真・異世界に迷い込んだ超戦士   作:blacktea

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ようやく戦闘回です。たぶん悟飯がまともに戦うのはこの話が初めてですかね。
そして深まる謎と異変。物語は加速していきますッ!


第12話 真夜中の大乱戦

「なんだい、あんた達は…!?」

 

「「「キシャー…!!」」」

 

「な、なんなのあの気持ち悪いの……。」

 

 

三頭身程の身体に黒い斑点を持つ生物は合計で五体、どれもこの世界に存在しているような生物ではなくまるで宇宙人のような異型の生物である。

白い顔から赤い眼がギラリと暗闇の中で光る、アリサは現実では存在しないような生物を目にして身震いをさせながら一歩後退りをすれば動物の耳を生やした女性も警戒体制を取る。

 

 

「「キキー…ッ!!」」

 

「な、なによ…!」

 

「あんな生物見たことない……。」

 

 

フェイトは焦りを隠しきれずにいる、見たこともない未知の生命体を目の当たりにしてどういう対処を取ればいいのか迷っているのだ。

倒すべきか、彼女を助けるべきか、それとも逃げるべきなのか。そもそもあの生物達は一体何者か、この世界の生き物ではない事は確かだが。

 

あらゆる思考が少女の脳内で巡る中、アリサ自身は何故か自分に目線を向けている生物が気味が悪くて仕方ないと同時に命の危険も伴っていた。

 

 

「なんでこっちに近づいてくるのよ…!?」

 

「キキキッ…!」

 

 

言葉に言い表せない醜い鳴き声と共に五体の生物は全員、何故かアリサを見ていたのだ。注目の的であるアリサは戸惑いを隠しきれず本能的な危機感に苛まれる。

向こうが一歩こちらへ近づいてこればアリサ自身もまた一歩と下がり続け、球体は肌身に離さずに鋭い目つきで睨みつけるがこの異型の生物には何も効果は及ばない。

 

 

「グギギギギギ、キキーッ!!!」

 

(——だれか、助けて…!)

 

 

五体の内の水色の生物は地面から一気に飛び上がって腕と思われしき部位でアリサの全身を叩きつけようとする、それはありえない速度と力を持っての行動だ。

刹那に包まれた間がとても長く感じる、本来なら一秒という短い時間であるにも関らず異様に長い。短く長いという矛盾で出来上がった時間が過ぎていくと同時に近づくのは——。

 

 

「———はあっ!」

 

 

一秒も経たない間に駆け抜けたのは異型の生物ではない、黒髪の少年だ。横から来る重い蹴りが見事に生物に一撃を食らわす、そのまま叫び声も上げる暇もなく吹き飛ばされていく。

少年は元々気を探るという能力を身につけている。彼が油断をしていない限り誰が何処にいるかなどお見通しなのだ、異常に高い気を感じ取りすぐに駆けつけた結果がこれだった。

 

 

「「「「キ、キキー…ッ!?」」」」

 

「「悟飯…!」」

 

 

二人の金髪の少女の声が同時に重なる。吹き飛ばされた生物は一瞬の内で森をなぎ倒しながら地面を削り取りながら叩きつけられていた、突然の助っ人に他の生物も驚きを隠せない様子で殺意を込めた眼光を悟飯に浴びせる。

 

 

 

(セルジュニア!? どうして此処に……けど前に見た時と雰囲気が違う。)

 

「キキィーッ……!!」

 

「ふ〜ん、あいつがフェイトの言ってた例の子供ってわけねぇ…。」

 

 

悟飯はこの未知の生命体の正体を知っている。世界を揺るがした人造生命体“セル”が自分を怒らせる為に生み出した分身体“セルジュニア”だ。だが悟飯の知っているセルジュニアは全て水色であり此処まで異なる色を持ったセルジュニアは初めて見る。

だからこそ嫌な予感が漂ってしまう、何故此処にあのセルジュニアがいるのか?フェイトとまた赤茶髪の女性がいる事にも、数々の疑問が浮かんでくるがただ一つ悟飯が今決めた事は———。

 

 

「アリサちゃん。ボクがあいつらを引き付けるからその隙に旅館に逃げて。」

 

「え?う、うん……。」

 

 

アリサを守る為にセルジュニアと戦う。彼の中ではセルジュニアは彼女が手に持つオレンジ色の球体…ドラゴンボールを狙っているという予想が立てられていた。

だとすればドラゴンボールを所持しているアリサは非常に危険な状態にあるのだ、今此処に何時までも彼女を留めておくのは命を落とすという最悪な事態が予想される。

 

 

「「「「キキィィーーーッ!!!」」」」

 

 

残りの赤、緑、黄、桃色のセルジュニア達は怒りに身を任せながら悟飯へと突進していく、それは仲間がやられた事に対する怒りであり余計に力が倍増していた。

次々と高速の速度を持って殴る、蹴りの連発を四人一気に同時に悟飯を食らわそうと仕掛ける———それは多勢に無勢であり、数的に見れば圧倒的に不利な状況である。

 

だがすべての攻撃を悟飯はそれ以上の速度で回避していく。悟飯は襲い掛かるセルジュニア達の攻撃を全て見切っていたのだ。

 

 

(やっぱり変だ…このセルジュニア達はボクの知ってるセルジュニア達よりも気が弱い。)

 

「「「「ギギギギギギィィィーーッッ!!!」」」」

 

 

一斉に四体の掛け声が合わさりながら激しい連撃は止む事はない、悟飯は内心ではセルジュニアの強さに疑問を感じていた。本来のセルジュニアならこの状態では全く歯が立たず、本気を出さなければまともな戦いを行なえないくらいの戦闘力を持っている。

しかし目の前のセルジュニア達からは脅威をそれ程感じられない、今の状態で十分に渡り合える。それが逆に不気味さを漂わせる事になるのだが。

 

 

「…私とアルフ、二人で挑んでも勝てないかもしれない。」

 

「えっ!? あいつそんなに強いのかい?」

 

「うん……なんとなくだけど、今までの彼の動きを見てそんな気がするんだ。」

 

「確かに、魔導師でもないのにあの動きは只者じゃないかもねぇ。」

 

 

間近で行われる戦闘を眺めながらもフェイトは至って冷静だ。——だがその裏は悟飯の実力に驚かされっぱなしでもあり、下手に手を出すべき相手ではないと険しい表情のまま語る。その隣でアルフと呼ばれた女性はフェイトの話を聞きながら彼が何者なのか思考を巡らせていた。

 

 

(今がチャンスね……。)

 

 

一方、アリサはフェイトとアルフが悟飯に気を取られている事がわかると少しずつ彼女達から距離を置き始める。一歩ずつ、一歩ずつ気づかれないように物音を立てないように離れていく。

 

 

(後はこのまま上空まで引きつければ。)

 

「「「「ギギギギャァァァァッッーーー!!!!」」」」

 

 

今も続く数々の連続攻撃を一回も当たる事はなくすべて避け、上空へ誘い込むように悟飯は飛行していた。だがいくら圧倒的な実力を持った悟飯でも気を抜けばやられる可能性はないとは言い切れなかった。故に警戒だけは怠らず、攻撃を止めたセルジュニア達を見据える。

 

 

「キキィィーッ!!」

 

「ギギギギー!!!」

 

「ギギギャァァーッ!!」

 

「キィィギャァァーッッ!!」

 

 

突如、セルジュニア達は悟飯から急スピードをかけながら離れていく。そして四体のそれぞれの掛け声が合わさった瞬間に重圧のかかった拳や足が一気に間合いを詰めて襲い掛かってくる。

それは彼等にとって渾身の一撃であり破壊力の高い一発だった。足一つ拳一つと油断をしていれば一瞬で死を与える一撃の数々だ。それにも関わらず悟飯は逃げる素振りを見せず。

 

 

「―――ッ!」

 

 

浴衣状態で両手足を伸ばすと“ドオォン!”という衝撃音と共に一気にそれ等を全て受け止めてしまう。岩石を砕く事の出来る一撃であろうとも悟飯からすれば片手で受け止められるぐらいの攻撃力なのだ。

 

 

「だあああぁぁーーーっ!!」

 

「「「「グギャァァァァァァーーーッッ!!!!」」」」

 

 

両手足が彼等と触れている状態で一気に自身の持つ気を解放する事で衝撃破を放つ、それは悟飯を中心としており彼に近ければ近いほど威力は高い物へと変貌する。

セルジュニア達は勢いよく後方へと吹き飛ばされ空中を飛来しながらもなんとか途中から体制を立て直し、悟飯を鋭く睨みつける。彼が相手では人数の数など意味を持たないのだ。

 

 

「凄い戦いだ……。」

 

「っていうか、あたしには速すぎて見えないよ。」

 

「…あの生物は何者なんだろう……。」

 

「さあね…さっきの様子からジュエルシードが目的なのはわかるけど。」

 

「——そういえばジュエルシードは…?」

 

 

そこでフェイトはようやく気がつく、オレンジ色の球体を持った少女がこの場から姿を消している事に。セルジュニアと悟飯の戦闘で気を取られていた為もあってか彼女から視線を外していたのだ。

 

 

「しまった、まんまとやられた…!」

 

「追いかけようアルフ!まだ遠くには行ってないはず……。」

 

 

飛行すれば追いつけるかもしれない、すぐにフェイトとアルフは浮遊してアリアを追跡するのだった。

 

 

 

 

 

その頃、天使のような真っ白な服を着た少女は白いリボンで二つに結んだ茶色の髪を揺らしながら上空を移動していた、ふと上を見上げると悟飯と気妙な生物達が空中戦闘を繰り広げており思わず目を丸くする。

 

 

「ユーノくん、これどうなってるの!?」

 

「わからない!とにかく悟飯を助けなきゃ…っ!」

 

 

桜色の魔力で構成された羽を散らしながら、彼女の肩に乗るユーノは険しい目つきで様子を見守る。赤い宝石が埋め込まれた杖を片手に装備すれば狙いはセルジュニア達へ——。

…向けるはずだったが、なのはは何故か彼等から視線を逸らしてしまう。何時までも魔方陣が出てこない事に不振を感じたユーノはなのはが向けている視線を辿っていけば……。

 

 

「どうしたのなのは……って、あの金髪の子は!?」

 

「アリサちゃん…!?それにジュエルシードを持ってる…!」

 

 

なのははアリサを見た瞬間に戸惑いが生まれてしまう、自分が今まで隠してきた秘密がバレてしまう一瞬のように。しかしその戸惑いも漆黒に包まれた魔法使いを見て吹き飛んでしまう。

すぐに桜色の羽と共になのはは一直線に急降下していく、其処には何の迷いもなく金髪の少女の前へと立ち塞がるように地面へと着地する。それはまるでアリサを守るようにも見える。

 

 

「嘘っ!? なんで、なのはが…それにその格好……。」

 

「ごめんねアリサちゃん。後で説明するから、今は此処から離れて。」

 

「わ、わかったわ。」

 

 

アリサは普段とは違う親友の姿に動揺するも、直感的になのはの邪魔をしてはいけないと思いぎゅっと球体を強く掴みながら再び茂みの中を駆けだしていく。アリサの背を見送るとなのはは追跡していた人物へと目線を向ける。

 

 

「…子供はいい子で、って言わなかったけね?」

 

「え…!? あの時の……。」

 

 

視線の先にはなのはを人違いだと言って話しかけてきた人物が目の前にいた、先程から驚きの連続ではあるが一々動揺していられる暇もなくなってきていた。

そして突然、赤茶の女性は髪が伸び始め姿が変形してく、それは生物学上という物を超えて人から狼へと変わっていく過程でなのはは信じられないような目で彼女を見る。

 

 

「あいつ…使い魔だ!」

 

「……アルフはあの子を追いかけて。此処は私が食い止めるから。」

 

「———了解!!」

 

「まてっ!!」

 

 

赤茶色に包まれた巨大な狼は地面を走行、なのはを一瞬で通り抜けていけばアリサを追いかける。だが小さなフェレットもまたなのはの肩から降りて狼の追跡を行う。

何も告げずに行ってしまった事に少し戸惑いを覚えてしまうがすぐにその感情も振り払う。目を向けるのは目の前の真紅の瞳と漆黒の衣装を纏った金髪の少女へと。

 

 

「…できれば、話し合いでなんとかならないかな?」

 

「私はジュエルシードを集めないといけない。」

 

 

できることなら戦いは避けたい。今もそう願うなのはだがその願いが叶うはずもないことぐらいは理解していた。

 

 

「どうしてジュエルシードを集めているの?」

 

「言う必要はない…私達はジュエルシードをかけて戦う敵同士だから……。」

 

「だからなんでそう決めつけるの! 話し合えば解決策が見つかるかもしれないんだよ。」

 

 

それが今のなのはの本音であり、大事な事だからこそ少しでも話し合いが必要なのだとどうにか訴えたかったのだ。

 

 

「話し合う必要はない…言葉だけじゃ、きっと何も変わらない…――伝わらない!」

 

 

だが返ってきたのは予想もしない返答。真紅の眼光がギラリと輝く姿は不気味で冷たい印象を受けてしまう。

戦意が込められた瞳がなのはの目に見えた途端、一気に少女は加速してくる。気がつけば自分の背後を取られている事に気づき振り向いた瞬間には黒い斧のような武器が接近していた。

眼前にまで迫り来る武器を腰を屈めて姿勢を低くする事でなんとか避けきる、思った以上の速度に翻弄されながらも桜色の羽が彼女を空中へと導いていく———。

 

 

 

 

「どうして使い魔を作れるほどの魔導師がこんな世界に来ている!?」

 

 

ユーノは森の中を駆け抜けていく、いくら走り抜けても景色は変わらないがそれでもアルフとの距離を少しずつ縮めていく。

 

 

「ごちゃごちゃうるさいっ!」

 

 

だが狼は小さなフェレットには構う暇もない、視界に入り込むのは金色の髪が揺れ動くアリサの後姿。それをちゃんと目に入れてターゲットとして狙いを定めている。

魔方陣が足元に出現すれば周辺に緋色の魔力が出現していく、走り続けるアリサに向かって緋色の魔力弾は次々と発射して行き彼女…正確には彼女の足元に襲い掛かろうとする。

 

 

「きゃあああああっ!!」

 

「あいつ、なんてことを…!」

 

 

魔力弾は地面に接触した途端に炸裂を何度も引き起こす、彼女は走行していたという事もあって直撃は避けられたがそれでも爆風という名の衝撃破は避ける事ができなかった。

衝撃によって身体が不自然に浮いてしまう、その感覚はとても気持ち悪く一気に地面へ身体が叩きつけられると近くの木にまで転がり気絶してしまう。倒れた場所が草の生えた茂みだった為、怪我を負う事はなかったが。

 

 

「ふん!大人しく渡さないからさ。 今日のあたしは変な濡れ衣を着せられて気が立ってんだよ。」

 

「変な濡れ衣?それってもしかして……。」

 

 

ユーノは夕食時のアリサ達の会話を思い出す。温泉の壁を壊した犯人が捕まったと言ってたが彼女の発言を聞く限りアリサの予想は当たっていたようだ。確かに濡れ衣だがそれを本人に伝えると更なる火種が生まれる恐れがある為黙っておく。

 

 

「さて、さっさとジュエルシードを回収しないと……って、ない!?」

 

 

倒れているアリサはいても肝心の物体は見当たらない。慌てて周りを見渡して目線で探し続ける。

 

 

「まさか、あの爆風でジュエルシードが吹き飛んだのか…!」

 

「ちぃっ!」

 

 

アルフは鋭い舌打ちをすればすぐに周辺を探すために駆け抜けていく、彼女が何を企んでいるのかはまったく見当がつかないがとにかく奴等に渡してはいけない品物なのは確かだ。

ユーノはそれを頭で整理をつけると自身もまたオレンジの球体を探す事にした。球体があの狼より先に手中に収めなければ不味いと不安を抱きながら……。

 

 

 

 

 

「「「「キキキキキキキィィィィィーーーーーッッッ!!!!」」」」

 

 

絶叫するような掛け声と共にセルジュニア達は悟飯を囲んで拳と足の連撃を何度も何度も飽きることなく繰り返す、常人の目には見えない速度での攻撃は全て悟飯に避けられ今も当たる見込みはなかった。

常識を超えた戦闘が巻き起こる中で悟飯には心配事が一つある、それはアリサの事。彼女は無事に旅館まで逃げられたのだろうか、巻き込んでしまわないだろうかと心配で戦闘に集中できずにいたが。

 

 

「「「「ギギギギギギギィィィィィーーーーー!!!」」」」

 

 

何度目かの回避で上空から見えた視界には金髪の少女どころか人自体が写ってこない、つまり近くに人がいないことになる。少なからず自分の周辺には誰かがいない事がわかれば悟飯は遂に回避を止めて。

 

 

(今なら誰もいない……これなら!)

 

 

キッと鋭い目付きへと変われば気を一気に高めていく、この闘いを終わらせる為に隠していた力を解放する。

 

 

「はああぁぁぁ…―――んぎっ!?」

 

 

――刹那、予想だにしないハプニングが発生する。髪が逆立ち始めたところで“ドクン”と体内で鼓動が高鳴り痛みが生じたのだ。少年の反撃を警戒していたセルジュニア達は突如動作の止まった悟飯に疑問を抱くも好機とばかりに再び襲い掛かるが。

 

 

「ぐっ……うおりゃあぁーーっ!!」

 

「「「「ギッギャアアアアァァァーーーッ!!?」」」

 

 

接近した所で悟飯の足が赤色のセルジュニアの肉体に入り込む。強烈な痛みが襲い掛かる中で次々と他のセルジュニア達にも連続して攻撃を繰り出し一瞬で地面へ落下させ叩きつけてしまう。

同時に強大な衝撃破が地面へと重圧をかけ、一気に地面が砕けてクレーターを発生させていた。信じられないほどの怪力が彼等に襲い掛かっている事が目に見てわかる。

 

 

「グギャッ…!」

 

「ギギギィー……。」

 

 

それでもセルジュニア達が息絶える事はなかったが、苦しみが侘びた声を漏らしながら目を回していた。

 

 

「ハァッ、ハァッ…なんだこの感覚は。」

 

 

ある程度まで気を下げると痛みが消えていく、悟飯は初めて抱く未知の感覚に戸惑いを覚えた。

自分の体内に潜んでいる気とは違う別の“ナニカ”。もう一度気を高めてみればやはり途中で痛みが発生して気の解放が中断される。

 

 

(どうなっているんだ、気は減ってない筈なのに……これじゃ超サイヤ人に変身できない。)

 

「キッキキーーーッ!!」

 

 

その直後、地上から甲高く響く歓喜の声。声の主は最初に悟飯に吹き飛ばされた水色のセルジュニアのものだ。

そしてセルジュニアの手には二つの青い星マークのついたオレンジ色に輝く球体――ドラゴンボールが握られていた。他のセルジュニア達もドラゴンボールを持つセルジュニアの元へと集結していき。

 

 

「「「「「キキキィィーーー!!!?」」」」」

 

「えっ!?」

 

 

集結した直後、強烈な漆黒の光が接触したセルジュニア達を包み込んでいく、唐突な出来事に本人達も驚きを隠せない様子であり、禍々しい光からは逃れる事ができずにいた。

姿が見えなくなるほど次々と覆っていく、球体から零れ落ちる黒い光は止む事はなく溢れ続け———―

 

「「「「「ギギャアアアアアァァァッッ!!!!」」」」」

 

「セルジュニア達の姿が……。」

 

 

五体の声が重なり合い、気は更に爆発的に増幅していくように邪悪な光が支配する。

そして光が消失した先にはセルジュニア達の姿はなく代わりに禍々しいオーラを纏った生物が一人。

 

 

「あ…あああ……。」

 

「…………。」

 

 

其処にいたのはセルジュニアを大人にした姿。少年はその生物をよく知っている、尖った二つの頭部に白い顔、背中に生やした漆黒の羽。所々に黒い斑点を着けた長身の生物。

唯一、異なるのは体の色。全体的に紫に覆われていたが、それ以外は悟飯が知る姿と瓜二つ。バイオテクノロジーで生み出された人造人間“セル”そのものだった。




(オマケ/その頃の恭也+a)

美由希「恭ちゃん温かぁ~い。」

ファリン「恭也さぁ~ん。」

ノエル「………。」

恭也(くっ、どうにかこの状況から抜け出さなくては……仕方ない、少し粗っぽくなるが許せ。御神流…――!?)

忍「そうはさせないわよ?」

恭也「忍!?お前、おき…て……。」

忍「随分とモテモテね恭也。さぁ、向こうでじっくりとお話ししましょ。」

恭也「違う!俺は無実「はいはい、言い訳は後で聞いてあげるから」痛ッ!耳を引っ張るな~」

(子供部屋)

すずか「んぅ…ふふふ、猫さんがいっぱいだぁ。」
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