サブタイトル……
では、どうぞ!!
紅魔館の食堂。そこには数多くの空になった皿が立ち並び妖怪メイド達が忙しそうにその皿を片付けていた。
そんな中、館の主であるレミリアは客人であるマリーが出ていった扉をじっと見ていた。
「見たわよね。マリーがガリガリに痩せ細っていたのを」
「はい。確とこの目で」
「吸血鬼の五感ですらも惑わせる……良いわ……ますます貴女が欲しくなった」
レミリアの目はギラギラと光を反射し、とても直視出来たものではない。現に美鈴は少し目を閉じ視線をそらしていた。
しかし、片付けをしていた何人かの妖精メイドはその目を見てしまったのだろう。腕から力が抜け、そのまま皿を落としてしまった。
「おっと、無意識に魅了を使ってしまっていたか…………済まないなお前たち。仕事を続けてくれ」
レミリアが言うと魅了を受けた妖精メイドも含め一礼をし、仕事へと戻っていった。
「珍しいですね」
「ああ……それだけ気分が高揚していると言うことだろう。美鈴」
「はい」
「あの子の様子はどうだ?」
「……マリーが来てから、殆ど目覚めています」
「……どっちがだ?」
「どちらもです」
美鈴の答えに対し、レミリアはテーブルに肘を付き手を組んでそこに顎を乗せた。
その表情は嬉しそうでもあり、どこか不安を抱えているようにも見える。
「美鈴……お前はどう見ている?」
「少なくとも悪い方向には進んではいないかと」
「そうか……フランの従者であるお前が言うのならそうなのだろう……しかし、私はどうしてもこの不安を取り除くことが出来ないよ。二つの意味で、な」
さっきまでの嬉しそうな表情は消え、今その顔からは不安しか見えない。
「二つの意味で、ですか?」
「ああ。一つはお前も分かるだろう?マリー・マルタンがフランを救えるかどうかだ。おそらく、マリーが聞いた声はフランの者だろう。あの二人はどことなくではあるが、気配が似ている。
そして、もう一つの不安はな……フランが助かった時……私を受け入れてくれるか、自分の妹すらも救うことができず、ただ、部屋に閉じ込め、鎖で繋ぎ止める。そんな悪逆非道な姉を……フランが受け入れてくれるのか……もし、受け入れてくれず、私のことを目の敵にしたとき……私は一体どうすれば良いのか……それが、分からない。いっそのこと潔くこの命を絶てば良いのか?
教えてくれ……美鈴……私はどうすれば良い?」
「そうですね……年長者としては…………そんな下らない事を考えている暇があるなら、フラン様を喜ばせる事でも考えやがれ。と、言わせていただきます」
美鈴の容赦ない言葉にレミリアは言葉を失う。
しかし、それも少しの間だけで、何度か瞬きをすると自然に笑みが浮かんでいた。
「アハハハハ!!いやいや、まったくお前の言う通りだな!!この私がくよくよしていては下の者にも示しがつかん!!私としても、こんなネガティブな事ばかり言う姉が居たらぶん殴りたくなってしまうわ!!
にしても……よくもまあ、主人の私にそんな事が言えるな?」
「私の主人はお嬢様ですよ?レミリア様」
「そう言えばそうだったな……クク……いやはや、ここまで笑ったのは何時ぶりだったか」
レミリアの顔からは不安は一切消え、自信に満ち溢れた笑顔があった。
「マリー……お前がフランを救えるかどうかは知らない。
でも、私はお前を信じている。烏滸がましいとは分かっている。
でも、どうか……どうか……私の妹を、フランドール・スカーレットを救ってやってくれ」
『ねぇ……アナたが―――』
お読みいただき有難うございます!!
美鈴がカッコいいと思ったちゃるもんです。
この世界のフランは自分の意識ではなく、レミリアによって監禁されています。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
最後のは一体……
では、また次回~