風邪引いた……
では、どうぞ!!
フランちゃんが本を読みはじめて三十分……眠いです……
いやいや、いっつも寝ちゃってるんだから今日こそは寝てやるもn
「……zzZ」
「もう寝ちゃったか」
・
「ごめんね……また寝ちゃってた……」
「良いよ良いよ。私だって一人で本ばっか読んじゃってるわけだし」
いつもの光景。
「そう言えば、何か借りてきたみたいだけど何を借りてきたの?」
「ああ、これ?」
フランドールの手のなかには一冊の本。その本にはブックカバーが掛けられておりどんな本なのかが分からなかった。
そして、マリーが聞いたことによりフランドールがそのブックカバーを外した。しかし、マリーは聞くんじゃなかった。と、後悔することになる。
「今日読んでたんだけど……『愛称とは』って本なんだけどね、これが結構面白いんだ」
「そ、そうなんだ」
「後でマリーちゃんにも付けて上げるね!」
「……うん」
少しの、間をフランドールは照れ隠しと取っていた。
しかし、それは違う。マリーが狂った理由などを知っている者っだったら、マリーに対して同情を感じたりすることだろう。
だが、同時にマリーの過去を知らないフランドールの解釈は間違ってはいないのかも知れない。
なぜなら、フランドールの提案した愛称が違ったのならば、マリーはその愛称を快く受け取っていたであろうからだ。
「それじゃあ、先にご飯を食べに行こう!!」
「……うん!!」
・
昼食を食べ終わった二人は自室(元々客室としてマリーが使っていたもの)に戻り、早速フランドールがマリーに愛称を言おうとしていた。それがすれ違いの原因になるとも知らずに……
「それで、マリーちゃんの愛称なんだけど」
「うん」
「『ずきんちゃん』なんてどうかな?」
やっぱり。マリーの頭を支配したのはその言葉であった。
散々言われ続けて、その名前のせいで狂ってしまったマリーにとって、その名前は一種の呪いのようなもの。
だから、マリーはフランドールの付けてくれた愛称を断ることにした。
「ごめんね。その名前はいやなの」
「えーこんなに可愛いのに」
「ごめんね」
「何でイヤなの?」
「それは……」
マリーはフランドールの問に声をつまらせる。
ここであの時の話をしてしまえば、人間なのに仲間を殺すなんて最低。なんて思われ、嫌われるかもしれない。そう思ったからだ。
しかし、無情にもフランドールの問い掛けは続く。
「ねえ、何で教えてくれないの?」
「……嫌だから……」
「私は理由を教えてほしいの。それじゃあ我儘よ」
「嫌なものはイヤなの」
「何で?何でイヤなの?何で!?こんなに可愛いのに!!」
「嫌なものは嫌なの!!もういいでしょ!!」
マリーは無理矢理話を締め括ろうとする。しかし、フランドールはそれを良しとはしなかった。
マリーの腕を掴み、押し倒す。
フランドールは吸血鬼だ。人間であるマリーがその腕力に敵うはずもなく、そのまま押し倒されてしまう。
「いっ……」
「ぁ……う、教えてくれるくらい良いじゃない!!」
フランドールは押してしまった事への罪悪感を感じたものの、そのまま問い詰める。
しかし、帰ってきたものはフランドールには予想出来ないものであった。
「そのくらいで押し倒すなんて……もう、フランちゃんなんてだいっ嫌い!!」
「え?」
だいっ嫌い。その言葉がフランドールの脳で渦巻き、心に突き刺さる。
そして、眠っていたもうひとつの人格『狂気』が目を覚ます。
「…………アは、アはアハあはアハあはアハアはアハアはアハあはアハははははハハハははハハハh!!!!」
だが、それだけでは終わらない。
「……あぁ、ァアアアアアアァァァァァアアァアァアァァ!!!!」
『狂気』は『狂気』を呼ぶ。小さなことが連鎖して二人の少女の心を壊した。
マリーのもうひとつの人格『ずきんちゃん』が『狂気』によって目を覚ます。
そう、それはただのすれ違いの結果。
小さなすれ違いが重なりあい、大きな結果をもたらす。
二人はただ、幸せに過ごしたかっただけなのに…………
もう、後戻りは出来ない…………
お読みいただき有難うございます!!
『狂気』と『狂気』が共鳴する。
望んでもいなのに壊れていく。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
そして…………
では、また次回。