私はちょっと変わった吸血鬼お嬢様   作:肉球ぷにぷに

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第7話 初めての魔術 2

 

 アインハルト家には代々伝わる吸血魔術と言うのが存在するらしいですよ。

 

 その事が分かったのは、お風呂で綺麗さっぱり気持ちもリフレッシュした後の事だった。

 

 ミーシャと行動を共にしていた私は、自室で生まれて初めて見た魔術に大興奮中だった。

 

「ミーシャすごいじゃない!」

 

「お褒めにあずかり、嬉しいです。シャロット様」

 

 ミーシャが使った魔術は二つだ。

 

 一つ目は、幻想蝶。

 

 手の平を合わせそこに息を吹き込む事により、無数の光の蝶を出現させる事が出来る魔術だ。

 

 ミーシャの話では、この魔術はメイドのお仕事の中でもかなり重宝しているらしい。

 

 なんでも、一度出現させた光の蝶は、数字間は消えないで残っているみたいだ。

 

 ミーシャの周りをキラキラと光ながら羽ばたく色とりどりの蝶は、すごく幻想的で思わず見惚れてしまう程美しかった。

 

 二つ目は、言語解読。

 

 これは、古代の文書や、魔術の術式を解読したりできる魔術みたいだ。

 

 ミーシャの母親は、そういった解読に関する仕事をしていたらしく、この魔術はメイドの中でもミーシャだけが使える魔術のようだ。

 

 この魔術をミーシャが使うと、水色だった瞳が紫色っぼくなり、ミーシャの身体が青白い光のような物に包まれました。

 

「すごい、すごい! ミーシャすごいよー!」

 

 バチパチとミーシャに拍手を送る。ミーシャは褒められて嬉しいのか、満面の笑みを浮かべている。

 

「幻想蝶は、メイドの者であれば、皆使う事ができますっ!」

 

「え? ってことはロイゼも使えるんだ!」

 

「う……悔しいですが、確かにロイゼも使えます。アインハルト家にメイドとして雇われる絶対条件は、魔術が使える事ですから!」

 

 ミーシャが「えへへ」と可愛らしく笑っている。

 

 魔術を使っている時のミーシャは、いつも以上に元気に満ち溢れているように見えた。

 

 アインハルト家のメイド基準は相当高いらしい。

 

 でも、たしかに吸血鬼に仕える以上、魔術くらい使えないともしかするとやっていけないのかな……?

 

 ロイゼにしてもお世話係とは言うけれど、要は何かあったときに私を守る役割も含まれているみたいだし、本当にメイドさん達はすごいと思う。

 

 それにしても、前世では魔術と言った物は存在しない。

 

 手品や、イリュージョンと言った物ならば、テレビでよく見たことはあったが、本物の魔術と言う物を間近で見た私は、終始驚かされるばかりだった。

 

 

 もしかして、私も使えちゃったりするのだろうか!

 

 

 ミーシャは吸血鬼ではなく普通の人間に見えるし、吸血鬼ってたぶん人間より上の存在なような気がする。

 

 私の吸血鬼の知識って恐らく、血を吸ったり、コウモリに化けたりとかごく一般的な事くらいしかわからなかった。

 

「ねぇ、ミーシャ? 私も魔術使えるのかなー?」

 

「何を仰いますか! シャロット様は人よりも上の存在ですよ? 使えるに決まっているではありませんか!」

 

 おぉ! どうやら私も魔術を使えるようだ。

 

 

 ーー果たしてどんな魔術が使えるのだろうか。

 

 

 私は頭の中で、色々と妄想し始めた。

 

 やっぱり空は飛んでみたいよね! うん!

 コウモリみたいにバサーッて飛んでみたい!

 あとは、瞬間移動みたいなのもしてみたい。

 行きたい所にシュン! って瞬間移動したい。

 

「あ、あの……シャロット様? どうかなさいましたか? お顔がにやけてらっしゃいますが……」

 

 ハッ!! 色々妄想が先行しまった。いけないいけない。

 

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