あの約束を   作:厨二王子

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すみません、なんかミスしました。
今回久しぶりに、メジャーを見て書きたくなりました。ストックが少したまってるので、暫く毎日更新をします。では、どうぞ!


プロローグ

「今日は試合で遅くなるから、冷蔵庫に入ってる出来たもの食べてくれ」

 

「……はいよ」

 

「たく、相変わらず子供らしくないな」

 

「悪かったな、子供らしくなくて」

 

 親父は俺に一言告げると、大きな荷物を持って仕事先へと向かった。俺は今日は休日なので、保育園はない。

 俺の親父は口は悪いが、あれでもプロ野球選手だ。たまにテレビで活躍を見るが、一応有名な選手だと思う……。

 

 俺に母親はいない。親父の話だと、俺が産まれてから暫くして、交通事故で亡くなったらしい。だから、普段はお爺ちゃんが来て、面倒を見てくれている……今日は来ないけど。

 

 でも、母親の顔は普通見た覚えなんてないはずだが、俺は何回か、うっすらだけど見たことがある。

 

  突然だが、なんか俺は転生者っぽい。ぽいってのは、別に二次創作みたいに死ぬ時に神様が特典くれるとかなかったし。

 前世の記憶もいろいろ最近になって思い出してきたが、何故か自分名前だけが思い出せない。ちなみに俺は前世ではオタクで、ちょっと女好きな大学生だった。最後の記憶はナンパに失敗して、車が突っ込んできたとこまで残っている。

 

 まぁ、そういうことで母親の顔も少しだが、見た覚えがあるということだ。

 

 もちろん親父には転生のことを伝えていない。なので多分親父は俺のことを、幼稚園児の癖に少し大人ぶっている、ひきこもりだと思っていることだろう。はっ、ビバ引きこもり。何度も親父からキャッチボールに誘われたが、その都度適当な理由をつけて引きこもった。いや…面倒くさいし。

 

 自分がある程度行動できるようになると、俺はこの世界のことを調べ始めた。すると、分かったことが、いくつかある。

 まず、この世界は前の世界とそんな変わらないということ。ただ何故か、そこまで詳しくないが、野球選手や球団の名前だけ微妙に違ったのは驚いた。

 そして二つ目が重要なのだが、今年が1992年で科学技術が全然発達してないということだ。未だポケベルやファミコンとか信じられない……。何よりそのことがショックだった。

 

 それと保育園の様子だが、こんな精神年齢が大人な俺が馴染めるはずもなく、孤高のボッチを貫いてる。ただ保育園は昼寝できるから最高だ。

 

「暇だな……。テレビでも見るか」

 

 俺は暇になったので、テレビをつけようとリモコンを探す。いつも、親父がどこかにしまってしまうので、探すのに苦労している。

 

「ないな……おっ、エロ本見っけ。しかし、普通もっと奥にしまっとくだろ……」

 

 リモコンを探していると親父のエロ本を見つける。今は幼稚園児だが、心は大学生だ。気にならないわけがない。俺はエロ本を少し覗くと、もとの位置に戻し、再びリモコンを探す。

 

「あった、あった」

 

 本棚の下を覗き、やっとテレビのリモコンを見つけると、テレビの電源をつけた。

 

『ブルーオーシャンズ対東京ウォリアーズ、九回の裏、2対0。東京ウォリアーズの攻撃をブルーオーシャンズが見事守り抜くことに成功』

 

 やっていたのは昨日の試合だ。ちなみに、親父はブルーオーシャンズにピッチャーとして所属している。まぁ、今のブルーオーシャンズのピッチャーと言えば、あの人だけど……。

 

『今回はこの男……本田選手が見事にさよならホームランを打ち、ブルーオーシャンズを勝利に導きました』

 

「すごいな……。それに引き換え、うちの親父は……」

 

 今日はあんまテンション高くなかったので、今夜の試合は出ることはないだろう。親父はなんかちょっと調子が乗っている感じがして、あまり好きではない。

 

「やっぱり暇。夜まで寝るか」

 

 俺の名前は茂野亮太。最近本田選手と共に活躍していて、プロ野球選手である茂野英毅の息子であり、転生者である。


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