彩色集いて太刀をなす。   作:tora@812

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第五話 逃げつつ戦い太刀をなす。

 はぐれた一年を回収し戻る途中、逃げている一年の集団と遭遇した俺は、回収した生徒を逃がし、瞬歩でここまで来た。隊長格の霊圧が感じられなかったので、介入した次第だ。藍染呪ってやる。

 

 「戦わないのですか?」

 

 「檜佐木さん、上に連絡はしてますよね」

 

 「あぁ」

 

 「なら、無理に戦闘する必要性は無い。今するべき事は生きる事だ。だいたい、こいつらから霊圧を感じないから力量差が分からない。ただ、他の一年巻き込めないから、ゆっくり後退しつつ、増援を待つ。出来ればデータを採っておく。これがやるべき事だ。

 

 ―――『破道の四改・白雷―柵―』―――」

 

 壁のように変化した雷で先程一体倒して出来た逃げ道を確保する。

 

 「檜佐木さん、先導頼みます。行くぞ!」

 

 「あぁ」

 

 「「はい」」

 

 「分かりました」

 

 「了解」

 

 殿(しんがり)が俺に成るように走り出す。

 

 白雷は最も操作が楽な一桁の鬼道だ。俺たちが走り抜けた瞬間、脆くも崩れ去る。

 

 「散在する獣の骨 尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪 動けば風 止まれば空 槍打つ音色が虚城に満ちる―――破道の六十三・雷吼炮―――」

 

 雷の範囲攻撃を放つ。

 

 俺は現在破道七十番台まで使用可能。五十番台まで詠唱破棄可能。四十番台まで加工可能だ。

 

 範囲攻撃なので『赤火砲 槍』のように一点をつける訳では無いので倒すには至らないが、そこそこのダメージが刻まれる。

 

 「一年が逃げたほうに行かせるわけにはいかないから、挑発して此方に寄せ付けますよ。なんとか堪えて」

 

 「仕方無いか」

 

 幾らか先回り去れているが檜佐木さんが刀でいなす。流石は席官候補と言ったところか。恋次も流石に檜佐木さんには劣るが、確実に攻撃を防いでいる。将来更木隊の六席に付く時期もあるほどだから、『斬』はなかなかのものだ。吉良・雛森・ルキアは鬼道を駆使し、檜佐木さんと恋次の死角の攻撃を反らしている。特に、恋次とルキアのコンビネーションは素直に凄いと思う。ただ少し口喧嘩っぽい口調なのが気になるが、これがこの二人のコミュニケーションなのだろう。

 

 その時、足場が崩れた。ビルを倒壊させたのだろう。檜佐木さんの指示か聞こえる。

 

 「縛道で次のビルに移動しろ。―――縛道の四・這縄―――」

 

 吉良、ルキア、雛森がこれに習う。

 

 「恋次、掴まれ。」

 

 「悪いな、ルキア」

 

 恋次はルキアに引っ張って貰うようだ。俺は・・・

 

 「雛森桃!手貸して!」

 

 「え!?」

 

 一番近い雛森に声をかけた。

 

 「―――破道の一・衝―――」

 

 反作用を利用し、雛森のところまで飛ぶ

 

 雛森は手を掴んでくれた

 

 「自分で出せばいいじゃあ無いですか?」

 

 「ごめん・・・・・俺、縛道出来ないんだ」

 

 「え!」

 

 意外だろう。破道を改造しまくってる俺が縛道出来ないこと。どうも俺の霊圧は瞬間的な放出に特化しているようで、持続力が弱いらしい。だからこそ、さっきの逃げ道の確保には改変した破道を使った。一応『這縄』は『白雷』を改変すれば似たような事は出来るのだが、周りの味方も痺れさせてしまう

 

 「仕方ないですね。」

 

 「ほんとごめん。」

 

 情けないな‥‥‥俺

 

 「雛森くん!先輩!後ろ!!!」

 

 次のビルに移った吉良の叫び声が聞こえた。後ろを見ると巨大虚の爪が迫っていた。忘れてた。こいつら霊圧消せるんだった。

 

 「雛森、ごめん!!」

 

 「えっ、なんです‥‥キャア!!」

 

 縛道は出来ないが、足場を作ることは出来る。それで踏ん張って雛森を次のビルまで思いっきり投げた。

 

 「吉良受け取れ!!」

 

 そう叫ぶと浅打を抜いた。第一撃を横に跳びかわす。雛森は無事なようだ。第二撃が迫る。

 

 「―――『破道の四改・白雷―纏―』―――」

 

 白雷を刀に這わせ雷属性を付与する。これで第二撃を打ち付けるようにいなす。反動を利用し、上方向に移動する

 

 「―――『破道の三十一改・赤火砲―槍―』―――」

 

 一体撃破

 

 「―――『破道の五十四・廃炎』―――」

 

 倒壊したビルを砕く。

 

 「―――『破道の五十七・大地転踊』―――」

 

 砕いたビルの破片を利用し、『大地転踊』を発動させる。周囲の虚を威圧しつつ、破片の一つを蹴ってビルに飛びうつる。

 

 「すいません。遅れを取りました。」

 

 「いや、倒せる敵は倒していった方がいい。」

 

 さっきので結果的に俺が虚を引き付けるかたちに成ったようで、こちらに来た虚は居なかったようだ。良かっ‥‥

 

 その時、真下から何かを貫くような音がした。とっさに横に跳ぶ。ビルの下から突いてきた爪が俺のいた場所を貫いていた。

 

 「危な‥‥‥!!」

 

 その時、視界の縁に叩きつけるように迫る虚の腕が見えた。

 

 「破道の三十三・蒼火‥‥」

 

 鬼道をとっさに放とうとするが間に合わず、ビルの上から地面に 叩きつけられた。

 

 「グァッッッ!!!」

 

 肺の空気を全て吐き出させられる。死神の体だから耐久力は有るが、流石に立ち上がれない。

 

 この状況を見逃してくれるはずもなく。虚の爪が迫る。

 

 ゲームオーバーか。そう何度も転生出来ないだろうから、今度こそ死ぬな。

 

 ―――何、死ぬ気でいるの?

 

 えっ?

 

 俺は自分の奥底に引きずり込まれる感覚を覚えた。




 霊子の足場は檜佐木さんも当然出来ますが、一年は出来ないので、逃げ方の見本を見せるため、『這縄』を使用しました。

 龍斗は、縛道同様コンスタンスに同じ霊圧を出すのが下手なので、今は一瞬しか足場を作れません。だから、月歩のようにずっと空中を蹴らないといけません。霊力と体力の消費が激しいため、敵が一人ならまだしも、複数の場面で使いたく無いようです。たぶん、成長しても、一護が虚園行くときみたいな足場しか出せないと思います。

 次回、始解かな?ほんと大丈夫だろうか?

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