はぐれた一年を回収し戻る途中、逃げている一年の集団と遭遇した俺は、回収した生徒を逃がし、瞬歩でここまで来た。隊長格の霊圧が感じられなかったので、介入した次第だ。藍染呪ってやる。
「戦わないのですか?」
「檜佐木さん、上に連絡はしてますよね」
「あぁ」
「なら、無理に戦闘する必要性は無い。今するべき事は生きる事だ。だいたい、こいつらから霊圧を感じないから力量差が分からない。ただ、他の一年巻き込めないから、ゆっくり後退しつつ、増援を待つ。出来ればデータを採っておく。これがやるべき事だ。
―――『破道の四改・白雷―柵―』―――」
壁のように変化した雷で先程一体倒して出来た逃げ道を確保する。
「檜佐木さん、先導頼みます。行くぞ!」
「あぁ」
「「はい」」
「分かりました」
「了解」
白雷は最も操作が楽な一桁の鬼道だ。俺たちが走り抜けた瞬間、脆くも崩れ去る。
「散在する獣の骨 尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪 動けば風 止まれば空 槍打つ音色が虚城に満ちる―――破道の六十三・雷吼炮―――」
雷の範囲攻撃を放つ。
俺は現在破道七十番台まで使用可能。五十番台まで詠唱破棄可能。四十番台まで加工可能だ。
範囲攻撃なので『赤火砲 槍』のように一点をつける訳では無いので倒すには至らないが、そこそこのダメージが刻まれる。
「一年が逃げたほうに行かせるわけにはいかないから、挑発して此方に寄せ付けますよ。なんとか堪えて」
「仕方無いか」
幾らか先回り去れているが檜佐木さんが刀でいなす。流石は席官候補と言ったところか。恋次も流石に檜佐木さんには劣るが、確実に攻撃を防いでいる。将来更木隊の六席に付く時期もあるほどだから、『斬』はなかなかのものだ。吉良・雛森・ルキアは鬼道を駆使し、檜佐木さんと恋次の死角の攻撃を反らしている。特に、恋次とルキアのコンビネーションは素直に凄いと思う。ただ少し口喧嘩っぽい口調なのが気になるが、これがこの二人のコミュニケーションなのだろう。
その時、足場が崩れた。ビルを倒壊させたのだろう。檜佐木さんの指示か聞こえる。
「縛道で次のビルに移動しろ。―――縛道の四・這縄―――」
吉良、ルキア、雛森がこれに習う。
「恋次、掴まれ。」
「悪いな、ルキア」
恋次はルキアに引っ張って貰うようだ。俺は・・・
「雛森桃!手貸して!」
「え!?」
一番近い雛森に声をかけた。
「―――破道の一・衝―――」
反作用を利用し、雛森のところまで飛ぶ
雛森は手を掴んでくれた
「自分で出せばいいじゃあ無いですか?」
「ごめん・・・・・俺、縛道出来ないんだ」
「え!」
意外だろう。破道を改造しまくってる俺が縛道出来ないこと。どうも俺の霊圧は瞬間的な放出に特化しているようで、持続力が弱いらしい。だからこそ、さっきの逃げ道の確保には改変した破道を使った。一応『這縄』は『白雷』を改変すれば似たような事は出来るのだが、周りの味方も痺れさせてしまう
「仕方ないですね。」
「ほんとごめん。」
情けないな‥‥‥俺
「雛森くん!先輩!後ろ!!!」
次のビルに移った吉良の叫び声が聞こえた。後ろを見ると巨大虚の爪が迫っていた。忘れてた。こいつら霊圧消せるんだった。
「雛森、ごめん!!」
「えっ、なんです‥‥キャア!!」
縛道は出来ないが、足場を作ることは出来る。それで踏ん張って雛森を次のビルまで思いっきり投げた。
「吉良受け取れ!!」
そう叫ぶと浅打を抜いた。第一撃を横に跳びかわす。雛森は無事なようだ。第二撃が迫る。
「―――『破道の四改・白雷―纏―』―――」
白雷を刀に這わせ雷属性を付与する。これで第二撃を打ち付けるようにいなす。反動を利用し、上方向に移動する
「―――『破道の三十一改・赤火砲―槍―』―――」
一体撃破
「―――『破道の五十四・廃炎』―――」
倒壊したビルを砕く。
「―――『破道の五十七・大地転踊』―――」
砕いたビルの破片を利用し、『大地転踊』を発動させる。周囲の虚を威圧しつつ、破片の一つを蹴ってビルに飛びうつる。
「すいません。遅れを取りました。」
「いや、倒せる敵は倒していった方がいい。」
さっきので結果的に俺が虚を引き付けるかたちに成ったようで、こちらに来た虚は居なかったようだ。良かっ‥‥
その時、真下から何かを貫くような音がした。とっさに横に跳ぶ。ビルの下から突いてきた爪が俺のいた場所を貫いていた。
「危な‥‥‥!!」
その時、視界の縁に叩きつけるように迫る虚の腕が見えた。
「破道の三十三・蒼火‥‥」
鬼道をとっさに放とうとするが間に合わず、ビルの上から地面に 叩きつけられた。
「グァッッッ!!!」
肺の空気を全て吐き出させられる。死神の体だから耐久力は有るが、流石に立ち上がれない。
この状況を見逃してくれるはずもなく。虚の爪が迫る。
ゲームオーバーか。そう何度も転生出来ないだろうから、今度こそ死ぬな。
―――何、死ぬ気でいるの?
えっ?
俺は自分の奥底に引きずり込まれる感覚を覚えた。
霊子の足場は檜佐木さんも当然出来ますが、一年は出来ないので、逃げ方の見本を見せるため、『這縄』を使用しました。
龍斗は、縛道同様コンスタンスに同じ霊圧を出すのが下手なので、今は一瞬しか足場を作れません。だから、月歩のようにずっと空中を蹴らないといけません。霊力と体力の消費が激しいため、敵が一人ならまだしも、複数の場面で使いたく無いようです。たぶん、成長しても、一護が虚園行くときみたいな足場しか出せないと思います。
次回、始解かな?ほんと大丈夫だろうか?
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