―2125年 HEARTS・第二都市〈セカンド〉攻防戦
「第一班!聞こえるか!?このままじゃまずい!応答してくれ!リナ!」
「トウヤ!諦めろ!今、戦ってるこいつらでぎりぎりの俺らの機体スペックじゃ到
底奴らには敵わねぇ!」
アイゼンが説得しようとする。
「でも……!!」
「第二班、本部から通達です!ただちに退避して下さい!」
オペレーターのリアンが叫ぶ。
「ひゃはははははははっ!!!!!!怖気ずいたかぁ?紙屑部隊のブレードを使う
脳しかない隊長さぁん?」
「黙れぇぇえっ!!!」
暗木トウヤの乗る機体が搭乗する者の意識に呼応するかの用に動き出した。
機体両腕部を操作し機体背部のハンガーユニットから、ユニットに掛けられたブレ
ードを掴み、刃を展開しながら前方へ。
その右腕部に握られるは、物理的斬撃攻撃特化式刀身型武装兵器-HANAKAZE、
通称【風華】。
対して、機体左腕部に握られるは、科学的斬撃攻撃特化式刀身型武装兵器-SUN
SHADOW、通称【陽影】。
トウヤがブレードを構え、閉じていたブースターのマフラーが開いていく。
「お?やる気かぁ?」
敵もそれに気づき、銃を構える。
「遅え!」
「あ?」
敵の眼では、到底、今のトウヤのスピードを捉える事はできなかった。
「な…、嘘だろ!!」
敵の操縦室のモニターには無数の《アラート》の文字。
「機体両脚部の大破。てめぇの負けだ。」
「今の一瞬でどうやっ……」
何の前触れもなく相手が狙撃され、爆破。
「気ヲ抜クナ、トウヤ殿。」
「……!ソルティア!!」
レーザーライフルが放たれた方を見ると、ソルティアと呼ばれる完全自律制御型AI
の操る機体が立っていた。
「モウ直グデ特別班ガ到着スル。ソレマデ持チ堪エロ。」
ソルティアがライフルを構えたままの体勢で言う。
「ソルティア、お前なんでここに…」
「おー、おー、手こずってるみてぇだなぁ……、ハハッ」
「……!?しッ、師走さんッ!?」
いきなり声を掛けられ、驚いて振り返る。
「おう、もうちょい頑張ってくれやー、我が弟子ぃ」
すると、突然眼前に迫ってきた敵機がコア部分を貫かれ、大破。
「ボクも助けに来ましたよ!トウヤさんッ!!」
光学迷彩が解け、見慣れた機体が現れる。
「フランッ!!お前も!」
いつも思うが、何故フランはこんなにも女の子っぽいのだろう…。
「全く…、だらしないわね、年下に助けられるなんて」
同じ班の相崎ユノもいつの間にか近づいてきて言う。
ちなみに、ユノはトウヤの幼馴染だ。
「っせぇーなー。別にいいだろ」
「貴様ら。おしゃべりしてる暇があったら、敵を倒したらどうだ?」
後方から、気品のある声が聞こえてくる。
「お、アリアナ。やっとお出ましか」
「貴様は大人しく黙っていろ、師走。邪魔だ」
「グフッ……、相変わらず棘がキツイな、お前…」
そうこうしている間に特別班が集まっていた。
「ところで暗木兄」
「そろそろ、その呼び方止めて貰えませんかねぇ」
特別班のリーダーであるアリアナは師走、フラン、ソルティアを取りまとめる、と
ても優秀な人だ。
だが、トウヤの妹であるリナの事はちゃんと名前で呼ぶのに、何故かトウヤの事は
暗木兄と呼ぶのだ。
「別にいいだろう?それよりもリナの事なんだが……、敵の捕虜にされてしまった。
済まない。これには私に責任がある…。」
「…そうっ…すか。でも、あんま気負わないで下さい。必ず皆で助けに行きましょ
う!!」
「ああ、そうだな。必ず。…よし、これより第六都市〈シックス〉に帰還する!!
リアン。オペレーション頼んだ」
「は、はい!!」
無線越しに響くリアンの声は心なしか緊張している様に聞こえた。
初めまして、Rivaです。
これが初めての投稿なので、一節だけの投稿になってますが、よろしければ、コメント・気づいた点があったらお願いします!