。
お腹が減っている私はすぐに頷き、食事のあるところまで連れて行って貰った。
「はい! 美味しいよ!」
「ありがとう……」
食堂に着いて席に座らされるとピンク髪のお姉ちゃんが食べ物を持ってきてくれた。 たぶん、私の分なのだろう。
「えっと、お兄ちゃんとお姉ちゃんの名前は?」
「あ、そういえば言ってなかったね。 僕はエリオ。 エリオ・モンディアル。 それでこっちが……」
「キャロ・ル・ルシエです」
「エリオにキャロ…… うん。わかった」
それを聞いて私は食事に集中する。
その間、エリオとキャロの話を聴いてみよう。 そう思った私は二人の会話に耳を傾ける。
「それで、キャロ。 どうやら彼女、地球人らしいんだ」
「え? 地球?」
「うん。 それにどうやら記憶喪失らしくて。 仕方ないからフェイトさんに聞いてみようと思うんだけど……」
……フェイト? 確か、聞き覚えがある。
「フェイト・テスタロッサ……」
「「え?」」
顔を上げてみると驚愕の顔をしている二人が目に入った。どうしたのだろう?
「ねぇ、紅音ちゃん。 フェイトさんのこと知ってるの?」
「うん」
「ど、どうゆうことだろう、キャロ?」
「わ、私に聞かれても…… とりあえず、早くフェイトさんに話を聞こう!」
「そうだね。 それじゃあメールを打つか」
少し思い出した。 私が何者だったのか。 フェイトに会えばたぶんもっとわかるのだろう。
オリ主 簡易プロフィール
日野紅音(ひの あかね)
名前の由来は赤そうなやつぶっこんだだけ。
長い黒髪で病院服を着ている10歳ぐらいの少女。
左目が赤、右目が黒のオッドアイ。
性格はクールで寡黙。 むしろ、ボーとしてる。 でも、感情は顔に出やすい。