魔法少女リリカルなのはvivid 紅き鉄腕   作:tomato88

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閲覧ありがとうございます。

先に言っておきます。 タイトル詐欺です。 戦うのは次回です。 すみません。


決闘

「貴様ァッ!! 私が勝ったらアギトを返してもらうぞ!!」

 

シグナムのその言葉を聞いて私は、今日何度目かわからないため息を吐いた。

 

「ど、どうすんだよー!マイスター!」

「お、落ち着いてください! アギト!」

流石のこの事態にいつも元気なアギトがオロオロとしている。 それにつられてリインもオロオロとしているが。

 

「どうしてこんなことになったんだっけ……」

 

思い返すのは数時間前、たぶん、私が八神家を訪れたところから始まった。

 

 

 

▽▽▽

 

 

 

季節は夏から秋へと変わり、あの日から1ヶ月が経った。 この1ヶ月であったことと言えば、まず最初はマリアージュ事件だろう。 詳細はよくわからないが、冥王イクスヴェリアが関係しているのだけは聞いている。大事件だったのかもしれないが、私にとってのマリアージュ事件はイクスという友達ができたぐらいの印象しかない。 今の彼女は聖王協会で眠りについている。 私の予想ではそう遠くないうちに目覚めるだろう。

 

次に先日、DSAAの各ブロックの決勝進出者が決まった。 私の知り合い、ジークとヴィクターにミカヤにハリーが残っている。 私も来年には…… そう思いながら試合を観る日が続いている。

 

そして、今日はついに私のギブスが取れる日なのである。 来週に学院祭があるから、結構ホッとしている。

 

「やっと練習できるようになるね、紅葉」

「わん!」

 

頭の上に紅葉を乗せ、海岸沿いを歩く。 目的地は八神家。

今日は休日なのだが大人組は全員用事があり、送ってもらうことができなかった。 なので、今日は私と紅葉の2人で電車を乗り継いでここまで来た。ちなみに、紅葉は本物の動物ではないから別料金だったり、ゲージに入れないといけないとかはなかったりする。

 

「今日もやってるね、八神家道場」

 

ザフィーラを先頭にその後ろを多くの少年少女たちが走っている。 いや、1人だけザフィーラの前を爆走している少女がいるか。

 

「おい! ミウラ! 始まったばっかりだ! スピードを落とすんじゃない!」

「は、はい!!」

 

ミウラ・リナルディ。 八神家道場の期待の新人。私やヴィヴィオとは真逆の強打者。 来年のDSAAには参加すると聞いているので楽しみだ。 当たれば、の話だが。

 

「それじゃあ先を急ごうか、紅葉」

「わん!」

 

ここまで来ればあと少しで八神家に着く。 私は駆け足で八神家へと足を向けた。

 

「待ってたぜ! マイスター!」

「お待ちしてたですよ〜」

「お出迎え、ありがとう。 アギト、リイン」

 

アギトとリインに迎えられながら八神家に足を踏み入れるやいなや、甘い香りが漂ってきた。

 

「今、はやてちゃんが道場のみんなのためにお菓子を作ってるですよ〜」

「あたしたちの分もあるって言ってたからマイスターも一緒に食べよーぜー!」

「そうだね。 ところでシャマルはどこ?」

「部屋に色々と取りに行ってるですよ。 リビングにいて、って言ってたです!」

「わかった。 それじゃあ、お邪魔します」

 

アギトとリインに案内され、リビングへと向かう。 キッチンの方にいるはやてに一声かけてからアギトに勧められたソファに腰掛ける。

程なくして、救急箱やらハンマーやらが入った大きなカゴを持ってシャマルはリビングに現れた。

 

「お待たせしてごめんなさい。 それじゃあ始めちゃいましょうか」

「よろしくお願いします」

 

そう、確かここまではよかったはずなんだ。 アギトもリインも紅葉と遊んでたし、私はシャマルから諸注意を受けていたし、他に家の中には、はやてしかいなかったから。

 

「はーい、これで終わりですよ〜」

「長かった……」

「そうねぇ。 それじゃあお風呂湧いてるから入って行ってね!」

そう、ここから何か嫌な予感がしたんだ。 確かにずっとギブスをしていたから右腕は早く洗いたかったし、ここまで来るのにも遠かったから汗もかいていた。 だけど、シャマルのニヤニヤとした顔といいわざわざアギトとリインと風呂に入らしたり、何か怪しかった。 なんだか、誰かを思い出すようで。

「マイスター! あたしがマイスターの髪、洗ってもいいか?」

「ん、いいよ」

「やったぜ!」

 

のんびりと少女が3人と犬が1匹で風呂に入る。 リインは早速といった感じで自分好みに設定したお湯に浸かり、紅葉もそれに続いた。 私とアギトは先に髪や体を洗うことにした。

 

「なんだかこうしてると昔のことを思い出すなぁ」

「こんなことしてたっけ?」

「え!? 昔は毎日一緒に風呂にはいってたじゃねーかよ!? マイスターは覚えてねーのか!?」

そう言われても覚えてないものは覚えていない。あの人の記憶にアギトと風呂に入ったものはない気がする。 あれ? そもそもアギトってーー

 

「紅葉ー! そっちに行っちゃダメですー!!」

「よし、これでおわ……ちょ!? うわっ!?」

「アギト!!」

 

暑くなってきたのか、紅葉が湯船から飛び出した先には立ち上がりかけたアギトがいた。 ぶつかりはしなかったもののそのままバランスを崩して転んだアギトを私は支えようと私は……

 

「ふ、2人とも大丈夫ですか!?」

「私は大丈夫……」

「あたしも……」

 

どうやら、ギリギリのところでアギトの頭を保護することに成功したらしい。 私がアギトを押し倒しているようにも見えるかもしれないが、そこは気にしないようにしよう。

 

「ありがとう、マイスター」

「アギトが大丈夫そうでよかった」

 

ただ、これだけなら本当によかったのだが……

 

「今の大きな音はいったいなんだっ!?」

 

こんな状況でよりにもよって1番来てほしくなかった人が来たのは不幸としか言いようがなかった。

 

 

▽▽▽

 

 

そんなこんな、シグナムがあの状況を見て何か勘違いを起こし、決闘を挑まれた。その結果、八神家道場が開かれている砂浜での模擬戦が行われることになった。正直、怪我明けでいきなり試合はキツイ。それに、相手がシグナムだから尚更だ。

「私たちははやてちゃんと一緒に観ることにするです」

「立場上、あたしはどっちの応援も出来ないけど…… 頑張れよ! マイスター!」

 

そう言って2人ははやての元に向かった。 はやては八神家道場の生徒たちと共に見学。 ザフィーラは審判。 ヴィータはシグナムのセコンド。 つまり。

 

「私が紅音ちゃんのセコンドをやりまーす!」

 

シャマルが私のセコンドにつくということだ。

 

「えっと……どうかしたの?」

「別に」

 

無意識のうちにシャマルをずっと見ていたらしい。まぁ、いいや。

 

「後で話があるから」

 

どうせ後で問い詰めるつもりだったから、ちょうどいい。今は惚けているシャマルに釘を刺しておくだけにしておく。とりあえず今は……

 

「日野紅音ッ! いざ尋常に、勝負ッ!」

 

あの変な勘違いをしているであろうバカ娘に勝つことが先だ。

 

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