剣製者の世界にカルデアの人間達が来るそうですよ? 作:刃留兎
「・・・・・聖杯の、反応?」
そこは人理継続機関カルデア。終わってしまった未来を取り戻す為に活動する人類最後の希望だ。彼らの任務は、終わってしまう原因となる障害の排除に、その世界にある筈のない『聖杯』の探索。
「そうだ。何故か反応が見つかってね」
そこに勤める今や唯一のマスターである少年、神十 常葉はDr.ロマンに呼ばれていた。常葉の隣には契約したサーヴァント、マシュ・キリエライトもいる。
「時代は何処ですか?」
マシュがロマンに聞く。
「ん~。分からないんだよね~。ただ、これまでとは違う場所にある」
ロマンの隣にいた女性、レオナルド・ダ・ヴィンチが答える。二人は顔を滲ませた。今まで時代が分からない、なんて事は無かったからだ。その言葉に頷きながらロマンも言った。
「そして、残念ながら今回は僕らとの通信も出来なくなってしまう可能性が高い。でもーー」
「聖杯の反応がある限り、無視出来ない」
「そういうことなんだ」
常葉の言葉に、ロマンは息を吐きながら、そう言う。
「危険な旅になることが予想されるけど・・・行ってくれるかい?」
「先輩・・・」
「ああ。確かに聖杯の反応がある限り無視出来ない。行こう」
そう言うと、常葉とマシュはレイシフトを開始するべく、コフィンへと足を運んだ。
『アンサモンプログラム スタート。霊子変換を開始 します』
コフィンに入ると、機械の声が聞こえた。意識を集中させる。
『レイシフト開始まで あと3 2 1』
そして、
『全工程 完了。グランドオーダー 実証を 開始 します』
青白い光が意識を包み込んだ。
「レイシフト、完了か。ここは・・・・」
レイシフト完了後、常葉とマシュは周りを見渡した。
「わかりませんね・・・。ドクター?」
マシュが通信機でロマンに話し掛ける。しかし、反応は無かった。
「駄目ですね。反応有りません、先輩」
「そうか・・・サンキュ、マシュ」
ポンポンとマシュの頭を撫でる。マシュが頬を膨らませる。
「先輩、子供扱いしてません?」
「気のせいだ」
「絶対してます・・・」
周りを見渡すと、そこは森だった。
「森・・・だな・・・」
「そうですね・・・」
取り敢えず、止まるのも何だので歩くことにする。
「・・・先輩、サーヴァント反応です・・・?いえ、ちょっと違います」
「?どうしたマシュ?」
「いえ・・・。サーヴァント反応です。でも、ちょっと違う・・・」
タタタ・・・と走っていくマシュを常葉は後を追う。その前には、黒髪の少年と巨大なサソリがいた。
『さあ、死ねい!!』
サソリが尻尾を振り上げ、少年を襲う。すると次の瞬間、サソリの尻尾が切れた。スッと手を広げると、その中に剣が現れる。そして、サソリを吹き飛ばした。
『な、何故、人間、ごときに・・・』
「お前は戦う相手を間違えた。それだけだ」
ドサァンとサソリが倒れた。
「?何だ?」
サソリを倒し終えると、常葉達に気付き、そう言った。