あと、今更ながらですがこの物語の千冬さんは別人です。この物語の千冬さんは別人です。大事なことなので二回言いました。
※11/24 02:39脱字修整
学園について一番はじめに見たのがどこのマフィアだと疑ってしまうほどのガンを飛ばしてくる千冬と言う大変よろしくない始まりだったが、持ち前のスルースキルで事なきを得ることが出来た今はこれから私が通う事となる教室へと向かっていた。
「久しぶりに会ったというのにお前は本当に変わらんな」
そう言う千冬の目線は明らかに私の胸を向いていた。喧嘩売ってんのかこいつ。でも私は気にしない。あんな物はあるだけ無駄であって、俗に言うマナイタの方が絶対にいい。邪魔にならないし。うん。
「千冬と違ってまだ
千冬がショックを受けたような顔をしていた。
ささやかな復讐…ではない。イヤミを言っただけ。だから私の胸をもう見るな。そろそろ視線をそらせ。
「それで私は何をすればいいの?」
「…そうだな。その話をしようか」
日本に来て怒られて、怒られて、なんかバカにされてからの本題。
それで千冬が言うには彼女の弟、織斑一夏は本来男が動かすことの出来ないISを世界で初めて動かした男らしい。それからは、一人動かすことが出来たなら他の男も出来るんじゃね?でも他の男には使えなくね?じゃああいつ調べればなんかわかるんじゃね?といった具合で世界中の野郎どもがこぞって彼を誘拐してバラして秘密を知ろう。みたいになっているらしく、千冬としてはたった一人の家族となった弟にそんなことはさせたくなく何としてでもそれを阻止したいらしい。家族は大事だ。血の繋がりとは限られた極小数にしか当てはめることが出来ない。家族とは何物にも替えがきかない本当に、大切な物だ。そこで私を個人の護衛、場合によっては学園全体の護衛として雇ったというわけらしい。
あれ?ならスコールと一緒にいたソックリさんは誰?
これなんてホラー?あ、ドッペルゲンガーとやらか。二人を合わせたら死んでしまうんだろうか。
「大体はわかった。いつも織斑弟についていればいいの?」
「いや、そこまでする必要は無い。此処は仮にも外から来た奴らには厳しいところだからな。お前がでる事になるのはそれこそ一夏だけでなく学園全体に被害が出るときだろう」
ふむ。ならば普段は自由というわけか。休みと変わらないでわないか。時間があるならば日本という国を知ることも出来るだろう。ビバホリデー。
「それと学園内では私のことを織斑先生と呼べ。一応は教師と生徒と言う立場だからな」
あ、なんかイラッときた。少しドヤ顔気味のせいで重増しでうざい。と言うかその部分だけがうざい。普通に言えばちゃんとした教師に見えるのに。見えるだけだけど。
◆
「ここがお前のクラスだ」
やっとついたのは私が所属することとなる1年1組。言わずもがな織斑一夏と同じクラスだ。ここに来るまでに千冬の話を永遠と聞かされ疲れていた。重要なクラスの担任を任されるほど偉いんだぞ、とかお前の担任は誰だ?私だみたいなの一人でやってたし、弟の方も異端なんだと思うけどコイツもコイツで色々とおかしい。織斑家はどこかおかしい奴らの集団なんだなと思った。思っただけでけして口にはしない。千冬に何されるかわかったもんじゃないからね。
呼ぶまでここで待っていろとか言われちゃったけど休めるならありがたい。待つのはあまり好きじゃないけど取り敢えずは感謝しとく。
建物の中だが日当たりが良く気持ちいい。ああ、寝そう。
…だったのに中で凄い音がしたよ。大きな音だったけど何があったんだ。騒がしくなってきたぞ。静かなところ探しに行こう。
「おい、どこに行くんだ」
「静かなところを探して寝てくる」
「…これから授業だぞ」
そうだった。でもなんでわかったんだろう、扉越しなのに。
「入ってこい」
仕方ないからお家に帰ってから寝よう。せっかくの学校なんだから起きてないとね。さっきまで忘れてたけど。
ドアを開けて…閉めた。
なんなのあれ。何あの緑のメガネ。胸にシリコンでもつめてんのか?ついさっき千冬に言われてたのに。いや別にいいんだけど?大きさとか気にしてないし?どうせあれシリコンだし。そうだ、気にせずいこう。
「どうした?」
「ちょっと逆光が眩しくて」
「そうか、取り敢えず自己紹介しろ」
自己紹介って何話せばいいのかな。名前だけでもいいよね。
「クロエ・アヴドーチヤ。言いにくいだろうからクロエでいい。訳あって1日遅れたけどこれからヨロシク」
「聞いての通りアヴドーチヤは遅れての入学となったがコイツも専用気持ちだ。なれておくに越したことは無い、と言うよりも此処はIS学園だ。貴様らを使い物にするための場所だからな。何かわからないことがあればコイツに聞けば大体のことは分かるだろう」
そういうのって教師に聞くのが普通なんじゃないの?さっき自慢してたのに学生任せなのかコイツ。
というかさっきからキャーキャーうるさいよ。なんで?
「さて、これでクラス全員揃ったな。今日は授業に入る前にクラス代表を決める。誰かやりたいやつはいないか?推薦でも構わん。拒否権はない」
それ推薦とは言わない気がする。
と思っていたら織斑弟への推薦が沢山。クラスの大半は声を上げているんじゃないのかな。私は織斑弟のお守りが優先だからあまり時間をさくことは出来ないから関係ないのだけどね。
おっと、私にも推薦が。
「アヴドーチヤは都合上任せられない。まだ日本へ来たばかりでいろいろと複雑でな」
やっぱりダメなのか。コチラとしてはその方がありがたいけど。
クラスの中から落胆の声が聞こえる。ゴメンネ。
「他はないか。ならば織斑で決定だな」
「待ってください!納得いきませんわ!」
もう決まる勢いだったのに寸前で言い出すとはまた面倒くさいのが。
「男がクラス代表だなんて恥曝しもいいところですわ!このセシリア・オルコットにそんな屈辱を1年間も味わえとおっしゃるのですか!?」
ちょっと何言ってるのかわからない。誰か分かる?何となく男を馬鹿にしてる感じはするけれど。なんか腹立つなあ。
「大体、文化としても後進的なこんな国で暮らさなくてはいけない事自体、耐え難い屈辱だというのに……!」
コイツ今日本をバカにしたのか?どこの国の人か知らないけれど日本は良いぞ!まだ来てから何もしてないけど!
「……イギリスだって、大したお国自慢は無いだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ?」
「なっ!美味しい料理だってたくさんありますわ!!貴方私の祖国を侮辱してますの!?」
素晴らしいブーメランが投げられましたよ今。というよりあの人イギリスだったのか。あれは酷い国だった。高飛車なお嬢様ばかりだったからすごいやりにくかった。織斑弟が言ったようにご飯もあまり美味しくなかったし。金髪縦ロールがイギリスの人だって知って思わず笑ってしまった。鼻で。
ああ、和食食べたいな。
「なっ!?なんですのあなた!今笑いましたわね!?」
言い合っていたのに気付いたのか。よく見ていらっしゃる。
「気のせい」
「いいえ、絶対に笑っていましたわ!私の耳には確かに聞こえましたもの!」
「そう思っているのならそうなんだと思う。あなたの中ではだけど」
一度言ってみたかったセリフだよこれ。言えてよかった。普段なら絶対に言う機会は無いからどうにか言えないかと思ってた。棚からぼた餅?ちょっと違うかな。ヤブヘビ?これも違う気がする。あ、ヤブからぼた餅でどう?
「むきー!あなた私を馬鹿にしていますの!?」
「そんなつもりは無い。貴方が勝手に盛り上がっているだけ」
この人ちょっと面白い。初めは苦手な人かと思ったけどなかなか好感がもてる。
「お前らいい加減にしろ。オルコットと織斑は模擬戦をして勝った方がクラス代表だ。もうそれでいいな」
千冬がお怒りのよう。仕方ない、金髪縦ロールはまた今度弄り倒そう。
「俺はそれでもいいけど、あいつらはどうなんだ?」
「織斑先生!この人とも模擬戦をさせてくださいまし!」
二人とも私を指さすんじゃない。人に指の先を向けるなんて失礼だぞ。
「ダメだ。そいつにそんな時間は無い。やりたいなら別の機会にお前らで勝手にしろ」
つまりいつかは相手をしてやれってことなのか。面倒なことこの上ない。
金髪縦ロールも渋々了承したようで、模擬戦は1週間後に行うと決まった。そこからは学校生活というのを送れたはず。織斑弟が千冬に叩かれたり、金髪縦ロールが何かと睨んできていたり、授業中メガネシリコンが泣きそうになったりといろいろあった。ついでにメガネシリコンは山田真耶って名前だと知った。途中、金髪縦ロールに例の扇子を向けると顔を赤くしてぷりぷり怒っていた。あの人はやっぱり面白い。何が書かれていたのかは想像におまかせする。それと隣の席に座っていたロリシリコンにクロちゃんってあだ名をつけられた。どこのサーカスの団員?
他にも気になったのがあるけど、まあ気のせいだろう。
◆
「どうだ?IS学園は」
時は過ぎて今はその日の授業が全て終わり放課後。住む場所が寮らしいけど部屋がわからないから千冬を待ってた。部屋番教えてくれればいいのに聞いたら私も行くとか言われて断られたから泣く泣く教室に残っていた。日本の人は放課後みんなでお茶するってどこかで聞いたから行きたかったのに。なのに待たせた本人が教室に入ってきての第一声が先の言葉である。
「まだ、よく分からない」
「そう、か。まあこれから知っていけばいい。お前がどこにも行く気がないのならば3年間はここで過ごす事になるのだからな」
何だかんだで千冬は嫌いじゃない。時々キモチ悪いけど。強引に割り込んできたり表面だけの言葉を並べるやつと違って、こうやって親身になって話してくれるのは本当に嬉しい。でも口には絶対出さない。キモチ悪くなるから。
「じゃあ部屋まで案内してやる。クロエは2人部屋だ」
「2人部屋?ルームメイトがいるの?」
おい、聞いてないぞ。どういうこってい。
「学年は一つ上のやつだがな。お前の事知っていたみたいだぞ」
なんで千冬が不機嫌になっているの。舌打ちとかして。それ私がやりたいぐらいなんだけど。なんか会長権限がどうとかぶつぶつ言っているけどなんなの。
でも私を知っているってことは
「名前は?」
「更識楯無。
楯無!忘れもしない扇子の人だ!彼女もIS学園に通っていたなんて。人の出会いってのは本当にすごい。
ロシアにいた頃、更識の家にはお世話になっていたから仲は良かった。また会えるなんて嬉しい。
「楯無と相部屋なんて嬉しい。彼女と会うのが楽しみ」
「知り合いなのか?」
「千冬と初めて会ったあと、ロシアに一度戻ったときに出会った。私に日本の良さを教えてくれた人。でももう何年もあってなかったから覚えてくれててよかった」
「そうか。因みに私は隣の部屋だからな。いつでも来ていいぞ」
ちょっと怒気が含まれた声で部屋に来てもいいなんて言われても行きたくはならない。けれどこれは来いってことなのだろう。後半は全部、というか最初以外はすんごい強調されてたし。
「わ、わかった。今度行く」
「ならいい」
ちょっと嬉しそうになった。表情が柔らかくなったよ。それでも傍から見れば堅いけど。
「そうだな、時間も時間だし待たせてしまった詫びに夕食でもご馳走しよう。寮に食堂があるから先に食べてから部屋まで案内する」
食べ物で釣ろうなんて千冬やるじゃないか。喜んでついていこう。和食、楽しみ。
「それは…更識が持っているものと同じものか」
歓喜のあまりつい出してしまった。和食食べたい、の六文字。
「彼女にもらった。これがキッカケで楯無とは仲良くなった」
あの時は嬉しさのあまり1週間ぐらいはこれだけで会話してたっけ。なつかしい。
お、見えてきた。あれが寮だよね。いい匂いがする。
隣で千冬がまた何か考え込んどいたけれどいいのかな。いいよね。ノープロブレム。
私は千冬を置いて匂いのする方へと向かった。
主人公設定
クロエ・アヴドーチヤ
長身、銀髪紅眼。ショートカットのボーイッシュな感じ。
ってまあ細かくは決めてません。容姿は上記の感じでイメージしてください。ヒンヌーです。スレンダーさんです。