二重人格って難しい……多重人格とかなったら……
では、どうぞ!!
歩いた……私と『ずきんちゃん』を呼んでいる気がしてただひたすらに。
一日、二日……太陽が昇り、月が沈みまた太陽が昇る。
そうして幾度目かの朝を迎え……遂にたどり着いた真っ赤な館。その館から私たちを呼ぶ二つの声が聞こえるの。
その大きな門の前に立ち、見張りをしている門番さんに挨拶をしたけど、返事は帰ってこなかった。それに目も会わせてくれなかった……少し寂しい……
取り敢えず服を引っ張ってみる。寝てるわけでもないのに……無視はいけないんだよ?ね?『ずきんちゃん』
『そうだね。マリー』
「ん?え?ッ!!」
服をクイックイッって引っ張っると、やっと門番のお姉さんはこっちに気付いてくれた。
最初は驚いた顔をして、今は怖い顔をしている。私悪いことしたっけ?
『う~ん……なんでだろう』
「何か、入り用ですかお嬢さん」
門番のお姉さんは怖い顔のまま私にそう聞いてきた。
どうすれば良いのかな?
『正直に言って良いんじゃないかな?』
うん。分かった。
「えっとね、何かに呼ばれた気がしたの」
「呼ばれた?」
「うん!!」
「…………分かりました。お嬢様にお話を通してきますので少々お待ちください」
そう言い残すと門番のお姉さんは館へと入っていった。
・
『遅いね』
遅いね
私たちは門の背を預け座っている。
『行っちゃう?』
だめだよ。ここで待っててって言われたんだもん。それに人の家に勝手に入っちゃダメなんだよ?
『うん。そうだね。ならお歌でも歌って貰いながら一緒に待ってようか』
そうだね。
私は、目の前で倒れている真っ白のウサギさんの首を掴んだ。
・
「お待たせ!?……お待たせしました」
それから皆のお歌を聞いてるとお姉さんが戻ってきた。
けど、どうして驚くのだろう?別に驚くような事なんてないのに。変なの。
『そうだよね。だってここにはウサギさんとヘビさんとキツネさんが歌うのに疲れて寝むちゃってるだけなのにね?』
「お嬢様の所まで……ご案内致します。付いてきてください」
「はーい」
お姉さんの私を見る目は、どこか村の人達が歌うときに似ている。お姉さんもお歌いを歌いたいのかな?
『マリー、歌って貰う?』
う~ん……いいや。さっきいっぱい聞いたから。
そのまま私たちは館へと入り、お姉さんの後を付いていくと一つの部屋の前へと付いた。
お姉さんが扉を三度コンコンコンッとノックする。
「お嬢様。お客人を連れて参りました」
『……入りなさい』
お姉さんが扉を開き、「どうぞ」と言って中に入るように促す。私はそれに従い部屋の中へと入った。
中には薄いピンク色の服を着て、背中に大きな翼。
今更になって私は此処が吸血鬼の館だと理解した。が、不思議と怖くはなかった。きっと『ずきんちゃん』が居るからだろう。
『へぇ……』
「?」
吸血鬼さんはお姉さんと同じ怖い顔。
でも、今度は笑顔になった。どうしてだろう?
『いえ……美鈴に聞いた通り、本当に綺麗な《真っ白》な頭巾だと思ってね』
「うん!だって私の自慢だもの!!」
お読みいただき有難うございます!!
一体なに魔館なんだ……
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
マリーを呼ぶ声……そして、二人が出会った時……物語は加速する……
では、また次回~