例の如く、最後にはあの男が搭乗します。
粒子貯蔵タンクの機体って書くの難しいですね。
GNドライヴ搭載ではないから行動制限があるし……
つい昨日、武力介入をしたばかりにもかかわらず、今またガンダムでミッションポイントに向かっている。
今から行われるセカンドミッションは、二十世紀から度々紛争が行われていた地域である、
セイロン島に向かっている。
スメラギの話によれば、現在のセイロン島は、無政府状態である為に多数派のシンハラ人と少数派のタミル人による、民族紛争が起こっている。
『紛争根絶』を掲げるソレスタルビーイングとしては、活動理念に則り、この紛争に武力介入を行うというわけだ。
合流地点に近づくと、ガンダムキュリオスとガンダムヴァーチェを視認した。
『来たぞ、刹那、時也、アレルヤとティエリアだ』
『確認した』
「俺も視認したよ」
『よし。予定ポイントで合流後、ファーストフェイズに入る』
遠くにいるのキュリオスとヴァーチェを改めて目視し、合流ポイントへと向かう。
俺は過去の出来事故に、民族紛争という言葉に反応している。俺の予想だと、たぶん刹那も反応しているだろう。クルジス共和国はアザディスタン王国に吸収され、そこから反政府軍として、民族紛争に近い形で戦っていた。
その経験を踏まえて、俺は思う。こういう紛争はあってはならない。
もうすぐセイロン島に到着する。
『スメラギ・李・ノリエガの戦況予測に各自対応する』
ロックオンの一言でミッション開始に近づいた実感を得た。
『それなりの戦果を期待しているのでよろしく』
最後のは緊張ほぐしなのか、場違いなセリフを放った。
『それなりにね』
まずアレルヤが言った。
『俺は徹底的にやらせてもらう』
次にティエリアが言った。
『お好きに…』
ティエリアの言葉は毎回冗談が無い。と言うか、冗談が通じたことって、今まであっただろうか?
「了解」
次に俺が言った。三者三様の反応と言うか、皆の性格出るなぁと思っていると、刹那の返事が聞こえてこない。
『緊張しすぎるなよ』
俺に対しての言葉だろう。俺の返事には緊張感を受け取ったらしい。さすがは皆の兄貴分って思う。
『おい、刹那聞こえているか?返事しろ』
『……』
やはり応答がない。と言うか、集中しているのだろうか?
『刹那、オイ応答しろ、刹那』
流石に何かを感じたのか、ロックオンも返事をするように声をかけるが返事がない。さすがにおかしいと思うと、何か呟いた。
『俺がガンダムだ』
『何だって?』
刹那の呟きにロックオンは戸惑っている。
『俺がガンダムだ!!』
今度ははっきり言った。っていうか、思いっきり叫んだ?
『オ、オイ?! 何言ってんだ?』
ロックオンが戸惑いながら言った直後、エクシアが急加速した。
『オオイ、刹那!!』
キュリオスはエクシアを追う様子も無く、方向転換する。
『子供のお守をよろしく』
『ハァ?!』
どうやら、刹那を完全に放置するスタイルをとるみたいだ。
ヴァーチェもキュリオスとは反対方向ではあるが、方向転換する。
『作戦行動に移る』
『オオイ、お前ら!!』
完全に放置。自身の役割のみに徹するという考えが、簡単に伝わってくる。
というか、これ完全にロックオンが貧乏くじ引いたね。
「エクシアを追う」
『ビンボウクジ、ビンボウクジ』
俺はロックオンと共に行動する事が、今回のミッションでの行動だが、ハロの一言には正直笑いそうになった。笑ってしまうと後ろから撃たれかねない。冗談でも粒子量に制限があるから無駄な行動をとりたくない。必死に笑いをこらえる。
『チッ、わかってるよ。攻撃に集中する。回避運動は任せたぞハロ。あと時也。お前、地味に笑いを堪えてるだろ』
セカンドミッションが始まった。
若干問題は起きたが、ミッションには支障は無いだろう。……多分。
上空に到着早々、砲撃を受けそうになったが回避しビームライフル一機破壊した。
「時也・E・フィアーズ、介入開始、ミッションを遂行する」
そう言って、Oガンダムのビームライフルで四機破壊、近接格闘で五機倒した後、エクシアと合流し、共にMSの破壊活動を開始した。
何十機か倒すと、恐らく人革連の部隊であろう機体、ティエレンが撤退を開始し始めた。
撤退した後には、機械の残骸と爆発によって出たと思われる火が見えた。
『協力を感謝する。今までの借りを返してやる!!』
突然入った通信……さっきまで人革連の軍に押されていた、多数派のシンハラ人だと思われる機体が3機ほど進軍を始めた。
まるで、俺達の行動を理解していないみたいだ。彼らの援護をした訳では無い。紛争を終わらせる為に武力衝突を強制的に終わらせたのだ。もし、俺達の横を通り過ぎて無聊行使をするなら、それを止めるのも俺達の役割である。紛争根絶の為に。
3機はエクシアとOガンダムの横を通り過ぎようとした。勢いを抑える事も無く、確実に人革連のMSを破壊するつもりみたいだ。ならば、俺達は自身のやるべきことをしなければならない。
その為、エクシアとOガンダムで3機のMS破壊した。
それを遠くから見ていたのか、他にMSが攻め込んで行く様子は見られなかった。
つまり、この瞬間にようやくミッションが終了したのだ。
ミッションが終了を報告しながら、エクシアから帰投する分の粒子供給を行い、俺と刹那は先に帰投する事にした。
なんだか少年時代を少しだけ思い出していた。
少数ゆえに、ガンダムは性能で圧倒しなければならない。だから、先程の戦場を制圧する事も簡単だった。しかし、あの3機のMSパイロット達は、まるで俺達が協力部隊と思っていた。昨日の放送を信じていない人間の一部だろう。まだ、俺達の活動を世界は軽視している。それ故に紛争はまだまだ、多く続いている。
そう思うと、俺達はまだまだやるべき事が沢山ある。そうしなければ、紛争は無くならないし、かつての俺と刹那みたいな存在は、また生まれてしまう。
そんな考え事をしていると、Eセンサーに反応があった。
ユニオンの輸送機が近くに飛んでいた。いや、接近してきた。その様子は、俺達を恐れず、むしろ実力を見定めようとしているのだろうか。
「刹兄、あれってユニオンだよね、なんでこの空域で…」
『待て、もう一つ機体が来る…フラッグか』
一応迎撃態勢を整えると、フラッグが飛んできた。
飛行形態からMS形態に変形し、レーザーサーベルを構えると、かなりの速さでエクシアに接近してきた。そのままスピードを殺すことなく鍔迫り合いをする。
『初めましてだな、ガンダム』
接触回線ではない。外部スピーカーを使っているのだろう。俺の方にも声が聞こえる。
『何者だ?』
『グラハム・エーカー…君の存在に心を奪われた男だ!!』
グラハム・エーカー、そう名乗る男の叫び声は、新しいおもちゃを見つけて興奮するような純粋な声に聞こえた。
最後まで読んで下さり、ありがとうございます。
グラハム・エーカーの登場です。
勿論、ガンダムOOの本来の主人公である刹那のライバルです。
アニメや小説を見返すと、フラッグで突っ込んでくるという、無謀を行いましたが、その後のセリフも相まって、とんでもない存在感ありますね。
次回は、この続きから投稿します。
是非、お楽しみに
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