後、この話も数話で終わるかな。
では、どうぞ!!
「邪魔ぁ!!」
目の前に迫ったよく分からないモノを避けながら進み続ける。
だけど、風を切りどれだけ速く速く飛んでも先は見えてこない。
『まったく……どうしたって言うんだい、吸血鬼の嬢さんや』
気が付けば川のほとり、私は元の位置まで戻されていた。
目の前には大きな鎌を担いだ女が一人。
「それに加え……三途の川を生身で渡ろうとして良く引き込まれなかったね」
「それは、お兄さんがくれたお守りの力で死から逃げてるの。さあ、質問には答えたわ。そこを通して。じゃないと―――!!」
私の首に引っ掛けるようにして、静かに命を刈り取らんとする鎌。
「じゃないと……なんだい?……なんてね、質問は終わってないよ。まだ、何のために三途の川を渡ろうとしているのかを聞いちゃいない。まあ、どうせならそのお守りを作ったお兄さんとやらの話も聞きたいがね。兎に角急いでいるんだろう?内容によっちゃ運んでやらんこともないさね」
「……分かった。でも、時間がないから手短に話すよ」
・
「マリー……ちゃん…………あれ?これ……」
親友を殺した。その上二百五十年もの間忘れていた。そんな最低な自分に絶望していた。そんなときだった。
目の前に一つの鏡がフワッと現れたのだ。それだけではない。その鏡にはある景色が映し出されていたのだ。
「これって……マリーちゃん!?」
そこには、私が殺してしまったはずの親友の姿があったのだ。
そして、マリーを支えるように寄り添う一人の男。その男が鏡越しに確かに私を見据え『三途の川の向こうで待っている』そう言った。
そこからはもう、条件反射に等しい。
何処に行けばいいのかも分からずに、部屋を飛び出した。
ただ、確信はあった。行ける。その確信だけは。
そして、館の外にちょうど出たときお兄さんとぶつかった。
「ゴフッ!!これは……また……随分と唐突なお出迎え…………でもないようだな。どうした?」
「お兄さん!!三途の川がどこにあるか知ってる!?」
ポカンとするお兄さんに事情を説明した。
「すまんなフランドール。何度か死にかけたときに行ったようなきもするんだが……ああ、それと三途の川に行くんならこれを持っていきな。三途の川ってことは死者しか通れないだろうから、まあ効力が有るかは分からんが無いよりはましだろう」
「お兄さん……ありがとう!!行ってきます」
「おう。気を付けてな」
そして、私はひたすらに飛び続けた。
ひたすらに、ただ、ひたすらに……
そうして、気が付いたらここにいたの。
・
「なるほどねぇ……と言うわけは閻魔の誰かが導いたんだろうねぇ。それに、そのお兄さんとやらの力も凄いし……吸血鬼の譲さんや、今度そのお兄さんと会わせてくれるんなら三途の川を渡らせてやろう。どうだい?」
「……お兄さんに危害を加えないなら」
「なんか、今まで危害を加えられてきたような言いぐさだね」
「事実そうだからだよ」
「そうかい……まあいい。交渉成立だ。ほら、乗んな。久し振りに本気を出すよ!!」
舟は進み、道は縮む。
フランドールは、その胸に喜びと自身への怒りを抱き、進む先を見つめていた。
お読みいただき有難うございます!!
三途の川に行っていたのか……お兄さんよ……
遂に再開間近のフランドール。しかし彼女は一つの選択を迫られる……(予定)
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
気が早いですが、次回作は『あの狂る』とは違うタイプのヤンデレ物にするつもりです。
では、また次回~