マリーの前にフランSIDE
では、どうぞ!!
「…………あーもう!!訳がわからない!!どう言うことなの!?」
可愛らしい部屋の中で一人、フランドール・スカーレットは頭をかきむしりながら部屋をうろうろしていた。
事の発端はフランドールの姉であるレミリア・スカーレットのある言葉が原因であった。
「『フランがまだ狂気に取り込まれていた頃』……私が狂気に取り込まれていたのは百歩譲ってまだいい!!でも、どうして、お姉様は自分の言った言葉を、それも十秒も経ってない内に忘れてるの!?」
そう。それがフランドールが苛立ちを覚え、頭を悩ませる原因である。
フランドールは自分の部屋にある見覚えのないずきんを被った人形を、何時手に入れたのかを知りたくレミリアに運命を遡って視てもらった。しかし、結果フランドールがその人形を何時手に入れたのかは分からなかった。
姉の話していることを頭の片隅に入れる程度に聞きながら、次の手を考えている途中、『狂気に取り込まれていた頃だったかしら?』と不意にレミリアがそう言ったのだ。
しかも、それだけでは終わらない。フランドールがレミリアに『狂気』について問い詰めてもレミリアは、知らない、分からない。挙げ句の果てにはいい加減にくどいと怒られる始末。
(『狂気』……何で私はその言葉に反応したの?何でお姉様は直ぐに自分の言った言葉を忘れてしまったの?それよりも前の言葉は一語一句覚えていたのに?何故?)
椅子に座り、忙しなく足を揺らす。
頭の中には謎が蔓延り歩く隙間さえない。
答えの出ない、それどころかヒントらしいヒントも得られず謎が増えていく一方でフランドールの苛立ちは増していく一方だった。
兎に角落ち着かないと。理性では分かっていても感情がそれに付いていかない。
目の前にあるテーブルに拳を降り下ろす。
「アァアアアア!!!!」
ドゴンッ!!
テーブルは地面へとめり込み、少し遅れて粉々となった。
荒治療ではあったが効果はあったらしく、先程までの忙しなさは大分薄れていた。
「ハァハァ……後で咲夜に怒られるかな………………………………あっ」
少し先の暖かな未来に笑みを浮かべた。そして気づいたのはその直ぐ後。
フランドールの視線の先にはフランドールの人形に倒れこむ様に重なる二つのずきんを被った人形。
何故そんな事になっているのか?簡単だ。さっきのテーブルを殴った衝撃で倒れた。
即ち……
「第三者の介入?」
記憶操作か催眠術か……何らかの方法で私達の記憶を書き替えた?
でも、どうして?
「良いわ……絶対に暴いてあげる……貴女が何者なのかも、私達に何かをしている第三者も……全部、全部……」
フランドールは気付いていない。自身が人形を生ける者、存在している者として喋っている事に。
『暴いてやる!!』
フランドールは気付いてない……
お読みいただき有難うございます!!
フランは気付いた。
後は……間に合うかどうか……
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
次回 マリーSIDE
では、また次回~