———夜は明け、朝が訪れる。太陽は起きてくる者を出迎えるように日光を浴びせて、窓から光が入り込んでくる事で室内はとても明るく照らされていた。
「こんなものでいいかな。」
今日は月村家に行く日で、私服を着込んでいる。悟飯にとってこの世界の衣装を身に纏うのは何処か着心地が違うような感じがして最初は慣れない体験の連続だった。
だが今ではもうすっかり慣れてしまったのか、特に違和感などを感じたりせず普通に着こなせるようになっていた。
尚、現在の悟飯の衣装はフードのついた青いパーカーに水色の半ズボン姿である。
「今日は早起きしたから怒られないですむぞ。」
よくこのタイミングになると自分を呼ぶアリサの声が家中に叫ぶように響くのだが、今回は早起きをした為にそれを回避することでき安堵感を抱く。
「それにしても、アリサちゃん遅いな〜〜。」
出かける準備が完了し家の玄関前で悟飯は待機していた。が、何時まで待ってもアリサがくる気配がない。仕方なく様子を見にアリサの部屋に向かおうとすると……。
「おはよう悟飯。珍しいわね、あんたがあたしより早く起きてくるなんて。」
待ち望んでいた人物が顔を出す。アリサはピンクに近い赤色の服装を全体的に纏っていた。
「おはようアリサちゃん。たぶん、昨日は早く寝たからじゃないかな。」
「ふーん、まぁいいわ。鮫島が待っているから早く行きましょう。」
アリサの声が響くことはなくスムーズに展開は進む事になる。玄関の靴を履いた後、扉を開けて外へ出てみれば大きな庭にたどり着く。
アリサはお金持ちという事だけあって普通の家と比べかなり豪華な家であった、当初悟飯は怪我が治って改めてアリサの家を歩いていて気がついた事の一つだ。
肖像画が壁に飾られていたり部屋が何個もあったり犬を何匹飼っていたりと家に住み慣れていなかった頃の悟飯にとっては冒険をしているかのように新鮮な物だった。
(あれからもう1ヶ月か……。)
思い返してみればそんな短期間の間にも悟飯にとっては幾つもの数え切れない思い出が出来上がっており、学校での出来事も思い出の一つであればこの家もまたそうである。
「お待ちしておりました。アリサお嬢様、悟飯坊ちゃま。」
二人が立ち止まった先には黒いベンツ型の車の前で鮫島が出迎えてくれた。そのまま彼は後ろの席の扉を開けると同時にアリサと悟飯はその中へ入り、席に座る。
だが悟飯にとってはこのような車を使うようよりも自分自身の身体能力を駆使してすずかの家へ行く方がよっぽど早く、その辺り少々複雑な気分にもなる。
とはいえこの世界ではそれが“常識”な故。悟飯自身も理解していた。
「おはようございます!鮫島さん。」
「待たせたわね鮫島。もう出発していいわよ。」
二人からの返事を聞くと「かしこまりました」と彼はすぐに応答する。車は庭の門を出てすずかの家へと向かっていくのだった——。
数十分後、庭の門を潜り抜けてすずかの家へと到着する。アリサにとってはとても見慣れた光景なのか特に何も反応を見せる事は無く、軽く窓から覗き込んでいた。
それはアリサの家に負けないほどの立派な建物であり豪邸と呼ぶに相応しく、そんな家にアリサは何度も来ている為かもうなれた様子だった。
(うわぁ~アリサちゃん家と同じくらい大きいなぁ。)
それに比べて、悟飯がすずかの家に訪れたのは今回がはじめての経験である。故にアリサとはまた異なった反応を見せており、珍しそうに窓からあちこち見回している。
やがて車が停止するとアリサは扉を開けて外に出る。すぐにアリサは迷い無くすずかの家まで歩いていく、しかしアリサの後から外に出た悟飯は相変わらず珍しそうに見渡していた。
先に扉の前にいるアリサがチャイムを鳴らすとすぐに扉は開く。開けてくれた人物はとても身長が高いのか悟飯は見上げてその顔を目にする。
「ようこそアリサお嬢様、悟飯様。すずかお嬢様がお待ちしております。」
彼等を出迎えてくれたのは薄い紫色のショートヘアーの髪型をした、大人の女性である。白い服を身に纏っており、立ち振る舞いや言動から鮫島のようなお世話係の人なのだと悟飯は理解する。
そのまますずかのいる部屋まで女性に案内されていき、部屋に入ると最初に視界に入ってきたのはテーブルの椅子に座って白を基調とした衣装を纏うすずか。
更によく見渡していると部屋中には大量の猫———黒い猫もいれば茶色い猫もおり、まるでアリサが飼っている沢山の犬を猫に変えたような光景だ。
そして近くにはすずかとよく似た女性が優しそうな微笑を浮かべながら椅子に座って自分達に目を向けている。その女性の背後には案内ししてくれた女性のような服装をした少女が微笑んでいた。
「アリサちゃん!悟飯くん!おはよう。」
「おはようございます~。」
「二人ともいらっしゃい。」
薄い水色の髪をした、背中ぐらいまで伸ばした少女は明るい笑顔で挨拶をする。同じ服装をした女性はとてもクールな美女、そしてすずかとよく似た女性はとても落ち着いた印象を見受ける。
だがそんな落ち着いた大人な雰囲気を持つ女性達と違って、その少女だけは何処か明るい少女といった印象を強く悟飯は感じてしまう。自分達より年上だが、他の人と比べれば幼さが残っているような。
「すずか、おはよう。それと忍さんとファリンさんもおはようございます。」
「おはよう、すずかちゃん……と……。」
悟飯は戸惑いを隠しきれずにいた。まったく見知らない人達に囲まれている環境下、そして何故か自分の事を知る女性達に困惑気味な表情を浮かべる。
どう対処していいかわからず、悟飯は言葉に詰まってしまう。礼儀云々は母親から教えられてはいたものの、今のような特殊な状況下では年齢相応の反応を見せていた。
すぐに悟飯の様子に気づいた女性は一歩前に出て、すずかと似た女性と少女も同じ動作を起こし。
「失礼しました、悟飯様。彼女はファリン・K・エーアリヒカイト。そしてこちらの方がすずかお嬢様のお姉様、月村忍お嬢様です。それと私はノエル・K・エーアリヒカイト。ファリンの姉です。」
「よろしくお願いしますね、悟飯くん!」
「よろしくね悟飯くん。すずかの恋人なんだってね?」
「え!?何言ってるのお姉ちゃん!」
ファリンと忍は明るく優しそうな笑顔を浮かべるが、忍だけ悟飯の反応が楽しみなような、何処かファリンとは雰囲気が異なった笑みを見せる。すずかは唐突な姉の発言に慌てる中、忍は悟飯の反応を待つが…。
「へ? いえ、違いま———。」
「ちがいます!!」
意外にも過剰に反応したのは悟飯ではなくアリサの方であり、忍の術中に嵌ってしまっていた。だがアリサの反応はからかってきた本人も多少驚いていた。
「あら、ごめんなさい。アリサちゃんの彼氏だったのね。」
「な…!? ちが…!!」
アリサの慌てぶりには誰もが見てわかる程であった、頬を真っ赤に染めてわたわたと視線が泳ぐ、その様子を見てすずかとファリンは少し苦笑い気味に眺める。
途中、その目線は悟飯と目が合う事になるが、何故アリサが此処まで困り果てて動揺してしまっているのか悟飯には理解できず不思議そうに首を傾げていた。
「アリサちゃん顔が赤いけど大丈夫かなぁ。」
(悟飯くんってにぶいんだね……。)
そんな悟飯の態度を見てすずかはすぐに勘付いてしまう、彼は今の状況を的確に捉えていない事に。恐らくそれはファリンも同様に思っているのだろう。
ノエルはただその場を見守っていた。そうしている間にも時間は過ぎていき、悟飯はすっかりその間に会話をすることで初対面の相手とも仲良くなっていくのだった。
だが仲良くなれたのは人間だけではなく、動物ともだ。彼等が座っているテーブルの周りには大量の猫がいる。悟飯が座ろうとしていた椅子にも猫が寝転がっていた。
「お茶をご用意いたしますが…悟飯様、アリサお嬢様、何がよろしいですか?」
「任せるわ。」
「ボクも……わあっ!?」
猫をどけようと悟飯が猫を持ち上げようとした瞬間、猫は突然悟飯に飛び掛る。そのせいで足元を崩し、尻餅をつくと同時に他の猫も飛び掛っていく。
だんだんその猫の数は増え続けて悟飯の姿が確認しづらくなる中でアリサは少しため息を漏らす。それと同時にアリサはノエルに目を向けて。
「…悟飯の分も任せるわ。」
「かしこまりました……ファリン。」
「はい、了解です。お姉様!」
そのままノエルとファリンは一度、悟飯達に頭を下げてお辞儀をするとお茶を用意する為にその場から出て行く。少し静かになった部屋だが悟飯と猫のせいでそうは感じられない。
「悟飯って相変わらず動物に好かれるわね。」
アリサがその様子を見るとそれに対しての感想を呟く、その間にも悟飯は大量の猫に埋もれていき身動きが取れない状態になっていた。
「相変わらずって、アリサちゃん家でも…?」
「ウチの犬に好かれて、丁度こんな感じにね。」
呆れ半分、微笑ましさ半分、そんな心境でアリサは語っていた。すずかは少し呆然としながら悟飯を見ている、彼女にとって此処まで動物に好かれる人物は初めてなのだ。
「あはは!くすぐったいよ〜〜。」
「「「「「にゃあ、にゃあ」」」」」
猫に覆われているせいで悟飯の姿が確認しづらくなってきている、しかし声が聞こえてきたので大丈夫であると二人は少し安心して見守る。
「いいなぁ、悟飯くん。こんなに好かれて……。」
「あたしもそれ思った!」
思わず、悟飯の様子を見ながら言ってしまう。それはすずかにとっての本音であり、猫好きだからこそ思う本音だ。しかしその本音はアリサも同じ事を感じている。
アリサの場合は猫に対してではなく犬相手ではあるものの、悟飯のこの懐かれぶりには少し羨ましくなってきてしまう。二人の視線を浴びながら悟飯は猫のくすぐったさに笑っていた。
———すると突然、足音が廊下から聞こえてくる。それはしっかりとアリサもすずかも忍も、猫に埋もれている悟飯もちゃんと耳に入ってくる。
悟飯を除く全員の視線が扉に注目するとノエルがノックをしてから扉を開ける、其処には全員が待ち望んでいたなのはとなのはの肩に乗ったフェレットと、忍と同じくらいの年代の男性がいた。
「なのはちゃん!恭也さん…!」
「ヤッホー!なのは!!」
「こんにちはすずかちゃんアリサちゃ……って、ふえええぇぇぇ!?」
すずかとアリサは親友であるなのはが来てくれたことに思わず椅子から立ち上がって微笑を浮かべる。なのはも同じように嬉しさのあまり笑顔を彼女達に向けてしまう。
——が、なのはの笑顔は一瞬で崩される事になる、たまたま目に止まった猫に包まれている少年。体格や髪の色から悟飯で間違いないだろう、しかし猫のせいでもはや悟飯であると確認できないほど猫の集合体と化していた。
「あ、あれって……なに…?」
「そういえばなのはは知らなかったわよね。悟飯が動物に好かれやすいってこと。」
アリサの言葉にきょとん、とした顔でなのはは見つめてしまう。すずかはそんな態度を取ってしまうなのはに苦笑いを向けてしまう。
まるで猫と合体した奇妙な物体にも見える悟飯を見て、もはや好かれやすいというレベルを超えてしまっているようになのはは感じていた。
「助けなくていいの…?」
「まあ、何時もの事だからほうっておいても大丈夫よ。」
「い、いつもなんだ……でも、動けなさそうに見えるけど…。」
戸惑いを隠しきれずにいるなのはは悟飯に目を向けながら彼女達に言う、確かに先程から何も言葉を発さない悟飯にはアリサも違和感を感じ始める。
「……さすがに、ちょっとまずいんじゃないかな…?」
「そうね……すぅー……こらー!!悟飯からはなれなさーい!!」
「「「「「にゃー!?」」」」」
危機感を示し始めるすずかに同調するようにアリサも椅子から立ち上がり少し息を吸い込むとそれを全て吐き出すように大声で猫達に怒鳴りつける。
無論、猫達も驚いて悟飯から次々と離れ始める。というより他の者から見ればアリサから逃げているようにも見られるが。
「はーい、お待たせしましたー! いちごミルクティーとレモンティーと、クリームチーズクッキーでーす!」
「ファリン、あぶなーい!!」
心が晴れるような明るい笑顔でファリンは紅茶や菓子を持ってきてくれるが、ファリンが通ってきた通路は猫が逃げていった通路でもあり、足元に大量の猫が配置されていた。
猫の大群を避けようと試みる彼女だがあまりにも数が多すぎてバランス感覚が崩れ「わっ、わ~~…。」と短い悲鳴を上げながらもなんとか足のバランスを保とうと必死になる。
しかしその努力が結果的に更に悪化させ、猫がいなくなった頃にはファリン自身は目が回ってすっかりバランス感覚が完璧に崩されていたのだった。
「はう~~~。」
「なのはは左腕を!すずかは右腕をお願いっ!」
「わ、わかった。」
「ファリン!しっかりして!!」
それに気づいたなのはとすずかとアリサはほぼ同時に飛び出て、アリサの指示でなのははよろけかかるファリンの左腕を支え、すずかは右腕を支える、そして最後にアリサはファリン自身が倒れぬように背中を支えたのだ。
そのおかげでファリンは倒れる事も無ければ手に持っていたお茶や菓子を落とす事は無いかと思いきや―――
「にゃあ~。」
「わわっ!」
逃げ遅れた最後の猫がファリンの肩に飛び乗りその反動で再度バランスを崩す。
「お皿が…!!」
「くっ!」
忍の声と同時に恭也が動いていた。皿が地面に衝突する前になんとか手を伸ばしてそれを掴み取ろうとする、その反応速度と瞬発力は常人を超えていた。
「———―!!」
「なっ!?」
が、それを軽々と容易に超えてしまう少年がいた、先程まで猫のせいで地面に倒れこんでいた悟飯が年齢に差のある大の大人の恭也よりも速く皿をキャッチしていたのだ。それも一つも逃さずに。
改めて悟飯という少年の姿を確認する恭也、まだまだ幼さの残るなのはと同じぐらいの少年である事と対象的な彼の身体能力に驚きを隠しきれなかった。
「これで全部かな?」
「悟飯ナイスぅ!」
「落とさずに済んでよかったぁ。」
「さすが悟飯くんだね。」
「「「………。」」」
安心したため息を吐く、更に乗っている菓子も特に損傷するわけもなく無事なようでアリサは悟飯の見事な行動に笑顔を浮かべながら親指を立てる。
なのは、すずか、アリサの三人は特に驚く様子も無く寧ろ大惨事にならずに済んだ事にほっとするが、悟飯の行動を見た恭也と忍とノエルはもはや人間離れしてしまっている悟飯の身体能力を見て夢でも見ているような気分だった。
「はぅあ~!? ごめんなさぁーい!!」
「にゃはは…大丈夫だよファリンさん。みんな怪我もなかったんだし。」
「あれは事故だったんだから仕方ないよ。ファリンこそ平気?」
「私は皆さんのおかげで大丈夫ですー…。」
ファリンは暫くの間、目が回っているせいで少し意識が途切れつつあったがようやく自分が三人の少女に支えられている事に気がつく。
足の感覚を取り戻し、体勢を立て直す彼女の様子を確認した悟飯は安心した表情を見せてテーブルにお菓子が乗った皿を落とさないように置いていくのだが。
(誰かに見られてる…?)
その間の行動に誰かからの視線を感じた悟飯は感じた方角へと目を向ける。そこには恭也がおり、そのまま目があってしまう。
(今の動き…只者じゃないな……。)
(この人から強い気を感じる……。)
「あ、悟飯くん!こっちはわたしのおにーちゃんだよ。」
すると二人の雰囲気に気がついたなのはが慌てて輪に入ってくる、恭也と悟飯はこの時点で初対面でありせめて自己紹介でもしておこうとなのはは踏んでいたのだ。
「はじめまして、孫悟飯です。」
悟飯は目上の相手だからこそ頭を下げる。母親からの教育で敬語をしっかりと話す悟飯に対して恭也は悪い印象は受けず、しっかり者のようにも見えていた。
「高町恭也だ、よろしく悟飯くん。所で君は……いや、なんでもない。なのはと仲良くしてやってくれ。」
軽く微笑を浮かべて彼は答える、悟飯にとって今まで出会ってきた中でも彼は少し浮いた存在でもあった。
年齢という面からでもそうだが性格もそんな風に見えるのだ。あまり口数が多い印象を受けず、物静かなようにも感じてしまう。
なにより気になったのは恭也から感じる気、自分や元の世界の仲間たちと比べれば差が有りすぎるが、少なくとも一般人の平均を遥かに上回っていたのだ。
「じゃあ、私達は部屋に移動するから。行きましょ、恭也。」
「ああ…。」と恭也が頷くと忍と手を繋ぎ、二人は部屋から出て行く。そして続くようにノエルとファリンも一度頭を下げてから同じように部屋を後にする。
残された悟飯達は紅茶と菓子を飲んだり食べたりゲームをしたりしながら楽しく時間を過ごすのであった。
「クアッ、クアックアッ!」
その頃、月村家の敷地内で全身を紫色で覆われた小さな奇妙な生物が草陰でごそごそと動き回っていた、目が大きく何処か愛らしい外見をした生物は屋敷の外、庭の位置にいる。
猫でも犬でもない、この世の動物にも属さない異形の生物は途中ですずかが飼っている猫と遭遇したが、この生物は威嚇するわけもなく相手にすることも無かった。
「クア~ッ。」
生物は小柄なドラゴンのような姿をしており、まるで誰かを探しているようだった。しかしその人物は何処にも見当たらず途方にくれている様子である。
それでも探す事を止めない生物は大勢の猫に睨まれながらも攻撃するわけもなく、敷地内を廻り回っていたのだが途中でその生物は歩みを急停止させる。
「クアッ!」
———其処にはオレンジ色の色彩を宿した“球体”。ちょうど子供が片手で掴み取れるほどの大きさをした球体を紫色の生物は見つけたのだ。
その生物は球体をよく観察してみる。野球ボールぐらいの大きさを持つオレンジ色の球体の真ん中に星のマークがついており綺麗な宝石にも見える。
日光に浴びる事で更にそのオレンジ色の輝きが強く増す、美しい色を持った宝石のような球体にドラゴンは近づいていく。
「……クア〜ッ?」
だが目の前まで行くと首を傾げた。ドラゴンが注目しているのは球体の中に浮かぶ星のマーク、マークの色は濃い青色でそれを数分間、見つめ続ける。
それから球体に手を伸ばして触れた瞬間―――
「クアァーーーーッ!?」
突然、ドラゴンのような容姿をした生物の手が輝き始める。
球体から強力な光が発し、その光を浴びると更にその光は強くなっていき、まるで突然変異でも起こるかのように生物は巨大化していく———。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」
やがて光が止んだ先には、非現実的な進化を遂げた巨大でおぞましい容姿をしたドラゴンが太陽の光を遮るように立ち塞がっているのだった。
(オマケ)
忍「ねぇ恭也、悟飯くんって……。」
恭也「ああ。恐らく俺や父さん達と同じで武術を身に着けているな。」
ノエル「あの距離を一瞬で移動する事は普通の子供ではできませんからね……。」
ファリン「えーと、何の話をしているのですかぁ?」