輝く月になれ!橘みずきのhigh school life!   作:みずき 橘

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第3話 〜放課後、初めての練習〜

 

「ちょっと遅くなっちゃったかなっ」

 

放課後、美化委員会の顔合わせが長引き部活の時間がギリギリになりそうなあおいは急ぎ気味で部室に向かっていた。

あおいは今日が本当に楽しみだったのだ。何故なら初めての後輩との練習、それも同じ女性選手ということもあり、喜ばずにはいられなかった。

部室に到着し、息を少し切らせながら部室に入るとそこには既にみずき、聖、そして昨日の部活説明会にはいなかった女の子がいた

 

「あ、あおい先輩!こんにちは!」

 

みずきが元気に挨拶をし、聖と小筆も挨拶をする。

 

「やっほーみずきちゃん、聖ちゃん!その子はもしかして…マネージャー希望?」

 

あおいが聞くと小筆は小さく頷く

 

「そっかー!1年生にもマネージャーが入ってくれたのね!よかったよかった!せっちゃん1人じゃなかなか手が追いつかないところがあったからね〜。それに、あの子はちょっと…」

 

と言ったところでタイミング良く明星雪華--せっちゃんが部室に入ってくる。

 

「あら、みんな早いのね、おはよう!」

 

午後の16時の挨拶ではない、と周りが思った。

あおいはまたか…という表情で

 

「せっちゃん…全然おはやくないよ!こんにちはでしょ!」

 

とあおいに言われたせっちゃんは、あっといった表情で

 

「あ、あはは!アレよ、アレ!天然ガス!」

 

天然ボケ…といいたかったのだろうと周りは察した

そう、このせっちゃんはスタイルが良くて勉強もそこそこできる。かつ料理もできて、歌も上手いといった理想の女の子だ。

しかし、少し頭のネジが緩いときがある。

一番困るのは、試合のスコアシートを書いてる途中でよく敵チームと味方チームが混ざるときがあるのだ、それに本人は言われるまで気づかない。

 

なるほど、とみずきと聖はせっちゃんの性格に納得し、小筆をマネージャーに誘ったのは正解だったと心に思った。

そしてみずきはふと思ったことを口にした

 

「それにしても、部室狭いですね〜。他の部活と共用してるんですか?」

 

と聞かれたあおいは頷いて

 

「うん、バレー部と共用してるんだよ。去年はマネージャー含めても私とせっちゃんの2人しかいないからね…」

 

それもそのはず、去年まで野球部には女性選手が参加なんてできなかったため、あおいとせっちゃんはバレー部と共用で部室を使っていたのだった。

女子が1人で男子野球部の中に入っていることで、バレー部の連中から部室でバッシングを受けることもしばしばあったのだ。

 

「でも、今年は3人も入ってくれたから、もしかしたら私たち用の部室確保してるかもだよ!」

 

とあおいは嬉しそうに話した。

そして準備が終えたところであおいがみんなに声をかける

 

「さあ、今日から頑張っていくよー!」

 

おおー!とみずきが元気、聖は冷静に、小筆は小さな声で返事をするのだった。

 

 

-- 一方男子の部室はピリピリしていた

 

「やっぱり中学の最強クラスの2人が揃うと迫力あるよな〜」

 

と同じ1年、月島が呟く

そして同じ1年、西岡が友沢に声をかける

 

「よっ!友沢!オレは西岡だ、中学のときは魔術師って呼ばれてたんだぜ!いずれお前と二遊間を組む男だ、よろしく頼むよ!」

 

と、握手を求められたが友沢はああ、と素っ気なく返すだけだった。

 

「な、なんだよ〜愛想がないな〜。」

 

と言った西岡に月島が話しかける

 

「そりゃあそうさ、友沢くんは凄くクールなんだから、あまり話しかけないほうがいいよ」

 

と言われた西岡はふーんといった表情だ

 

そして部室の端のいた男、鈴本が友沢に話しかける

 

「友沢、グラウンドにこい、キャッチボールだ」

 

と言われ友沢と鈴本は部室から出て行った

それを陰でみていた2.3年は

 

「マジであいつらやばそうだな」

「こりゃあ今年甲子園いけるかもな?」

 

などといった声がでる

それを聞いてた主将、星井スバルは思った

 

(これは本当にボクの居場所がなくなるかもしれない…絶対に負けないぞ)

 

と決意し、全員に早く準備をさせた

 

 

 

 

「よし、集まってくれ!」

 

主将のスバルが全員を招集する

 

「とりあえず自己紹介は昨日やったから、今日は個人の能力を確認したいと思う。その前に、1人新しく入ることになった。マネージャーだ。挨拶してくれ」

 

と言われ小筆で恥ずかしいがりながら

 

「京野…小筆です…よろしくお願いします。」

 

周りが拍手をする

 

「じゃあ最初はいつも通りストレッチで体を温める。早川、後は頼んだぞ」

 

 

はぁい、と言ってあおいが1年生にストレッチのメニューを教える。

そして体が温まったところで能力テストに映る。テストは短距離、遠投、バッティング、守備の4つだ。

先ずは50m走

初心者の魚住には唯一の得意種目であった。彼は中学では陸上部だっからだ。

「よーし、俺が一番速いってとこ見せてやるぜ!」

 

そう魚住は気合いを入れたがそう簡単には行かなかった。

50mは2人ずつ走る形式だ。

最初に魚住と西岡が走る

西岡は6.6秒とさすがはセカンドをやっているだけあってある程度は走れるらしい。

一方魚住は6.1秒。周りからはおおー!と歓声が上がる

 

「へっ!どうだ、すげえだろ?」

 

とドヤ顔で決めた魚住。確かにこれなら初心者でも技術を高めればすぐに代走でも試合に使いたいところだろう。

しかし次に走った人のタイムは…

5.9秒だった

 

「え!?」

 

魚住どころじゃなく2.3年合わせて全員が驚いた。

それは友沢だった

 

「マジかよ〜…」

 

とため息をついた魚住に西岡が声をかける。

 

「大丈夫、大丈夫、あいつは別格だからさ」

 

そう言われたが魚住は今後野球部としてやっていく上で走ることは友沢にも、誰にも負けたくないと誓った。

ちなみに友沢と一緒と一緒に走った玉風は7.0秒だった。

続いてみずきと聖。走る前にみずきが提案した。

 

「ねえ聖、負けた方がパワ堂でプリン奢るってどう?」

 

と言われ、自分より足が速いであろうみずきに提案された。

 

「お前、私より足が速いだろう…まあいい、では私が勝ったらきんつばを奢ってもらうぞ」

 

と勝負にのった聖。結果は

みずき、7.8秒

秒、8.0秒

 

ずいぶんとレベルは低いがわずかにみずきが勝った。

 

「やったー!じゃあ帰りよろしくね!」

 

む…と聖は悔しそうにし

 

「まだ遠投がある、そこでリベンジだ。」

といった。

 

最後に走ったのは鈴本と月島

月島は7.5秒

鈴本は6.9秒と、平均では少し遅い程度だった。

 

そして遠投

50mと同じ順番で行われる。

 

西岡、50m

魚住、30m

玉風、70m

 

そして友沢。なんと110m

元ピッチャーということもるが、高校1年とは思えないが、もう周りもやっぱりか、という表情である。

 

続いてみずき、60m

聖、80m

聖はキャッチャーなこともあり、友沢を抜かせば凄いほうである。

みずきも地肩はなかなかのほうだ。

 

「みずき、これでさっきの賭けは取り消しだ。というより、野球で賭けをやることはよくないことだぞ。」

と言われ、悔しそうなみずきだったが、自分が野球で賭けをやっていたことに気づき、諦めた。野球で賭博はいけないからね。

 

そして月島、65m

最後に鈴本、115m

わずかに友沢より上をいった。

鈴本も友沢もクールにし、特にこれで能力の上下関係を決める、という感じではなさそうだ

 

50mでは目立たなかった鈴本だったが、やはり実績のある現役ピッチャーだ。

しかし全員高校1年生か、と疑うレベルに能力が優れている。

 

続いてバッティング

ピッチャーが5球投げて、その中で一番高い飛距離を見るテストだ。

ちなみに投げるのはスバルだ。

 

西岡、60m

魚住、40m

玉風、50m

友沢は楽々と柵越えをし、100m

みずき、30m

聖、55m

月島は、なんと友沢と同じ100m

当たれば飛ぶと呼ばれる彼は、パワーでは友沢に並んでいた。

最後に鈴本、70m

 

最後のテストは守備だ。それぞれの守備位置に入り、ノックして守備能力をテストする。

これは初心者の魚住は見学となった。

 

 

---守備テストが終わり、最後は投手のテストだ。

みずきと鈴本がマウンドに行く。先に投げるのはみずきだ。

受けるのは3年の三田村。

 

スピードガンを使って球速を、あとは構えたところに投げれるか、どんな球種を持っているか、などの確認をする。

 

みずきは多少荒れ気味だったが、サイドスローからくるMAX130キロの球はクロスファイアーなどが有効になるだろう。

球種はスライダーと、少し特殊な曲がり方をするシンカーの2種類だ。

続いて鈴本

三田村の構えたところに寸分もなく150kmの球を投げ込んだ。

構えたところに来たにも関わらず、三田村は何球かボールをこぼしてしまった。

球種はスライダー、シュート、フォークと先発ピッチャーらしい球種を投げ分けた。

こうして能力テストは終わった。

 

「よーし、みんなお疲れさん。今日は最初だから全体練習を少しやって上がりにしよう。」

とスバルが提案したあとにあおいが一つ提案する

 

「あの、星井先輩。せっかく1年生が入って人数も増えたから、明日紅白戦やりましょうよ!」

 

と言ったあおいに周りも賛同する

 

「そうだね、実践してみないと分からないところもあるから、明日は紅白戦をしよう。そうだな…1年対2.3年でどうだい?」

 

とスバルが聞くと1年生はマジかよ…と言った表情である

そしてみずきが1年生みんなに声をかける。

 

「いいじゃん!やろうよ!このメンバーだったらもしかしたら勝てるかもよ!ね、聖?」

 

と聞くと聖は返す

 

「そうだな、いや、やるからには勝つぞ」

 

といい、周りの1年も、よーしやってやるといった表情に変わった

友沢も鈴本もおもしろい、といった表情だ。

 

「じゃあそういうことで決定だな、じゃあ練習に戻るぞ」

 

とスバルがいい、少し練習してその日の練習は終了した。

 

 

 

いつもの帰り道、みずきと聖は明日の紅白戦の打ち合わせをしていた。

 

「明日、楽しみね。私と聖で守って、みんなに打ってもらって絶対勝ちたいわね!」

 

とみずきに言われ、もちろんだと頷く聖

 

--もしかしたら勝てる、そう1年生は思っていたが相手は前秋ベスト8まで登りつめた先輩。

果たして簡単にいくのであろうか?

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