「俺は来島 アキト。そっちは?」
「私が不知火 サキ。こっちの根暗っぽいショタは木枯 スバル。よろしくね、勇者サマ♪」
「根暗って………」
結構軽い自己紹介が終わった。
ん?まてよ、さっき不知火とかいうやつは俺のことを『勇者サマ』と呼んだよな。
これは俗にいう転生とやらではないか?
考えてみよう
俺は歩道橋から落ちた。脳天から。きっと、即死だったはずだ。なのに生きている。
どういうことだ?となると、転生しかない。あれが夢だったら、どこから夢かわからないし、夢の場合、さっきの痛みは何だったんだ。ということになる。
まぁ、考えるだけ混乱していくな。
もし仮に、この世界が異世界であるなら。戻れる道はきっと何処かにある。必ず。
だって、行ったきりの乗り物なんてない。往路があるなら、復路だってあるはず。
今から俺の目標は取り敢えずもとの世界に戻ることだ。
だったらこの世界のことを少しでも多く知っていなければならない。
「ねぇー、勇者サマ聞いてる?」
あ、話聞いてなかった。
「えっと、何だっけ」
「これからのことですよ♪」
………何か卑猥。
「これからって?あと普通にアキトでいいよ」
「はい!勇者さ…アキト様♪」
「アキトがここにいる理由だよ」
根暗ショタのスバルが話を切り込んできた
「どういう意味だ?」
「さっき話したとおりのことだよ。アキトには“現状ではどうやっても倒せない魔物を倒すためのギルドに所属してもらうんだ」
疑問符を浮かべると、上から目線がイラつくが、丁寧目に返してくれた。
「魔物を倒すためのギルド?」
「そうだよ♪世界に蔓延るモンスターをバッタバッタとなぎ倒して行くためのギルド」
成る程。どうやら本当に違う世界のようだ。
「あ、僕たちも加入してるから」
「で、ある魔物って?」
「(スルーって…)それはね、結構昔の話なんだけど………」
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場所は移り変わって今は変なトロッコの中だ。しかし、これは本当にトロッコと形容していいものだろうか。
見た目は変わらない。しかしこのトロッコ、不自然なのである。
|何で途中でエレベーターのように上下に移動できるんだ?《・・・・・・・・・・・・・・・・・》
疑問が疑問を呼ぶ。
モンスターも、転生もあるのだからいっその事、魔法のようなものだってあっていいと思う。
あの後、魔物がどんなものかを聞いた。魔物というより、俺の認識じゃあ、妖怪と呼ぶ方があってた。
魔物の正体は、周期ごとに異世界から人間を呼び出す、神出鬼没な女の妖怪だという。
話を聞いた時、ガチでビビった。
まぁ確かに、折角転生した身で、勇者として呼ばれたので何かするのは分かる。
しかし、あれを倒すとなるとそれ相応の力が必要だ。
………ってか、今どこに向かってんだ?
「なぁ、今何処に向かってるんだ?」
「東方学館です」
「………ナニソレ?」
「魔法使いを育成、管理、運用するための機関です」
「あっ魔法使い、いるんだ」
やっぱ居たか。って、不知火寝てるよ。
「魔法使いなんて、第一区分目ではあまり珍しくないですよ。僕もそうですし」
とか言って、スバルはそこらの壁から金を取り出した。因みにトロッコはまだ動いている。
「何だそれ!マジかっこいい!」
すると、スバルは微笑みつつ、金塊を岩に戻す
あ、もったいない。まぁ、いいか。
「じゃあ、俺を魔法使いにすんの?」
「まぁ、そうなりますかね。厳密には、貴方に魔人使いの素質を確かめて、発現させることにありますが」
「魔人使い?」
こいつは初耳だ。
「魔人使いというものは、自身のオーラが特殊な条件で精霊と融合し、実体を持ったものを指します」
「しかし、魔人は魔人使いにしか見ることができません。ですが、魔人には各個体に一つのみ特殊能力を持っています」
「スバルも?」
「はい。個体名は『トランスフォーマー』といいます」
「どんな能力なんだ?」
「色々なものに憑依する能力です。自慢はできませんが」
これは、これは。面白そうなのが来たじゃないの。魔法使いに魔人使いか。
これであの魔物が倒せるってか。
最っっっ高だねェ………