さて、今年もあとわずかになりました。
投稿主は冬コミに一般で参加しようと考えており、年末の投稿は明後日で最後かもしれません。
……さて、どこのサークルまわろうかな?
「第三勢力?」
王留美の移動基地に戻ったロックオンは、現状報告を行っている。
「ああ。アザディスタン側の要請を受けたユニオン、そしてアザディスタンに武力介入を行っている俺達以外に紛争を誘発している勢力がいる」
「その勢力がマスード・ラフマディーを誘拐したと?」
「ああ、これは俺の勝手な推測だ。でも、ヴェーダもこの考えを示唆していたがな」
付き人の質問に答えるが、ロックオンの答えはあくまでも推測にすぎない
「その根拠は?」
王留美は問う。やはり推測を出すにはそれなりの根拠が必要だからだ。
そこで、一つのデータを見せる。俺達が遭遇したミサイル攻撃の状況を図にしたデータだ。
「今回の攻撃はMSのミサイルの可能性が高い」
「このためにMSを使う組織……一体何のために?」
そこで詰まってしまう。
「わからんよ」
「だから、中東出身の刹那と時也に動いてもらっている。俺たちでは目立ちすぎる」
この国の事情では、中東出身の二人しか動けない、そう判断し二人に頼んだ。
ロックオンが報告を行っているとき、刹那と俺はミサイルが発射された場所に、素手に到着していた。
「ロックオンの情報だと、このあたりからミサイルが発射されたみたいだが」
「そうだよ。俺もこの辺りからミサイルを発射したのは見えた。場所を考えると、ここから撃つと奇襲もできる、姿をくらますにもちょうどいい。この場所を選んだって事は、戦闘のプロか、この地に縁を持つ人物だと思う。」
とりあえず、端末を取り出して調査を開始する。
携帯端末を地面にかざして反応を調べると、MSがいたと思われる残留反応が確認された。
「ここにMSがいた」
「ならミサイルの発射も間違いない」
「しかし、どこに?」
「上空から施設の反対側……こっちにある丘の方を抜けたのかな?」
残留反応の確認したところから太陽光発電受信アンテナ施設の反対方向に歩く。
ちょうど丘のようになっており、岩壁もある。
丘の頂上のような所につくと、ユニオンのフラッグが見えた。
「ユニオン?!」
俺達は反射的に岩壁に隠れた。見つかると厄介なことになる。
話し声が聞こえてきた。
「回収したポットもそうだけど、やはり間違いないね」
男が二人いる、一人は科学者で白衣を着ており、もう一人は軍服を着ているので兵士だ。恐らく先程見たフラッグのパイロットかと思われる。
「奴らもここの捜索を」
「一応目撃者で、正式な軍人だからだよね」
適当に予想する。
「PMCトラスト側の見解は?」
金髪の軍服の男が言った。
PMCといえば、モラリア共和国の武力介入の時が一番新しい記憶だ。奴らが関わっているのか?
「モラリアの紛争時に紛失したM……」
そこで発言が止まった。いや、この場合は止められたと言った方が正しい歯切れの悪さだ。
「何だい?」
その為なのか機嫌が悪い言い方だ。
「立ち聞きはよくないな」
これには流石に驚いた。
隠れていたにも関わらず、その事に気づく事ができるのは、相当な人間である。
「出てきたまえ」
隠れても面倒なので、素直に応じる。
この場合は、怯えるような表情で両手を上げて出ることで、民間人を装える。
最も、万が一の為にソレスタルビーイングで支給されている銃を隠し持っているが。
「地元の子供だな」
「どうかな」
白衣の男(眼鏡を付けている)は警戒していないが、金髪の軍服を着ている男はまだ警戒している。
「あの、このあたりで戦闘があったと聞いて。それで友達の彼と」
「成程。そんなことに興味を抱く年頃かね」
どうやら、科学者は落ち着いているが、軍服の男は何かを考え付いた表情になった。
「でも、まだこのあたりは危険だよ。早く立ち去った方がいい」
「わかりました。失礼します」
「失礼します」
刹那に続いて一言言った後、一旦立ち去るフリをしておく。
ユニオンの2人がこの場所を去った後に、また調査するつもりだ。
「少年達」
しかし、軍服の男は俺達を止めるように呼び止める。
「君達は、この国の内紛をどう思う?」
突然聞かれるこの質問は、まるで何かを試しているみたいだ。
それとも、正体がばれたのかもしれない。いや、俺達の素性は知らないはずだ。マイスターの情報が漏出したという事は、あり得ない。
「グラハム」
小声だが、名前が聞こえた。
このグラハムという男、かなり鋭い。この男がパイロットとして敵対すると、かなり厄介だな。
「この国の内紛をどう思うかな?」
「僕は」
刹那もさすがに困っている。
「客観的には答えられないかな?」
すると質問を変えてくる。
「君達はどちらを支持する?」
主観的に答えてみろ、そう言ってきたみたいだ。
完全に俺達が何者なのかと探っている。
「僕は、どちらも支持しません」
まず刹那が言った。
「どちらにも正義があるからです」
刹那の俺も答えに合わせる。
「僕も支持しません。だってどちらにもそれぞれの考えがあるから」
「でも、この戦争で人は死にます」
刹那が結論のように言う。
「たくさん死んでいきます」
声を小さくすることで、相手に怯えている印象を与える。
即興ではあるが、この場をしのぐ事はできるだろう。
「同感だな」
納得したように、グラハムという男がうなずく。
「軍人のあなたがいうのですか?」
流石に俺がいってしまった。軍人がこんなこと言うのは予想外だった。
「この国にきた私たちはお邪魔かな?」
「だって、軍人が来たらもっと被害が増えるし」
急に発言を止められる、そして驚きの一言を言う。
「君達だって戦っている」
「え?」
「後ろに隠しているのは何かな?」
まずい、感づかれた。
後ろで持っている銃に気が付いた?!
いや、違う。この人は本能的に感づいたんだ。俺達の本来の姿に。
流石にまずくなったので睨みつけるが、相手は全く動揺しない。
「怖い、怖い」
まるで隠すなと言わんばかりに見てくる。
発現も全く怯える様子もなく、挑発に等しい言い方をしてきた。
しかし、すぐにグラハムは隣の男を見た。
「カタギリ」
隣の科学者の名前だろうか。
「一昨日、ここから受信アンテナを攻撃したのは、AEUの最新兵器『イナクト』だったな」
「いきなり何を」
となりのカタギリという男は戸惑っている。
「しかもその機体はモラリアのPMCから奪われた機体らしい」
まるで情報をくれてやる、そう言わんばかりに行ってきた。
「撤収するぞ」
その一言で、グラハムとカタギリの二人はフラッグの方に歩いて行った。
「PMCのイナクト、まさか……」
「俺も最初のPMCトラストである程度予想したけど、まさか……」
「奴があの男が、この内紛にかかわっている」
「何故……何故今になって」
持っていた銃を落としてしまう。
あの男、アリー・アル・サーシェス。奴がこの前の戦いでイナクトを操縦している事は知っている。
まさか、昨晩のミサイル攻撃は……
アリー・アル・サーシェスが主犯なら、隠れ家もわかる。
刹那がロックオンにその隠れ家のポイントを知らせて、三機のガンダムによる要人救出作戦を決行する。
隠れ家はかつての場所だ。そう、俺達が少年兵として、戦場をアサルトライフル片手に駆け抜けていたあの頃に、拠点としていた場所だ。
「GNシステムリポーズ解除、プライオリティをトキヤ・E・フィアーズへ」
Oガンダムを起動させる。
「外壁迷彩被膜解除、GN粒子散布のままフローリングモードへ」
Oガンダムに乗り込み、ハッチを閉める。
「Oガンダム、目標地点へ向かう」
目標地点へ移動を開始する。俺達の因縁の場所だ。
ソレスタルビーイングに入って、ガンダムマイスターになってもこの場所から逃れられないとは……
奇妙な因縁を感じずにはいられなかった。
エクシアと共に、ポイントに到着した。
この辺を探ると反応がある。
『やはりここか』
「やっぱり、あの男だね」
するとレーダーに反応がでた。
「MS!」
青いイナクトが来た。
『あのイナクト!!』
「あれが、あの男……いや、アイツの機体!!」
途端にエクシアが突っ込んでいく。
「刹兄、射撃で援護するね」
一言言って、狙撃体制になる。
ここには一機しかMSはないので、ハロのアシストはいらない。
エクシアとイナクトが剣を交える。
『アンタの……』
『声だと? 接触通信か?』
『アンタの戦いは終わってないのか?!』
音声通信を入れた。
『クルジスは……滅んだ!!』
イナクトが下がり、エクシアに蹴りを入れた。
『知ってるよ!!』
「なら、なんでここにいるんだ、アンタは!!」
狙撃を入れながら叫ぶ。シールドで防がれるが、そんなのは気にしない。
『テメェもいたか、小僧!!』
イナクトが浮上し、リニアガンを撃ってくる。
俺も、武器をGNサブマシンガンに切り替え射撃線を行う。
エクシアの体制を立て直すために時間を稼ぐ。
『アンタの神は何処にいる!!』
刹那が叫ぶ。
『答える義理は無ぇな』
あちらは面白半分で声を出している。
射撃でわずかなスキを作りエクシアがイナクトの右手首を切る。
しかし、爆発で煙が発生しエクシアは地面にたたきつけられる。
そのまま、エクシアに跨りコックピットハッチをこじ開けようとする。
位置が悪いので、狙撃する位に移動すると、エクシアのGNブレイドでイナクトの右腕を完全に切断した。
狙撃で追い討ちをかけるが、イナクトは器用に回避すると変形して撤退していった。
完全に俺達のクセを覚えているらしく、2機でようやく戦えている状況だった。
撃墜は失敗した。
だが、プラン通りに事は進んでいる。
ミッション成功の報告を受けたのは日が落ちたころだった。
マスード・ラフマディーを保護したと連絡が来たので、次の作戦に移る。
エクシアとOガンダムの二機でアザディスタンの王宮に向かうプランが、スメラギから届いている。
エクシアは引き渡し用、Oガンダムは引き渡し時にもし万が一の事を考慮して上空にて待機、その際に武装はGNビームソードとエクシアのセブンソードのみだ。
王宮につくとエクシアは武装を外してある事と共に、戦闘意識が無い事を見せつける。
引き渡し時には数発MSから攻撃を受けたが受け止めると、引き渡しに応じた。
引き渡し終えると、刹那はマリナ・イスマイールというアザディスタンの姫様に声をかけられたので一言二言残して、ガンダムに乗り込んだ。
『エクシアに乗りこんだか。フラッグの動きもない。帰還するぞ』
「了解。行こうか」
王宮を離れていき、今回のミッションは無事終了した。
しかし、この国の内紛は収まらなかった。
人は変化を拒んでいるのか、またCBの介入活動が起きるのかはわからない。
だが、今回の1件は確実にアザディスタン王国に大きな影響を与えたのも事実だろう。
いかがでしょうか?
個人的には、グラハムさん何者だよ? と突っ込みたくなった話でしたね。
いや~、あの人の洞察力高さには驚きます。
そして、因縁のアリー・アル・サーシェス。
彼との奇妙な縁はまだまだなくなりそうにありません。
次回は戦闘前ですが、次々回から大規模軍事演習への介入になりますね。
物語は急速に加速しますよ。
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