流されし阿呆共の日記帳   作:strayer

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はじめまして。strayerと申します。亀投稿ではじめてのssを季節はずれながら綴らせていただきます。
                     ー諸注意ー
・オリジナルssで、ジャンルは使い古された無人島ものです。
・恋愛描写は味付け程度にも含まれません。
・基本はくだらないギャグでごり押しする予定です。
・暴力描写はございますが、決して死人は出ません。出ても生き返ります。
・また、人物名が出てきますが、実在の人物とは一切関係ありません。
以上をご了承いただいた上で呼んでいただけたら幸いです。
それではいきます。


7月23日(金)現状報告。

 

 

 

 

7月23日(金)現状報告。

ぼくらはいま、無人島にいる。何故こうなった。わけが解らない。とりあえず季節が夏なので、赤道~北半球(北海道より下の緯度)だと考えられる。

流されたかわいそうな人は僕を含め5人。日ごろの行いでも悪かったのか。照りつける日差しにつばを吐きたい。

記録は海岸より。

                             

                                                記録者:ケンタ

 

「おーいケンタ、何やってんだお前。つーかここどこよ?あれ、からあげ●んがない。PSPは・・・浸水してやがる。くそったれめ。てか終業式終わって女子とカラオケ行く予定だったのnへぶっ!」

「話が長い上にうざい。ショウは一回死んだほうがいい。」

「おーいてえ。カナ、てめえのスカートの下なんか興味ねえからドロップキックはやめてくれ。いろんな意味で吐きそう。」適当なことをショウがほざいてると

カラン、とショウの背後で軽い音がした。見るとそこにはからあげ●んの食べ殻があった。

そしてその横では主犯と思われる男、リョウが幸せそうな顔をしながらむぐむぐ口を動かしていた。無論、口周りは油でぎとぎとだった。

「ふぁ嗚呼ああああああああああああああああああぁアアァあぁ!」ショウは奇声を発しながら服を脱ぎ、モラルだけを履いてリョウに踊りかかった。服を脱いだ理由は誰も知らない。

「俺もひとつ食べたんだけどな・・・」ショウには決して届かないであろう非常に小さな声でコウヤは呟く。しかし、なぜかショウの耳はこの音を拾ったらしく、最後のモラルも脱ぎ捨て、全裸でコウヤにおどりかかった。

次の瞬間、決して生物では見ることのかなわない速さで繰り出された右ストレートが、ショウの意識を刈り取った。

「腐れ外道が・・・」カナはそう吐き捨て、ショウを近くの木につたでくくりつけ、乳首に手ごろなカニを拾ってきて取り付けた。もはや悪鬼の所業である。

「ホントはギラファノコギリクワガタがベストなんだけどな・・・」さらにこの悪鬼は、先程拾った中で最大のヤシガニさんをショウのサンに取り付けた。悪鬼も裸足で逃げ出す。

一通りショウへの制裁を下したところで、カナはぼやいた。「何故女子が私一人・・・」

「大丈夫、胸も身体能力も性格も男子の君を誰も女子だと思っていない!」いつ目を覚ましたのか、ヤシガニなど気にも留めず、ショウが叫ぶ。悪意のかけらもない純粋な宣言であったが、

この場合、その宣言は史上最高の自爆スイッチでしかなかった。

ぐしゃっ、とあまりよろしくない音が無人島の海岸に響き渡る。そして訪れた数瞬の沈黙の中なお照りつける太陽がただ紅々と彼女のこぶしとつま先を染め上げていた。

ひとつの音の間に、蹴りと拳を叩き込んだらしい。男子はおろか、ボクサーでも無理だ。残りのチキン男子3人はマナーモードのごとく震えている。どこの西野だ。

そんなあほなことをしている間に、勝手にこの哀れな五人の紹介を済ませておく。

 

ケンタ:唯一の真面目因子。サバイバル能力は低いが小食のため燃費はいい。逃げ足と謝罪は電光石火。日付を忘れないためこの日記と言う駄文を綴っている。ファミリーなマート派。

 

ショウ:脳みそピンクマン。駄目やろう。どこまでも自分に正直。本能に忠実。さらにもてるからたちが悪い。不死身のサンドバッグ。ロー●ン派。

 

コウヤ:大人しいキチ●イ。静かに奇行に走ったりするので、しばらく見かけなかったら注意が必要。よく砂場に埋まっている。セブンとじゅういち派。

 

リョウ:キング・オブ・いやしんぼ。何でも食べるポリバケツ。食べても太らないので女子にねたまれている。コウヤの親友にして唯一の理解者。つまりこいつもキチ●イ。コンビニ使わない人。

 

カナ :ミス・オーバーキル。貧乳。少年のようなショートカットとどんな生き物もはだしで逃げ出す戦闘力。53万より上なのでフリーザ超え。おそらくサイヤ人かと思われる。コンビニ使わない人。

 

・・・あほなことをしている間に日が暮れそうになっていた。ぼくはいろいろと考えるのをやめ、声を上げる。

「とりあえず火をたいて即興のねどこつくるべ。」

カナは飽きずにショウを殴り続け、またショウも飽きずに殴られ続けているので、あの2人は使えない。コウヤとリョウが手伝ってくれた。

「まずは材料の確保か・・・」

この期に及んで材料が確保できていないと言う現実に頭が痛くなるぼく。そもそも日暮れ前には拠点を決めて作っといたほうがよかったんだ。後悔先に立たず、役にも立たない。

「これって木だよな?」とコウヤは、アジアにて驚異の汎用性を誇ってきた節のある植物を見て声を上げる。

「木材使うとか本格的じゃん?」とこっちを見てきたがそもそもこれは木ではない。阿呆すぎる。

「馬鹿言ってんじゃねえ、」リョウが珍しくまともな訂正を入れる。

「ほら、年輪がねえからこれは草だ。おっきい草だ。」まともではなかった。

「つまり草の家を作る!三匹の子豚大作戦だ!」リョウは朗らかに宣言した。

「すげえや!リョウ、お前物知りだな!」コウヤは関心しているが、この場の阿呆濃度をあげるだけで、正解にはたどり着いていない。多分この2人のことは神仏も見放している。

「・・・竹だよ。」耐え切れず、ぼくは訂正する。このようなやり取りに付き合っていたら何が正しいのかわからなくなってしまいそうだったからだ。

それを聞いたとたん、リョウが青竹に喰らい付いた。そしてがじがじかじり続けること数秒、口を離しこういった。

「食えねえぞ!うそつくなケンタ!」

「まず何で青竹に喰らい付いた!このくそたわけ!」

「筍が食えるんだから竹も食えるはずじゃねえか!当たり前だろ!」

「じゃあお前は今まで八百屋とかスーパーの食品コーナーに並んだ青竹を見たことがあるのか!」

「ねえよばか!何言ってんだ!」

「じゃあ気づけよ!青竹は食い物じゃねえんだよ!」

ここまで言い合ってやっとリョウはわかったらしく、そうだよな、悪かったと謝罪してくれた。素直だけど馬鹿すぎる。

「さて、気を取り直して竹の家を作ろ・・・コウヤは?」ぼくは得体の知れないいやな予感に包まれた。

「あそこで四文字熟語叫びながら穴を掘ってる。」蛇の道は蛇、阿呆の道は阿呆、すぐに見つけたリョウが言った。いやな予感が当たった。ちなみに谷崎潤一郎や太宰治、種田山頭火は四文字熟語ではなく、また四文字ですらない。

「ドンタ●ス!ドンタ●ス!ヨイショォ!ヨイショォ!」今度は意味のわからない掛け声とともに穴の周りで踊りだした。するとリョウが、

「ワタナベ!ワタナベ!セイヤ!ソイヤ!セイヤ!ソイヤ!」とこれまた意味不明の掛け声とともにコウヤの掘った穴の回りへ駆けつけ踊りだした。ちなみに彼の知り合いにワタナベはいなかったはずだ、。意味がわからない。

「・・・」ぼくは喋るのを止め、一人黙々と作業を始めた。

石を割って鋭くし、それで竹を切り出し、適当な長さに切り、片方を尖らせ土に刺し、つたで竹をてきぱきと縛りつなげ、やしの木を切り倒し葉を取り屋根となる部分に掛け、即席のテントを作る。

彼方の方から獲ったどおおおおお、とアホの果汁が迸って散ってくるが無視して作業を続ける。

枯れた枝を拾ってきて集めて、カナに火をつけてもらう用意をする。彼女はユビパッチンで火をおこせる。高速かつ強力なユビパッチンは、局所的に高熱を放つらしい。人類には不可能だが。

作業が一通り終わるころには宵の明星が煌々と静かに陽の終わりを告げる。カナが戻ってきた。

「おかえり、リョウは?」ぼくはカナに尋ねる。

カナはふっ、と空を見上げ「きれいな星だな・・・」と言った。

「リョウ、君のことは忘れないよ・・・」とお星様になった友人に告げ、火を熾してもらった。

さらに一時が経ち、阿呆の先駆者、偉大なるたわけ二人が帰ってきた。帰ってこなくてよかった。

「じゃーんじゃんじゃんじゃジャーんじゃんじゃじゃーんじゃーんじゃーんじゃじゃじゃんじゃじゃーん」二人そろってダースべ●ダーのテーマを口ずさんでいる。阿呆だ。歌がうまいのが腹が立つ。

「うぇっへっへぇ、これをみよ!」コウヤが差し出してきたものなのでろくでもないものかと思ったら、魚と貝類が出てきた。

「海の中で踊ってたら、なんかいっぱい獲れてた。」獲りかたがろくでもなかった。

「とりあえず晩飯には困りそうにないね。」と、ぼくがやつらの手の内でのた打ち回る魚と貝類を確認した。

「おいリョウ・・・今すぐその貝どもをぶん投げろ!」ぼくは怒鳴った全力で、鋭く。普段冷静な彼が取り乱すとは何かがやばいと悟ったリョウは、指示に従い貝をぶん投げた。

「いったいどーしたんだよ?そんなわちゃわちゃして。」リョウは阿呆のくせに勘は鋭いが如何せん知識が足りない。

「何で今君が死んでないのか不思議なんだけど、あの貝はイモガイの仲間だよ。刺されてたら今頃君はショウと同じところにいるよ。」ぼくはもう、突っ込むのさえむなしく感じ仕事を放棄しつつある。

「そんなことより俺の大物を見ろよ。」コウヤはドヤ顔をしている。鼻にヤシガニを取り付けたい。とりあえず奴の手を見るとそこには、立派なうつぼがいた。こいつらに漁にいかせると危険生物しか獲ってこない。

「いや確かに大きいけどさあ・・・」ぼくは一呼吸おいて、叫んだ。

「他にもっと何かなかったんかい!」至極もっともである叫びだと思う。

「ないことはないんだがなあ・・・」阿呆共は、よく見かけるタイプの形をした魚を数種出した。

「何で先に出さなかったの、これ。」ぼくの頭では、こいつらの思考は読みきれないらしい。当然だ。

「いやだって意外性に欠けると思って」「ヒーローになれと言われた気がして。」リョウもコウヤも、似たようなことを考えていたようだ。

「こっち出してくれたほうが自分的にはヒーローだとおもうけどね。」と、よく見るタイプのおそらくイシダイやスズキに似た魚を見てぼやく。

「うつぼだアアアアああああああああああああああああ!!!!」カナはやたら嬉しそうだがいやな予感しかしない。

「超かわいい!!」美的センスがイカレてる。このメンバー駄目かもしれない。サバイバルから1日も経たないうちにここまでカオスで、さらに一人は、赤い配管工でない限り復活不可能な重症を心身ともに負っている。

(もうだめかもわからんね。)その一言はそっと胸にしまい、僕らは調理を開始した。

 

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